日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2021完結編 - たかお

2021-04-22 23:32:12 | 居酒屋
先客は順次席を立ち、後から入るお客もなく、11時を前に貸切となりました。こうなると長居をするのも無粋です。〆の品をいただく余裕はあったものの、それを見送り「はすや」を辞去。浮いた余力を他店へ回すことにしました。しかしこれは賭けでもありました。どこもかしこも早仕舞いして、店が全く開いていないということも十分あり得るからです。案の定、繁華街は丑三つ時かと見紛うほどの閑散ぶりで、店の明かりもほとんどありません。しかし幸い、目当ての店は開いていました。「たかお」の暖簾をくぐります。
弘前の夜を締めくくるとき、最も愛用してきた店は「藪きん」です。ただし前回訪ねてからたかだか半年弱でもあります。趣向を変えようとしたとき、行き着いたのが当店です。先代店舗の時代から存在はかねがね認識していたものの、訪ねたのは一昨年の花見のときが初めてでした。若い店主が腕を振るう、町中華の現代版とでも形容したい一軒でした。あれ以来一年も経たないうちに世相は変わり、深夜営業の飲食店はあたかも諸悪の根源のような言われようです。当店の動静も否応なく気になるところではありましたが、二つあるテーブル席は先客で埋まり、三席に減ったカウンターだけが空いていました。その一番手前に収まると、直後に二人組が入り、店内は一瞬にして満席に。元々の収容力が小さい故のこととはいえ、健闘ぶりは天晴れです。

中国料理たかお
弘前市北川端町22-1
090-6254-3770
1700PM-300AM
火曜定休

ハートランド
たかおの担々麺
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - はすや

2021-04-22 22:20:52 | 居酒屋
弘前市街に戻って本日の走行は終了です。盛岡から200km弱を走り、出発からの通算では1200kmに迫りました。投宿に先立ち「はすや」に飛び込みます。
非常時故の制約といえば、飲食店の早仕舞いです。今のところ、弘前の店にお門違いな「要請」が突きつけられているとは聞いていないものの、人出が減ったことにより早仕舞いせざるを得ない状況は十分考えられました。その可能性も考慮の上で事前に問い合わせたところ、電話口のお姉さんからは通常通り0時までとの返答が。とはいえお客が帰り次第明かりを消すということは想定しておくべきでしょう。投宿してから向かうとなると、10時台の後半になるのはおそらく避けられません。先に一杯やった後、宿までは歩いて行くという前提で、店の近くに車を止めました。目の前で明かりが消えるという事態に戦々恐々としつつも、できる限りの早足で歩き、玄関の扉を開けて階段を上り、カウンターの一番奥に収まったとき、安堵の吐息が漏れてきたのはもちろんです。
弘前で愛用してきた店はいくつかあるものの、次点に大差をつけているのが当店です。特に花見の旅では日参するのが当たり前で、今回もおそらくそうなることでしょう。中でも今夜はこちらに腰を据えるつもりで臨みました。その理由は大別すると二つあります。まず、盛岡から移動してくる関係上、はしご酒をする時間的な余裕がありませんでした。それに加えて大きかったのが、前回の借りを返すという目的です。北海道へ渡った昨秋、花見の旅と同じ経路を逆に辿って帰りました。弘前にも当然寄ったわけなのですが、一夜限りの滞在という事情もあり、欲張りすぎて失敗します。見舞いがてらなじみの店を訪ねるべく、「しまや」と「弦や」に寄ってからここを訪ねるも、当然ながらおよそ万全とは言い難く、無理矢理飲み食いするだけの結果となってしまったのです。体力の陰りを痛感するとともに、店に対しても粗相を働く結果になったという点で、忸怩たる思いが残る出来事でした。あれ以来、新築なった当店をよい状態で訪ねることが、喫緊の課題となっていた次第です。
その目的は無事果たされた一方で、気にかかることもありました。想定通りの結果とはいえ、お客の帰りが早いのです。手伝いの青年の姿もなく、今夜は店主とお姉さんによる二人組です。昨秋と今の二度にわたり、同じ経路を辿ってきたことで、顕著に感じる違いがあります。人出は増える一方で、飲食店の活気は逆に失われました。「集まり」に対する規制がなし崩しで緩和され、そのしわ寄せが飲食店にだけ回された現実を再認識する一幕です。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

豊盃
田酒
お通し
刺盛り
野菜のゴマ酢和え
あんこう唐揚
タラの芽天ぷら
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 花咲温泉

