日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2019続編 - 中国料理たかお

2019-04-29 23:58:40 | B級グルメ
夜桜の後ということになると、一杯やるには足りるとしても、心行くまで飲み食いするには足りなくなることもあります。酒はもうよいとして、〆に一品いただければという腹具合になりました。そのようなとき、愛用してきたのは「薮きん」のカレー南蛮ですが、あいにく今夜は閉まっています。代わりの店を探した結果、飛び込んだのは「たかお」です。
店の存在自体はかねてから認識していました。中央弘前駅の近くにあった店が、建物の取り壊しにより現在地に移転してきたのはつい最近でした。以前ここにあったのは、手打中華の暖簾を掲げた、年配の店主と女将が営む店でしたが、対するこちらは屋号の通り中華料理の専門店です。いわゆる「町中華」を、若い店主と助手が二人でやっているようなものといえばよいでしょうか。
麺類、ご飯物、一品料理が一通り揃う中、選んだのは五目あんかけラーメン800円也。客席こそ安普請ながらも、機能的な厨房を駆使しつつ、店主が華麗な手捌きで様々な品を仕上げていく様子が堂に入っています。具沢山のあんかけも安定したおいしさです。繁盛ぶりも宜なるかなの一軒でした。

中国料理たかお
弘前市北川端町22-1
090-6254-3770
1700PM-300AM
火曜定休
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東北縦断花見の旅 2019続編 - はすや

2019-04-29 22:42:43 | 居酒屋
時間切れと申しましたが、正確にいうと夜桜の消灯は11時です。それを待たずに切り上げたのは、一杯やるには10時が目安と経験上分かっているからに他なりません。10時で終わるつもりが少し延び、それからまず宿、次いで呑み屋へ向かって歩くと、何だかんだで10時台の後半になります。それ以上遅れると時間が足りなくなるばかりか、場合によっては早仕舞いという事態にもなりかねません。しかし経験の蓄積が生かされ、ほぼ見込み通りの時間に「はすや」へ飛び込むという結果です。
10連休の影響はこの店にも及び、カウンターはこの時間になっても観光客らしき先客でほぼ埋まっていて、残り一つの空席に滑り込みました。今では他店とはしごすることも多くなり、依存度はかつてに比べて下がったものの、花見の時期は依然としてこの店が頼みの綱です。上記のような時間配分を考えると、呑み屋へ行くとしても事実上一軒限りにならざるを得ません。それだけに、日付が変わるまで開いており、早仕舞いもほとんどないこの店の存在は非常に大きいものがあります。弘前に何泊するかは今のところまだ未知数ながら、今年も日参することになりそうです。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

華一風・田酒・香住鶴
お通し(身欠き鰊めかぶ和え)
刺盛り七点
カニと茄子のおろし酢
コマイ生干し焼
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 予想外の健闘

2019-04-29 22:11:05 | 東北
弘前へ急行するといいながら、八幡平で日が沈み、明るいうちに訪ねることは叶いませんでした。今年も夜桜から始め、10時を回ったところで第一夜は打ち止めです。
無理に急がなかったのは、弘前の桜に多くを期待していなかったからでもあります。今年の展開が一昨年のそれをほぼ再現していることについては、これまでにも度々言及してきた通りです。あれが繰り返されるとすると、見頃はとうに過ぎています。八幡平の桜がほぼ満開だったことからしても、その可能性は高かろうと思っていました。ところが予想外の健闘ぶりでした。
宿から歩き、まず外濠が見えてきた時点で、予測がおおむね正しかったことを悟りました。岩手公園との比較でも五十歩百歩の違いにすぎなかったからです。ところが、追手門をくぐると様子が違います。よく見れば散ってはいるものの、遠目にはまだ見頃といってもよさそうです。日中に駆け込めなかったことが、今更悔やまれるような眺めでした。あまりに見事で先に進まず、追手門から二の丸と、本丸の一部だけ眺めて時間切れという顛末です。見くびっていたところへ、改めて真骨頂を見せつけられるという、今季の高遠と同様の結果が再現されました。
直近二年は盛りをとうに過ぎていたため、これだけ花が残っているのは三年ぶりということになります。遅咲きの木が集まる西濠なら、明日以降もまだ楽しめるかもしれません。外濠の花筏もまだ見頃でしょう。明日はあいにくの空模様ながらも、早朝だけは晴れるというのが最新の予報です。早起きして花筏を眺めるのを当面の目標にします。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 弘前到着

