ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

Deborah Allen - Baby I Lied(1984年の洋楽 Part4)

2020-01-30 20:34:28 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart4はDeborah Allenの"Baby I Lied"。
最高位は1月21日から2月4日までの26位。最終的にHot100に21週間滞在するロングヒットでしたが、残念ながら年間チャートは圏外でした。

さてDeborah Allenですが、1980年に初めてのアルバムをリリースしたアメリカのカントリー女性歌手です。
デビュー後、カントリーシングルチャートで数曲のヒットを出し、1983年にリリースした彼女の2枚目のアルバム『Cheat the Night』からのファーストシングルがこの曲"Baby I Lied"で、カントリーチャートだけでなく、レギュラーチャートでもチャートを上昇、最高位26位まで達するヒットとなります。

カントリー界からは、時々このようなポップス系カントリーの曲が突然レギュラーチャートでヒットすることがあります。
Mary MacGregorの"Torn Between Two Lovers"やCrystal Gayleの"Don't It Make My Brown Eyes Blue"、Nicolette Larsonの"Lotta Love"などが思い出されます。いずれも名曲でした。彼女たちに共通するのは大ヒット曲がこの曲だけで、その他の曲はたいしたヒットにならなかったことですね。それだけ記憶に残るヒットでした。
そしてこの曲Deborah Allenの"Baby I Lied"もレギュラーチャートでのヒットはこの曲のみの一発屋で終わってしまいました。
ただ、カントリー界ではその後もシングル、アルバムをリリースして、現在も歌手として、ソングライターとして活躍しているようです。

"Baby I Lied"ですが、曲の作者はDeborah Allenなど3名の共作、ポップでメロディアス、心地よい彼女の声も曲にぴったりです。
日本ではほとんど話題にならなかったです。良い曲だったのですけどなぜでしょうか。
いい曲なんですよ、ぜひ聴いてみてください。
コメント (14)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビルボード 全米 Top40 1984年1月28日付 Matthew Wilder - Break My Stride

2020-01-26 20:20:18 | 1984年ビルボードTop40
1984年1月28日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はYesの"Owner Of A Lonely Heart"。
Yesですが、ロックファンの方々ならばご存知、イギリスのプログレッシブ・ロックバンド、プログレロックの先駆者。アルバムでは『こわれもの』や『危機』などがアメリカでも大ヒットしていますが、シングルは1971年に最高位40位を記録した"Your Move"、1972年に13位を記録した"Roundabout"に続く3曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1ヒットです。

2位は3位からアップ、Culture Clubの"Karma Chameleon"。Culture Clubですが、アメリカでの初めてのヒット"Do You Really Want to Hurt Me"が第2位を記録、続くシングル"Time (Clock of the Heart)"も連続2位。この曲で3曲目のTop3ヒットです。
3位は4位からアップ、The Romanticsの"Talking in Your Sleep"。The Romanticsですが、アメリカ出身のロックグループ。彼ら初めてのTop40ヒットでTop3入りです。
4位は6位からアップ、Elton Johnの"I Guess That's Why They Call It The Blues"。数々の大ヒットを持っているスーパースターElton John、Top5ヒットは1980年に3位を記録した"Little Jeannie"以来となります。
5位は前週と変わらず、Matthew Wilderの"Break My Stride"。Matthew Wilderの2曲目のシングルですが、ファーストシングルはHot100にも入らず、初めてのTop40ヒットがTop5入りです。

この週5位はMatthew Wilderの"Break My Stride"。最高位は1月21日から3週間続けた第5位。年間チャートは27位。Hot100に通算で29週間滞在する超ロングヒットで、最高位5位ながら年間チャートも上位に食い込み、初めてのヒットが大ヒットとなりました。

Matthew Wilderですが、アメリカニューヨーク出身のシンガーソングライター。
デビューは70年代、デュオグループを結成していましたが、全くヒットせず、初めてのソロアルバムが1983年にリリースした『I Don't Speak the Language』。そのアルバムからのファーストシングルカット曲がこの曲 "Break My Stride"です。
曲の作者はMatthew Wilderと、この曲でバックボーカルも務めているGreg Prestopinoという人の共作。テンポの良い良質のポップスです。

Matthew Wilderはこのアルバムからもう1曲"The Kid's American"が小ヒットしましたが、次のアルバムは空振り、結局Top40ヒットはこの2曲のみになりました。
その後ヒットは出ませんでしたが、ソングライターやプロデューサーとして最近も活躍しているようです。


