アリセプトは軽度認知障害患者の認知症への進行の抑止効果なし

イタリア国立衛生研究所の研究者の発表によると、軽度認知障害 (MCI) からアルツハイマ－病か認知症への進行率は、アリセプト投薬グル－プと偽薬グル－プとで統計的な有意差はないとの結論でした。

アリセプトは日本ではエ－ザイ株式会社から販売されています。日本ではアリセプトは、高度アルツハイマ－型認知症の治療薬としての適応症の保険適用薬で処方されています。アリセプトはアセチルコリンエステレ－スによる脳内神経伝達物質のアセチルコリンの加水分解を阻害するメカニズムの化合物ですが、臨床面ではアリセプトには複雑な副作用がみられるので、アリセプトの臨床効果を評価するのは困難になります。製剤の半分量が非活性の立体異性体が混在していることはわかっています。たとえば、5mg 製剤でも、実質的には 2.5mg の主成分しか含んでいないのです。アリセプトには、複雑な代謝プセスが予想されるなど、正確な解析はなされていない状況です。アリセプト製剤の副作用はわけのわからない現象が多発しています。そのために、患者はおびえているようです。介護の負担も増加することがあるようです。

アセチルコリンエステレ－ス阻害のメカニズムの医薬品はいくつか承認されていますが、所詮同じメカニズムなので、同様な臨床的知見が得られるようです。認知症は脳内の血液循環が悪化することが主な原因で発症するといわれていますが、アセチルコリンエステレ－ス阻害剤では、原理的には、血液循環改善効果はもたないでしょう。確立はきわめて小さいのですが、アリセプトの開発企業のエ－ザイ株式会社は、アリセプトの脳循環改善効果も機能に入れようとしています。

アリセプトなどのアセチルコリンエステレ－ス阻害剤は、確かに、脳内のアセチルコリン量の減衰を阻害するので、相対量としてアセチルコリン量の増加は認められますが、器質的な改善でアセチルコリンの産生を促すことはできないのです。医療用医薬品の用法としては限界に来ているというのが現状ではないでしょうか。それでも、医師たちは患者に投与を続けるのでしょうか。介護者の求めで、投与を中止することもあるようです。専門医は、しかるべきときに投与を中止する必要があると、述べているのが現実です。

精子形成に亜鉛は必要ですが、過剰摂取に注意

米国での大規模な調査によると、過去５０年間で米国人男性の精液中の精子濃度が半減しているということです。 不妊につながるので、大きな問題になっています。精子の数が２０００万以下だと男性側の不妊の原因になるといわれています。日本人男性の精子数も不足し、また精子内の亜鉛も不足しているという報告はあります。

通常の食餌により亜鉛は補給されるしくみなのですが、最近では食生活も変わったせいか、亜鉛不足になってきました。亜鉛不足では、皮膚障害、味覚異常が知られています。深刻なのは、性器の発育不全があります。また、亜鉛が欠乏すると精巣（睾丸）の精細管が萎縮し、精子ができなくなることがわかっています。不妊の原因になるわけです。

男性の精液中には高濃度の亜鉛が含まれていなければなりません。精液中の亜鉛の濃度が低下すると、精子の数が減少し、運動量も少なくなり、反対に亜鉛の濃度が高まると精子の数は増え、精子の運動量も増すことがわかっています。このように、亜鉛が豊富に含まれている食餌をとり亜鉛補給にするか、サプリメントで補給することが必要になります。

亜鉛以外のミネラルにも当てはまるのですが、過剰摂取はよくありません。また、あらかじめ、生体や精液に亜鉛不足ということがわかっている必要があると思います。ミネラルの臨床分析を受け付ける病院があります。また、女性にも亜鉛は必要とされます。このように、ミネラル摂取は簡単ではありません。

一般的に、ミネラル製剤の吸収はよくありません。吸収を助けるサプリメントもあるぐらいです。吸収のよいサプリメントを選択してください。

血糖値が気になったらサプリメントでポリフェノ－ル補給

食餌から得た炭水化物とか糖質は、胃腸で消化吸収されてブドウ糖に分解され、血液に入ると血糖となって全身の細胞に送られます。血糖は大切なエネルギー源です。不足しているときは、低血糖症という病気もあるぐらいです。

血液中の過剰の血糖は、すい臓のランゲルハンス島からインスリンというホルモンが分泌され、必要な量以外の血糖をグリコーゲンに変換して筋肉や肝臓に蓄えます。ここで充足すると脂肪に変えて脂肪細胞に蓄積します。外部から糖質の供給が少ないときは、筋肉や肝臓に蓄えたグリコーゲンを血糖に変えて利用し、さらには、脂肪を血糖に替えて充当するという、生体のメカニズムが働いているのです。器質的にインスリンが不足しているときは、注射でインスリンを投与する必要があります。これは、医師と相談しなければならないのです。サプリメントでは、たとえば、加齢とともに血糖値が高くなっているときに、緩和に血糖値を下げる方法を示唆しているのです。