2021-04-22 21:45:02 | 温泉
二年ぶりに花見の旅が実現しても、非常時故の制約は残念ながら出てきます。最も顕著な影響は宿泊事情に現れました。定宿のカプセルホテルが一連の騒動により休業に追い込まれ、今も再開されないのです。旅行者が減った影響で、宿の手配はできたものの、いずれの宿にも大浴場はありません。投宿の前に一風呂浴びていきます。立ち寄るのは花咲温泉です。
どのみち風呂に寄るならば、弘前へ向かう途中に行ければ好都合でした。しかし、夜桜の消灯が迫る状況で、風呂など浴びている場合ではありません。一通り見物してから入れるところを調べるも、大半のところが10時まででした。受付を締め切る時刻も考えると、それらについては外した方が賢明でしょう。11時までのところについても、このご時世なら早仕舞いしていてもおかしくありません。万一入り損なえば、朝風呂で埋め合わせるという選択も視野に入れつつ向かったところ、ネオンの明かりが灯っており事なきを得るという顛末です。
弘前市街から向かう場合、国道7号線を下ると右側に現れるのがこの温泉です。市街の中心から走っても10分ほど、四車線のバイパス沿いという立地は、つがる温泉を彷彿させます。ただし、どこへ行っても温泉がある土地柄故に、出番はなかなか訪れず、遠い昔に一度訪ねたきりでした。それ故に当時の記憶もおぼろげではありますが、館内は近年改装されたのかもしれません。広い浴場の中央には、茄子のような形をした浴槽が埋め込まれ、油臭のするやや褐色の源泉がそこから溢れて床を伝います。滑らかな肌触りも、塩辛いところもカプセルインの泉質によく似たものです。あちらを利用できない今回、埋め合わせができたことを幸いに思います。
さらなるおまけもありました。目の前を行く7号線の桜並木が投光器の明かりに浮かび上がっていたのです。風呂のついでに花見もできて、一石二鳥となりました。

★花咲温泉
弘前市大字津賀野字浅田987-1
0172-35-5550
600AM-2300PM
入浴料380円
泉質 ナトリウム塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 50.5度
pH 7.7
湧出量 毎分120リットル(動力揚湯)
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 下見

2021-04-22 21:23:29 | 東北
会津に着いた日と同様、第一夜は下見をするにとどまりました。夜桜を眺めて戻ったところです。
282号線は車が少なく線形もよい快走路です。秋田との県境を越えるまで東北道に乗る必要はありません。鹿角八幡平から碇ヶ関の間だけ乗り、そこから先は7号線を下りました。ただし、夜桜を観るつもりなら、今回に限り高速道を飛ばした方がよい状況ではあったのです。それは偏に、消灯が大幅に繰り上げられたことによります。元々は九時半までと発表されていたところ、社会情勢の緊迫化を受け、さらに一時間繰り上げられてしまったのです。高速道を極力使わず走った場合、消灯間際に駆け込むのがせいぜいとなってしまいます。その見立てはおおむね的中し、弘前城に着いたのは消灯のわずか10分前でした。投光器の明かりはすぐに落とされて、その後は青白い街灯に浮かんだ桜を眺めつつ、小一時間ほどかけて戻るというのがここまでの顛末です。そのようなわけで夜桜見物としては中途半端に終わったものの、消灯後の様子を眺める機会もなかなかありません。あと二晩滞在できることを考えても、今夜はこれでよかったと納得しています。
歩いてきたのは市民広場から二の丸、本丸、三の丸にかけてです。四の丸と西濠には行っていないため、全体の半分程度を駆け足で回ったに過ぎないということになります。しかしそれでも下見としては役立ちました。まず気付いたのは夜桜のぼんぼりがないことでした。物騒なご時世につき「自粛」に追い込まれたようです。園内の通路が左右に区切られたのは、順路に従い粛々と歩かせるたの措置でしょう。広場の周囲にロープが張られ、特定の場所以外からは出入りできなくなっていました。その代わり、早仕舞いながらも露店は営業し、広場では飲食も認められています。大人数の宴会が槍玉に挙げられている世知辛いご時世、花見の宴が公認されているのを見たのは初めてです。可能な限り例年に近い形で観てもらえるよう、慎重に検討を重ねた跡が窺われました。飲食店に責任をなすりつけるしか能のない連中は、弘前市の爪の垢でも煎じて飲めといいたくなります。
そのようなわけで、多少の制約はありながらも、あくまで合理的な範囲内にとどまります。しかも桜はまだ満開、その一方で濠には花筏が浮かぶという、一挙両得の状況です。一昨年は着いたその日の晩こそよかったものの、直後の二日が曇ってしまい、その間に桜もほとんど散ってしまいました。しかし明日は終日晴の予報です。華麗な花吹雪を見届けられれば幸いに思います。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 為内の一本桜

