ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1986年11月29日付 ボン・ジョヴィ Bon Jovi - You Give Love A Bad Name

2022-11-27 18:22:12 | 1986年ビルボードTop40
1986年11月29日付ビルボード All American Top40、1位の交代がありました、4位から上がっての1位はBon Joviの"You Give Love A Bad Name "。Bon Joviですが、ファーストアルバムからの初めてのシングル"Runaway"が、1984年に最高位39位となんとかTop40入りしましたが、その後のシングルはTop40入りしませんでした。この曲が2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1獲得です。

2位は1週のみの1位からダウン、The Human Leagueの"Human"。The Human Leagueですが、1981年のアメリカでの初めてのヒット"Don't You Want Me"がいきなりのNo.1を記録、以来この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目となるNo.1ヒットです。

3位は前週と変わらずこれで3週連続の3位、Madonnaの"True Blue"。Madonnaですが、この時点ではまだデビューから4年目ですが、1983年の初のTop40ヒット"Holiday"が最高位16位、そのヒットを皮切りに、この曲までに、"Like a Virgin"を始めとするNo.1ヒット4曲を含め、Top40ヒットが11曲目、そのうち10曲がTop10ヒット、6曲目のTop3ヒットです。

4位は7位からアップ、Peter Cetera with Amy Grantの"The Next Time I Fall"。Peter Ceteraですが、もちろんChicagoのオリジナルメンバーで、メインボーカリスト。この前年の85年にバンドを抜けてソロ活動を開始、ソロ初めてのヒット"Glory of Love"がNo.1を獲得、この曲が2曲連続のTop5ヒットです。そしてAmy Grantですが、デビューは70年代後半ですが、初めてのTop40ヒットが85年の最高位29位の"Find a Way"。この曲が2曲目のTop40ヒットです。

5位は8位からアップ、Huey Lewis & The Newsの"Hip To Be Square"。Huey Lewis & The Newsですが、最高位7位の初のTop40ヒット"Do You Believe in Love"以来、この曲で通算10曲目のTop40ヒット、そのうち8曲がTop10入り、1985年の"The Power of Love"、この曲の前のシングル"Stuck with You"の2曲のNo.1ヒットを含め、この曲で3曲目のTop5ヒットです。

この週4位から上がっての1位はBon Joviの"You Give Love A Bad Name"。1位はこの1週間のみでしたが、年間チャートは年度の途中にもかかわらず30位。Hot100には24週間滞在するロングヒットとなり、バンド初めての大ヒットとなりました。

Bon Joviですが、1983年にアメリカニュージャージー州で結成されたハードロックバンド。メンバーの中心はもちろんリードボーカルのJon Bon Jovi、そしてギターのRichie Samboraなど5人組でスタートします。

1984年にファーストアルバム『Bon Jovi』をリリース。ファーストシングルの"Runaway"が、ギリギリですが、Top40ヒットとなり、最高位39位を記録します。シングルのTop40ヒットは"Runaway"だけでしたが、アルバムは、最高位こそ40位台でしたが、年間50位台を記録する大ヒットアルバムとなりました。
次のアルバム『7800° Fahrenheit』も、シングルTop40ヒットこそありませんでしたが、アルバム最高位30位台のヒットアルバムとなり、大きなセールスを記録、人気ロックバンドとなっていきます。

そして1986年にリリースした彼らのサードアルバムが『Slippery When Wet』。このアルバムが特大のヒット、シングルに先立ち、10月にアルバムチャートNo.1を記録し、ファーストシングルのこの曲"You Give Love A Bad Name "も続けてNo.1を記録しました。まさか、ハードロックバンドのBon Joviが、アルバムはともかく、シングルでNo.1を記録するとは驚きました。ヴァン・ヘイレンの"Jump"のNo.1ヒットにも驚きましたが、ヴァン・ヘイレン以上にハードなロックバンドBon JoviのビルボードNo.1の獲得は、まさに衝撃的な出来事でした。

"You Give Love A Bad Name"の曲の作者はJon Bon Jovi、ギタリストのRichie Samboraに加え、ソングライターのDesmond Child の3人の共作です。Desmond Childですが、なかなか素晴らしいソングライターで、KISSの"I Was Made for Lovin' You"を作った人ですね。この後、Aerosmithの"Angel"など、沢山のロック系ミュージシャンにヒット曲を提供することになります。

