植物性サプリメントの科学
医薬とサプリメントによる健康生活改善




エ-ザイ株式会社の開発のアリセプトの捏造デ-タの主体グル-プについてわかってきています。 アリセプトは分子の中心当たりに不斉炭素をもつので、二つの立体異性体があります。この立体異性体は、構造的に重ね合わせが出来ないので、異なった薬理作 用をもつと考えられています。活性化合物は、(R)-enantiomer とわかっているので、(S)-enantiomer はタ-ゲット酵素のアセチルコリンエステレ-スに結合しない不活性化合物であることがわかっています。

このようなわけで、エ-ザイ株式会社が製造販売しているアルツハイマ-病治療薬のアリセプトは光学的不純物が 50% も混入されている状態で患者に投与されているのです。医師にも知らされていないようです。いままでの医療事件としてはサリドマイドの件がありました。化学 構造的には、アリセプトの部分骨格とサリドマイドは類似しています。このような事実関係は、すでに学会でも発表されて異論のないところです。また、イスラ エルのワイツマン研究所の物理学的な研究でも、このようなことがわかっています。この研究が端緒といって過言ではありません。

製薬会社では分析部門というところがあります。そこで、化合物の構造を解析しています。そこの研究部門で、アリセプトの化学構造の捏造が計られたといわれています。 合成化学の担当者は、うまくだまされたといったところでしょう。この問題が後に大きくなることは想定していたことだと思います。当時の同社の分析化学部門 では、立体異性体の化学構造を研究する技術はなかったし、タンパク構造解析する技術はなかったので、立体異性体と酵素との結合については研究する手段がな かったのです。

どちらの立体異性体が酵素に結合するか判断しないで、両方の異性体が酵素に結合すると、捏造した方が、後の研究の手間が省けるのです。これが動悸です。魔が差したのでしょうか。これは、科学的にはありえないのですが、まったくないとはいえないのです。

アリセプトに立体異性体が存在しているということになれば、動物実験や臨床試験、薬物動態試験などで、立体異性体ごとの解析をしなければなりません。これ は、エ-ザイの技術力では事実上不可能になるので、エ-ザイ株式会社はアリセプトの製造承認を、FDA や当時の厚生省に申請することは出来なかったのです。社運をかけて開発しているアリセプト研究はドロップしたわけです。

ここで、エ-ザイ株式会社の構造分析グル-プに所属していたの川上善之研究員が、自らの論文でも書いているとおりに、アリセプトの化学構造研究がデ-タ捏 造してあるということを、事実上露呈してしまっています。企業の大きな捏造問題について、個人的な論文で細かくその推移を書いてしまったのです。米国での FDA でも、医薬品の立体異性体の問題は規制されています。ただ、エ-ザイ株式会社のように、アリセプトには立体異性体はなく、酵素選択性は働いていないので、 アリセプトの製品は光学的純度は、ほぼ 100% と説明をうけると、返す言葉はなくなったといいます。このようなときは、新たな立法措置が必要になるということです。今の段階で、法的にアリセプトを認可 取り消しにできない状況にあるといいます。川上善之は以前から捏造デ-タに関しての疑念があったひとです。本人が正直に説明してくれれば解決する問題なの ですが、デ-タ捏造は人格の問題にも触れますから、一概に解決は出来ないでしょうか。

デ-タ捏造の犯行には動悸があるものです。特定の社員の動悸に起因するものと思われます。エ-ザイ株式会社の製造承認デ-タは詭弁といってよいでしょう か。つくり話しでしょうか。立体異性体の立体選択性は薬学研究の基本的なテ-マです。この捏造には薬学会の多くの学者が関わったと聞いています。身の毛がよだ つ思いです。これが、アリセプト捏造の露呈の推移です。ここで、事実関係のひとこまを記しておきましょう。


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