ミヤソノブログ

美味しいものと、趣味の演劇・美術鑑賞、
そして浪費コレクションの一部を公開。
たまに日記あり。

原点回帰

2010年05月29日 | 観劇、感激
本日は青山円形劇場に「劇団、本谷有希子」の「甘え」を見に行く。

本谷さんのお芝居はよくみていたのだけど、
前回、前々回の2本を見損ねていて久々に観劇。

本谷さんの芝居に普遍的にあるのが
「性格に欠陥を抱える」「全員が強いコンプレックスを抱える」「不道徳」。
あと、絶対「性」にかかわるエピソードが入っています。

今回は父に不条理な形で縛られ続ける主人公(小池栄子)と
それを取り巻く友人、父の彼女、友人の好きな先輩の5人で話は進みます。

しかし。
まーしかし、円形劇場って客席近いんだよなあ。(笑)
近っ。近っ。って何度も思いました。
だからこそ、迫力や空気感が生生で伝わってきます。

小池栄子が父(大河内浩)に暴力をふるわれそうなシーンなんて、
本気でドキドキしてしまう。
何より大河内さんの体つきが、本当に「工事現場で働く父」の体つきだった。
役者さんってすごいな。(それが演技のうちなのか!?)

何より小池栄子の友人役の安藤玉恵さん、すごいです。
ナチュラルに、あの役こなしている。今後も気になる。

ちょっと危ない?父の彼女広岡さんは安心感、
友人の好きな先輩水橋さん、声のソフトさなんかで
本来非道キャラなのに、妙に「優しいんですよ、先輩は」に納得。

そして、小池栄子。よかった。
あと、近いので「やっぱり美人だな」とつくづく。
舞台にもっと出てほしい女優さんになりました。(私の中で)

芝居の内容については。(ややネタばれ・そして私の解釈です)

価値観コンプレックスの主人公がそのコンプレックスと父との関係に悩むあまり、
一般的には考えられない「不道徳」によって
価値観そのものをぶっ壊そうとするわけなんです。
(それによって自我を守ろうとする。)

それはわかるんですけど(方法論はもちろん理解できませんが(笑))
結局的に自分が無理やり仕掛けたことでは
価値観ってぶっ壊れないと私は思うんですけど、いかがでしょうか。

仕掛けたとしても、その上で他者の関係とか状況の相乗効果で
(こちらが想定できないような「何か」がプラスされて)
価値観が変わるんじゃないのかしら。

そうゆう滑稽さも見せたかった、という意味か。
(自分で「これやれば価値観変わる」と無理やり「仕掛ける」くらい
そのコンプレックスから離れたい主人公、人はその辛さから逃げたくなるよね、みたいな)

そしてなぜ毎回「性」が絡むんだろう…
人間の滑稽さが出やすいからですか!?
というか、芝居は結構「性」が絡むもの、多いんですが…
異常に苦手な私、なんともどぎまぎしちゃうんです。
本谷さんのその表現は、その場合の「女性の心理」や「女性のドロドロ感」が
底辺に流れていて、なんとも…
「うぅぅ…」ってなります…。(苦笑)
とはいえ、見ずにはいられないのは、魅力的な証拠か。

人気劇団の公演ですが、月・火・水あたりなら、まだチケットがある様子。
来週末くらいまでやっているようなので、ご興味ある方はぜひ。


同性ですが、惚れてもいいですか?

2010年03月28日 | 観劇、感激
この日は念願の劇団☆新感線「薔薇とサムライ」を見に、赤坂ACTシアターに。

今回は前回コマ劇場最終講演で上演された、「五右衛門ロック」の別バージョン。
古田新太さんの五右衛門とタッグを組むのは、天海祐希さんときたもんだ。

天海祐希さんは以前、NODAMAP「パンドラの鐘」で見たことがあるのですが。
オープニングで幕がバサッと落ちて登場したとき、
「(天海さんの立ってる)あっちの方向、光ってる、まぶしい!」と
初めて感じた、すごい華とオーラのある役者さんでした。
宝塚史上最年少トップになった所以とか知らなくたって、
あの光っぷりには納得しちゃうと思う。そんな方。

