ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1987年5月23日付 クリス・デ・バー Chris De Burgh - Lady In Red

2023-05-21 20:51:05 | 1987年ビルボードTop40
1987年ビルボード Billboard All American Top40、1987年5月23日付、前週に続き2週目の1位はU2の"With Or Without You"。U2ですが、アイルランド出身、デビューは1980年、母国やヨーロッパではすでに大人気バンドですが、アメリカでは、84年、"(Pride) In The Name Of Love"が最高位33位、この曲が2曲目のTop40ヒットでついにNo.1獲得です。

2位は前週と変わらずこれで4週目の2位、Cutting Crew、U2に抜かれ、なかなか1位になれません、Jody Watleyの"Looking For A New Love"。Jody Watleyですが、以前ちょっと私のブログでも触れましたが、ソウル・ボーカルグループShalamarの元メンバー、この曲はソロになってからの初めてのヒット曲で2位まで上がってきました。Shalamar時代には、3曲のTop40ヒットを持っています。

3位は5位からアップ、Chris De Burghの"Lady In Red"。Chris De Burghですが、アイルランドで活躍するシンガーソングライター。アメリカでは、1982年に"Don't Pay the Ferryman"が初のTop40シングルで最高位34位を記録、この曲が2曲目のTop40ヒットで、ついに3位まで上がってきました。

4位は8位からアップ、Kim Wildeの"You Keep Me Hangin' On"。Kim Wildeですが、イギリス出身の女性シンガー、1982年に、デビューアルバムからのシングル"Kids in America"が最高位25位を記録、その後、イギリスではヒットがありましたが、アメリカでは5年ぶり2曲目のTop40ヒットで、4位まで上がってきました。"You Keep Me Hangin' On"、オリジナルはあのDiana RossのSupremesの全米No.1ヒットです。

5位は3位からダウン、2週間の1位の大ヒット、Cutting Crewの"(I Just) Died In Your Arms"。Cutting Crewですが、イギリスのロックグループ、この曲がデビューシングルで、No.1となる大ヒットになりました。

この週5位から上がっての3位はChris De Burghの"Lady In Red"。最高位はこの週と翌週30日の2週間の第3位。年間チャートは21位。この23日付けですでにHot100には15週目、最終的にはHot100に26週間滞在するロングヒットで、1位にはなれなかったものの、年間チャートでは上位に入りました。

Chris De Burghですが、イギリス人の父親と、アイルランド人の母親、国籍はイギリスのシンガーソングライター。なんと母親はイギリス王室の血筋を持ち、「デ・バー」は母の旧姓だそうです。

そんな、名門の出のChris De Burgh、70年代中頃から音楽活動を開始し、1974年、初めてのアルバム『Far Beyond These Castle Walls』をリリース、その後も80年代にかけてアルバムを発表しましたが、アメリカでは全く人気が出ず、まずは、ヨーロッパと南米で人気が上昇してきます。

アメリカでは、1982年にリリースした6枚目のアルバム『The Getaway』が初めてアルバムチャートに入り、最高位は43位、シングルカットした"Don't Pay the Ferryman"が、こちらは最高位34位のスマッシュヒットを記録しました。この曲はカッコいいロックでした。この頃のお気に入りの曲だったです。Top40にはたった4週間しかエントリーしていませんでしたが、私のブログでも紹介していますのでこちらをご覧ください→→→

1984年にリリースした次の7枚目のアルバムからのシングルは、アイルランドなどヨーロッパではヒットしたものの、アメリカではヒットしませんでした。

そしてこの曲"Lady In Red"、1986年にリリースした8枚目のアルバム『Into the Light』からのセカンドシングルが、ヨーロッパに続きアメリカでもシングルチャートを上昇、彼の2曲目のとなるTop40ヒットになりました。

"Lady In Red"の曲の作者はChris De Burgh自身、アメリカを含む、全世界での大ヒットになりました。
私としては、"Don't Pay the Ferryman"のようなポップロックのヒットを期待したいところですが、切々と歌い上げるロックバラードでの大ヒットでした。

