日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2021続編 - やまびこ70号

2021-04-18 22:09:37 | 東北
乗車の後で気付いたのは、仙台で「やまびこ」に乗り継ぐ形を始めから採ればよかったということです。「はやぶさ」が混んだ場合の自衛策として何度も採用した方法が、今回に限って浮かばなかったのは、この非常時に混むわけがなかろうという予断のせいに他なりません。一杯やって酔いが回り、発車も迫った状況で、そこまでの機転は利きませんでした。
過ぎたことはひとまず措き、考えるべきは仙台で列車を降りるかどうかですが、ほぼ迷いなく降りました。指定券の発売状況からして、場合によっては隣の席まで埋まりかねないと思ったからです。ただでさえ混んだ列車は好みません。「社会的距離」なるものが叫ばれるこのご時世ならなおさらです。
仙台駅に進入したとき、このようなことになった理由が瞬時に得心できました。乗車口に並んでいるのが九割方かそれ以上、妙齢のお嬢様方だったからです。おそらくは当地で何某かの公演があったのでしょう。これほどまでの人数を「感染拡大地域」間で往来させる催しが、今や公然と行われています。その一方で、ものの十人そこそこ入れば埋まる飲食店は、「感染拡大防止」を理由に問答無用で早仕舞いさせられるのが現状です。お門違いな政策の矛盾を、まざまざと見せつけられる一幕でした。

★仙台2148/やまびこ70(70B)/2344東京
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東北縦断花見の旅 2021続編 - はやぶさ48号

2021-04-18 21:14:53 | 東北
盛楼閣を出たのは発車の15分前です。余裕を持って列車に乗れるはずでした。ところが足をすくわれそうになりました。切符を買おうとしたところ、非常時にしては異例の混みようだったのです。まず「こまち」を照会したところ、窓側がほぼ埋まっており、一旦選んだ空席も紙一重の差で発売済みとの回答が。ここまで混めばどちらも五十歩百歩です。併結される「はやぶさ」にはまだ空席があったため、そちらをすかさず押さえました。しかし、どれだけ混むのかと身構えて乗り込むと、何のことはない、拍子抜けするほどに空いています。このことから察せられるのは、仙台からの乗客が突発的な事情で増えた可能性です。図星とすると、仙台で「やまびこ」に乗り継ぐ自衛策も検討すべきところでしょう。

★盛岡2050/はやぶさ48(3048B)/2130仙台
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 盛楼閣

2021-04-18 20:10:15 | 居酒屋
会津編では、その日のうちに帰れるところをあえて見送り朝帰りの強行軍を採りましたが、今回は最終列車で帰ります。乗車の前に盛楼閣で中締めです。
着いて直ちに折り返すのは慌ただしく、さりとて朝帰りに対しても積極的にはなれません。その結果、朝帰りの煩わしさと引き換えにするだけの成果を期待できるなら一泊し、そうでなければ帰るというのがあるべき選択となります。前回は「鳥玄」に行けるのが決め手となって朝帰りしたわけなのですが、今回それに匹敵する目玉はありませんでした。一杯やれるだけの時間は残ったため、それで十分と思い至った次第です。
盛岡でも桜は既に散りかけています。雨さえなければ一泊して、夜桜だけでも観賞したいところでした。しかし、八幡平なら数日経っても花見ができそうではあります。再開後の活動も楽しみです。

盛楼閣
盛岡市盛岡駅前通15-5 ワールドインGENプラザ2F
019-654-8752
1100AM-2300PM
並定食1350円
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 初志貫徹

