日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2021完結編 - 狼少年

2021-04-22 07:35:24 | 関東
「はやぶさ・こまち」の混雑を嫌い、後続の列車に乗ったわけなのですが、こちらもがら空きだったわけではありません。二列席に限っていうと、前後がいずれも空いたところは一つも見当たりませんでした。その結果、前が空く席を選んで押さえたものの、この調子なら発車までには売れるだろうとも覚悟しており、実際にもその通りの結果となりました。大宮を出た時点で二列席の窓側がほぼ埋まり、三列席の窓側も半分弱が埋まっています。ついでにいえば、東京駅へ向かう電車も六時台にしてはそこそこ混んでいました。会津からの一時帰京を振り出しに、東北との間を二往復半した中で、がら空きといえるほどに空いていたのは郡山から乗った「やまびこ」だけでした。乗車率だけで判断する限り、お上が叫ぶ「緊急事態」は微塵も感じられません。
思い出すのは「狼少年」の寓話です。いたずらに不安を煽り続けた結果、人々がそれに慣れてしまい、聞く耳を持たなくなったということでしょう。本来規制すべき「集まり」を棚上げにして、「不要不急」の事共に矛先を向けさせたのも一因と思います。「不要不急」かどうかなど、本来なら一義的に決まるものではありません。ところが、営利活動に対する規制は次第に緩和され、今や飲食業と旅行者だけ「不要不急」の事共に耽る不届者とみなされています。人類の活動は多かれ少なかれ病原体をばら撒くものであって、「不要不急」かどうかなど関係ないにもかかわらず、それを基準にお門違いな「要請」を続けた結果がこれなのです。いよいよ現実味を帯びてきた医療機関の「崩壊」も、起こるべくして起きたといってよいでしょう。
しかし、この状況にあってもなお世界的祭典が催されようとしている以上、こちらが「自粛」をさせられるいわれはありません。そうしたところで医療機関は守られず、彼等を盾に「自粛」を迫ったお上の地位と、その後ろ盾となる大企業の利権が守られるだけだからです。
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