ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1986年5月31日付 ホイットニー・ヒューストン Whitney Houston - Greatest Love Of All

2022-05-29 19:44:30 | 1986年ビルボードTop40
1986年5月31日付ビルボード All American Top40、3週目の1位の大ヒットとなりました、Whitney Houstonの"Greatest Love Of All"。Whitney Houstonですが、初のTop40ヒット"You Give Good Love"が3位、続いて"Saving All My Love for You"と"How Will I Know"が連続No.1を記録、この曲で4曲目のTop3ヒットで、なんと3曲連続のNo.1となりました。

2位は前週と変わらず、Madonnaの"Live To Tell"。Madonnaですが、初めてのTop40ヒット"Holiday"が83年に16位。その後は出すシングルすべてが大ヒットの連続、年間2位の"Like a Virgin"と、"Crazy for You"の2曲のNo.1ヒットを含め、この曲で9曲目のTop40ヒットで、そのうち7曲目のTop5ヒット、4曲目のTop3ヒットとなりました。
3位も前週と変わらず、Patti LaBelle & Michael McDonaldの"On My Own"。Patti LaBelle と Michael McDonald、大物二人の競演です。Patti LaBelleですが、女性コーラスグループLaBelleのボーカリストとして、そしてソロとして60年代から活躍、75年のNo.1ヒット"Lady Marmalade"を含め、この曲で6曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop3ヒット。そしてMichael McDonald、The Doobie Brothersのメンバーからソロになり、これまでに、ソロでは2曲のTop40ヒット。さらにゲストミュージシャンとして活躍しています、Kenny Logginsとの"This Is It" などこれまでゲストとして3曲のTop40ヒットがあり、この曲で4曲目のTop40ヒット、初めてのTop3ヒットとなりました。
4位は5位からアップ、Orchestral Manoeuvres In The Darkの"If You Leave"。Orchestral Manoeuvres In The Darkですが、イギリス出身のデュオ。最高位26位を記録した初のTop40ヒット"So in Love"に続く2曲目のTop40ヒットが4位まで上がってきました。
5位は9位からアップ、Nu Shoozの"I Can't Wait"。Nu Shoozですが、アメリカ出身のR&Bグループ。この曲が初めてのTop40ヒットで、5位まで上がってきました。

この週3週目の1位はWhitney Houstonの”Greatest Love Of All”。最終的には5月10日付から3週間連続の1位、年間チャートは11位。この曲で、彼女のファーストアルバム『Whitney Houston』からの4曲目のTop3ヒットで、3曲連続のNo.1、4枚目のシングルカットのこの曲がアルバム最大のヒットとなる快挙で、このファーストアルバムも超特大のヒットとなりました。

Whitney Houstonですが、ゴスペルシンガーとして活動を開始し、デビューは1984年、Hot100にシングルが入ったのは、Teddy Pendergrassとのデュエット曲"Hold Me"が初めてのシングルヒット、この曲は最高位46位を記録します。
そして翌年1985年にソロのファーストアルバム『Whitney Houston』を発表し、そのアルバムから、初のTop40ヒットで3位を記録した"You Give Good Love"を皮切りに、大ヒットを連発します。
彼女の最高位3位まで上がった初めてのTop40ヒット"You Give Good Love"こちらをご覧ください→→→、そして、初のNo.1を記録した"Saving All My Love for You"の二つの記事をご参照ください→→→

アルバム『Whitney Houston』、1986年のアルバム年間チャート第1位に輝き、翌年の87年も年間22位に入る、年度を代表する大ヒットになりました。そのアルバムからの4曲目のシングルで、3曲連続のNo.1ヒットとなったこの曲”Greatest Love Of All”です。
この曲は、77年に、アメリカはもちろん、日本でもヒットしましたので、おなじみの方は多いと思います。私も、「えっ?この曲をホイットニーが!」と驚きました。

77年に最高位24位を記録したのがGeorge Bensonの”Greatest Love Of All”。もちろんこちらがオリジナルです。
曲を書いたのはMichael Masser、作詞がLinda Creed。曲は映画『The Greatest』の主題歌、サウンドトラック総入歌です。
映画『The Greatest』はプロボクサー「モハメド・アリ」の生涯を描いたスポーツ伝記映画です。
とにかく曲が良かったです。アメリカでこそ最高位24位にとどまりましたが、R&Bチャートでは大ヒットしましたし、日本でもかなりヒットしたと思います。よくラジオなどでかかっていました。