2021-04-18 19:50:58 | 東北
大台にはわずかに足りない995kmを走って盛岡に到着。東北編の第二部はこれにて完結です。オドメータは238947kmとなり、通算24万kmもあと1000km少々に迫りました。
明言してはいなかったものの、再開前の構想通りの結果です。仙台から盛岡までは200km弱の距離があり、一般道だけで行くにはかなり厳しいものがあります。これに対して盛岡から弘前までは120kmほどにとどまり、なおかつ流れのよい国道が並行するため、東北道にほとんど頼らず走り切ることも可能です。弘前へ急行できる場所まで駒を進めることは、全体の構想上も不可欠でした。
行ける限り行くという初志貫徹の結果でもあります。実をいうと、仙台から自走で帰るという選択も一応あるにはありました。一日あれば走り切れる仙台を越え、さらに北上して行くとなると大仕事です。週明けの予報が二転三転する中、下に振れれば北東北まで行ったとしても無意味になりかねません。自走は仙台までにとどめ、弘前には列車で行く形にすれば、天候を見極めつつ行くどうかを決められるため、実を取るならあり得る選択だったのです。
結局それをしなかったのは、北上して行く過程こそが花見の旅の本質だという原点に立ち返ったからでもあります。今週末の天候はおおむね予報通りでした。条件が何から何まで噛み合った第一部には遠く及ばず、端からは盛岡まで車を回送しただけのように見えるかもしれません。再開後の第三部も外すと、会津からあのまま帰ればよかったという結果論にもつながります。しかし、当の本人は十分満足しているのが実情です。
初日についてはそこそこ晴れ、三日目も仙台を出るまではおおむね晴れました。会津にもう一日滞在できたのも、杜の都の新緑を久々に眺められたのも、さらに北上したからこその収穫です。仮にあのまま自走で帰れば、今週末を活かせていたかは分かりません。「迷ったら買え」の原則はいかなるときも万能です。第三部でも原則の正しさが証明されると信じます。
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 蓬莱湯

2021-04-18 18:57:34 | 温泉
温泉地で一風呂浴びる流れは昨日の再現となりました。本日立ち寄るのは蓬莱湯です。大箱の温泉旅館に間借りした、ゲームセンター併設の日帰り温泉は、お世辞にも現代的とはいえません。しかし、今はなきオートレストラン長島を彷彿とさせる雰囲気は、こちらの好むところです。

★蓬莱湯
花巻市湯本1-125
0198-37-2111
平日 630AM-2100PM(最終受付)
火曜 1400PM-2100PM (最終受付)
入浴料480円
泉質 単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 58.7度
pH 7.8
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 花巻温泉

2021-04-18 18:12:26 | 東北
大衡から平泉前沢まで東北道を飛ばした後、ツーリングマップル推奨のあじさいロードを北上し、花巻温泉に着いたところです。仙台ではそこそこ晴れてくれたものの、岩手の予報はさっぱりでした。県境が迫る頃から時折小雨が降り出して、現在地では昨日のような本降りです。花見のついでに風呂にも入れて一石二鳥となるはずが、残念ながら花見についてはあいにくの条件となってしまいました。投光器の灯った一角だけ見物して切り上げます。
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 青葉の森

2021-04-18 15:11:51 | 東北
一晩と半日あまりの滞在もこれにて打ち止めです。青葉の森に寄ってから仙台を出ます。「まん延防止」なるお門違いな政策の煽りを食った仙台の街を、見舞いがてら訪ねることができたのは幸いでした。しかし、世話になってきた店の多くが休業に追い込まれている現実にも直面し、苦境のほどは窺われました。多少なりとも落ち着いたとき、仙台へ行くためだけの活動を別途仕立てることも検討に値しそうです。願わくは近いうちにまたお会いしましょう…
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 阿部酒店

2021-04-18 14:56:22 | 酒屋
仙台にすっかり長居してしまいました。移動の前に阿部酒店を訪ねます。
今回も酒を三本買いました。会津から帰るとき、持ち運びに難儀したことを考えると、今回は見送ろうとも思ったのです。しかしよくよく考えると、南東北三県の酒を一本ずつ持ち帰るのは悪くありません。二年ぶりとなる花見の記念にかこつけて、「迷ったら買え」の原則に従いました。

阿部酒店
仙台市青葉区川内亀岡町12
022-223-9037
平日 830AM-2130PM
日祝日 900AM-1900PM
元日他不定休
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 味太助 肴町分店