この"You Give Love A Bad Name"、まさかのNo.1には驚きはしましたが、ハードなロックでもうるさくない、スカッとするロック、1位にふさわしい、素晴らしい曲でした。

アルバム『Slippery When Wet』ですが、通算8週間のNo.1を記録、1987年の年間アルバムチャートでは堂々のNo.1。全世界で2800万枚を売り上げる、歴史的な大ヒットアルバムとなりました。


今週 先週 song / artist
1 4 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
2 1 HUMAN / HUMAN LEAGUE
3 3 TRUE BLUE / MADONNA
4 7 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
5 8 HIP TO BE SQUARE / HUEY LEWIS & THE NEWS
6 6 WORD UP / CAMEO
7 2 AMANDA / BOSTON
8 9 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
9 10 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
10 16 WALK LIKE AN EGYPTIAN / BANGLES
11 13 EVERYBODY HAVE FUN TONIGHT / WANG CHUNG
12 15 TO BE A LOVER / BILLY IDOL
13 5 TAKE ME HOME TONIGHT / EDDIE MONEY
14 11 I'LL BE OVER YOU / TOTO
15 19 STAND BY ME / BEN E. KING
16 21 NOTORIOUS / DURAN DURAN
17 23 SHAKE YOU DOWN / GREGORY ABBOTT
18 12 THE RAIN / ORAN "JUICE" JONES
19 22 DON'T GET ME WRONG / PRETENDERS
20 20 FREEDOM OVERSPILL / STEVE WINWOOD
21 27 C'EST LA VIE / ROBBIE NEVIL
22 24 LIVE AND DIE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
23 14 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
24 30 YOU KNOW I LOVE YOU DON'T YOU? / HOWARD JONES
25 32 IS THIS LOVE / SURVIVOR
26 28 WILD WILD LIFE / TALKING HEADS
27 35 CONTROL / JANET JACKSON
28 34 LAND OF CONFUSION / GENESIS
29 17 EMOTION IN MOTION / RIC OCASEK
30 36 LOVE IS FOREVER / BILLY OCEAN
31 37 VICTORY / KOOL & THE GANG
32 26 WHAT ABOUT LOVE / 'TIL TUESDAY
33 45 WAR / BRUCE SPRINGSTEEN & THE E STREET BAND
34 18 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
35 40 THE FUTURE'S SO BRIGHT / TIMBUK 3
36 38 FOOLISH PRIDE / DARYL HALL
37 39 WELCOME TO THE BOOMTOWN / DAVID & DAVID
38 42 SOMEDAY / GLASS TIGER
39 43 YOU BE ILLIN' / RUN-D.M.C.
40 47 ALL I WANTED / KANSAS
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エディ・マネー Eddie Money - Take Me Home Tonight(1986年の洋楽 Part46)

2022-11-24 22:42:11 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart46はEddie Moneyの"Take Me Home Tonight"。最高位は11月15日付の1週のみの第4位。年間チャートは59位。Hot100には通算23週間滞在するロングヒットで、年度の途中ですが、年間チャートが上位に入る、Eddie Moneyの久し振りの大ヒットでした。

Eddie Moneyですが、デビュー前にはニューヨーク市警に勤めていたという話は有名ですが、警察官だったのではなく、事務員だったという話もあります。
そんなサラリーマン生活から歌手に転身、デビューは1977年、ファーストアルバムの『Eddie Money』をリリースし、そのアルバムからのファーストシングルカット曲が"Baby Hold On"、1978年に最高位11位、年間チャート67位の大ヒット曲となります。

この"Baby Hold On"ですが、それまでに聞いたことのないロックでした。78年のヒット曲を紹介した私のブログの記事を見たら、この曲のことを「只者ではない雰囲気を持った、怪しげな曲」と書いていました。デビューから、そんな衝撃的な曲でした。こちらをご覧ください→→→

その後、薬物の乱用で活動が停滞していた時期もあったようですが、アルバムはコンスタントに発表、シングルも、数曲をTop40に送り込みます。いずれも、Eddie Moneyらしい、特徴的なロックでした。1982年に最高位16位を記録した"Think I'm In Love"を最後にしばらくTop40から遠ざかっていましたが、1986年にリリースした彼の6枚目のアルバム『Can't Hold Back』からのファーストシングルカット曲のこの曲"Take Me Home Tonight"で、久々のTop40返り咲きです。