2021-04-22 17:58:58 | 東北
桜が異例の早咲きとなったことで生じた珍現象があります。例年通りの感覚で駒を進めると、日の入りの早さに追われてしまうのです。今日も同様となりました。為内の一本桜を訪ねて昼の部は打ち止めです。
小高い丘の上に咲くソメイヨシノの一本桜は、会津へ向かう途中に訪ねた小沢の一本桜を彷彿とさせます。あちらと同様、絵になる角度は決まっていると当初は思い込んでいました。しかしあるときその誤りに気付きます。丘の下から西へ歩くと、逆光だったはずの桜が淡い夕日を浴びていました。それ以上に驚いたのは、さらに引いた場所から眺めたときです。丘の陰に隠れていた岩手山が顔を出し、主役の一本桜と重なっていました。今ではむしろこちらの方が絵になる眺めと感じます。
いずれにしても、小高い丘の北から眺める関係上、日中は強い逆光にならざるを得ず、絵になる眺めを求めるならば夕暮れ時が一番です。その夕方に重なったのはよいものの、西日が自身の記憶よりも早々と沈んでいくのに焦りました。そうか、開花が早いからかと気付いたときには既に遅く、行く手には根元の方から陰りつつある一本桜が見えてきました。丘の下に車を止めてまず眺め、然る後に岩手山と重なる姿を眺めるつもりが、両取りは残念ながら絶望的です。そう諦めかけたところで大逆転が待っていました。上空に浮かぶ半月が視界の隅に入ったのです。丘の下から短いレンズで縦方向に構えれば、夕日を浴びた一本桜と天頂に浮かぶ月を撮れるかもしれません。狙い通りの画を撮った直後、完全に日が陰るという顛末です。着くのが1分でも遅れれば、この眺めを切り取ることはできませんでした。一期一会の光景に感謝します。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 松尾総合運動公園

2021-04-22 17:33:16 | 東北
盛岡を出ると穴場が続きます。国道4号線を下ると現れるのが、牧草地の桜と岩手山を一望できる地点です。しかし、今日は二つの点で画竜点睛を欠きました。まず、盛岡を出るのが遅くなり過ぎて、岩手山が逆光になってしまいました。しかも山頂が雲をかぶっています。一昨年ここで眺めたものには及ばないと見て、そのまま走り去りました。国道282号線を経て、アスピーテラインへ続く県道に入り、そこからそれると次なる目的地に至ります。立ち寄るのは松尾総合運動公園です。
ここの桜は大きく二つに分けられます。北側のなだらかな丘に林立する桜と、西側を縁取る桜並木です。今回は後者がとりわけ秀逸でした。例年より遅い時間に訪ねたことで、敷地の外から桜並木へ向かって夕日が当たっていました。少し引いた位置から眺めれば、斜めから夕日を浴びた桜並木と岩手山が重なるという仕掛けです。陰影のある絵柄が完成されているため、山頂が雲をかぶっていても気になりません。今回ならではの収穫です。
それにしても、桜の木々が随分立派になりました。この場所と出会って今年で五年です。それだけあれば、ソメイヨシノが成長するには十分な時間でもあります。何年先まで見届けられるかはさておき、足腰の立つ限りはここへ通い続けるつもりです。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 高松の池

2021-04-22 15:26:11 | 東北
榊山稲荷神社に寄ったとき、あれがあたかも最後のように申しました。しかし結局来てしまいました。続いては高松の池を訪ねます。
見頃はとうに過ぎただろうと思ったのです。しかし、池の周囲に車道が巡らされているため、車窓越しに眺めていくのも一興だろうと考えました。散ったことだけ確かめられればそれでよしと思っていたところ、意外にも見事な眺めに立ち止まるという展開は、岩手公園の再現です。
桜自体は散ってきているものの、晴れればそこそこ絵になるものです。水面より一段高い遊歩道から見下ろせば、水面に向かってせり出したソメイヨシノが西日を浴び、その向こうでは水鳥が悠然と泳いでいます。城址の濠とも趣を異にする、ここならではの眺めです。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 榊山稲荷神社