2021-04-18 13:32:30 | B級グルメ
年々食が細っていき、はしご酒をするのは厳しくなりました。しかし、朝食を抜いたこともあり、本日は最小限の余力があります。腹がこなれてきたところでもう一軒欲張ることにしました。二軒目に訪ねるのは肴町分店です。
旨味太助とはしごするなら、同じ太助の分店よりも閣にした方がよさそうではあります。このようなことになったそもそもの発端は去年の初冬に遡ります。北海道から南下して戻る旅の途中、店が移転していたことを知ったのです。前の店舗と同じ並びに三階建てを新築し、そちらに移る形でした。本来ならめでたいことかもしれません。しかしそのとき、よりによって今かというのが本音でした。何年もかけて準備を進め、ついに新装なった途端、一連の騒動により死活問題に晒されることとなったからです。仙台の飲食店がますます苦境に立たされる中、長年世話になった店を優先するという方針にも鑑み、今回は閣より太助と考えたのが真相です。
間口に比して奥行の長い敷地が先代店舗の特徴でした。それに対して新店舗は正方形に近い敷地に建っており、一階の駐車場から階段を上った先が玄関です。敷地の形状に合わせて造りも一変し、奥に向かって延びていたカウンターは間口の方向に変わって、長さとしても半分程度になりました。その代わりにテーブル席が増えています。今の敷地を活かしつつ、先代の店舗と同様にカウンターを中心とした造りにするなら、L字あるいはコの字にする手もあったでしょう。そのようにしなかったのは、横並びになるカウンターより、テーブルを囲む形の方がお客から望まれていたためでしょうか。図星とすると、向かい合わせの会食が槍玉に挙げられてしまった現状は何とも皮肉です。
とはいえ、店はこちらが思った以上に順調そうです。昼時を過ぎようとする時間帯にもかかわらず、常にお客は入ってきます。繁華街から外れた立地を考えれば大健闘といってよいでしょう。老婆心に終わってくれたことを幸いに思います。

味太助 肴町分店
仙台市青葉区国分町1-5-7
022-261-8190
1130AM-2200PM
火曜定休
定食1400円
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 勾当台公園

2021-04-18 12:20:45 | 東北
牛タンもいただいて、仙台に来た目的を一応達成できましたが、もう一つ見ておきたいものがあります。勾当台公園の八重桜です。
再び雲が増え出して、日が陰る時間の割合は次第に長くなってきました。しかし、一瞬の晴れ間を捉え、新緑と重なる姿を切り取ることができました。見慣れたはずの光景も、明るいうちに眺められたのは三年ぶり、好天という条件まで加えると五年ぶりです。久々のことと思えばありがたみも格別です。
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 旨味太助

2021-04-18 11:54:29 | B級グルメ
ひとしきり歩いたところでお昼になりました。昨晩逃した牛タンが満を持しての登場です。「旨味太助」の暖簾をくぐります。
日曜の選択肢は限られます。自分の中では太助か閣の二者択一です。ただし、仙台の飲食店が死活問題に瀕している現状に鑑み、長年世話になった店を優先するという方針から、今回は太助にするということで迷いはありませんでした。もっとも、若干の懸念はありました。開店前から待ち客が出ることもしばしばあるからです。同様の場面に出くわし、敬遠したことは何度もありました。人出がこれほど減った非常時にもかかわらず、有名店に行列ができる現象をしばしば見てきたこともあり、同様のことが起きてもおかしくありません。しかし、開店とほぼ同時に店へ乗り込むと、暖簾は既に出ていたものの待ち客はなく、カウンターの角に収まるという顛末です。
大人数の「集まり」に対する規制はなし崩しで緩和され、世界的祭典までもが前座とはいえ公然と行われています。その一方で飲食店に対する規制は強化され、いかほどの効果があるかも分からないような対策が、「感染拡大防止」なる名目で広められました。今回の道中を通じてみても、昨秋訪ねたときにはなかった衝立をカウンターに設置した店が増えました。当店もその一つです。複数名で訪ねたとき、全員分を大皿に盛る伝統も封印され、一人前ずつ出されるようになりました。世知辛いご時世を実感させる光景ではありますが、肝心の味が保たれていたのはせめてもの救いです。