"Take Me Home Tonight"ですが、Mick Leeson、Peter Vale、Ellie Greenwich、Jeff Barry、Phil Spectorのいずれもソングライターチームの作品。この曲、Eddie Moneyのハスキーなボーカルが際立つ、爽快なロックです。

この曲は、なんといってもバックボーカルの Ronnie Spectorでしょう。バックボーカルというよりも、featuring Ronnie Spectorといっていいでしょうか。Ronnie Spectorは、60年代に活躍した3人組ボーカルグループThe Ronettesのリードボーカル。The Ronettesは、1963年に最高位2位を記録した"Be My Baby"の大ヒットで有名ですが、歌詞の中にも「Be My Little Baby ~ ♪」とあり、そこをRonnie Spectorが歌っています。MVにもRonnie Spectorが登場していますね。

アルバム『Can't Hold Back』のプロデューサーはEddie Money とRichie Zito。Richie Zitoですが、この後、特にロック系の数々の大ヒットを生み出す名プロデューサーになります。ざっと見ても、Cheap TrickのNo.1ソング"The Flame"、Bad EnglishのこれもNo.1ソング"When I See You Smile"、Heartの、こちらは2位止まりでしたが"All I Wanna Do Is Make Love to You"などの大ヒット曲を手掛けています。
Eddie Moneyですが、この後も、90年代にかけてTop40ヒットを出すなど活躍を続けます。


こちらがThe Ronettesの"Be My Baby"。1963年に最高位2位。私もこの曲は知っています。日本でもヒットした、スタンダートナンバーとも言っていい大ヒット曲ですね。
コメント (24)
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ビルボード 全米 Top40 1986年11月22日付 ヒューマン・リーグ The Human League - Human

2022-11-20 20:03:45 | 1986年ビルボードTop40
1986年11月22日付ビルボード All American Top40、1位の交代がありました、2位から上がっての1位はThe Human Leagueの"Human"。The Human Leagueですが、1981年のアメリカでの初めてのヒット"Don't You Want Me"がいきなりのNo.1を記録、以来この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目となるNo.1ヒットです。

2週間の1位からダウン、Bostonの"Amanda"。8年ぶりにTop40に登場したBoston、デビューシングル"More Than a Feeling"の5位、"Don't Look Back"の4位を上回り、ついに初のNo.1ヒットです。Top40ヒットは1978年の最高位31位の"A Man I'll Never Be"以来、この曲で6曲目のTop40ヒットで、3曲目のTop5ヒットです。

3位は前週と変わらず、Madonnaの"True Blue"。Madonnaですが、この時点ではまだデビューから4年目ですが、1983年の初のTop40ヒット"Holiday"が最高位16位、そのヒットを皮切りに、この曲までに、"Like a Virgin"を始めとするNo.1ヒット4曲を含め、Top40ヒットが11曲目、そのうち10曲がTop10ヒット、6曲目のTop3ヒットです。

4位は5位からアップ、Bon Joviの"You Give Love A Bad Name "。Bon Joviですが、ファーストアルバムからの初めてのシングル"Runaway"が1984年に最高位39位となんとかTop40入りしましたが、その後のシングルはTop40入りしませんでした。この曲が2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのTop5ヒットです。

5位は1週のみの4位からダウン、Eddie Moneyの"Take Me Home Tonight"。Eddie Moneyですが、初めてのヒットが1978年に最高位11位を記録した"Baby Hold On"、以来5曲目のTop40ヒットですが、これまでの最高のヒットが11位の"Baby Hold On"で、この曲が初めてのTop5ヒットです。

この週1位はThe Human Leagueの"Human"。1位はこの1週間、年間チャートは25位。この頃のヒット曲は年度の途中になりますので、通常なら年間チャートはもうちょっと上位になったと思います。いずれにしても、初めてのNo.1ヒットで3週間の1位、年間チャート6位の"Don't You Want Me"に次ぐ大ヒットになりました。

The Human Leagueですが、イギリス出身のシンセポップグループ。結成は1970年代中頃で、まずは、1978年にシングルの"Being Boiled"が、イギリスのみのヒットですが、Top10に入るヒットとなります。続いて1979年にリリースしたのがファーストアルバム『Reproduction』、このアルバムもイギリスではまずまずのヒットを記録しました。この頃は男性4人組のグループです。

