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萌ちゃんのひとりごと

後期高齢者になりました。老いという壁をどう乗り越えていくか
難題に向かって、試行錯誤のあがきを綴ります

トントントン

2019-10-12 13:02:47 | 日記
10月8日の山陽新聞読者投稿欄に
「トントントン」という記事が掲載されていた

「トントントン」というのは
台所で朝ごはんの用意をしている包丁の音
〈トントントン〉と聞くだけで
たきあがったご飯の匂いや
味噌汁の匂いが頭に浮かんでくる

投稿者は78歳の男性
少年の頃の「トントントン」の記憶・・
〈お母さんが朝食の用意をしていたのを
布団の中で夢うつつで聞いていた〉と書いている

結婚後は、奥さんの実家に住み
朝早く夜遅い勤めで大変な奥さんの代わりに
家事全般は義母さんが担ったそうだ
「トントントン」は義母さんの包丁の音に変わった

奥さんが退職し、やっと奥さんの「トントントン」を
聞くようになったが
「15年続いた妻の『トントントン』の音も、
昨年突然に消えた」と書いている

「そして、1人になった私は今、
『トントントン』の音をリズミカルに響かせている。
いや、リズミカルとはなかなかいかない。
間欠的で、リズミカルとは程遠い。
おまけに大根と間違えて指を何度も切る。
そのうち2回は、2針縫うようなけがをした。
私の『トントントン』を聞く人は
誰もいない。」

最後のくだりが切なく心にしみる
「さびしい」とか「虚しい」とかは
書かれてないのだが
行間にその思いがにじみ出ているように思った

年を経て築き上げた夫婦の繋がりは
何気ない日常の行いに一番強く表れる
「おはよう」と言えば、「おはよう」と返事がある
テレビを見て、ともに笑い、時に批評家まがいの文句を言う
「あれ」「それ」で通じる日常会話
「だたいま」と言えば「おかえり」と返してくれる

そんな日常が突然なくなり
気が付けば、いつもそばにいた人がいない
返事もない。笑いもない。相づちもない
「トントントン」を聞いてくれる人がいない家は
何とも言いようのない寂しさが漂うような気がする



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