『千秋楽』とは、複数日にわたって同じ演目を行う興行
において、「最終日」を指す業界用語。
縮めて楽日(らくび)ともいわれる(そうです)。
(Wikipedia より)
千秋楽はいいですね。当然のことですが芝居もそして様
々な段取りも含めて完全に練れてきますから。
一つの芝居(等)を作り上げてきた役者さん達、座員同
志が家族のような雰囲気になっていたものが最後の日を
迎えるのですから、新歌舞伎座での亜矢ちゃんも終盤言
っていたように「寂しさ」を覚えるようです。そういう
雰囲気が客席にも伝わってくるだけに千秋楽には演ずる
側も観る側も一種独特な感情が湧いてきます。
ところで、かつては芝居小屋内部の照明の関係で芝居は
昼間だけの興業だったとか。
そして芝居小屋の灯りの調節は天窓を開け閉めすること
で加減していたそうですね。
もちろん夜の暗い場面もあるだろうし、実際の天候の加
減で照明が必要なこともあるでしょう。
ということで、そういう時に当時の照明はというと蝋燭
が多用されていたといいます。
今の明るい照明と違って、蝋燭の揺れる炎が妖しさを醸
し、暗さの中に色の美しさが表現されたともいわれてい
ます。今とは芝居の雰囲気も違ったのでしょうね。逆に
「薪能」等ではその揺らめく炎を演出の一つとして利用
されていたのでしょうか。
ということは、必然的に昔の芝居小屋ではちょっとした
油断から火災が多発したということは想像に難くありま
せん。
そんなところから、「千秋楽」の『秋』の字には『火』
という字が含まれているので忌み嫌われ、縁起のいい
『亀』という字を含んでいる『穐』の字を用いた「千穐
楽」が使われるようになったということです。
現代では照明や暖房に「直火(じかび)」を使うことが
なくなったので「火」を意識することは殆どなくなり、
普通には「千秋楽」と書くようですが、でもやはり縁起
を担いで「千穐楽」と書くこともあるようです。
「千穐楽」について簡単に調べて見ました。