数値的にみると、健康人の血糖値は、70～130mg/dlの間を変動し、正常値は、空腹時血糖が70～100mg/dl、食後1時間血糖が140mg/dl以下、60歳以上では空腹時血糖110mg/dl以下、食後1時間血糖160mg/dl以下が正常とされています。このように、食後は血糖値が高くなるのです。食後に血糖値が高くなるのは当然ですが、食餌の中に炭水化物を除去することで、血糖値の上昇を抑制するダイエットも考えられています。これは、体重の調節にも関係してくるのです。

最近の話題として、ポリフェノ－ルの摂取は血糖値を下げるものとして注目されています。メタボリックシンドロ－ル対策として、ポリフェノ－ルの摂取が推奨されています。多くのサプリメントが販売されるにいたっています。太りすぎると心臓に対する負担が増加します。このように、血糖値の上昇を抑えるサプリメント摂取や食事療法の開発が求められているのです。

筋肉をつくるアミノ酸 BCAA の補給で運動力回復

分岐鎖アミノ酸 ロイシン・イソロイシン・バリンのことを BCAA と略しています。BCAA は、サプリメントの名称にもなっています。運動ジムでも販売されていると聞いています。

分岐鎖アミノ酸と呼ばれるバリン、ロイシン、イソロイシンは筋繊維を構成するタンパク質の主な成分です。運動によって細かい筋繊維は切れてしまい、あるいは筋肉をまったく使わないと筋肉は衰えていきます。筋肉繊維を復元することで筋肉は成長していきます。このために、スポ－ツ選手は筋肉を毎日のように鍛えているのです。

筋肉のタンパクを構成するアミノ酸には、バリン、ロイシン、イソロイシンの割合が多いといわれています。そのために、これらのアミノ酸を補給することが筋肉の維持に必要であると考えられているのです。

バリン、ロイシン、イソロイシンは通常の食餌のタンパクからも摂取されているのですが、特に運動量が激しい運動選手は、これらのアミノ酸を特別に摂取することが望ましいのです。

また、年をとって運動をやめてしまうと、筋肉が衰えてしまいます。このような状態を打開するためにも、サプリメント BCAA の補給は必要ではないでしょうか。今までは、BCAA は運動選手に必要であると広告されていたのですが、年をとってあまり動かないひとびとにも BCAA の摂取の必要性を宣伝することが求められるでしょうか。

ピクノジェノ－ルでコラ－ゲン合成促進で美白効果が期待

最近では、サプリメントのピクノジェノ－ルは、婦人病から生活習慣病まで、幅広く利用可能になりました。まとめると、以下のような健康改善効果が期待できます。ピクノジェノ－ルの主成分はプロアントシアニジンというポリフェノ－ルで、強い抗酸化能を持つものです。

・血管内のコレステロールを除去し、動脈硬化を予防して、血液凝固を防ぐことにより、脳卒中、心筋梗塞、動脈硬化、心臓病を防止
・血液中の血小板凝集を防ぎ、血栓症を予防するので、エコノミ－症候群の改善に利用。米国特許取得。
・化粧品素材に使われてきて、紫外線下でのフリ－ラジカルによる皮膚の酸化を防ぎ、シミ、シワ、老人性斑紋症を予防。メラニンを沈積するチロシナ－ゼを阻害するといわれています。
・活性酸素あるいはラジカルによる血液のダメージを防ぎ、肩こり、五十肩、慢性疲労を軽減
・コラ－ゲンの生成を促進すると言われています。
・子供の多動性注意欠陥障害 ADHD にも効果的といわれています。米国特許取得。

ピクノジェノ－ルは、米国ホ－ファ－リサ－チ社の登録商標で、同社では数多くの臨床試験を実施して多くの研究論文をまとめています。

化粧水にピクノジェノ－ルを溶解して、皮膚表面に塗布して、主成分が皮膚吸収されて生物学的に利用されるかは疑問です。経口で摂取すると生物学的利用率は高いということは、臨床試験でわかっています。

膵臓痛に抗酸化サプリメントが有効。フリーラジカルによる損傷を修復

英国での臨床試験結果によると、膵臓痛に抗酸化サプリメントを用いた臨床試験を実施して、すい臓のフリーラジカルによる損傷が修復されました。サプリメントは抗酸化剤として作用したものです。