この曲は様々な人にカバーされ、特にオーストラリア出身のデュオグループのUnique IIのバージョンがヨーロッパ各国で大ヒットしました。


今週 先週 song / artist
1 1 OWNER OF A LONELY HEART / YES
2 3 KARMA CHAMELEON / CULTURE CLUB
3 4 TALKING IN YOUR SLEEP / ROMANTICS
4 6 I GUESS THAT'S WHY THEY CALL IT THE BLUES / ELTON JOHN
5 5 BREAK MY STRIDE / MATTHEW WILDER
6 8 JOANNA / KOOL & THE GANG
7 2 SAY SAY SAY / PAUL MCCARTNEY & MICHAEL JACKSON
8 9 RUNNING WITH THE NIGHT / LIONEL RICHIE
9 7 TWIST OF FATE / OLIVIA NEWTON-JOHN
10 12 THAT'S ALL / GENESIS
11 14 THINK OF LAURA / CHRISTOPHER CROSS
12 13 PINK HOUSES / JOHN COUGAR
13 11 UNION OF THE SNAKE / DURAN DURAN
14 16 I STILL CAN'T GET OVER LOVING YOU / RAY PARKER JR.
15 10 SAY IT ISN'T SO / DARYL HALL & JOHN OATES
16 17 HOLIDAY / MADONNA
17 15 THE CURLY SHUFFLE / JUMP 'N THE SADDLE
18 22 LET THE MUSIC PLAY / SHANNON
19 24 AN INNOCENT MAN / BILLY JOEL
20 34 JUMP / VAN HALEN
21 25 MIDDLE OF THE ROAD / PRETENDERS
22 33 99 LUFTBALLONS / NENA
23 31 WRAPPED AROUND YOUR FINGER / POLICE
24 27 YAH MO B THERE / MICHAEL MCDONALD & JAMES INGRAM
25 28 SO BAD / PAUL MCCARTNEY
26 26 BABY I LIED / DEBORAH ALLEN
27 36 NOBODY TOLD ME / JOHN LENNON
28 18 TIME WILL REVEAL / DEBARGE
29 21 READ EM' AND WEEP / BARRY MANILOW
30 19 IF I'D BEEN THE ONE / 38 SPECIAL
31 45 GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN / CYNDI LAUPER
32 38 SEND ME AN ANGEL / REAL LIFE
33 35 NIGHTBIRD / STEVIE NICKS
34 30 STAY WITH ME TONIGHT / JEFFREY OSBORNE
35 32 THE SIGN OF FIRE / FIXX
36 37 REMEMBER THE NIGHTS / MOTELS
37 48 NEW MOON ON MONDAY / DURAN DURAN
38 50 BANG YOUR HEAD / QUIET RIOT
39 41 THE DREAM (HOLD ON TO YOUR DREAM) / IRENE CARA
40 54 I WANT A NEW DRUG / HUEY LEWIS & THE NEWS
コメント (26)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Barry Manilow - Read 'em And Weep(1984年の洋楽 Part3)

2020-01-23 20:39:56 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart3はBarry Manilowの"Read 'em And Weep"。
最高位は1月7日と14日の第18位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

Barry Manilow、ポップスファンの皆さんならばもちろんご存知ですよね、デビューアルバムは1973年リリースの『Barry Manilow』、アルバムは28位まで上がりましたが、そのアルバムからのシングルはヒットせず、Hot100にも入りませんでした。
初めてのシングルヒットはセカンドアルバム『Barry Manilow II』からのシングルカット"Mandy"、その初めてのシングルヒットがなんと1位を記録します。
その後の彼の活躍は凄いもので、1975年の"I Write the Songs"、1977年の"Looks Like We Made It"の合計3曲の全米No.1ヒット、さらに"Copacabana (At the Copa)"など全世界的スーパースタとしての人気を確立します。

80年代に入ってからもNo.1ヒットこそ出ませんでしたが、"I Made It Through the Rain" などコンスタントにシングルヒットが続きます。
そしてこの曲"Read 'em And Weep"ですが、1983年にリリースされた『Greatest Hits Vol. II』に収録された曲です。このベスト盤にはこの曲をはじめ3曲の新曲が含まれていました。