今回は新感線で、みなから慕われる姉御役を熱演。
そしてNODAMAPでもそうでしたが、女王役でもあったのは、
やっぱり光を放つ存在感から来たものなんだろうな(両方あて書きだし)と納得。

女でも惚れる女。
いや、ほんと、惚れちゃうよね。あれは。しょうがない。


相変わらず、私の「抱かれたい男ナンバー1」古田新太さんは格好よく…。
ま、絶対に納得されないんですけど(泣)、いいんです。
色っぽい。殺陣がきれいだし、男気あって、深ーい声が響く。
(でも括舌は悪い(笑))

高田聖子さんの悪女は絶品だし、山本太郎さんが歌がうまいのにびっくり。
(だって、本当にうまいんだもの!!役者さんとしてはもちろん素敵だけど)
神田紗也加さんの歌い方がやっぱり母そっくり、とびっくり。

話は中世?ヨーロッパをイメージ?していて、
和物の新感線が好きな私にはちょっとなじみにくい部分であったり、
話も勧善懲悪、気分爽快な終わり方で、本来私はあんまり好まないタイプだけど。

でも、それでも新感線がすごいのは、あれだけ気恥ずかしいくらいのぎらぎら、
勧善懲悪の芝居をやっても、最後に見てる方が「最高!」と思わせてくれる
「やりきり方・世界観の作り上げ方」なんじゃないかと思う。
中途半端にやられるのが、一番見てるほうとしてはつらいんだよねぇ…。
いい意味で、全員漫画的なのが、素晴らしいなと。

一緒に行った母(新感線初見)も、気づけば最後のスタンディングオベーションに
混じっているし、天海さんに向かってても降っている…。
そのくらい熱くさせる芝居が、これだということですね。

芝居って、幸せ。


お主、顔が青いぞ。

2010年01月10日 | 観劇、感激
3連休はもつ鍋を食べたり、のんびりしてました。
そして、噂の「アバター」見てまいりました。

3Dっていったら、もう。
MJ(※みうらじゅんじゃない方)のキャプテンEOの頃から大好き。
あの眼鏡をかけると途端に「はしゃいでる感」出るのが不思議です。
(デザインが80’sだから?)

今回は「今までの3Dなんて目じゃない!」と噂のアバター、
ぜひ見てみたかった。

映画内容はネタばれになるので、言えませんが、
いやぁぁ、今の映像ってこんなきれいなの????
キャプテンEOみたいな「前へ前へ」の3Dとは違って、
私たちがその場にいるかのような奥行き感。

ナヴィ族の住んでいるパンドラの設定が、
自然界の神を崇拝、自然と共存して生きることを一番としているあたりが
日本人にはなじみやすい設定だな、と。
映画でいう「人間」からはまさに自然界崇拝信教を理解できないのも
人間界でも国と国を介して、語られてるテーマですよね…。


何より、青い人達(ナヴィ族といいます)の縮尺が!!!

今までもSFで異星人を描く場合って、基本的に「小さい」んです、縮尺が。
それって、やっぱり中に人が入ってたりしたからなんですよね。

でもね、今回は違う。
ナヴィ族、推定3メートル強。(笑)

これは、人が中に入るわけいかないですもん。
でも、動きは素早く、人間となんら変わらない(むしろ素晴らしい)動き。
3mある上、暴れまくる。人間なんて、ポイッと投げる。
空飛ぶ恐竜に乗って、「ホォホォ」叫ぶ。
そりゃあ、最新の兵器があっても、怖いわけだ、ナヴィ族。


青い人達と人間が同じ時間に息してる感、ちゃんとありました。
すごいなあ、今のCGって。

でも、やっぱりそれでも人間が演じるって大事なわけで。
ナヴィ族も、顔にキャプチャーをたくさんつけて、
表情を解析したうえ、作成したらしい。

そうだよね。
人間のこまかな動きすらCGでできない。
表情の温度は、人間にしか出せない技。
逆にその技は、なくしちゃいけないんだろうな。
後は、目。
目の表情だけはCGで出すのは難しいものね。