アメリカでのヒットは、結構この2曲のみでしたが、母国イギリスやアイルランドを始め、ヨーロッパ各国で活躍を続け、最近もアルバムを出しているようです。


今週 先週 song / artist
1 1 WITH OR WITHOUT YOU / U2
2 2 LOOKING FOR A NEW LOVE / JODY WATLEY
3 5 THE LADY IN RED / CHRIS DEBURGH
4 8 YOU KEEP ME HANGIN' ON / KIM WILDE
5 3 DIED IN YOUR ARMS / CUTTING CREW
6 6 HEAT OF THE NIGHT / BRYAN ADAMS
7 7 BIG LOVE / FLEETWOOD MAC
8 10 ALWAYS / ATLANTIC STARR
9 4 LA ISLA BONITA / MADONNA
10 9 TALK DIRTY TO ME / POISON
11 11 RIGHT ON TRACK / BREAKFAST CLUB
12 12 I KNOW WHAT I LIKE / HUEY LEWIS & THE NEWS
13 13 NOTHING'S GONNA CHANGE MY LOVE FOR YOU / GLENN MEDEIROS
14 14 WANTED DEAD OR ALIVE / BON JOVI
15 19 HEAD TO TOE / LISA LISA & CULT JAM
16 24 IN TOO DEEP / GENESIS
17 23 DIAMONDS / HERB ALPERT
18 21 IF SHE WOULD HAVE BEEN FAITHFUL / CHICAGO
19 26 MEET ME HALF WAY / KENNY LOGGINS
20 20 SE LA / LIONEL RICHIE
21 25 DAY-IN DAY-OUT / DAVID BOWIE
22 33 JUST TO SEE HER / SMOKEY ROBINSON
23 29 YOU CAN CALL ME AL / PAUL SIMON
24 35 SONGBIRD / KENNY G
25 15 DON'T DREAM IT'S OVER / CROWDED HOUSE
26 30 HEARTBREAK BEAT / PSYCHEDELIC FURS
27 27 THE RIGHT THING / SIMPLY RED
28 38 I WANNA DANCE WITH SOMEBODY / WHITNEY HOUSTON
29 36 FASCINATED / COMPANY B
30 37 LESSONS IN LOVE / LEVEL 42
31 18 THE FINER THINGS / STEVE WINWOOD
32 31 GET THAT LOVE / THOMPSON TWINS
33 39 DON'T DISTURB THIS GROOVE / SYSTEM
34 22 I KNEW YOU WERE WAITING(FOR ME) / ARETHA FRANKLIN & GEORGE MICHAEL
35 17 SIGN 'O' THE TIMES / PRINCE
36 44 JAMMIN' ME / TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS
37 34 NOTHING'S GONNA STOP US NOW / STARSHIP
38 16 WHAT'S GOING ON / CYNDI LAUPER
39 53 ALONE / HEART
40 28 SERIOUS / DONNA ALLEN