さて"Read 'em And Weep"ですが、Air Supplyの"Making Love Out Of Nothing At All"の時に話題になりましたが、Jim Steinman作詞・作曲、さらにはプロデュースを手掛けた曲です。まあ、聞いただけでJim Steinmanの曲だということはわかりますよね。
元々は1981年にリリースしたMeat Loafのセカンドアルバム『Dead Ringer』に収録されていた曲です。
Meat Loafでもシングルカットされたようですが全くヒットせず、Barry Manilowの方が合っていたのでしょうか、彼のボーカルでヒットに結びつきました。
残念ながらこの曲がBarry Manilowの最後のTop40ヒットになってしまいました。


こちらがMeat Loaf版の"Read 'em And Weep"です。
コメント (20)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビルボード 全米 Top40 1984年1月21日付 YES - Owner of a Lonely Heart

2020-01-19 22:17:21 | 1984年ビルボードTop40
1984年1月21日付ビルボード All American Top40、2位からアップして初のNo.1を記録したのがYesの"Owner Of A Lonely Heart"。
Yesですが、ロックファンの方々ならばご存知、イギリスのプログレッシブ・ロックバンド、プログレロックの先駆者。アルバムでは『こわれもの』や『危機』などがアメリカでも大ヒットしていますが、シングルは1971年に最高位40位を記録した"Your Move"、1972年に13位を記録した"Roundabout"に続く3曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1ヒットです。

6週間の1位からダウンしての2位はPaul McCartney and Michael Jacksonの"Say Say Say"。Paul McCartneyもMichael Jacksonも説明することありません、ソロでも数多くの大ヒットを持っています。この二人のデュエットとしては、Michael Jacksonのアルバム『Thriller』に収録の"The Girl Is Mine"が最高位2位を記録していますので、それに続く大ヒットとなりました。Paul McCartneyはビートルズ時代を除いて9曲目の1位。Michael Jacksonは6曲目の1位です。
3位は9位からジャンプアップ、Culture Clubの"Karma Chameleon"。Culture Clubですが、アメリカでの初めてのヒット"Do You Really Want to Hurt Me"が第2位を記録、続くシングル"Time (Clock of the Heart)"も連続2位。この曲で3曲目のTop3ヒットです。
4位は6位からアップ、The Romanticsの"Talking in Your Sleep"。The Romanticsですが、アメリカ出身のロックグループ。彼ら初めてのTop40ヒットでTop5入りです。
5位は7位からアップ、Matthew Wilderの"Break My Stride"。Matthew Wilderの2曲目のシングルですが、ファーストシングルはHot100にも入らず、初めてのTop40ヒットがTop5入りです。

この週第1位、Yesの"Owner Of A Lonely Heart"。1月21日と28日の2週間の1位、年間チャートは8位の大ヒットでした。

Yesですが、ロックファンの方々ならば私より詳しい方々がたくさんいらっしゃると思います。イギリス出身のプログレッシブロックバンド。
ファーストアルバムは1969年の『Yes』。メンバーはジョン・アンダーソン、クリス・スクワイア、ビル・ブルーフォード、ピーター・バンクス、トニー・ケイの5人。
その後、ギターのスティーブ・ハウ、キーボードのリック・ウェイクマンもバンドに加わります。ロック界のスーパーアーチストの集団ですね。

イギリスではサードアルバムの『The Yes Album』が第4位を記録する大ヒット、そしてアメリカでも1971年にリリースした4枚目のアルバム『Fragile こわれもの』が4位を記録する大ヒットとなります。
シングルでも『The Yes Album』からシングルカットされた"Your Move"がぎりぎり40位ですがTop40ヒットとなり、『Fragile』からのシングル"Roundabout"が最高位13位を記録する初めての大ヒットとなります。
その後アルバムでは5枚目のアルバム『Close to the Edge 危機』から9枚目のアルバム『Tormato』まで6枚連続Top10ヒットを記録します。

そして1980年のアルバム『Drama』発表後、活動を停止しますが、この年1983年にバンドが復活、リリースした彼ら11枚目のアルバム『90125 ロンリー・ハート』が突然チャートを急上昇、アルバムは最高位5位を記録します。そしてそのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Owner Of A Lonely Heart"です。
この時のメンバーはジョン・アンダーソンにクリス・スクワイア、アラン・ホワイト、トレヴァー・ラビン、トニー・ケイです。

それにしてもYesの曲がNo.1を記録するとは、驚いたというか、うれしかったです。1980年に年間2位の大ヒットであったPink Floydの"Another Brick In The Wall"以来の衝撃でした。
曲調はポップになっているとはいえ、独特のギターにジョン・アンダーソンのハイトーンボーカル、まさにイエスそのもの、まさか1位になるとは。アメリカのチャートを追うのが面白いのは、このような意外な曲が大ヒットするところですね。