空気中のフリ－ラジカルが生体の臓器を細胞レベルで酸化させ、これが老化現象であることは知られていることです。すい臓の痛みもフリ－ラジカルの酸化反応が原因のひとつになっています。

英・王立ビクトリア病院外科の Gareth R. Kirk 博士らの研究チ－ムは，鎮痛薬に反応しない難治性疼痛に苦しむ多くの慢性膵炎患者を対象に臨床試験を行いました。その結果では、抗酸化サプリメントにより膵臓痛を大幅に軽減できることを見出しました。詳細な臨床試験結果は、をJournal of Gastrointestinal Surgery（2006; 10: 499-503）に発表されています。

このように、生体中のフリ－ラジカルを抗酸化能サプリメントによりトラップして無害化することができます。アンチエイジングにつながるといわれているのです。抗酸化能サプリメントのビタミン C は、抗がん効果に利用されています。

ビタミン C で胃の痛みはありませんか

かつて、米国のポ－リング博士がビタミン C の効果効能を宣伝しました。現在では、ビタミン C を大量に摂取すると抗がん効果がみられるという臨床結果があります。ビタミン C を大量に摂ろうとしても、生体ではコントロ－ルされています。生体に必要なビタミン C しか吸収されないのです。医療目的では、点滴などの手段をとる必要があります。

ところで、ビタミン C で胃の痛みはありませんか。ビタミン C は、胃の中で水素イオンを放出するので、ただでさえ酸性の胃酸を更に酸性にしてしまい、胃壁を傷つけることがあります。

このために、ビタミン C つまりアスコルビン酸を化学変化させたものがあります。ESTER-C という製品です。胃にやさしいビタミン C です。大量に摂って、アンチエイジングしましょう。

セルフメディケ－ションのキレ－ションで全身レベルの美肌効果

セルフメディケ－ションのキレ－ションは、サプリメントを使ってやれるようになりました。ただし、緩和な方法です。サプリメントは病気のひとの治療目的には使えないのです。これは薬事法の原則です。

強いキレ－ト剤 EDTA は、生体の金属イオンをトラップして、排泄するはたらきがあります。このとき、有用な金属イオンも同時に排泄させてしまいます。必要な金属イオンは、後に補給してケアするのだと思います。米国ではキレ－ション医療について技術的に高い医師が多いとききますが、日本でも専門医がいます。重金属汚染が心配なひとは、たずねてみたらどうですか。

米国のサプリメントショップでは、EDTA が販売されています。これは、一度医師の処方でEDTAを投与された患者が、より低価格の商品を購入しようとするものです。はじめてのひとは注意した方がよいでしょうか。

サプリメントでは、美肌効果として、アミノ酸のシステインが使われています。この誘導体もあります。肌のくすみやしみは、生体の金属イオンの汚染が原因ともいわれています。いくつかの原因のひとつでしょう。メラニン色素も沈着するのです。システイン誘導体は、このような金属イオンを排泄する働きがあるのです。過剰な量のシステイン誘導体は摂取しないほうがよいでしょうか。使用上の注意をよくお読みください。

アミノ酸は生体内で代謝されて効果を失うことがあります。そのために、誘導が使われています。

これから、夏になります。肌を露出する機会が多くなります。肌のくすみやしみを全身レベルで取り除きたい季節になりました。

フラバンジェノ－ル、ピクノジェノ－ル、パインバ－クは同じ素材

フラバンジェノ－ル、ピクノジェノ－ル、パインバ－クは商標登録ですが、実は素材は同じです。フランスの南西部の海岸にある松の樹皮から抽出したポリフェノ－ルです。一般的には、血管の平滑筋の拡張作用があり、上がった血圧を下げて、血流を増加させるはたらきがあるといわれています。血流が滞ると、血栓ができることがありますが、このサプリメントの摂取により、血流が増加して血栓が溶解することがしられています。

フラバンジェノ－ル、ピクノジェノ－ル、パインバ－クは各企業が販売しているサプリメント名ですが、素材は同じ天然物です。天然物は特許性がありません。製造方法が異なると思いますが、製法特許は出ているものと思われます。しかし、別途方法で製造することは可能です。多くの抽出方法があり、抽出方法そのものは特許性がないものでしょうか。このように、サプリメントを組み合わせた処方にしても特許性はないといわれています。

特許性に関しては、サプリメントの利益を守るのは困難です。最近では、サプリメントを製剤化して製剤特許で守る傾向はあります。技術的には高いところです。

米国ではピクノジェノ－ルで知られています。日本でも入手することができます。

良好な成分の DHA

ノルウェ－の北の北海でとれた魚の油から搾り取ったもので、心臓血管系の改善を促すものです。Docosahexaenoic acid (DHA), omega-3 脂肪酸および、EPA を含む。 DHA, EPA は、どこでも入手できるものですが、冷たい海で棲息する魚の油に成分が含まれています。