旨味太助
仙台市青葉区国分町2-11-11 千松島ビル1F
022-262-2539
平日 1130AM-2130PM(LO)
日曜 1130AM-2030PM(LO)
月曜定休(祝日の場合営業し翌日休業)
定食B2000円
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 山桜

2021-04-18 11:00:30 | 旅日記
仙台に着くと桜はとうに散っていると先ほど申したばかりですが、ここでいう桜とはソメイヨシノを指しています。西公園をそのまま歩いて広瀬通を跨いだところ、山桜が二本咲き残っていました。しかも一本は満開です。仙台市街についていえば、山桜さえ散りかけているというのが自身の経験則でした。八重桜だけ見られればよしと思っていただけに、これは思わぬ収穫です。
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 西公園

2021-04-18 09:36:41 | 東北
続いては西公園を訪ねるも、誤算が二つありました。一つは風が強いことです。広瀬川の河岸段丘の上に開けた立地上、西風の直撃を受けてしまうのでしょう。しかもその風が非常に冷たく、雨合羽を羽織っても寒く感じます。日陰と日向を問わずです。
もう一つの誤算とは、機材にまたもや不具合が出てしまったことです。EOS-1Vのスイッチが陥没し、電源が入らなくなってしまったのです。既に生産終了となった機種だけに、修理できるかどうかも微妙ではありますが、ともかく今日のところは使い物になりません。花見の旅が佳境を迎えようとする中、直前まで主力を務めていた機材が、デジタル、フィルムのいずれについても離脱するとは困ったものです。せめてもの救いは、予備の機材も携帯できる車での活動だったことでしょうか。当面はモノクロ用に使っていたNew F-1で凌ぎます。
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東北縦断花見の旅 2021続編 - アルファホテルin定禅寺

2021-04-18 08:12:07 | 東北
定宿を持つことなど夢のまた夢だった仙台で、三回続けて同じ宿の世話になるのは異例です。赤湯を出る時点で照会したところ、アルファホテルが空いていたため即決するという結果でした。
昨晩も投宿を後回しにして呑み屋へ急行する必要がありました。ただし、いずれにしても車を置いてからのことです。初見の宿に泊まるとすれば、その宿の駐車場に入るか、近くの時間貸駐車場に止めるらという検討が必要になっていたでしょう。それでは間に合いませんでした。迷いなく後者を選べる効果は絶大だったのです。この宿が空いていてくれて助かりました。
定禅寺通の欅並木を部屋から一望できるのもこの宿のよさの一つです。年の瀬の風物詩、光のページェントに重なった前回の眺めは特に見事でしたが、鮮やかな新緑が萌える今回の眺めも引けを取りません。これぞ最高といえる眺めを、二度にわたって楽しめたことに感謝します。
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東北縦断花見の旅 2021続編 - 三日目

2021-04-18 07:23:19 | 旅日記
おはようございます。夜の長さを持て余すかと思いきや、目が覚めたのは明け方でした。米沢で夜更かしをしたこともあり、自覚する以上に疲れていたようです。時間との戦いに追われ続ける花見の旅の道中にあって、貴重な休息となりました。
花見の旅における仙台の役割を、舞台の前半と後半を分ける幕間のようなものだと評してきました。会津から米沢を経て仙台に至ると、桜はとうに散っています。しかしその代わりに鮮やかな新緑が萌え、杜の都と呼ばれる所以を実感することができます。束の間の滞在を経て東北道を飛ばし、北東北を舞台にした後半戦に臨むという一連の流れが、舞台の幕間とでもいうべき効果的な役割を果たしてきたのです。
しかし近年、その行程が長らく封印されてきました。一因として、年々進む桜の早咲きがあります。弘前の散り際までに駆け込むという前提で考えると、花見と直接関係のない仙台は素通りするしかなかったのです。山形の方から着いて一泊する行程は、実に八年ぶりとなります。その翌日が雨上がりの快晴となったのは申し分ありません。杜の都の新緑と八重桜を眺め、しかる後に再び駒を進めていくのが本日の予定です。
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