とはいえ、本当に自然に青い人と人間の共存が見られ、
現代の映像美を味わえます。
お話も3時間を感じさせないくらいあっという間。

3Dで、ぜひ。

KING OF POP

2009年11月11日 | 観劇、感激
私、別に世代じゃないですがMJ大好きです。

子供のころ、母が見せてくれた「ムーンウォーカー」に驚き、
「外人さんってのはー、すごい踊りをするんだなー」と思ってましたが、
あんなダンスができる人は他にはいないということを知るまでには
そう時間はかかりませんでした。

TDLに行ったら、絶対に「キャプテンEO」は見たし、
ジャクソン5も大好き。唯一無二の存在。

というわけで、亡くなったニュース聞いた日は本当にショックで
一日テンション下がりました。
(とはいえ、ある日、きらめきながら生き返るような気もしてしまうのが
 MJのすごいところ。(笑))

そんなMJの最後のMOVIE「THIS IS IT」、ようやく見てきました。

いやぁ…本当にすごいです。
ぜひ見てもらいたい。

天才の一部を垣間見れる感覚。
そもそもこの人は自身のプロデュースに最も長けてる人なので
(スターはみんなそうですよね)
ライブに対するプロデュース力も抜群。
「ここはこうしたい。こうしたほうが絶対によい」という意見が
観客としては一番うれしい案だったりする。

あのライブ、本当にライブとして公演していたら…と心底思います。

さらに一流のスタッフも揃っていて、対応の早さや仕事の素晴らしさも
垣間見れます。
マイケルの指示は、基本「マイケル語」なのですが(比喩が多い)
それをものすごい素早さで吸収、具現化し、望み以上のパフォーマンスを行う。
(「それってわかりません」という状況が全然ないのが一流のプロ)

こうした部分でも大変勉強にもなります。

緊張感漂う現場だろうけど、スタッフ全員が楽しんで行っているのが
見ているこっちにもよく伝わる。
そんな状況がよくわかるだけに、本当に惜しい気持ちでいっぱいになる。

そして。
さらに何より、MJは謙虚で優しい。
あれだけのスーパースターだと、想像できないくらいの困難だらけ。
さらに天才に限って、純粋だから、
本当につらい思いをたくさんしたはずなのに。

私たちが、天才にたいして愛情もって接しなかった事に
神が怒って、連れて行ってしまったのかもしれない、とも思う。

この映画、見た人は、MJから元気をもらえます。
落ち込んでいても、落ち込んでいることを反省し、忘れさせてくれるくらいの衝撃がある。


最高のライブを見せてくれた「KING OF POP」に感謝。

金曜のコットンクラブ

2009年09月18日 | 観劇、感激
シルバーウィーク前日の金曜は当然ウキウキ。
同期のS氏、yao-minさんと3人でコットンクラブでのテリーキャリアのライブに。

開始が遅めだったので、tokia地下の居酒屋にて一杯。
ほろ酔い気分での、テリーキャリア。
席はなんとステージ真横。
テリーキャリアの横顔が堪能できました。(笑)

ライブは、渋いの一言につきます。
スローモーな動き、味わい深いボーカル、
バックバンドもいい味出してるおじ様ばかり。
でも、楽しそうなんです。

しっとりとした金曜の夜。

コットンクラブ、実は初めてだったのですが、
大人な空間をしっかり作り上げていて、素敵。
そして何より、どの席も客席が近いです。
ヴォーカル真下の一番前の席で、泣いちゃってる男性もいたくらい。


今度も来てみよう、とスケジュールをふとみると、MAZE。
あっ!ファンクもありなのね!!
ライブ映像みたら…すごい盛り上がってる。
実はファンク好きなのです。私。
こんなのいったら大変。勝手に盛り上がります。(笑)

今後はちゃんとチェックしなければ。

ザ・ダイバー

2009年09月16日 | 観劇、感激
本日は友人とノダマップ「ザ・ダイバー」を見る。
初顔合わせの方あり、ノダマップが始めての方あり。

私はお芝居好きなので、比較的どんなものでも見ていて楽しいけれど、
芝居にあまり触れていない方だと、
最初に見た芝居が好みでないと、その後芝居を見なくなるという傾向がある。

