昨日は、新宿の角筈区民ホールで行われた音楽劇「妖精ヴィッリ」公演を、次女と一緒に観てきました。
元の作品「妖精ヴィッリ(Le villi)」は、ミラノ音楽院を卒業したばかりのジャコモ・プッチーニが、オペラの懸賞作品コンクールに応募しようと短期間で作り上げた作品。
コンクールでは見向きもされなかったものの、間もなく著名な作曲家アッリーゴ・ボイトの目に留まり、彼の尽力で地元で初演されると大成功を収め、カーテンコールが18回にも及んだということです。
作品のタイトルになっている「レヴィッリ」というのは輪舞する妖精たちのことで、『純粋な乙女が男に裏切られ、悲しみのあまり死んでしまうと、妖精たちが激しい輪舞の中にその男を巻き込み、いやおうなく踊り続けさせ、死に至らせる』という北方伝説からとったストーリーになっています。
上の写真は、乙女アンナが歌うアリア「ああ、可愛い花よ、もし私がお前達のように小さく可愛い花なら、、、」に出てくる「私を忘れないで!」を表す忘れな草。
今回は、そのオペラを元に「プッチーニのプロフィール」という音楽家集団が企画制作した音楽劇で、ピアノ演奏と語りと照明によってストーリーをコンパクトにテンポ良く進めつつ、主要部分は12人の合唱隊と本格的なオペラ歌手3人がしっかり歌うという趣向。小規模な割にダイナミックさが充分に伝わる構成となっていました。
今回は、乙女アンナ役とアンナの父親グリエルモ役の上江夫妻が次女の知人だというご縁で見に行ったのですが、2人の豊かで伸びやかな歌声、堂々として優雅な舞台姿は、さすがの素晴らしさでした。
また、アンナを裏切る男ロベルト役の渡辺大さんも、「プッチーニのプロフィール」主催のピアニスト河原義さんのピアノもレベルが高く、伝説物語としても、音楽作品としても充分に楽しめました。
8時前に終演となったので、新宿駅西口までバスで戻り、お馴染み京王百貨店8階のレストラン街に行って、今回は
とうふ料理「吉祥」に入り、冷酒(澤乃井)と「金目鯛の揚げ出しと松茸の御膳」を楽しみました。豆腐の豆乳鍋、美味しかった!お値段も手ごろだし、今度東京の月命日の時にはここを使ってみるのも良いかもしれません。
不思議なメルヘンのような舞台に心を遊ばせ、ヘルシーな料理と程よいお酒をゆっくり味わい、次女との気の置けないおしゃべりを楽しんで、お陰で夕べは久々に朝までグッスリ眠れました!(三女)