作者のMichael Masserですが、ソウルバラードを中心に数々の名曲を書いた名作曲家です。Whitney Houstonの初めてのNo.1ヒット"Saving All My Love for You"もMichael Masserの作品です。こちらのオリジナルはMarilyn McCoo and Billy Davis Jr.の曲になります。
これらの曲のほかにもDiana Rossの"Touch Me in the Morning"、"Do You Know Where You're Going To マホガニーのテーマ"のNo.1ヒット、さらには、Peabo Bryson & Roberta Flackの"Tonight, I Celebrate My Love"などなど、素晴らしいソウルバラードを書く人です。中でも89年のNatalie Coleの"Miss You Like Crazy"、素晴らしいソウルバラードで、何度聞いても感動する名曲中の名曲でした。

George Bensonバージョンでは、R&B色が強いアレンジでしたが、その曲をWhitney Houstonが切々と歌い上げ、80年を代表する名曲として復活させたのがこの曲でした。


こちらがそのGeorge Bensonバージョン。1977年10月8日付の24位が最高位。Whitney Houstonバージョンと、どちらが良いということではなく、曲も素晴らしいですし、George Benson、歌うまいのです。


今週 先週 song / artist
1 1 GREATEST LOVE OF ALL / WHITNEY HOUSTON
2 2 LIVE TO TELL / MADONNA
3 3 ON MY OWN / PATTI LABELLE & MICHAEL MCDONALD
4 5 IF YOU LEAVE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
5 9 I CAN'T WAIT / NU SHOOZ
6 10 ALL I NEED IS A MIRACLE / MIKE + THE MECHANICS
7 12 SOMETHING ABOUT YOU / LEVEL 42
8 14 IS IT LOVE / MR. MISTER
9 13 BE GOOD TO YOURSELF / JOURNEY
10 6 WHAT HAVE YOU DONE FOR ME LATELY / JANET JACKSON
11 18 CRUSH ON YOU / JETS
12 16 MOVE AWAY / CULTURE CLUB
13 19 THERE'LL BE SAD SONGS / BILLY OCEAN
14 4 WEST END GIRLS / PET SHOP BOYS
15 21 A DIFFERENT CORNER / GEORGE MICHAEL
16 8 BAD BOY / MIAMI SOUND MACHINE
17 20 NOTHIN' AT ALL / HEART
18 7 TAKE ME HOME / PHIL COLLINS
19 22 NO ONE IS TO BLAME / HOWARD JONES
20 15 YOUR LOVE / OUTFIELD
21 11 WHY CAN'T THIS BE LOVE / VAN HALEN
22 25 HOLDING BACK THE YEARS / SIMPLY RED
23 28 I WANNA BE A COWBOY / BOYS DON'T CRY
24 17 ADDICTED TO LOVE / ROBERT PALMER
25 32 WHO'S JOHNNY / EL DEBARGE
26 31 RAIN ON THE SCARECROW / JOHN COUGAR MELLENCAMP
27 27 MOTHERS TALK / TEARS FOR FEARS
28 29 ALL THE THINGS SHE SAID / SIMPLE MINDS
29 33 VIENNA CALLING / FALCO
30 26 TOMORROW DOESN'T MATTER TONIGHT / STARSHIP
31 35 TUFF ENUFF / THE FABULOUS THUNDERBIRDS
32 39 YOUR WILDEST DREAMS / MOODY BLUES
33 37 LIKE NO OTHER NIGHT / 38 SPECIAL
34 23 NEVER AS GOOD AS THE FIRST TIME / SADE
35 24 ROUGH BOY / ZZ TOP
36 30 KISS / PRINCE & THE REVOLUTION
37 41 THE LOVE PARADE / DREAM ACADEMY
38 56 LIKE A ROCK / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
39 51 SLEDGEHAMMER / PETER GABRIEL
40 43 When The Heart Rules The Mind / GTR
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ジャネット・ジャクソン Janet Jackson - What Have You Done For Me Lately(1986年の洋楽 Part20)

2022-05-26 22:54:23 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart20はJanet Jacksonの"What Have You Done For Me Lately"。邦題は「恋するティーンエイジャー」。最高位は5月17日付の1週のみの第4位。年間チャートは43位。彼女の初のTop40ヒットが大ヒットになりました。

Janet Jackson、この曲が初めてのTop40への登場ですが、この後、スーパースターの座に駆け上がっていく、記念すべき初のシングルヒット曲です。もちろんJackson兄弟の一員で、10人兄弟の末っ子です。

