喜寿に至った。喜寿を迎えたというより、喜寿に至ったという感じだ。77年という年月、口に出してみると長い年月のようだが、感覚的にはあっという間だった。気がついたら今日に至っていたという感じ。
ここまでの道のり・・生まれた場所・性別・顔かたちなど、自分ではどうしようもない決まり事もあったが、その何倍も自ら選択しながら歩んできて、今の自分があるのだと思う。進路・結婚などという重大な決定ばかりでなく、日々、細々とした決定を何万回、何億回と繰り返し今日まで生きてきた。
あの時別の選択をしていたら‥と思うことは、誰でも一度ならずあるだろう。私も今日にいたるまでそんな思いは何度もあった。が、今振り返ってみたら、〈案外いい選択をしてきたんじゃない〉と思っている。
結婚してこの地に住み、ダンナと2人の子供とかわいい孫たちにに巡り合い、多くの友と出会い、いろんな集まりに参加させてもらい、私の人生は多様で面白かった。悩んだり、苦しんだり、辛かったこともたくさんあったはずだが、もう大半は忘れた。楽しかったことだけが思い出される。この先もこの地で細々と生き続けるだろうが、最後を迎える時に「我が人生に悔いはなし」と言える気がする。
残り時間はだんだん少なくなっていき、それにつれて感情の起伏も少なくなってきた気がする。ものすごくうれしいことも少ないが、ものすごく悲しいことも少なくなった。今は穏やかな日を過ごしながら、みんなの幸せを願うばかりだ。
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