2019-04-29 20:20:19 | 東北
結局今年も日が沈むまで滞在し、影絵になった一本桜をしばし眺めてから切り上げました。暮れなずむ西の空を追いかけつつ国道282号線を再び走り、安比の峠を越えたところで走行距離が1000kmを突破。鹿角八幡平から碇ヶ関の間だけ東北道に乗り、只今弘前市街に入ったところです。出発からの走行距離は、ゾロ目をわずかに超える1113kmに達しています。
出発以来日毎に暖かくなってはきたものの、今日も20度を超えることはありませんでした。現在の気温は8度、しかし数字以上に肌寒く感じます。風が全くないにもかかわらずです。今夜も厚手の雨合羽を羽織って夜桜見物に出かけます。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 薄雲

2019-04-29 17:25:47 | 東北
来た道を引き返して為内の一本桜に舞い戻りました。日の向きが変われば眺めも変わるだろうと見込んでのことです。しかし、変わったのは日の向きだけではありませんでした。上空に漂っていた大きな雲がいつしか失せ、薄雲がたなびいていたのです。一本桜が空に抜ける眺めでは先ほどの方が勝る一方、雲の影が落ちていた岩手山には一点の曇りもありません。日が次第に傾いて、山肌に陰影ができた様子も印象的です。
去年ここを訪ねたときはは岩手山が霞みがちで、日が沈んでからしばらくすると霞みが晴れてくるという顛末でした。しかし、今日は朝から一貫して山肌を見分けることができています。ただ晴れるだけでなく、遠景が鮮明だからこそ現れた眺めです。弘前の散り際に駆け込むことは叶わなかったものの、それを十分補うに足る収穫でした。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 八幡平さくら公園

2019-04-29 16:01:00 | 東北
為内の一本桜から一本道をそのまま行けば松尾八幡平のICに至ります。しかしまだ東北道には乗りません。一旦行き過ぎアスピーテラインとの合流点にやってきました。続いて訪ねるのは八幡平さくら公園です。
ここを初めて訪ねたのは一昨年です。芝生の広場を囲む桜が、岩手山と重なる眺めが印象に残りました。去年は日没までにたどり着けず機会を逃してしまったものの、この時間なら素通りする手もありません。毒を食らわば皿までもの心境で足を延ばした次第です。
為内の一本桜からまっすぐ走って10分ほどといったところでしょうか。しかし、たかだかその程度の距離にもかかわらず、桜が全く咲いていないのに意表を突かれました。どの蕾も色づいてきてはいるものの、最初の一輪が咲くのは明日、明後日あたりでしょう。そこから一週間で満開ということになると、ここだけは大型連休最終日まで花見ができることになります。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 為内の一本桜

2019-04-29 15:36:53 | 東北
運動公園からほぼ一本道でたどり着くのが、界隈でも屈指の名木として知られる為内の一本桜です。丘の下から見上げるような、紋切り型の眺めだけだと思っていたこの桜に、見所が他にもあると知ったのは去年のことでした。丘の下を左回りに周回すると、終日逆光気味になる桜に西から日が当たり、少し離れた畦道からは岩手山と一本桜が重なる絶景も広がるという仕掛けです。
日没間際だった前回に対し、今回は少しだけ日が傾いた時間帯です。光の向きが違うのに加えて、上空を漂っている大きな雲が、見上げた桜の佇まいをより印象的なものにしてくれます。この雲があるのとないのとでは大違いです。昨日と同様、大きな雲が日射しを遮り、天気待ちの時間が長くなってはいるものの、ここでの眺めに関していえば、むしろ幸いしたことになります。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 松尾総合運動公園

