弟が持病の悪化で緊急入院した。独り者なので高齢者施設で暮らしている。施設から連絡があったが、私はあいにく旅行中で付き添えれなかった。甥(弟の長男)と妹が付き添ってくれた。急性期病院に1週間ほどいて、症状が落ち着いたので、今は回復期病院へ転院している
入院・転院・退院に際して避けて通れないのが、「ご家族様」の存在だ。入院時、医師は病気を治すのに専念してくれる。事務方の人は「ご家族様」を確保するのに一生懸命だ。身元保証及び費用の支払いを責任を取れる人を確保しておくのは病院経営から行っても当然のことだ。よく分かる。ただ、「ご家族様」は思っている以上に大変なものだ。何枚もの承諾書や契約書にサインを求められ、医師や看護師などからの説明を受け、患者が病室に落ちつくまで付き添わなければならない。一旦帰宅しても、その後も何やかやと呼び出しが来る
患者が高齢者ともなると、「ご家族様」に両親はもういないだろう。子・孫あるいは姪や甥、兄弟になってくる。同居していたり、近くに住んでいればいいのだが、遠方だったり、いても疎遠だったりすると、なかなか「ご家族様」にはなれない。高齢者が施設に入居したり、病院に入院したりする時、「ご家族様」を確保するのはなかなか大変なことなのだ
後日、施設の方にお話を伺った時、入退院でまず必要なのは人員の確保と言われた。非常事態の時は特に必要になると言われた。介護するにしても、身元引き受け人になるにしても、1人ではなかなか背負いきれないものがある。緊急時にも対応できるように、できるだけ関われる人が多い方が良い、それは大事なことだと言われた
どうしても「ご家族様」が確保できない時はどうしたら良いのかと伺ったら、成年後見人とか自費で雇うヘルパーさんとかがあるが、いずれにしてもかなり高額になると言われた。
人の縁を頼るか、それがなければしっかり貯金しておくか。高齢に向けてなかなか大変な問題が待っている