2021-04-22 14:36:04 | 東北
盛岡市内でもう一ヶ所寄りたい場所がありました。続いては榊山稲荷神社を訪ねます。
ツーリングマップルにも載る岩山公園に対して、こちらは四年前に出会った穴場です。県下屈指の桜の名所、高松の池へ至る渋滞を避けるべく、市街の反対側から向かうも右往左往を繰り返し、咄嗟に入った生活道路の先に神社が現れました。参拝客の姿もまばらな境内にはささやかながらも桜が咲き、楼門の脇の八重紅枝垂がとりわけ印象的でした。高松の池へ通ずる遊歩道もあり、一石二鳥だったというのがそのときの顛末です。
市街から若干外れていることもあり、ソメイヨシノは散りかけながらもまだ見頃、主役の八重紅枝垂はもちろん満開です。盛岡に着いて直ちに引き返し、留守の間に盛りは過ぎたかと思いきや、そのようなことは全くありませんでした。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 岩山公園

2021-04-22 13:59:40 | 東北
駐車場を出て少し走ると、出発からの走行距離が千kmを突破。さらに走って国道4号線を跨ぎ、坂を登った先にあるのが岩山公園です。
市街の桜は散りました。しかしこちらは小高い山の中腹にある公園です。少し登ると遠目にはまだ見頃の桜が現れて、展望台では満開でした。なだらかな斜面に林立する桜は、枝振りと数のどちらを取っても米沢の御成山には及びません。赤湯の烏帽子山と同様食害に遭いやすいのも特徴で、今回もその形跡が窺われます。しかし、花は若干まばらでも、多少の難を補う主役が控えています。真正面の彼方に聳える岩手山です。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 食道園

2021-04-22 11:46:28 | B級グルメ
車内に戻って荷物を置き、身軽になって食道園へ向かいました。着いたのは開店を10分少々回ってからです。休日なら行列ができていてもおかしくはありません。平日の恩恵により首尾よく入れはしたものの、1階のテーブルは全て埋まりました。その後も切れ目なくお客が訪れて、店内は満席に近い状態で回転します。先日の盛楼閣もそうでしたが、この非常時にもかかわらず、盛岡の有名店の健闘ぶりは天晴れです。

食道園
盛岡市大通1-8-2
019-651-4590
平日 1130AM-1530PM/1700PM-2200PM
金曜土曜 1130AM-1530PM/1700PM-2300PM
日曜祝日 1130AM-1530PM/1700PM-2100PM
第一・第三火曜定休
半冷麺付カルビランチ1650円
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 岩手公園

2021-04-22 11:14:06 | 東北
舌の根も乾かぬうちの前言撤回ではありますが、こうなりそうな予感は薄々していました。岩手公園を訪ねます。
駅前のソメイヨシノは葉桜となっていたものの、八重紅枝垂は散りかけながらもまだ見頃でした。それを見てふと思い出したのが桜山神社です。境内の八重紅枝垂だけ見ていくつもりで訪ねると、予想外の出来事が起こります。八重紅枝垂だけでなく、遅咲きの山桜も咲いていたのです。
ソメイヨシノはあらかた散り、全体として既に盛りは過ぎています。しかし、山桜と八重紅枝垂だけでなく、エドヒガンの大木もまだ咲いています。行き交う人の姿もまばらな園内に、花びらが雪のように積もった眺めも印象的です。神社の駐車場を拝借し、参拝だけ済ませて失礼するはずが、咄嗟に時間貸の駐車場へ飛び込んで、一時間強を費やしました。あと少し待てば食道園が開く時間です。毒を食らわば皿までも、焼肉もいただいてから盛岡を出ます。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 岩手公園

2021-04-22 11:14:06 | 東北
舌の根も乾かぬうちの前言撤回ではありますが、こうなりそうな予感は薄々していました。岩手公園を訪ねます。
駅前のソメイヨシノは葉桜となっていたものの、八重紅枝垂は散りかけながらもまだ見頃でした。それを見てふと思い出したのが桜山神社です。境内の八重紅枝垂だけ見ていくつもりで訪ねると、予想外の出来事が起こります。八重紅枝垂だけでなく、遅咲きの山桜も咲いていたのです。
ソメイヨシノはあらかた散り、全体として既に盛りは過ぎています。しかし、山桜と八重紅枝垂だけでなく、エドヒガンの大木もまだ咲いています。行き交う人の姿もまばらな園内に、花びらが雪のように積もった光景も印象的です。神社の駐車場を拝借し、参拝だけ済ませて失礼するはずが、咄嗟に時間貸の駐車場へ飛び込んで、一時間強を費やしました。あと少し待てば食道園が開く時間です。毒を食らわば皿までも、焼肉もいただいてから盛岡を出ます。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 再開