Janet Jacksonが音楽活動を始めたのは70年代から、ジャクソン兄弟の一員として、バックボーカルなどを務めていました。
ソロ活動は1982年から、まずはファーストアルバム『Janet Jackson』、セカンドアルバム『Dream Street』をリリースしますが、残念ながら大ヒットには至らず、ダンスチャートではヒットしたものの、シングルもTop40入りを逃します。
セカンドアルバム『Dream Street』のプロデュースには兄のMarlon Jackson、バックコーラスにはMichael Jacksonが参加するなど、まだジャクソンファミリーの一員としてのアルバムでした。

そして1986年にリリースした彼女3枚目のアルバムが『Control』。そのアルバムからのファーストシングルが"What Have You Done for Me Lately"。このアルバムから、ジャクソンファミリーを離れ、プロデュースしたのはプリンスファミリーの一員のJimmy Jam と Terry Lewisのコンビ、ジャム&ルイスです。

ジャム&ルイスですが、あのファンクバンドThe Timeの一員です。"Jungle Love"という曲が、1984年に最高位20位となるヒットとなりましたね。ジャム&ルイスですが、Janet Jacksonのプロデュースを始め、この後プロデューサーとして素晴らしい活躍をすることになります。The Human Leagueの"Human"、George Michaelの"Monkey"、Boyz II Menの"On Bended Knee"などなど、彼らがプロデュースした曲が、次々と特大のヒットとなります。

"What Have You Done for Me Lately"が、ジャム&ルイスプロデュースのファーストヒット、この曲の作者も、Jimmy Jam、Terry LewisにJanet Jacksonの共作。切れの良い、カッコイイダンスミュージックです。ジャクソンファミリーと離れ、新たな名プロデューサーと組んだことが、彼女の転機になりました。

この曲のPVのダンスの振り付けはあのPaula Abdulなのです。Paula Abdulはこの時点ではまだTop40には登場していませんが、80年代後半から90年代前半にかけて、大ヒットを連発するスーパースターになっていきます。
Janet Jacksonは1966年生まれですので、この曲のヒット時点ではまだ20歳、このPVのジャネット、とっても可愛らしいです。
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ビルボード 全米 Top40 1986年5月24日付 ペット・ショップ・ボーイズ Pet Shop Boys - West End Girls

2022-05-22 20:25:35 | 1986年ビルボードTop40
1986年5月24日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はWhitney Houstonの"Greatest Love Of All"。Whitney Houstonですが、初のTop40ヒット"You Give Good Love"が3位、続いて"Saving All My Love for You"と"How Will I Know"が連続No.1を記録、この曲で4曲目のTop3ヒットで、なんと3曲連続のNo.1となりました。

2位は5位からアップ、Madonnaの"Live To Tell"。Madonnaですが、初めてのTop40ヒット"Holiday"が83年に16位。その後は出すシングルすべてが大ヒットの連続、年間2位の"Like a Virgin"と、"Crazy for You"の2曲のNo.1ヒットを含め、この曲で9曲目のTop40ヒットで、そのうち7曲目のTop5ヒット、4曲目のTop3ヒットとなりました。
3位は11位からジャンプアップ、Patti LaBelle & Michael McDonaldの"On My Own"。Patti LaBelle と Michael McDonald、大物二人の競演です。Patti LaBelleですが、女性コーラスグループLaBelleのボーカリストとして、そしてソロとして60年代から活躍、75年のNo.1ヒット"Lady Marmalade"を含め、この曲で6曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop3ヒット。そしてMichael McDonald、The Doobie Brothersのメンバーからソロになり、これまでに、ソロでは2曲のTop40ヒット。さらにゲストミュージシャンとして活躍しています、Kenny Logginsとの"This Is It" などこれまでゲストとして3曲のTop40ヒットがあり、この曲で4曲目のTop40ヒット、初めてのTop3ヒットとなりました。
4位は2位からダウン、Pet Shop Boysの"West End Girls"。Pet Shop Boysですが、イギリス出身のポップ・デュオ。この曲が初めてのヒットで、1週間だけだったですが、No.1獲得です。
5位は9位からアップ、Orchestral Manoeuvres In The Darkの"If You Leave"。Orchestral Manoeuvres In The Darkですが、イギリス出身のデュオ。最高位26位を記録した初のTop40ヒット"So in Love"に続く2曲目のTop40ヒットが5位まで上がってきました。

この週4位はPet Shop Boysの"West End Girls"。5月10日付の1週間ではありましたがNo.1を記録。年間チャートは15位。初のシングルヒットがNo.1、大ヒットとなりました。

