
昨日は東京国際フォーラム( ホールC)で行われた加藤登紀子の「百万本のバラ コンサート」を観に行ってきました。
3時15分開場、4時開演で、3時半頃会場に到着した時には、長年のファンと思われるシニアたちがずらりと列を作り、1500席の座席はほぼ満席になりました。
白と黒を基調とした舞台にはグランドピアノ、バイオリン、ベース、ギターが並び、上方には白地に真っ赤なバラの模様が描かれたテントのような幕が架かっています。
客席の明かりが消え、伴奏者が一曲目の「そこには風が吹いていた」を演奏し始めると、テントに照明があたってバラ模様が浮かび上がり、真っ赤なドレスを着た登紀子さんが登場。会場は拍手に包まれました。
曲目は、
~第一部~
そこには風が吹いていた
さくらんぼの実る頃
愛の讃歌
時には昔の話を
美しき20歳
難破船
ひとり寝の子守唄
あなたの気配
あなたの行く朝
果て鳴き大地の上に
未来への詩
15分の休憩を挟んで、第二部は白と黒の衣装で登場。
~第二部~
無垢の砂
IMAGINE
悲しき天使
リリー・マルレーン
遠い祖国
今あなたに歌いたい
百万本のバラ
川は流れる
今まで何度も聞いて、聞き飽きることなく、今も大好きな歌がほとんどでしたが、今回初めて聞いた「美しき20歳」は、「人生100年の時代、50歳が折り返し点と考えると、80歳は20歳に戻る」という発想から選んだそうです。なるほど!
また、2022年に作ったウクライナ支援CDアルバムのタイトル曲「果てなき大地の上に」や、2020年にNHKラジオ深夜便で放送され、今回は劇団ひまわりのコーラスをバックに登紀子さんが朗読した「未来への詩」等など、今の世界情勢に向き合い、心を痛め、若い世代のためによりよい未来を作っていきたいという登紀子さんの思いが伝わる新しい曲も、夫々に美しく胸に沁みました。
上方の幕全体に真っ赤なバラが浮き上がり、テーマ曲「百万本のバラ」が始まると、ステージと客席が一緒に大盛り上がりに盛り上がり、観客の感動いっぱいの大きな拍手と共に、2時間半ほどのステージは幕を閉じました。
今回のコンサートに託した登紀子さんのメッセージが、プログラム表紙裏に書かれています。
『いろんな歌をうたってきましたが、どの歌も私を長く支えてくれた歌ばかりです。
不思議なくらい時を経て、いっしょに生きてきたことを改めて思います。
・・・
世界はどこへ向かおうとするのか、
この大切な岐路に立って、改めて肝に銘じます。
「歌うことは愛すること 人をつなげること 全身で抱きしめること』
そんな登紀子さんの思いが、私を含む観客の胸にしっかり伝わった、本当に素晴らしいコンサートでした。(三女)
