日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 藪きん

2021-04-23 23:52:25 | B級グルメ
今夜もわずかな余力を残して切り上げました。「藪きん」のカレー南蛮で締めくくります。
「たかお」では満席という予想外の事態に遭遇したものの、酔客相手の店には受難の時代です。平時なら混み合うだろう時間帯にもかかわらず、先客はわずか一組でした。苦境の中でも明かりを灯す気概には敬意を表したいものです。

藪きん
弘前市鍛冶町26
0172-32-5013
1100AM-200AM
月曜定休
カレー南蛮800円
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - はすや

2021-04-23 22:16:34 | 居酒屋
昨晩に比べ若干余裕はあるものの、あくまで若干に過ぎません。駅前に投宿してから出直す時間は惜しまれました。今夜も「はすや」を訪ねます。
改築によって店舗が一新されただけでなく、進境のほどはその他の面でも窺われます。湯呑みのような形状をした切子の酒器は、もっきりのグラスに代替わりしました。これが只者ではありません。外は円形なのに対して、中は超多角形になっており、酒を満たした状態ではありふれた厚手のグラスに見えながら、飲み干すと細密な造りに気付くという仕掛けです。店主はどのようにしてこの器を発掘したのでしょうか。しみじみと観賞したくなる秀逸な器です。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

華一風
お通し(こごみ)
刺盛り
ベーコンフライ
ササミタラコ焼
そいのアラ汁
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - ミクニ

2021-04-23 22:02:15 | 東北
市街の東部へ向かったのは、給油のためでもありました。米沢で入れた燃料をほぼ使い切り、残量が気になり始めていたのです。弘前にいる間は移動の範囲もたかが知れています。警告灯もまだつきません。しかし、いつ灯るかを気にしたくありませんでした。遅かれ早かれ給油が要るなら、今夜のうちに済ませておこうという寸法です。
弘前市街で給油するなら、国道7号線沿いにある宇佐美です。下り線に合流してしばらく走ると、記憶していた通りの場所に明かりが見えてきたものの、看板には「ミクニ」の文字がありました。北東北の日本海側は以前から別会社による運営です。何らかの事情によって方針が変わり、自らの名を看板に掲げたということでしょうか。しかし、字体が似ていることからして、完全に手を切ったわけでもなさそうです。宇佐美との関係が少し気になります。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - つがる温泉

2021-04-23 21:45:58 | 温泉
夜桜を見物してから一風呂浴びるという流れは前夜と全く同様です。若干の紆余曲折を経てつがる温泉を訪ねました。
消灯とともに切り上げたことで、昨晩よりも若干余裕ができました。とはいえ物騒なご時世、早仕舞いする可能性は想定しておくべきでしょう。そのつもりで動いたことが結果としては吉と出ます。近い順に二軒続けて明かりが消えていたからです。とはいえまだ焦る必要はありません。津軽平野の中でも温泉がとりわけ多い一帯だけに、少し走れば次があります。三軒目となるこちらのネオンは灯っていました。
弘前へ向かう国道のバイパス沿いという立地は、昨日訪ねた花咲温泉と同じです。自分にとっては、大鰐の若松会館と並んで愛用してきたところの一つでもあります。若松会館についていえば、汽車旅の途中に訪ねるのが常です。つがる温泉についていえば、弘南電車を撮った後で度々世話になってきました。そのいずれにもあたらない今回は、趣向を変える好機でもあったわけなのですが、代わり映えしない結果となってしまったことを嘆いているわけでもありません。どこへ行っても満足できるのが津軽の温泉だからです。

★つがる温泉
平川市八幡崎松橋20-2
0172-57-4511
400AM-2200PM
不定休
入浴料350円
泉質 アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
泉温 45.9度
pH 8.89
湧出量 400l/min
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 本領発揮