転機となったのが1981年にリリースした3枚目のアルバム『Dare』。この時には女性二人のボーカリストが加入し、6人組となっていました。このアルバムからは、イギリスでは、シングルカットされた3曲がいずれもヒットし、そして4枚目のシングル"Don't You Want Me"「愛の残り火」で、ご存知のとおり、イギリスだけでなく、アメリカでも大ヒット、前述のとおり、アメリカでの初めてのヒットが年間6位の特大のヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

その後も1983年にリリースしたミニアルバム『Fascination! 』から、2曲がTop40ヒットとなるなど活躍を続け、1986年にリリースしたのが、彼ら6枚目のアルバム『Crash』。このアルバムからのファーストシングルカット曲がこの曲"Human"です。

"Human"ですが、Janet Jacksonの『Control』のプロデュースで話題になっているJimmy Jam and Terry Lewisの作品。このアルバム全体のプロデュースもJam and Lewisが手掛けています。それまでの Human Leagueの曲は、基本的にはメンバーの作によるものでしたが、このアルバムから、Jam and Lewisの影響でしょうか、だいぶ曲の感じが変わりました。Philip Oakeyのボーカルも抑え気味で、おしゃれなポップソングとなっています。

MVを見ても、ボーカルのPhilip Oakeyと、女性ボーカルのJoanne Catherall、Susan Ann Sulleyの3人の出演で、あと3人のメンバーはほとんど出てきません。Jam and Lewisの起用が、メンバーの分裂を起こしたようで、このアルバムのリリース前後にメンバー3人が脱退し、残るメンバーは3人となります。これ以降現在まで、3人のユニットとして、活動を続けているようです。


今週 先週 song / artist
1 2 HUMAN / HUMAN LEAGUE
2 1 AMANDA / BOSTON
3 3 TRUE BLUE / MADONNA
4 5 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
5 4 TAKE ME HOME TONIGHT / EDDIE MONEY
6 7 WORD UP / CAMEO
7 8 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
8 11 HIP TO BE SQUARE / HUEY LEWIS & THE NEWS
9 14 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
10 13 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
11 12 I'LL BE OVER YOU / TOTO
12 9 THE RAIN / ORAN "JUICE" JONES
13 17 EVERYBODY HAVE FUN TONIGHT / WANG CHUNG
14 6 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
15 16 TO BE A LOVER / BILLY IDOL
16 21 WALK LIKE AN EGYPTIAN / BANGLES
17 15 EMOTION IN MOTION / RIC OCASEK
18 10 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
19 23 STAND BY ME / BEN E. KING
20 24 FREEDOM OVERSPILL / STEVE WINWOOD
21 30 NOTORIOUS / DURAN DURAN
22 27 DON'T GET ME WRONG / PRETENDERS
23 31 SHAKE YOU DOWN / GREGORY ABBOTT
24 26 LIVE AND DIE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
25 18 I AM BY YOU SIDE / COREY HART
26 28 WHAT ABOUT LOVE / 'TIL TUESDAY
27 35 C'EST LA VIE / ROBBIE NEVIL
28 33 WILD WILD LIFE / TALKING HEADS
29 19 SWEET LOVE / ANITA BAKER
30 34 YOU KNOW I LOVE YOU DON'T YOU? / HOWARD JONES
31 25 ALL CRIED OUT / LISA LISA & CULT JAM
32 36 IS THIS LOVE / SURVIVOR
33 20 TYPICAL MALE / TINA TURNER
34 37 LAND OF CONFUSION / GENESIS
35 41 CONTROL / JANET JACKSON
36 38 LOVE IS FOREVER / BILLY OCEAN
37 49 VICTORY / KOOL & THE GANG
38 39 FOOLISH PRIDE / DARYL HALL
39 40 WELCOME TO THE BOOMTOWN / DAVID & DAVID
40 46 THE FUTURE'S SO BRIGHT / TIMBUK 3
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トライアンフ Triumph - Somebody's Out There(1986年の洋楽 Part45)

2022-11-17 20:44:25 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart45は、Triumphの”Somebody's Out There”。最高位は11月8日付の1週のみの27位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

Triumphですが、1975年に結成されたカナダの3人組ロックグループ。カナダ出身のロックバンドといえば、ラッシュにラヴァーボーイ、個人ではブライアン・アダムズがいます。いずれも、ハードな中にも、メロディアスで、爽やかなところもある音楽は、やっぱりその国の傾向、好みがあるのでしょうね。