Pet Shop Boysですが、81年に活動を開始、イギリス出身のボーカルのNeil Tennantと、キーボード奏者のChris Loweの二人組シンセ・ポップデュオ。
1984年に、この曲"West End Girls"をBobby Orlandoのプロデュースの元で録音し、デビュー。この時は、一部の放送局で話題になったものの、全米では全くヒットしませんでした。

1985年になってから、レコード会社を変わり、プロデューサーもStephen Hagueに代わり、"West End Girls"も新しいバージョンで録音し直し、アルバムを発表します。このアルバムが『Please』で、1985年に発表されてからまずはイギリスで徐々に人気が出て、次のアメリカでも火が付き、この曲のNo.1ヒットに結びつきました。

"West End Girls"の曲の作者はメンバーの二人Neil TennantとChris Lowe。
この曲は、シンセ・ポップに、ラップ・ヒップホップを加えた新しい感覚の曲でした。
演奏も、ほとんどをシンセサイザーで演奏しているようで、途中のトランペットソロは、エミュレータで演奏しているようです。さらに、Neil Tennantのミステリアスなボーカルが加わり、新しい時代を感じさせる音楽でありました。

Pet Shop Boysですが、その後もイギリスをはじめとするヨーロッパ、さらにはアメリカでも大ヒット曲を連続して出していきます。80年代のブリティッシュニューウエイブを代表するミュージシャンとして活躍を続け、今でも活躍しています。


今週 先週 song / artist
1 1 GREATEST LOVE OF ALL / WHITNEY HOUSTON
2 5 LIVE TO TELL / MADONNA
3 11 ON MY OWN / PATTI LABELLE & MICHAEL MCDONALD
4 2 WEST END GIRLS / PET SHOP BOYS
5 9 IF YOU LEAVE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
6 4 WHAT HAVE YOU DONE FOR ME LATELY / JANET JACKSON
7 7 TAKE ME HOME / PHIL COLLINS
8 8 BAD BOY / MIAMI SOUND MACHINE
9 12 I CAN'T WAIT / NU SHOOZ
10 14 ALL I NEED IS A MIRACLE / MIKE + THE MECHANICS
11 3 WHY CAN'T THIS BE LOVE / VAN HALEN
12 13 SOMETHING ABOUT YOU / LEVEL 42
13 16 BE GOOD TO YOURSELF / JOURNEY
14 15 IS IT LOVE / MR. MISTER
15 6 YOUR LOVE / OUTFIELD
16 18 MOVE AWAY / CULTURE CLUB
17 10 ADDICTED TO LOVE / ROBERT PALMER
18 21 CRUSH ON YOU / JETS
19 23 THERE'LL BE SAD SONGS / BILLY OCEAN
20 25 NOTHIN' AT ALL / HEART
21 26 A DIFFERENT CORNER / GEORGE MICHAEL
22 27 NO ONE IS TO BLAME / HOWARD JONES
23 20 NEVER AS GOOD AS THE FIRST TIME / SADE
24 22 ROUGH BOY / ZZ TOP
25 32 HOLDING BACK THE YEARS / SIMPLY RED
26 28 TOMORROW DOESN'T MATTER TONIGHT / STARSHIP
27 30 MOTHERS TALK / TEARS FOR FEARS
28 33 I WANNA BE A COWBOY / BOYS DON'T CRY
29 31 ALL THE THINGS SHE SAID / SIMPLE MINDS
30 17 KISS / PRINCE & THE REVOLUTION
31 37 RAIN ON THE SCARECROW / JOHN COUGAR MELLENCAMP
32 40 WHO'S JOHNNY / EL DEBARGE
33 38 VIENNA CALLING / FALCO
34 19 HARLEM SHUFFLE / ROLLING STONES
35 44 TUFF ENUFF / THE FABULOUS THUNDERBIRDS
36 24 AMERICAN STORM / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
37 46 LIKE NO OTHER NIGHT / 38 SPECIAL
38 41 WHERE DO THE CHILDREN GO / HOOTERS
39 49 YOUR WILDEST DREAMS / MOODY BLUES
40 29 MANIC MONDAY / BANGLES
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アウトフィールド The Outfield - Your Love(1986年の洋楽 Part19)

2022-05-19 21:52:27 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart19はThe Outfieldの”Your Love”。最高位は5月10日付と17日付けの2週間の第6位。年間チャートは62位。彼らの初めてのヒットが大ヒットになりました。