2019-04-29 13:47:26 | 東北
滝沢から東北道を飛ばしていけばよいものを、一般道を悠長に行き、ますます時間が押してきました。只今松尾総合運動公園を訪ねています。
ここを知ったのは三年前です。大型連休前半までに弘前での花見を終え、そのまま帰るつもりが土壇場で帰り損ない、連休後半は一転して北海道へ渡ることになりました。一時帰京を経て復帰し、盛岡からフェリーの出る八戸まで移動する途中、たまたま発見したのがここです。何面もの競技場を擁する広大な園内に桜が咲き、岩手山と重なる眺めが印象に残りました。弘前の桜がとうに散った後も、まだ花見ができる貴重な場所ということもあり、その後は毎年訪ねるようになって現在に至ります。
時間が押すのを承知で立ち寄ったのは、後半の見通しを立てる上で、周辺の桜がどれだけ開花しているかを見ておきたいという事情があってのことです。まだ見頃に早ければ、東北だけで完結させる前提で、帰り道にもう一度寄るという選択肢が出てきます。一方、それすら難しそうならば、後半は北海道へ渡った方が楽しめるというわけです。そしてその結果は、思った以上に開花が進んでいるというものでした。
大半を占めているソメイヨシノは、五分咲きを早くも過ぎて満開間近の情勢です。花が開ききった時点ではなく、全ての花が開いた時点で満開と捉えるならば、今の時点で満開といっても差し支えありません。明日、明後日あたりまではさらに開花が進むものの、その翌日あたりで散り始めるでしょうか。東北で大型連休を使い切るとすると、ここを再び通るのは4日あたりとなりますが、その頃には既に盛りを過ぎているでしょう。ここが早くも満開間近ということは、弘前の桜が盛りを過ぎている可能性は高いということでもあります。それなら無理に急ぐ理由もありません。弘前には固執せず、周辺の桜に注力する方向へ傾いてきました。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 岩大農場

2019-04-29 12:05:27 | 東北
国道4号線をさらに走ると再び左の車窓が開け、先ほどの眺めにも引けをとらない絶景が。再び車を止めました。
バス停には岩大農場とあります。広大な牧草地の彼方に岩手山が鎮座するのは同様ながら、目の前にあった桜がここでは近からず遠からずほどよい位置に変わります。遠目に見ても立派と分かる枝垂桜が並んでいて、背後にある厩舎か何かと思しき木造の建物も秀逸です。
実はこの車窓、昔からこうだったわけではありません。数年前、両側を松並木に囲われていた国道の西側に二車線を増設し、旧道を上り線、新道を下り線に改めたのです。下り線から岩手山を望めるようになったのもそれからですが、桜が咲くとこうなるとまでは知りませんでした。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 岩手牧場

2019-04-29 11:19:37 | 東北
今度こそ進むつもりがまたしても寄り道です。岩手山と桜が重なる見事な眺めが広がったため、急遽車を止めました。
立看板によると岩手牧場の敷地だそうです。当然立入禁止ですが、沿道に面した場所の所々に桜があって、牧草地の彼方に鎮座する岩手山との取り合わせが絵になっています。何度も走った国道4号線沿いではありますが、岩手山が順光になる時間帯で、なおかつ開花の時期に重なったのがほぼ初めてだったこともあり、今の今まで気付かなかったのでしょう。
伊那市街から高遠へ向かっていったときのごとく、途中の桜が実に見事で、なかなか先に進まないという状況に陥りつつあります。とりあえず午前中の到着は事実上不可能となりました。日が傾くまでに着ければといったところでしょうか。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 厨川駅

2019-04-29 10:51:56 | 東北
さらに寄り道して厨川駅を訪ねます。何度も寄ってはいるものの、駅舎に正面から日が当たる午前中ということになると限られます。国道沿いなら寄っておいて損はないと考えた次第です。こうして駅へ乗り込むと、駅舎を囲む庇の下に、昨秋迎えた開業百周年を記念する横断幕が。やはり無駄足ではありませんでした。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 岩手山

2019-04-29 09:57:11 | 東北
弘前へ直行するかというとさにあらず。盛岡を出る前に高松の池を再訪します。
昨日訪ねたときは日が西に回っており、岩手山が逆光気味になっていました。陰影のある山と、夕日に染まった花びらとの取り合わせも絵になってはいたものの、正面から日が当たった眺めも見てみたいと思うのは人情です。弘前の花筏を埋め合わせるにもふさわしかろうと思い立ち、時間が押すのを承知で立ち寄ったのでした。
その結果は狙い通り、いやそれ以上です。地元のおばちゃんらが立ち話をしていたところによると、主役の桜もさることながら、岩手山の雪化粧がとりわけ見事ということのようです。この時期に雪がこれだけ残るのは珍しく、ましてやそれが満開、快晴に重なるのは、かなりの幸運だったということでしょう。それだけでなく、岩手山が鏡のような池の水面に映るというおまけもつきました。弘前に着くのはますます遅れるものの、それでも惜しくはないと思える眺めです。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 連泊