それをよくわかっているので、妙にドキドキ、
でも、ノダマップには妙な確信もあり。

皆さん、ぐったりしてましたが、「よかった」と言ってもらえて、ひとまず安心。
こちらもうれしくなる。
でも…そのあとの飲みでは、この話をドップリ…とはならず。
だって…ズシーンと重すぎるんだもの。

内容は能曲「海人」と「源氏物語」のエピソードを現代社会で起きた
事件にとりこみ…(中略)…犯罪者の精神分析という形をとりながら、
事件の核心に迫る構造はサスペンス的で…(HPより)。

その現代社会の事件が、もう重い。
ですが、色恋部分は女性なら感情移入しちゃいます。きっと。
なので、余計見ていて疲れるのです。(よい意味で。)

あまりに迫りくる、ぐったりする、鬼気迫る芝居は久し振りで興奮。
その興奮はライブに行ってウキウキの興奮ではなく、
「すごいもの見ちゃった…忘れない…忘れられない…。」と唸るもの。

※最高の賛辞のつもりです。

大竹しのぶという女優さんはすごすぎです。
あの芝居、しのぶさんじゃなきゃできません。
ロンドンの役者さんはもっと論理的に演じていたそうですが、
大竹しのぶの浮遊感や、ころころ変わる表情、何より目がその役になる。

松尾スズキさんの「女教師は2度抱かれる」でも思ったけれど、
可愛いけど、怖さは破壊力すら感じます。

野田さんという天才と、大竹しのぶさんという女優さんが
ぶつかり合って、寄り添って、出来た作品というのは
こんなに衝撃を与えるんだなあ。

大竹さんだけではなく、北村有起哉さんのもて男演技の素晴らしさや
(だって、私だって、源氏素敵って思っちゃったもんね!
 そしてそのあとの非道さや情けなさも最高に腹立ったしね!!)
渡辺いっけいさんの刑事がいてこその芝居だなーと。

これこそネタバレですが、野田さんの最後の叫び声も、
あまりにソレの声で、そんなことにもすごいと思ったりして。
(それは、「パンドラ」で古田さんが叫んだ「アーーー」=サイレン に近い)


私は野田さんファンなので、毎度熱くなってしまい、
野田さんと同じ時代に生きたことに感謝しちゃいますが、
今回も同じく。

ずっしりなこの芝居、見れてよかった。

酔っ払いついでに、暑苦しくてごめん。

私の「抱かれたい男」

2009年03月25日 | 観劇、感激
an・anでよくある「抱かれたい男」
これを「好きな男性タレント」ととるならば。

抱かれたい男マイベスト3のうちの2人が出演する舞台を見に赤坂ACTシアターに。
二人出るんだもの、私もアドレナリン放出しまくり。

それは劇団☆新感線の公演、『カゲロウ(←漢字が難しすぎる)峠』。

生新感線は久々でしたが…もう、最高。
悲しい人間の性が残酷にもしっかり描かれていて、単純なヒーローものではないあたりがツボ。

さらになぜだか
「やっぱり私はずっと芝居が好きだったんだ~」と再確認し、泣きそうになりました。

何より私が「近くにいたら150%惚れる男」古田新太さん、大人の色気ムンムン堤真一さんが素敵です。

古田さんが好きだというと皆にビックリされるのですが、兎に角この人の舞台を見てみろ!と思ってます。
バカも出来て、でも色気あって、肝心な時にはちゃんと格好よくて。
昔モテモテだった意味がわかるはずです!!
…たぶんね。

さらに役者さんとして気になっていた勝地涼さんがやっぱりいい役者さんになっていて勝手に誇らしい(←私、何様だ(笑))。

あとは映像の多様化や映像の可能性の高さにビックリしました。

気付いたら、カーテンコールで手を振ってる私。

いいじゃん、よかったんだもの。

女教師って一度で変換できないね。

2008年08月24日 | 観劇、感激
久々に芝居を。
同期Tちゃんが温めていた?大人計画のチケットを一枚譲ってもらい、
一緒に観劇。

ここ数回、大人計画に「?」と思い続けていた私。
でも今回はヒットです!