The Outfieldですが、イギリスロンドン出身の3人組ロックグループ。70年代に、母国イギリスで音楽活動を開始します。
ファーストアルバム『Play Deep』のリリースが1985年、一応ブリティッシュニューウエイブ系のポップロックグループの一員として見られていますが、ファーストアルバム『Play Deep』は、母国イギリスではほとんど売れず、アメリカで火が付きました。

この曲"Your Love"ですが、そのアルバムから、セカンドシングルになるのでしょうか、ファーストシングルの"Say It Isn't So"はロックチャートでは話題になったようですが、レギュラーチャートではHot100にも入れませんでした。そして、セカンドシングルのこの曲がリリースされると、急激にチャートを上昇してきました。
曲の作者は、ギタリストのJohn Spinks。John Spinksはアルバム『Play Deep』の全曲を一人で作っているバンドの中心メンバーです。

"Your Love"ですが、曲は、イギリスで話題にもならなく、アメリカで火が付いたのがよく分かります、ブリティッシュニューウエイブロックというよりも、アメリカン・ポップ・ロック、または、オーストラリア系ロック?かと思うようなところもある、ポップで明るい曲です。ボーカルのTony Lewisのハイトーンのボーカルが、ポップな爽やか系の曲にはぴったりだったです。

The Outfieldですが、その後、90年代にかけて、アメリカを中心に、この曲を上回るヒットにはなりませんでしたが、シングル・アルバムともヒットを続けます。2014年にバンドの中心メンバーJohn Spinksが60歳の若さで亡くなり、バンドの活動は終了してしまいました。
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ビルボード 全米 Top40 1986年5月17日付 ヴァン・ヘイレン Van Halen - Why Can't This Be Love

2022-05-15 22:02:15 | 1986年ビルボードTop40
1986年5月17日付ビルボード All American Top40、3位から上がって1位はWhitney Houstonの"Greatest Love Of All"。Whitney Houstonですが、初のTop40ヒット"You Give Good Love"が3位、続いて"Saving All My Love for You"と"How Will I Know"が連続No.1を記録、この曲で4曲目のTop3ヒットで、なんと3曲連続のNo.1となりました。

2位は1週間の1位からダウン、Pet Shop Boysの"West End Girls"。Pet Shop Boysですが、イギリス出身のポップ・デュオ。この曲が初めてのヒットで、ついにNo.1獲得です。
3位は4位からアップ、Van Halenの"Why Can't This Be Love"。アメリカのハードロックバンドVan Halen、初のTop40ヒット"You Really Got Me"以来、この曲で7曲目のTop40ヒットで、No.1の"Jump"以来2曲目のTop3ヒットになりました。
4位は5位からアップ、Janet Jacksonの"What Have You Done For Me Lately"。Janet Jacksonですが、もちろんあのジャクソン一家の一員、一家の末子です。ジャクソン兄弟から離れ、3枚目のアルバムが初の大ヒット、シングルもこの曲が初のTop40ヒットで4位まで上がってきました。
5位は11位からジャンプアップ、Madonnaの"Live To Tell"。Madonnaですが、初めてのTop40ヒット"Holiday"が83年に16位。その後は出すシングルすべてが大ヒットの連続、年間2位の"Like a Virgin"と、"Crazy for You"の2曲のNo.1ヒットを含め、この曲で9曲目のTop40ヒットで、そのうちなんと7曲目のTop5ヒットとなりました。

この週3位はVan Halenの"Why Can't This Be Love"。最高位はこの5月17日付の1週のみの3位。年間チャートは69位。Top100に16週と、短いヒットでしたので、年間チャートは低めでしたが、"Jump"に次ぐ大ヒットになりました。

Van Halenですが、70年代前半、天才ギタリストEddie Van Halen、お兄さんのドラマーAlex Van Halen、ボーカルのDavid Lee Rothらで結成。76年に、キンクスのカバー"You Really Got Me"で、デビューを飾ります。この"You Really Got Me"は、最高位36位と大したヒットではありませんでしたが、エドワード・ヴァン・ヘイレンのそれまで聞いたことのない超絶テクニックのギターワークと、デイヴィッド・リー・ロスのボーカルには、度肝を抜かれました。シングルはいまいちでしたが、ファーストアルバムの『Van Halen』は最高位こそ19位でしたが、78年、79年の2年連続でアルバム年間チャートに入る超大ヒットアルバムとなりました。