2021-04-22 09:43:41 | 東北
盛岡に着きました。車を引き取り活動を再開します。四日前に眺めた桜は既に散り始めていました。「三日見ぬ間の桜かな」の諺通り、その桜は既に葉桜同然です。開花の遅い八重紅枝垂も既に見頃を過ぎています。少なくとも、盛岡市街の桜には多くを期待できません。その代わり、先へ行くほど見頃の桜が増えるだろうと予想されます。早めに距離を稼いだ方がよさそうです。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 狼少年

2021-04-22 07:35:24 | 関東
「はやぶさ・こまち」の混雑を嫌い、後続の列車に乗ったわけなのですが、こちらもがら空きだったわけではありません。二列席に限っていうと、前後がいずれも空いたところは一つも見当たりませんでした。その結果、前が空く席を選んで押さえたものの、この調子なら発車までには売れるだろうとも覚悟しており、実際にもその通りの結果となりました。大宮を出た時点で二列席の窓側がほぼ埋まり、三列席の窓側も半分弱が埋まっています。ついでにいえば、東京駅へ向かう電車も六時台にしてはそこそこ混んでいました。会津からの一時帰京を振り出しに、東北との間を二往復半した中で、がら空きといえるほどに空いていたのは郡山から乗った「やまびこ」だけでした。乗車率だけで判断する限り、お上が叫ぶ「緊急事態」は微塵も感じられません。
思い出すのは「狼少年」の寓話です。いたずらに不安を煽り続けた結果、人々がそれに慣れてしまい、聞く耳を持たなくなったということでしょう。本来規制すべき「集まり」を棚上げにして、「不要不急」の事共に矛先を向けさせたのも一因と思います。「不要不急」かどうかなど、本来なら一義的に決まるものではありません。ところが、営利活動に対する規制は次第に緩和され、今や飲食業と旅行者だけ「不要不急」の事共に耽る不届者とみなされています。人類の活動は多かれ少なかれ病原体をばら撒くものであって、「不要不急」かどうかなど関係ないにもかかわらず、それを基準にお門違いな「要請」を続けた結果がこれなのです。いよいよ現実味を帯びてきた医療機関の「崩壊」も、起こるべくして起きたといってよいでしょう。
しかし、この状況にあってもなお世界的祭典が催されようとしている以上、こちらが「自粛」をさせられるいわれはありません。そうしたところで医療機関は守られず、彼等を盾に「自粛」を迫ったお上の地位と、その後ろ盾となる大企業の利権が守られるだけだからです。
コメント

東北縦断花見の旅 2021完結編 - はやぶさ3号

2021-04-22 07:24:32 | 関東
速さではなく余裕を買った結果です。七時の列車で下ります。
選択肢は実質的に三つでした。六時の「やまびこ」、六時半の「はやぶさ・こまち」とこの列車です。最も早く着くのは「はやぶさ・こまち」ですが、前日の晩に照会したところ、既にそこそこ埋まっていました。直前に売れる分も含めて考えると、窓側がほぼ埋まってもおかしくはない状況でした。あからさまに混んでいるわけではないものの、何かにつけて社会的距離なるものが叫ばれる今のご時世、いささかのためらいを感じたとでも申しましょうか。その結果、直後に出るこの列車に落ち着くという顛末です。
盛岡に着くのは「はやぶさ・こまち」の40分後です。「やまびこ」との比較では10分足らずの違いしかありません。空いていることを何より重視するなら「やまびこ」でもよかったということであり、そうすれば料金も千円以上違いました。それでもこちらを選んだのは、一時間遅く出られることの効果が大きかったからです。業務を終えて準備を整え、晩酌してから休んだのは結局一時過ぎでした。「やまびこ」に乗る前提で考えると、三時間ほどしか休めないということです。もう一時間休めるなら、出費に見合った効果はあると考えました。余裕を買ったと表現したのもそのためです。

★東京708/はやぶさ3(3B)/924盛岡
コメント