2021-04-23 20:48:40 | 東北
夜桜の時間が今年は実質半分しかありません。四月の下旬にもなると、完全に暗くなった頃には七時を過ぎ、消灯まで一時間半ほどしか残らないからです。しかし、桜が例年の二倍長持ちするなどということは当然ながらありません。駐車場から公園まで歩く時間すら惜しまれて、市役所の有料駐車場に入りました。消灯とともに切り上げたところです。
昨晩は粗相をしてしまいました。三脚が禁止されているにもかかわらず、知らずに使ってしまったのです。三脚を立てている観客は他にも散見されたため、素知らぬふりで今夜も使う手はあったかもしれません。しかし、この非常時に受け入れてもらえただけでも十分です。少なくとも弘前のさくらまつりに関する限り、要請を尊重したいという考えがありました。そうなるに至って閃いたのが、今般導入した新兵器の活用です。
現行型がさらなる進歩を遂げたとされるのが高感度性能です。作例を見る限りでは、五桁の感度も実用上特に問題なさそうでした。それを活かし、手持ちで撮影してみたところ、評判の正しさを知ることとなります。念のため三脚を持って出たものの、一度も立てずに済んだのです。先代を導入したときに比べると、これまでのところ圧倒的な性能までは感じなかったのが実情ではありますが、本領発揮と実感する場面が初めて訪れました。
かなり明るい投光器の存在が前提で、昨晩のように街灯だけの条件では歯が立ちません。照明が弱い西濠でも、実用に耐えうる範囲の感度では撮影できませんでした。とはいえ、三脚を立て、構図を決めて固定するという作業から解放されることの効果は、漠然と想像していた以上に大きいものがあります。消灯時間が繰り上げられ、持ち時間が限られている現状にあってはなおさらです。やはり「迷ったら買え」でした。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 夕焼け

2021-04-23 18:31:36 | 東北
本丸で沈む夕日を見届けるのも一案ではありました。しかし、物騒なご時世を反映し、同じ場所への長居は御法度という御触れが運営当局より出ています。夕景を眺めるならやはりここしかありません。禅林広場に戻ってきました。
昨日もかなりの好天でした。しかし、今日の天気ははあれにもまして最高です。終日にわたり雲一つない紺碧の空が広がったのは、それだけ空気が澄んでいたということでもあります。日が沈む瞬間こそ残念ながら見逃したものの、夕日が落ちていっただろう岩木山の左の裾野がまだ赤々と染まっています。しかも桜はまだ見頃です。この場所で何度となく眺めた中でも出色の夕景と言い切りましょう。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 本丸

2021-04-23 17:45:51 | 東北
西濠の周囲を一往復半し、二の丸を経て本丸に至りました。西日は次第に傾いて、園内の多くは日陰になりました。しかし、最も高い本丸ならまだ間に合います。最後まで温存したのもそのためです。
ソメイヨシノがほとんどだった西濠周辺に対して、こちらの主役は意表を突く枝垂桜です。その中でも自身とりわけ贔屓にしている大木が、夕日で紅く染まっています。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 三本目

2021-04-23 17:03:07 | 東北
西濠左岸を歩き切り、四の丸から三たび園内へ入りました。先に述べた三本目の遊歩道を南へ歩いてきたところです。
園内で最も遅くソメイヨシノが咲く一帯です。左岸の桜は遠目に見ても散ったと分かるのに対して、こちらの桜は一昨日か昨日あたりに満開を迎えたところと見受けられ、今すぐ散り始めそうな様子はありません。ここだけは最終日まで見頃を保ってくれそうです。
知名度では桜のトンネルに譲るものの、眺めではこちらの方が上と自分は思います。桜のトンネルとの間に適度な間合いが保たれて、高さも違うことにより、眺めに変化が生まれるのです。遊歩道が南北に走ることにより、午前と午後で違う眺めを楽しめる点にも特徴があります。ただし、これは眺める対象として捉えた場合の話であり、撮影の対象として考えると話は全く違ってきます。特に桜のトンネルの往来が多いことにより、桜よりも見物客を撮っているかのようなのです。しかし、今回は思わぬことが起きました。見物客が一方向に歩いて行くため、どこで人の流れが途切れるかを比較的予測しやすいのです。非常時における制約は合理的な範囲に止められる一方、今ならではの眺めをいくつも切り取れているという点で、総合点では勝ちといってもよいでしょう。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 違い