今週 先週 song / artist
1 2 OWNER OF A LONELY HEART / YES
2 1 SAY SAY SAY / PAUL MCCARTNEY & MICHAEL JACKSON
3 9 KARMA CHAMELEON / CULTURE CLUB
4 6 TALKING IN YOUR SLEEP / ROMANTICS
5 7 BREAK MY STRIDE / MATTHEW WILDER
6 8 I GUESS THAT'S WHY THEY CALL IT THE BLUES / ELTON JOHN
7 5 TWIST OF FATE / OLIVIA NEWTON-JOHN
8 13 JOANNA / KOOL & THE GANG
9 10 RUNNING WITH THE NIGHT / LIONEL RICHIE
10 3 SAY IT ISN'T SO / DARYL HALL & JOHN OATES
11 4 UNION OF THE SNAKE / DURAN DURAN
12 17 THAT'S ALL / GENESIS
13 22 PINK HOUSES / JOHN COUGAR
14 21 THINK OF LAURA / CHRISTOPHER CROSS
15 16 THE CURLY SHUFFLE / JUMP 'N THE SADDLE
16 20 I STILL CAN'T GET OVER LOVING YOU / RAY PARKER JR.
17 25 HOLIDAY / MADONNA
18 24 TIME WILL REVEAL / DEBARGE
19 23 IF I'D BEEN THE ONE / 38 SPECIAL
20 12 UNDERCOVER OF THE NIGHT / ROLLING STONES
21 18 READ EM' AND WEEP / BARRY MANILOW
22 26 LET THE MUSIC PLAY / SHANNON
23 11 ALL NIGHT LONG / LIONEL RICHIE
24 28 AN INNOCENT MAN / BILLY JOEL
25 34 MIDDLE OF THE ROAD / PRETENDERS
26 36 BABY I LIED / DEBORAH ALLEN
27 35 YAH MO B THERE / MICHAEL MCDONALD & JAMES INGRAM
28 31 SO BAD / PAUL MCCARTNEY
29 29 GOLD / SPANDAU BALLET
30 30 STAY WITH ME TONIGHT / JEFFREY OSBORNE
31 44 WRAPPED AROUND YOUR FINGER / POLICE
32 32 THE SIGN OF FIRE / FIXX
33 42 99 LUFTBALLONS / NENA
34 47 JUMP / VAN HALEN
35 41 NIGHTBIRD / STEVIE NICKS
36 - NOBODY TOLD ME / JOHN LENNON
37 38 REMEMBER THE NIGHTS / MOTELS
38 40 SEND ME AN ANGEL / REAL LIFE
39 39 IN THE MOOD / ROBERT PLANT
40 14 UPTOWN GIRL / BILLY JOEL
コメント (22)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Spandau Ballet - Gold (1984年の洋楽 Part2)

2020-01-16 21:02:02 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart2はSpandau Balletの"Gold"。
最高位は1月14日と21日の第29位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

さてSpandau Ballet、この曲が2曲目のTop40ヒットです。アメリカでのファーストヒットは"True"。最高位は第4位で年間チャートは年度の途中ででしたが92位、初めてのヒットが大ヒットになりました。
このグループ、イギリスでは1980年からTop10ヒットを何曲も持つ大人気グループでした。
その特徴はリードボーカルのTony Hadleyの声でしょう。素晴らしい美声の持ち主です。
アメリカでは彼ら3枚目のアルバム『True』で火が付きました。そのアルバムから大ヒット"True"に続くシングルが"Gold"です。
曲の作者はメンバーというかバンドリーダーのGary Kemp。リードギターを担当しています。
メロディアスでダンサブルな良い曲です。アメリカでは29位止まりでしたが本国イギリスでは第2位を記録する大ヒットになりました。


さて、"Gold"という曲名では、1979年に最高位5位年間チャート51位を記録した大ヒット曲John Stewartの"Gold"を思い出します。
この曲はSpandau Balletの"Gold"とはもちろん同名異曲でフリートウッド・マックのLindsay Buckingham と Stevie Nicksのバックアップで大ヒットした曲です。
もちろんギターはJohn Stewart & Lindsay、バックボーカルは Stevie Nicks。懐かしの名曲です。
コメント (16)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする