テレビがやらないニュース(旧エコドライブ日記)

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武田邦彦さんのブログが新シリーズに 気象庁は飛散予想図を作りません

2011-03-19 13:40:47 | ニュース
武田邦彦さんのブログが新シリーズに入りました。
このブログでも、連日多くの方に記事を読んでいただいているようなので、転載を続けます。

テレビの天気予報では風向きを詳しく伝えてくれているのでしょうか。
もともと天気予報をちゃんと見ていなかったからか、風向きの予報を見た記憶がありません。

気象庁は文部科学省のやることで、自分達の仕事ではないと言っているらしいですが、
風向き予測のデータは分かりやすい形で公表するべきでしょう。

こいつら、誰のために働いているんでしょうね。
命を懸けて働く人もいれば、このように仕事を増やしたくないと思うやつもいるわけだ。
本当にがっかりする話です。

もう一本の記事は風評被害について。

原発の冷却が上手くいき、復興し取り組んでも現在のように正確なデータが出ていないと、
風評被害に苦しめられることになる。風評被害を食い止めるにも正確な情報を提供したほうが良い。
という内容です。

今は基準値を超えている観測地点があるにも関わらず、政府、マスコミは「人体に影響ない」
と言って事実をかき消している様な状態です。

これは後々復興の邪魔になるでしょう。実は基準値を超えていたということが知られたら、
「福島の農産物は安全だ」といっても誰も信じてくれないでしょうから。

今の政府の説明を農産物に当てはめてみると、「基準値は超えていますが、この野菜は安全です」
と言っているようなものです。こんなの誰も納得してくれないでしょう。

今のうちに正確なデータを公表して対処するべきですね。
確か福島県知事はテレビに出て物資が足りないと呼びかけていたような気がしますが、
それより先にやることがありそうです。



原子力情報 02 ああ!日本のお役人!

ある読者の方(あるお母さん)が気象庁と文科省に問い合わせていただいた結果は? 

「たった今気象庁に「放射線飛散予測地図を作る予定はあるのか?」と電話したら、
放射線の飛散予報は気象庁の管轄ではない
放射線関連は文部科学省の管轄だと言われました。

私が「火山灰の飛散予報はしていますよね?」と尋ねたら
「気象庁は放射線の濃度を測定していないので、それは難しい」
というような事を言われました。

文部科学省に電話しましたところ、
担当の方は席を外していると言っていましたが、

「飛散予測図を出す予定は無い。
観測データを出しているし、テレビの情報を注意して聞いていてほしい」
との事でした。」

・・・・・・・・・

ああ!日本のお役人!! 

その中には立派な方もおられると思うけれど、全体がこのような雰囲気では立派な方は押しつぶされてしまうだろう.

気象庁は国民の多くが心配しているときに、その技術力と税金でコンピュータを買い、気象予測をしているのだから「汚染予測」にはもっとも近い役所だ。

今からでも良い.心を入れ替えて欲しい.

戦後、小学校の教科書は「個人」だけを強調し、「家庭、地域、社会、国」が抜けた.その中で教育を受けてきた人が「自分のことだけ」を考えるのが正しいと錯覚するのは当然でもある。

残念だ。

(平成23年3月19日 午前8時30分 執筆)武田邦彦

http://takedanet.com/2011/03/post_b594.html


原子力情報 01 風評被害を無くすために

これから、福島原発を冷やすのに成功して徐々に沈静化していった後、福島県の人は農作物や魚それに土地の価格等いろいろな面で風評被害を受ける可能性があります。
それが本当のことであれば、まだ対策乗っ取りようがありますが、風評被害であれば本当に悔しいと思います。

数年前、風評被害の専門家と一緒に講演をしたことがありますその方は今回のことでもテレビでお見受けいたしました。
彼の話ですと、風評被害が発生するには一にも二にも「本当のことを言わない事による」と言っておられました。
日本ではメディアが本当のことを言わないので、日本の風評被害はほとんどメディアが原因するという研究を示していました。

確かに「風評」ということ自体が、事実と違うことですので、事実と違うことを言っているとその次に風評被害に遭うということを意味しています。

・・・・・・・・・

今回の福島原発でわたくしは「メディアが伝えなかったり、大きく間違ったことを伝えている」ことに3つあると思います。

一つは付近住民の被爆について「かけ算をしない」ということです。

これはすでに、このブログでは説明しましたが、1時間に10マイクロシーベルトという放射線は「安全なレベルだ」ということを繰り返していますが、それは「1時間だけそこに住んでいる場合」に限られています。

1時間で10マイクロの場合、2時間いますと20マイクロ、10時間ですと100マイクロになります。

普通「生活する」ということはその場所に1ヶ月ぐらいいますから、例えば42日ですと1時間の1000倍の時間、放射線をあびることになります。

たしかに1時間に10マイクロの放射線は1時間だけなら問題はありません。それはテレビのいう通りです。しかしそこに住んでいるとそれを1000倍にしなければならず、10ミリシーベルトになります。

放射線の基準値は一般人(赤ちゃん、妊婦を含む)が1ミリシーベルトですので、この値は明らかに一般人が1年間にあびて良いとされている値の10倍になります

福島の多くの地域は、すでにこの値を超えています。

それでもテレビは安全だと繰り返しています。このようなウソをついていると人は政府やテレビの情報を信じることができなくなりそこに風評が発生するということになります。

「基準値を超えても安全だ」という論理はかなりおかしいのですが、もし規制値を超えても安全であっても、「基準値を超えている」ということを言わなければ、将来また同じような風評がおこるということは十分考えられます

基準値を信用しない専門家でも「現在は基準値を超えているけども健康に問題がない」と発言すべきなのです。それは個人の責任として言ってもいいことですが、基準値は国の基準として存在するわけですから。それを言わないのは専門家ではありません。

ぜひ本当のことを言って欲しいものです。

・・・・・・・・・

2番目は、「すでに市民が受けた放射線」は測定することができないということです。
原子力に従事する人は、放射線をあびますから、必ず線量計やフィルムをつけて自分があびた放射線を測定します。これは厳密に守られています。

それは、一旦放射線を浴びてしまうと体の中を抜け、「遺伝子の異常」などの形で残ります。しかし、遺伝子にどのくらい障害が残ったかを測定することができません。

福島原発でも、地震のあと、作業員が原発から退避するときにでも被曝した線量を測定してから原子炉を出たと証言をしています。いかにあびた放射線の量を測定することが健康に大切かが分かります.ところが、事故が起こって以来、原発の付近に住んでいる人は、どのくらい放射線を浴びたかを測定していません。

従って、推定した計算でその人がどのくらいの放射線を浴びたかを計算するしかないのです。

テレビでは、人の衣服の周りをカウンターのようなもので測定している画像が出ますが、これはその時に衣服についている放射性物質の量を図っているだけで、本人がどのくらい被曝したかということとは無関係です。

これも間違った報道が行われています。

すでに福島原発から放射能が漏れてから7日経ちます。7日ということは168時間ですから。1時間当たりの放射線の値に168を掛けなければなりません。

例えば、原発の周りは1時間に100マイクロシーベルト、福島市では20マイクロシーベルとぐらいが続きましたから、すでに付近住民は16.8ミリシーベルと福島市の人は2マイクロシーベルトの被爆を受けたことになります。

もちろん国の基準を超えていますので、健康に影響があるとしなければなりません。さらに、大人の場合は問題がないかもしれませんが、妊婦やお子さんは大いに心配しなければならないと思います.

おそらくこのことを報道しないのは、報道すると大騒ぎになるとか、線量計の数やフィルムバッチの数が足りないので、ここは隠しておこうということだと思います。

しかし、風評被害を止める意味でも事実をそのままいってそれに耐えるだけの精神力を政府は持ってもらいたいと思います。

・・・・・・・・・

三番目は、今後、福島原発がどのようなことになるかということを曖昧にしていることです。

確かにチェルノブイリやスリーマイル島の場合と違うので、今後どのくらいの放射能が出るのか、それともこのまま沈静化するのかわかりにくい面はあります。

しかし、この時こそ「原子炉の専門家」というのであれば、今後どのくらいのことが起こるのかということを明確に示さなければいけないと思います。

国や東京電力があれ程、懸命になって原子炉に水を注ぐ努力をしているのですから、仮に水を注ぐのが失敗した場合どうなるかということはすでにわかっているからです。

わたくしはすでにこのブログでおおよそ、このくらいの範囲になるだろうということとそれに基づく計算式を示しています。読者の方からは現実にその計算ができるホームページを作っていただいた方もおられます。

政府がやらないなら、わたくしたちで身を守らなければならないのですが、それはやがて福島県に風評をもたらすでしょう。

・・・・・・・・・

福島県の知事、もしくは福島の市町村の自治体の長は市民の側に立っているのですから、今後の風評被害を防止するという意味でもこの際、はっきりとした事実を市民の前に示した方がいいとわたくしは思います。

(平成23年3月19日 午前8時 執筆)武田邦彦

http://takedanet.com/2011/03/post_3cdd.html

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当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db



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