2021-04-23 16:15:44 | 東北
同じ場所に何回足を運んでも、発見は出てくるものだと会津編でも語りました。弘前でも今更ながら発見したことがあります。西濠左岸と桜のトンネルの違いです。
西濠に沿っているのは左岸と桜のトンネルですが、並行するものを入れると三本目の遊歩道があります。濠の内側を通る水路の対岸にも桜が咲いているのです。内側へ行くほど開花が遅くなるため、終盤になればなるほど内側の方が絵になるという仕掛けです。両岸ともほぼ高さが等しい西濠に対して、水路の対岸には土手が走り、そこから見下ろす桜並木も絵になります。
今回「発見」したこととは、同じ高さと思っていた西濠の右岸と左岸も微妙に違うということでした。左岸が低く、桜のトンネルの方がわずかに高いのです。並行する濠と水路の高さが若干違うのでしょう。その結果、遊歩道にも微妙な高低差が生まれ、特に水面を見下ろしたときの印象を違えています。しかるに今の今まで気付かなかったのは、ボートが無数に浮かぶ水面をしみじみ眺めることがなかったからでしょう。これもある意味今回ならではの収穫です。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 西濠

2021-04-23 15:48:27 | 東北
弘前公園に戻りました。一昨年は宿の駐車場だけで事足りたため、河原の駐車場に入ったのは三年ぶりということになります。
河原に車を止めたのは、無料だからというのが第一です。しかしそれだけというわけでもありません。西濠の桜を見ておきたかったのです。三日月型の濠沿いに遊歩道と桜並木が延びるという立地上、休日には相当混むと予想されるため、そうなる前に行っておこうと考えました。
河原の駐車場から歩くと、左岸と呼ばれる公園の西端に至ります。そこからまず南へ歩いて折り返し、「桜のトンネル」と呼ばれる右岸の遊歩道を北上するのが自分の定跡です。しかし今年は順序が変わり、まず桜のトンネルを南に向かって歩きました。然る後に左岸へ移り、只今ベンチで一息入れたところです。このようなことになったのは、一連の対策によって右回りの一方通行とされてしまったためですが、この程度の制約ならあってないようなものです。その代わり、ボート場の閉鎖によって、平時なら無数に浮かんでいるはずの舟が一掃され、水鳥が悠然と泳ぐ眺めに代わりました。例年ならあり得ない眺めを見届けられたという点で、実質的には例年以上の成果といってもよいでしょう。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 富田の清水

2021-04-23 14:30:39 | 東北
弘前公園における受け入れ体制を、感染拡大防止策のあるべき形と肯定的に述べましたが、同様の趣旨と思われるものがもう一つありました。水飲み場が封印されているのです。昨日に続いて暑からず寒からず心地のよい気候ではあるものの、この時期になると自覚する以上に喉は渇きます。あちらへ戻るに先立って水分補給を済ませていきます。立ち寄るのは毎度おなじみ富田の清水です。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 最勝院

2021-04-23 14:14:39 | 東北
混み合う場所になればなるほど、平日のうちに訪ねておくことの効果は絶大です。かような観点からすると、今日は弘前公園に持ち時間を配分するのが得策です。しかし、今日中に行っておきたいところが他にもありました。続いては最勝院を訪ねます。
ここの境内が取り立てて桜の名所というわけではありません。むしろよいのは参道と、それに接する八坂神社です。神社の方から引きをとって眺めると、境内の中央にあるソメイヨシノの大木と、奥にある最勝院の五重塔が重なります。ただし北風が吹くと花吹雪が舞い、遠目に見ても散ったと分かるようになりました。明日来てもこの眺めはあり得なかったかもしれません。今日訪ねた甲斐はあったということです。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 禅林広場

