monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

「春の霜」用例

2015年02月05日 | 日本国語大辞典-は行

 「春の霜」という用語は日本国語大辞典・第2版では、誹諧『類柑子』(1707年)からの例が早い用例としてあげてありますが、もっと古い用例があります。

時しらぬみ山のいほの春の霜柴のあみどを猶むすびけり(宝治百首、余寒、236)
『新編国歌大観4 私家集編2定数歌編 歌集』1986年、角川書店、376ページ

「万代集」にも「いけにおふるみくさのうへのはるのしもあるにもあらでよにもふるかな」(日文研の和歌データベースより)という用例がありました。


「春の氷」用例

2015年02月05日 | 日本国語大辞典-は行

 「春の氷」という用語は日本国語大辞典・第2版では、俳諧『山の井』(1648年)からの例が早いのですが、さらに、175年さかのぼる用例があります。

きえがての春の氷をうちはらひたれ蓬生に若なつむらん(草根集、若菜、524)89ページ
末の世の人の心ぞとけがたき春の氷はしたにむすばで(草根集、氷消、760)94ページ
『新編国歌大観 第八巻 私家集編4 歌集』角川書店、1990年