その後、順調にヒットを重ね、特にアルバムは、常にTop10に入る大ヒットアルバムとなります。そして1984年に発表したアルバム『1984』が最高位2位を記録、その時ちょうど『スリラー』が1位を独占していて残念ながらアルバムのトップを取ることは出来ませんでした。が、それまで、"(Oh) Pretty Woman"の12位が最高だったシングルチャートで、ファーストシングルカットされた"Jump"が5週間連続の1位、年間チャートでも6位を記録する大ヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

その順調だったVan Halenに衝撃の出来事が起こります。エドワード・ヴァン・ヘイレンのギターワークとともにバンドの2枚看板であるデイヴィッド・リー・ロスが、なんとアルバム『1984』を最後に、バンドを離れてしまったのです。「両雄並び立たず」どおりだったのか、両者とも個性が強すぎましたでしょうか。

そして『1984』から2年後の1986年に、次のボーカリストを迎えての彼らの7枚目のアルバム『5150』がリリースされ、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Why Can't This Be Love"です。

その注目の次のボーカリストがSammy Hagar、これにはまた驚かされました。Sammy Hagarといえば、2年ちょっとの短期間ではありましたが、あのアメリカンハードロックバンド・モントローズのボーカリストであり、その後、ソロでも最高位13位を記録した"Your Love Is Driving Me Crazy"など、3曲のTop40ヒットを持っている人気ロックボーカリストです。

"Why Can't This Be Love"の曲の作者はEddie Van Halen、Michael Anthony、Sammy Hagar、Alex Van Halenのメンバー4人の共作。そしてプロデューサーはMick Jonesと、バンドメンバー。Mick Jonesは、あのフォリナーのミック・ジョーンズです。これにもまた驚かされました。この曲を聞いてみて、サミー・ヘイガーのボーカルは、デイヴィッド・リー・ロスほど個性的ではないので、私は彼の方がVan Halenには合っていたのではないかなぁ、と思います。


今週 先週 song / artist
1 3 GREATEST LOVE OF ALL / WHITNEY HOUSTON
2 1 WEST END GIRLS / PET SHOP BOYS
3 4 WHY CAN'T THIS BE LOVE / VAN HALEN
4 5 WHAT HAVE YOU DONE FOR ME LATELY / JANET JACKSON
5 11 LIVE TO TELL / MADONNA
6 6 YOUR LOVE / OUTFIELD
7 7 TAKE ME HOME / PHIL COLLINS
8 8 BAD BOY / MIAMI SOUND MACHINE
9 10 IF YOU LEAVE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
10 2 ADDICTED TO LOVE / ROBERT PALMER
11 13 ON MY OWN / PATTI LABELLE & MICHAEL MCDONALD
12 14 I CAN'T WAIT / NU SHOOZ
13 15 SOMETHING ABOUT YOU / LEVEL 42
14 17 ALL I NEED IS A MIRACLE / MIKE + THE MECHANICS
15 19 IS IT LOVE / MR. MISTER
16 20 BE GOOD TO YOURSELF / JOURNEY
17 12 KISS / PRINCE & THE REVOLUTION
18 21 MOVE AWAY / CULTURE CLUB
19 9 HARLEM SHUFFLE / ROLLING STONES
20 22 NEVER AS GOOD AS THE FIRST TIME / SADE
21 25 CRUSH ON YOU / JETS
22 23 ROUGH BOY / ZZ TOP
23 28 THERE'LL BE SAD SONGS / BILLY OCEAN
24 16 AMERICAN STORM / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
25 33 NOTHIN' AT ALL / HEART
26 37 A DIFFERENT CORNER / GEORGE MICHAEL
27 31 NO ONE IS TO BLAME / HOWARD JONES
28 30 TOMORROW DOESN'T MATTER TONIGHT / STARSHIP
29 18 MANIC MONDAY / BANGLES
30 35 MOTHERS TALK / TEARS FOR FEARS
31 36 ALL THE THINGS SHE SAID / SIMPLE MINDS
32 40 HOLDING BACK THE YEARS / SIMPLY RED
33 42 I WANNA BE A COWBOY / BOYS DON'T CRY
34 32 STICK AROUND / JULIAN LENNON
35 27 LET'S GO ALL THE WAY / SLY FOX
36 24 ROCK ME AMADEUS / FALCO
37 45 RAIN ON THE SCARECROW / JOHN COUGAR MELLENCAMP
38 47 VIENNA CALLING / FALCO
39 26 WHAT YOU NEED / INXS
40 50 WHO'S JOHNNY / EL DEBARGE
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