2021-04-23 13:32:12 | 東北
腹ごなしを兼ねて禅林広場にやってきました。花盛りという条件が重なったのは五年ぶりです。上空は朝から一点の曇りもなく、さらには遠景も鮮明で、岩木山の山肌までも見分けられます。日向を歩けば軽く汗ばんでくるものの、日陰で受ける風は涼しく、その風に乗って花びらが舞う光景も風流です。十数年来弘前に通い続けた中でも、出色の一日となってくれました。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 田沢食堂

2021-04-23 11:54:20 | B級グルメ
花見の旅は徹頭徹尾時間との戦いです。飲み食いの時間を惜しみ、一日二食で済ませることも少なからずあり、今日も同様となりました。一区切りついたところで「田沢食堂」を訪ねます。
昨夜も言及した通り、観桜期には「はすや」に頼りきりですが、昼の部についてはこちらに頼りきりです。ところが、それ以外の時期には何故か縁遠く、前回も月に一度の土曜休業にたまたま重なり振られました。それにより二年もの間が空いてしまった今回、選択肢も自ずと絞られます。まずは中華そば、それにカレーライスかチャーハンの小です。
小ができたのは近年のことで、前から小があるのは中華そばだけでした。つまり、かつてなら選べなかった組み合わせということですが、こちらにとっては渡りに船の変更だったともいえます。というのも、その頃から次第に食が細っていき、今や中華そばとカレーの小ですっかり満腹だからです。そして今回、こちらの事情を見透かしたかのごときさらなる変更が。全ての品が50円引きで小盛にできるというのです。つまり、従来ならあり得なかった組み合わせも自由にできることになります。明日早速試してみるのも一興でしょう。

田沢食堂
弘前市茂森町97
0172-33-2969
1000AM-1800PM(土曜祝日 -1600PM)
第一土曜及び日曜定休
中華そば420円
小カレーライス430円
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - あるべき形

2021-04-23 11:24:29 | 東北
外濠を左回りに半周して四の丸から園内に入り、本丸、二の丸、三の丸の順に歩いて戻りました。二時間経ったところで一旦切り上げます。
去年の花見を見送った決定的な理由の一つは、弘前が見物客の受け入れを事実上拒否していたことです。公園への出入口を封鎖して、立ち入れなくするというのが具体的な対応だったと記憶します。幸いにして、同様の規制は回避されたものの、公式サイトには様々な注意事項がありました。中でも独特だったのは、園内への出入口を限定し、受付制を採用するというものです。連絡先を申告し、検温と消毒を済ませた上で入園可とする仕組みでした。しかしながら、到着が遅れた昨夜は既に受付が終わっていたため、実際に体験したのは今日が初ということなります。
それに加え、昨夜も言及した通り順路が規制されています。左側通行を原則としつつ、人出がとりわけ集中しやすい場所は一方通行とされ、自分自身もそれにより迂回を余儀なくされました。しかし、有料の区画を通ることになるかと思いきや、本来有料となる区画の一部が開放されており、入場券を買わずにそのまま戻って現在に至ります。このことからも窺われるのは、かなり綿密な検討が重ねられてきた可能性です。自粛自粛と叫ぶのではなく、合理性のある対策を講じることで、非常時における受け入れの体制が整えられたということです。これこそが「感染拡大防止策」の本来あるべき姿というものではないでしょうか。
それに引き換え、間もなくお上が採るという強硬策には呆れるほかありません。呑み屋に酒を出すなというのは、息を吸うのは構わない、ただし吐くなと命じているようなものです。つまり「死ね」ということであり、たとえ「感染拡大防止」という大義があったとしても、断じて許されてはならない暴挙と自分は思います。合理性のある防止策に協力するならやぶさかではありません。ここまでして受け入れてもらえたことには深く感謝し、要請されたことにも全て従いました。しかし、巷の噂が事実なら、そのようなものに加担させられるいわれは全くありません。無闇な「自粛」は一切しないと、再度明言しておきましょう。
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