「女教師は二度抱かれた」

あ、もう東京では終わってしまったようですね…。
きっとwowwowでやるので、ぜひ見てほしい。

大竹しのぶの怪演っぷりというか、怪女っぷりというか。
女子にとってはかわゆくとも、同席したTちゃん(♂)にとっては
「すごい。怖い。」だそうで。そりゃそうだ。

話がやや自虐的で、皮肉で、染五郎が小演劇界の鬼才っていうのもね。

何より個人的には大好きな菅原永二さんのおかま役にズキュンと来たのでした。

個人的には市川美和子さんの演ずる小劇場のマネージャー役のセリフが
いろんなことを思い起こさせ、苦笑いしたのでした。

想像が、具現化した喜び

2008年01月13日 | 観劇、感激
と、表題は大袈裟ですが。

1月某日、NODA-MAPの「キル」をBUNKAMURA コクーンシアターに観劇に。

公演があれば、チケット争奪戦に挑み続けている大好きなNODA-MAP。
私は世代じゃないけれど、やっぱりこの人の舞台を生で見られることの
喜びは大きいのです。
(私と同世代でいえば、本谷有希子や毛皮族、ポツドール。
 同世代の人たちが作ったものも好きです)

今回のキルを初めて読んだのは大学生だったでしょうか。
本読んだときから「名作…!」とドキドキし、
勝手に想像してわくわくしていた舞台。
それが目の前でほんとに役者さんが演じる喜びといったら!

本や作品の思い入れが強すぎるので舞台に関しての感想は置いておいて。

主役が妻夫木聡と広末涼子だったんですけど、二人のキラキラ感ったら!

いち役者さんとしてみると、
声がもう少し多様化・力持つといいんだろうなーとか、
妻夫木くんは役者の力量ともかく、野田作品に合ってるのかもーとか
僭越ながら思うことはたくさんあったけれど。

でもやっぱり、注目されている人のキラキラ感は、すごいです。
妻夫木くんはテレビのままでしたが(=要するに普通に格好よいわけです(笑))
広末涼子の透明感には、はっとするものがありました。
「マジで恋する5秒前」どころじゃない。1秒で秒殺されたよ、私は。

あと山田まりやもよかった。意外と。(←失礼)

舞台を見ると、上手い下手だけでなくその人の「生の存在感」が
ありありと見えてしまうものだなーといつも思います。

だから芸能人さんを見て、いつも考えてしまう。
その存在感、透明感や美しさ、滑稽さを。
それを生み出す為の様々な努力。
たくさんの体験から吸収して、体現する感覚の鋭さ。
だから素敵なんだろうなー、役者さんって。顔だけじゃない。


舞台に関しては、今回は2回観劇予定なので、
目一杯10年越しの想いを吸収してきます。
それがいつか血となり肉となり、体現できる日が、ありますように。

安易な名前の付け方する、前歯ない兄。

2007年12月16日 | 観劇、感激
この日はすっかり人気となった
「劇団 本谷有希子」の「遍路」を観に紀伊国屋ホールに。

いやはや、すっかり人気の本谷有希子。
今回はホームドラマ?に挑戦。
もちろん本谷テイストに仕上がっているわけですが。

話は私が見るきっかけとなった「腑抜けども…」の
間違った方向に進みきっているぎすぎす感や痛々しい精神状態が
インパクト強くてやっぱり印象的で好きだけれども、
でもホームドラマでも?ちゃんと本谷テイストなんです。
いいキャスティングしてるんですよ。バランスいい。

そして役者さんが素晴らしいこと。
加藤啓さんが演じていた
「どこまでもだらしなく30代を迎えた頭の弱い元ヤンキーの兄」なんて。
一緒に行った友人は加藤啓さんだって気付かなかったくらいだ。
でもそんな加藤さんの言うセリフひとつひとつがリアリティ持たせているのは
作品の妙、本谷さんのセンスなんだなーとぼんやり思う。

やっぱり、芝居は
いい作品・いい役者・いい制作。
これがないとね。