植物性サプリメントの科学
医薬とサプリメントによる健康生活改善




次のような内容のアルツハイマ-型認知症患者の介護者が書いたブログを読みました。原典は検索してください。

「母が軽度のアルツハイマーと診断され、「アリセプト」という薬があります。その薬のせいかわかりませんが、母にこんな症状がでたんです。 日によって「うつ」が激しかったり、食事・水分を取ることもしなかったり、トイレもいかないんです。トイレについては、おむつをしているのですが、していることもわからないみたいなんです。」

アリセプトの副作用の抑うつはよく知られています。また、アリセプトはコリン性薬剤ですから、胃腸障害の副作用はあります。これもよく見られることです。副作用情報としては驚くものではありません。水分も取らないので尿も出なくなるのでしょう。胃腸障害のために食欲がなくなったのでしょうか。

ただ、年よりはただでさえ食欲がなくなり、体力が落ちている傾向があるので、投薬のために更に食欲がなくなると、命の心配にもなります。年よりは、うつ的な精神状態に陥ることが多いのですが、投薬のために抑うつになるのは心配になります。このために、アルツハイマ-病患者の介護者の負担が更に大きくなるといわれているのです。アリセプトに起因する副作用なのか、老齢化のための現象なのかを、区別したいのです。アリセプトによる原因と判断すれば、投薬を中止すればよいのです。

アリセプト投与において、このような副作用のデメリットを越えるようなメリットがあるでしょうか。これが問題なのです。介護者のブログを読んでいても、アリセプトのメリットを述べている部分にめぐり合っていない気がします。


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アリセプトの副作用としての横紋筋融解が注目されています。介護者のブログでも数年前から報告されています。アリセプト、ドネペジル塩酸塩が一般的な名称、の添付文書で書かれているでしょうか。あるいは、診察した医師の注意があるでしょうか。開発企業のエ-ザイ株式会社から厚生労働省に報告されているかどうかは不明です。薬事法により副作用情報の報告義務があります。

最近、筋肉が障害を受ける「横紋筋融解症」が報告されています。ご家族や介護にあたる方は、アリセプト投与患者の身体の様子の変化について注意してください。患者自身は副作用かどうかは判断できないでしょうから。介護者が頼りになります。歩行が困難になったりするという報告があります。製薬会社の利益を考えれば、アリセプトの副作用ではなく、老齢化のためと考えるでしょう。ブログの報告によると、アリセプト投与後に横紋筋融解の症状が見られるといいます。その後にアリセプトの投与を中止しても融解した横紋筋が回復するとはいえないようです。一般的には入院治療しても回復は期待できないようです。運動していないのに筋肉が疲れたような感じになるといいます。

介護者が主治医にアリセプトの副作用について報告しても、その情報が製薬会社に伝わるかどうかはわかりません。更に当局に伝わるか、疑問です。患者の身体の様子が変化した段階でアリセプトの副作用と考えた方が、患者の利益につながると思います。アリセプト投与患者には気の毒なことです。

既に知られていることですが、アリセプトは 50% 不純物を含んだ医薬原末がエ-ザイ株式会社の工場で製造され、世界各地に運ばれていると聞いています。アリセプトによる横紋筋融解症の科学的原因はわかりません。不純物によるものか、主成分によるものか、あるいは代謝物によるものか、わかりません。解析が複雑になるので、エ-ザイ株式会社の研究能力では対応できないのでしょうか。また、50% もの成分が不純物か主成分だか判断できない状況になっています。アリセプトの副作用の原因を特定化することは出来ないと判断しても過言ではありません。

結論的にアリセプトの副作用により、介護負担が軽減されることはないようです。メンタル面と横紋筋融解などの副作用により、患者の身体の老齢化が助長されているように思えます。医薬開発段階や厚生労働省の承認認可において、このような現象はまったく考慮されずに、アリセプトはアルツハイマ-型認知症治療薬にされてしまったのでしょうか。




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アルツハイマ-型認知症治療薬として病院処方されているアリセプトに延命効果はあるのか。開発した製薬会社に言わせれば、YES と答えるかもしれません。そのような臨床デ-タはあるだろうか。統計学的に有意な結果があるだろうか。

一般的に、アルツハイマ-型認知症患者の寿命は 7, 8 年といわれています。かなり確かな情報と思えます。これを否定する情報に当たっていないからです。アリセプトを投与した患者の群と投与していない患者の群の寿命を比較する臨床試験はありえないでしょう。寿命をデ-タにする臨床試験は人道に反するからです。

しかし、当局がアリセプトを承認するときに、アリセプトによって患者の寿命が延びる、つまり延命効果があるとは認識していないし、そのようなデ-タの提出を求めていないのです。つまり、アリセプトによる延命効果については、はじめから考えていないのです。更に、患者の介護についても、アリセプト投与によって、介護が軽減するかどうかの判断も出来ないのです。

アリセプトは光学異性体の混合物で、活性化合物は 50% しか含まれていません。残りは、不純物で副作用を発現している可能性があります。患者の寿命が 7, 8 年であれば、副作用の原因を確かめる前に死に至ることになります。考えてみれば、恐ろしいことです。話しは変りますが、がん治療薬の延命効果については、最近になって求められるようになっています。以前には、延命効果がなくても治療薬として承認され、病院処方されていたのです。患者にとって、一番大事な延命効果という問題は、医薬の開発において、パラメ-タになっていないのです。現状はこの通りです。アルツハイマ-型認知症の治療薬で延命効果は期待できないと言えると思います。現場の臨床医はわかっていると思います。


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