monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

春夕

2010年03月16日 | 日本古典文学-和歌-春

さくらばな霞あまぎる山の端(は)に日もかげろふの夕暮れの空(続拾遺和歌集)

花のうへにしばしうつろふ夕づ くひいるともなしに影きえにけり(風雅和歌集)

この里のさくらを雲とながめつる都ぞかすむ春のゆふぐれ(続古今和歌集)

花の色はそことも知らずにほひきて遠山かすむ春の夕暮れ(続拾遺和歌集)

見わたせば山もとかすむ水無瀬川ゆふべは秋となに思ひけむ(新古今和歌集)

山里の春のゆふぐれ来てみれば入相(いりあひ)の鐘に花ぞ散りける(新古今和歌集)

なにとなくもののあはれぞうちにほふ霞の暮れの入相のこゑ(伏見院御集)

おのづ から入相のこゑもうちしめり雨ふる寺の春のゆふぐれ(前大納言親長卿百首)

夕されば雲のはたてにものぞおもふ天(あま)つそらなる人を恋ふとて(古今和歌集)

コメント
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