そのTriumphですが、デビューアルバムのリリースは1976年の『Triumph』、このアルバムはヒットしませんでしたが、セカンドアルバムの『Rock & Roll Machine』が、まずは母国カナダでヒットアルバムとなります。

アメリカでは、3枚目のアルバム『Just a Game』が、初めてアルバムチャートで最高位48位を記録するヒットとなり、シングルも、"Hold On"が、1979年に、ギリギリでしたが最高位38位のTop40ヒットとなります。この曲はカッコいい曲でした、私のお気に入りの曲です。こちらをご覧ください→→→

このアルバムの後も、ほぼ毎年アルバムのリリースを続け、シングルヒットこそ出ませんでしたが、アルバムチャートでは、コンスタントに50位以内に入るヒットとなります。
そして、1986年にリリースした通算8枚目のアルバムが『The Sport of Kings』。そこからのファーストシングルカット曲がこの曲”Somebody's Out There”です。シングルでは実に7年ぶりのTop40ヒットとなりました。

”Somebody's Out There”の作者は、メンバーの3人Rik Emmett、Mike Levine、Gil Mooreの共作。プロデュースはMike ClinkとThom Trumboが務めています。
プロデュースを務めたMike Clinkですが、この後ですが、ハードロック・ヘビメタ系のグループのプロデューサーとして有名になります。Guns N' RosesやWhitesnake、Sammy Hagarなどの、数々のアルバムを手掛けることになります。

”Somebody's Out There”ですが、バンドではギターのRik Emmettか、ドラムスのGil Mooreのどちらかリードボーカルを取っていますが、この曲はRik Emmettの方。ハイトーンボーカルで、ハードな中にも爽やかな曲です。小ヒットではありましたが、ボストンに続き、久々にTop40に登場したロックグループのメロディアスハードロック、カッコイイ曲でしたね。


トライアンフですが、やっぱり彼らはライブバンドでしょう。ライブステージは迫力あります。ボーカル&ギターのRik Emmetがとってもカッコいいですね。こちらはライブの動画です。
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ビルボード 全米 Top40 1986年11月15日付 ボストン Boston - Amanda

2022-11-13 21:40:06 | 1986年ビルボードTop40
1986年11月15日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はBostonの"Amanda"。8年ぶりにTop40に登場したBoston、デビューシングル"More Than a Feeling"の5位、"Don't Look Back"の4位を上回り、ついに初のNo.1ヒットです。Top40ヒットは1978年の最高位31位の"A Man I'll Never Be"以来、この曲で6曲目のTop40ヒットで、3曲目のTop5ヒットです。

2位は4位からアップ、The Human Leagueの"Human"。The Human Leagueですが、1981年のアメリカでの初めてのヒット"Don't You Want Me"がいきなりのNo.1を記録、以来この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop3ヒットです。

3位は5位からアップ、Madonnaの"True Blue"。Madonnaですが、この時点ではまだデビューから4年目ですが、1983年の初のTop40ヒット"Holiday"が最高位16位、そのヒットを皮切りに、この曲までに、"Like a Virgin"を始めとするNo.1ヒット4曲を含め、Top40ヒットが11曲目、そのうち10曲がTop10ヒット、6曲目のTop3ヒットです。

4位は6位からアップ、Eddie Moneyの"Take Me Home Tonight"。Eddie Moneyですが、初めてのヒットが1978年に最高位11位を記録した"Baby Hold On"、以来5曲目のTop40ヒットですが、これまでの最高のヒットが11位の"Baby Hold On"で、この曲が初めてのTop5ヒットです。

5位は7位からアップ、Bon Joviの"You Give Love A Bad Name "。Bon Joviですが、ファーストアルバムからの初めてのシングル"Runaway"が1984年に最高位39位となんとかTop40入りしましたが、その後のシングルはTop40入りしませんでした。この曲が2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのTop5ヒットです。

この週2週目の1位はBostonの"Amanda"。1位はこの2週間。年間チャートは50位。この頃のヒットは年度の途中になってしまい、年間チャートは低くなりますが、初の1位を記録する、大ヒットでした。

ついにBostonがTop40に帰ってきました。それも初のNo.1で。Bostonが初めてTop40に登場したのが10年前の1976年10月16日付、24位に初登場したのが"More Than a Feeling"。多分その時からだと思います、すぐに大ファンになりました。邦題が「宇宙の彼方へ」、そのとおり、まさに宇宙に連れてってくれるような、それまでには聞いたことがない、スケールの大きなロックでした。「アメリカン・プログレッシブ・ロック」とは言われていますが、どんな分野ともいえない、ボストンオリジナルのロックでした。