2019-04-29 08:01:33 | 東北
賢明な読者の方は、そもそも何故盛岡に連泊したかを不思議に思われたかもしれません。盛岡で一泊した後、翌日の午後か夕方まで残り、東北道を飛ばして弘前の夜桜に駆け込むのが例年の流れです。それが今回連泊となったのは、10連休の影響でした。
例によって、大型連休中の日程をある程度の幅で予測しておき、盛岡に泊まるなら連休初日かその翌日だろうと見込んだのです。結果として前者に落ち着いたのであれば、昨夜のうちに弘前へ駒を進めることができれば理想的でした。しかるに、弘前のカプセルホテルを手配できず、元々押さえていた盛岡の二泊目がそのまま生きたという顛末です。
例年ならば、最初に照会した段階では埋まっていても、どこかで空きが出ることは多く、今年もそうして手配に成功した日がありました。ところが、今日だけは何度照会してみても空きが出ず、万単位の高額な宿以外の選択肢がありませんでした。その結果、盛岡に連泊して翌日東北道を飛ばすという結論に落ち着いた次第です。

たかが一泊とはいえ、数字以上の違いがあります。弘前に泊まれていれば昨晩の夜桜から観賞でき、今朝も花筏を眺めることができたでしょう。既に桜が散り始め、なおかつ明日が天候不順と予想されている状況では、この違いがなおさら大きくなってきます。
とはいえ、盛岡に連泊したからこその収穫もありました。岩手山が次第に暮れていく眺めにしても、終わってみれば上々だった第二夜の成果にしてもです。弘前に泊まれていればと、死んだ子の歳を数えるつもりはありません。昨夜のうちに弘前へ着いたところで、同じものを眺めるだけだった可能性もあります。それに対して、盛岡での経験は今回ならではの収穫でした。これでよかったということにしておきましょう。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 四日目

2019-04-29 07:39:21 | 東北
おはようございます。今日に備えて早めに休むつもりのはずが、誤算が重なり開始が遅れ、終わってみれば二時でした。ただし、前の晩よりわずかとはいえ早かったため、その分目が覚めるのも早まって、七時前にはどうにか起床という結果です。朝食をいただき次第早々に出発します。
今日は弘前へ急行するのが至上命題です。既に散り始めとの情報が入ってきてはいるものの、遅咲きの木が集まる一帯を中心に、晴れればまだ楽しめる可能性は残っています。ただし、明日明後日があいにくの空模様と予想されていることを考えると、今日が事実上今季最初で最後の機会です。昼頃までに着くことを一応の目標にします。
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東北縦断花見の旅 2019続編 - 盛楼閣

2019-04-29 00:50:19 | B級グルメ
MASSで〆のそばまでいただき、腹は十分満たされました。明日のことを考えれば、このまま休んだ方が賢明というものでしょう。しかし未練は断ち難く、延々歩いて再び駅へやってきました。目当てはもちろん「盛楼閣」です。
何度も訪ねた店であり、直近に訪ねてから半年も経ちません。今回どうしてもというほどの執着はないつもりだったのです。その一方で、連泊しながら焼肉を一度もいただかずに盛岡を出るのが、片手落ちのように思われたとでも申しましょうか。こうして店へ乗り込むと、当然ながら待ち客の姿はもうなく、駅前を見渡す窓際のテーブルに着席。そこまでは狙い通りだったにもかかわらず、誤算が一つだけありました。定食に「仕入れの都合により中止」なる断り書きが貼られているのです。つまり、今回はどのみちいだだけなかったということになります。
もっとも、自分でも意外なほどに落胆はしませんでした。このようなときにこそ、いただいてみたいと思っていたものがあるからです。注文したのは特製温麺1400円也。自分にとっては思い出の味でもあります。花見の旅の草創期、今回同様盛岡から弘前へ転戦する直前、この店を深夜に訪ねたことがありました。その時にいただいたのがこの品です。具沢山で温まる、寒い夜にはなおさらありがたい一杯だったのが思い出されます。八年の時を経て、あのときと同じ場面が奇しくも再現されました。

盛楼閣
盛岡市盛岡駅前通15-5 ワールドインGENプラザ2F
019-654-8752
1100AM-200AM
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