アルツハイマ－病やうつ病のような精神的な病いに、DHA の改善効果は期待できるといわれています。

Advance Institute of Supplement の船出

Advance Institute of Supplement という名前の研究所を今日に至り、立ち上げました。サプリメントを基礎的に研究しようとするものです。とくに、米国のサプリメントが世界最先端で、日本のサプリメントは足元に及びません。ここが、ポイントになります。米国のサプリメントを研究しないと、世界に立ち遅れると判断しました。このブログで書かせていただいた内容は、今後は Advance Institute of Supplement の主要テ－マになります。

米国の企業が日本に参入してきます。製薬会社では、ファイザ－社が極めて重たい存在になりました。日本の製薬会社の影が薄くなりました。サプリメント業界もそのようになるでしょうか。

アリセプトの純度100%の製品の製造には当局の承認が必要

現在、エ－ザイ株式会社で製造されて全世界で処方投与されているアリセプト製剤は、立体異性体が 50%50% 混在したラセミ体で、片割れはタ－ゲット酵素に結合していない不純物であることがわかっています。エ－ザイ株式会社から当局の申請書類には、二つの立体異性体がタ－ゲット酵素に結合する活性立体異性体ということを、書き述べているといわれています。つまり、純度 100% の製品を製造しているとしています。これは嘘でしょうか。

しかし、改めて立体異性体を分離した製剤を製造するにしても、アリセプトの純度100%の製品の製造には当局の承認が必要です。安定性試験や臨床試験も必要になり、当初に申請したときと、同程度の書類作成業務が必要になるのではないでしょうか。製造工場のプラントを変更することも大変な作業になるでしょうか。

さらに、懸念されるのは、今までのアリセプト製剤が、50%不純物を含んでいたことを、医師や患者にたいして、知らせしめる必要があるでしょう。

外国の製薬会社ではこのようなことはありました。再申請して、純度 100% の製品を製造出荷しました。エ－ザイ株式会社の場合はどのようになるでしょうか。日系企業としては、はじめての例ではないでしょうか。

クルクミンで脳内沈積のベ－タアミロイド除去の期待

インドのカレ－のスパイスのタ－メリックよりとれるクルクミンが、アルツハイマ－病の原因になる脳内で沈積するベ－タアミロイドを溶解して排泄するというニュ－スは世界を駆け巡りました。大手の製薬会社が医薬品として開発することはないようです。クルクミンは古くから知られている既知物質なので、物質特許性がないからです。製薬会社が多額の研究開発費をかけても採算が合わないと考えられるからです。 現在では高純度の製品がサプリメントで流通しています。医薬品レベルの高純度製品が必要になります。小さいレベルですが、米国の病院で臨床試験が行われています。信頼性が高くなっています。アルツハイマ－病に気になるひとは、常用したらどうでしょうか。アルツハイマ－病は若いときからベ－タアミロイドが脳内に沈積始めるといわれています。遺伝的な場合もあるという。

バイアグラの粗悪品に注意、サプリメントで代替え

バイアグラの粗悪品に注意するように、当局などから注意が呼びかけられています。バイアグラは血圧を上昇させるので、高血圧、心臓病のひとには注意を呼びかける必要があります。バイアグラは医師の処方薬です。保険適用はないのですが。

バイアグラの粗悪品は精製が悪いので不純物が多く含まれている可能性があります。製造工場は中国や朝鮮半島の某所にあると噂があります。規制外の工場なので品質管理も悪いようです。このようにバイアグラの低価格品は粗悪品のようです。

その反面、バイアグラよりも先んじて販売されている性的機能改善効果のあるサプリメントがあります。Passion Rx とよばれ、米国医師の処方によるものですが、実際的には処方箋は必要がありません。ネットで購入することができます。

Resveratrol リスベラトロ－ル 赤ワイン起源の血液凝固阻害

Resveratrol リスベラトロ－ル　赤ワイン起源の血液凝固阻害のサプリメントが販売されています。赤ワインには微量に含まれていますが、有効性を発揮させるには、成分を濃縮したサプリメントを摂取する必要があります。 血中内コレステロ－ル過剰により動脈が硬化して血管壁が傷ついたりすると、血液凝固反応がおこり血栓が生成します。これが、心臓や脳の血管に詰まることがあり、心筋梗塞や脳梗塞に至ります。そのために、血管内で血液凝固反応が起こりにくくしておく必要があります。程度の問題があります。赤ワインの成分には、血液凝固反応阻害の効果があります。適度な程度の凝固反応抑制が健康の助けになるのでしょう。