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37 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めての大ヒット (hannah)
2023-05-21 21:42:22
星船さん、こんばんは。
Cutting Crew、U2、J.Watley、Crowded Housesと初めての大ヒットが続きます。
82年の♪Don't Pay the Ferryman♪は微かに覚えていましたが、5年後の大ヒットに驚きでした。
母親が英国の王室の家系ということで、歌声にもなんとなく気品を感じます。
Unknown (太ったボンジョビ ( 'ω' و ))
2023-05-21 22:16:13
ぐぬぬ、やはり来てしまいましたか、ミリバニリのガラゴナミスユー!
すみません、わざと間違えました😫
曲はのちほど
でもお初ですが、ビデオの妙齢の女性、ちょと見惚れてしまいましたぞ!
メロディアスロック (星船)
2023-05-21 23:06:00
hannahさんこんばんは。
そうですか、私は"Don't Pay the Ferryman"がお気に入りで、石田豊さんが掛けてくれたのか、カセットにも入って、よく聴いていました。私が一番好きな感じの、カッコいいメロディアスロックでした。
バラードでのヒットには驚きましたが。
カーリーヘアの赤い服を着た女性 (星船)
2023-05-21 23:10:05
太ったボンジョビさんこんばんは。
PVの女性、歌詞に出てくる人ですか、「カーリーヘアの赤い服を着た女性」ですね。
ん?口パクデュオ?
今の奥さんと初めて会った時の印象を歌にしたようです (音時)
2023-05-21 23:14:53
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/36936046.html
ああ、この曲、聴いただけなのですが、真っ赤なドレスを着てる女性とチークを踊ってる僕の姿が頭に浮かんでおりました(大人の恋)。
 ただこの曲、数々のワーストソング賞を受賞もしていますね…(^_^;)。たしかに“情熱的でロマンティックな雰囲気いっぱいで、人によっては「行き過ぎ」と感じるかもしれません…。
Unknown (太ったボンジョビ (  ・ᴗ・ )⚑)
2023-05-22 13:57:28
ダハハすみません、イントロはまるっきりパクパクバニリの「I'm gonna miss you」にパクられているように感じましたもので…
( *^O^*)オホホホ
しかし私もみなさま同様に左トンペイざフェリーマンを印象深く思っておりましたので、あーいうひと工夫したロックを期待しておりました。
レディインレッドはなぁ………こんなの…ちょと、あの、なんつぅか、うーん😔でありました。
しかしこのころでありましたか…。
このレディインレッドとロジャーのアイ-ワナビヨォーメン♪はどちらとも、いつ頃のヒットか(何年頃?)、ヒットしすぎではないか!ともに刺さらず、でイイ勝負でありますた。
クサしちゃってごめんなさい😫
Unknown (blackmore1207)
2023-05-22 17:43:14
こんにちは。
この曲はクリスの転機をささえた盟友ルパート・ハインと友好的に別れ、新たにポール・ハーディマンをプロデューサーに向かえ、よりライトで洗練された作風で全編を包みこんでいるのが特徴でしたね。
恐らく一般大衆のイメージするクリスの印象に最も近い作風と言って良いと思います。
クリスというとラヴ・バラードの名手ではあるが、本作ではビート感満点のアップテンポの作品が特に聴き応えがあります!
アルバムもバラードは素晴らしく、愛妻との出会いを歌った曲にも味わい深いです。
この頃彼のセールス的なピークでもあり、時代の流れと彼の音楽性が最も良い意味のフィット感を持つことで、多くのファンを掴んだ記念すべき曲でした。
初めて会ったときの妻の服装? (星船)
2023-05-22 18:13:15
音時さんこんばんは。
へぇー、奥様ダイアンとの想い出を歌った曲なのですね。でも、なんとまあ、この曲はワースト・ソングですか、そりゃあ、「初めて会ったときの妻の服装を知ってて当然」、なんて無理でしょ。もちろん私も全く思い浮かびませんです。バラードラブソングも、あんまりやりすぎると、反感を買いますでしょ。
ラブバラードは (星船)
2023-05-22 18:26:17
太ったボンジョビさんこんばんは。
ミニ・バニリの"Girl I'm Gonna Miss You"ですか、そういえば曲の感じは似てますが。まあ、ラブバラードは、そんな感じの曲が多いようにも思いますが。
Rogerって、あんまり知らないんですよね。ヒットはこの曲1曲だけじゃあなかったでしょうか。Rogerの方は、何者かよくわからないですね。
ラブバラード (星船)
2023-05-22 18:34:50
blackmore1207さんこんばんは。
さすが詳しいですね、初めてのTop40ヒットの"Don't Pay the Ferryman"については、ルパート・ハインがプロデューサーだったですね。ルパート・ハインといえば売れっ子プロデューサーでしたが、この曲のプロデューサーPaul Hardimanについては知りませんでした。
この曲、聞きごたえがあるラブバラード曲でしたね。

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