青森旅2日目の恐山。
三途の川のほとりになる賽の河原。
未だこの年でも学ぶことの多いワタクシ。
ポツポツと点在する石の山は、親より先に亡くなった子どもが積み上げるものだと知るのでございます。
死者になってしまった子が実際に積めるものかどうかなどを論じるのは、意味の無いものでしょうから。
子であり弟でもあるワタクシ。
賽の河原が指す意味とは少々違うのかも知れませんがね、故人を偲び小さな石を積み上げてみます。
向こうの湖に向かって風が吹き抜けます。
両親が亡くなってもう40年近くが過ぎるのですね。
その頃の2人より随分老けてしまった息子です。
そして兄が亡くなった年に並ぶことが出来ました。
とりあえず、ワタクシが親兄弟の中では最年長記録を更新出来そう。
何年超えられるのかは、わかりません。
一日いち日を大事にして行きましょうか。
ほぼ観光目的で辿り着いた場所。
だけど立ち込める硫黄臭や見たことの無い景色に圧倒されながら、遠い過去を思い出しています。
ここにはそうさせる何かがあるのでしょうね。
目の前に広がるのは宇曽利湖。
うそりこと読むのだそう。
それを中心に、釜臥山、大尽山、小尽山、北国山、屏風山、剣の山、地蔵山、鶏頭山の8つの山が、 花開く8葉の蓮華に例えられるのだとか。
読み方は、かまぶせざん、おおづくしやま、こづくしやま、ほっこくざん、びょうぶやま、つるぎのやま、じぞうやま、けいとうざん…、で良かったかな。
火山ガスが噴き出す岩肌は地獄。
そして湖をとりまく白浜は極楽。
確かにその通りに感じます。
千年もの間、人は死ねばお山に行くという素朴な信仰と祈りを伝えてきたと。
行って初めて気付くものかも知れません。
まだ向こうへ行くには…。
自分の残り時間も知らないワタクシ。
呑気に風車を見つめます。