そのBostonですが、ファーストアルバムは『Boston』。最高位こそ3位とNo.1を逃しましたが、年間チャートは5位(1977年)と、新人ロックグループとしては異例の大ヒット、最終的には、全世界で2000万枚以上売り上げる、歴史的な大ヒットを記録、シングルも、"More Than a Feeling"が最高位5位を記録するなど、3曲がTop40入りしました。"More Than a Feeling"はこちらをご覧ください→→→

さらに、続いて、1978年にリリースした2枚目のアルバム『Don't Look Back』は、アルバムチャートでは初のNo.1を記録する、これも大ヒットアルバムとなりました。シングルも、"Don't Look Back"が最高位4位と、2曲目のTop5ヒットとなり、ファースト、セカンドあわせて、合計5曲がTop40に入りました。
しかし、それから8年間、レコード会社との法廷闘争などもあり、ボストンは活動を停止、長く沈黙してしまいます。

そして1986年、法廷闘争も決着し、ついに復活してリリースしたのが3枚目のアルバム『Third Stage』です。
完璧主義者と言われるTom Scholzが、長い時間をかけて作成したアルバムで、もちろんプロデュースはTom Scholz。曲の作者も、一部他の人も参加はしていますが、すべての曲をTom Scholzが手掛けています。

その3枚目のアルバムからのファーストシングルがこの曲"Amanda"です。曲の作者はもちろんTom Scholz。そして、ボーカルはもちろんBrad Delp。透き通った高音のボーカルは健在です。この曲、ドラムス以外は、ギター、ピアノ、キーボードなど、すべてTom Scholzが演奏しているようです。

曲はボストンらしいロック・バラード。12弦ギターでしょうかイントロも印象的ですし、Tom Scholzのギターソロに、Brad Delpの高音のボーカルと、ボストンしか作れない、素晴らしい曲でした。
この頃では珍しくMVは作っていないようです。音楽だけで勝負したシングルです。


今週 先週 song / artist
1 1 AMANDA / BOSTON
2 4 HUMAN / HUMAN LEAGUE
3 5 TRUE BLUE / MADONNA
4 6 TAKE ME HOME TONIGHT / EDDIE MONEY
5 7 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
6 2 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
7 9 WORD UP / CAMEO
8 12 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
9 10 THE RAIN / ORAN "JUICE" JONES
10 3 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
11 15 HIP TO BE SQUARE / HUEY LEWIS & THE NEWS
12 13 I'LL BE OVER YOU / TOTO
13 14 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
14 18 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
15 16 EMOTION IN MOTION / RIC OCASEK
16 22 TO BE A LOVER / BILLY IDOL
17 23 EVERYBODY HAVE FUN TONIGHT / WANG CHUNG
18 20 I AM BY YOU SIDE / COREY HART
19 11 SWEET LOVE / ANITA BAKER
20 8 TYPICAL MALE / TINA TURNER
21 25 WALK LIKE AN EGYPTIAN / BANGLES
22 21 JUMPIN' JACK FLASH / ARETHA FRANKLIN
23 31 STAND BY ME / BEN E. KING
24 26 FREEDOM OVERSPILL / STEVE WINWOOD
25 17 ALL CRIED OUT / LISA LISA & CULT JAM
26 34 LIVE AND DIE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
27 37 DON'T GET ME WRONG / PRETENDERS
28 33 WHAT ABOUT LOVE / 'TIL TUESDAY
29 19 WHEN I THINK OF YOU / JANET JACKSON
30 43 NOTORIOUS / DURAN DURAN
31 40 SHAKE YOU DOWN / GREGORY ABBOTT
32 27 SOMEBODY'S OUT THERE / TRIUMPH
33 38 WILD WILD LIFE / TALKING HEADS
34 39 YOU KNOW I LOVE YOU DON'T YOU? / HOWARD JONES
35 42 C'EST LA VIE / ROBBIE NEVIL
36 44 IS THIS LOVE / SURVIVOR
37 49 LAND OF CONFUSION / GENESIS
38 55 LOVE IS FOREVER / BILLY OCEAN
39 45 FOOLISH PRIDE / DARYL HALL
40 48 WELCOME TO THE BOOMTOWN / DAVID & DAVID
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