第一三共は、2009年3月期第3四半期に、連結子会社であるランバクシー・ラボラトリーズについて、個別決算において3,595億円の株式評価損、連結決算において3,540億円ののれん一時償却の特別損失を計上すると発表した。
ランバクシー買収でゆれる第一三共製薬の話題はことかかない。ランバクシーを買収したのは、2008年6月11日、インドのジェネリック医薬品大手 Ranbaxy Laboratories 及び創業家一族との間で、同社の議決権総数の50.1%以上を取得する契約を締結したと発表した。Ranbaxyの概要はインドでは大企業で、1961年設立、従業員数:約12,000名(うち研究開発1,400名)で、日本でも大きな規模といえる。
予想通り不祥事がおきて、2009年3月期第3四半期に、連結子会社であるランバクシー・ラボラトリーズについて、個別決算において3,595億円の株式評価損、連結決算において3,540億円ののれん一時償却の特別損失を計上すると発表した。米国での薬事法違反事件があったという。データ捏造が発覚したという。しかし、いまさら、あとに引けない第一三共でした。
別のニュースでは、エーザイはインドで医薬品製造工場を建設するという。このように、第一三共やエーザイは、米国や欧州という先進国での販売ではなく、開発途上国への進出を考えているようだ。生産コストが問題になるので、インドでの生産がみあうということでしょう。 最近の話題で 2010 年問題があります。第一三共、エーザイでは、主力製品の特許が切れてくるので、また新たな新薬の承認・認可が取れないということで、後進国に進出するようだ。医薬品の承認・認可がそれなりに容易に取れることが理由になっているようだ。あるいは、新薬の製薬会社からジェネリック会社に移行する過渡期になっていると考えてもよいだろうか。
日本の製薬会社としては、アジアやアフリカ諸国にジェネリック医薬品を販売する方向へ方針が変るのではないかと思っています。
