雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

よろこび奏する

2015-02-19 11:00:03 | 『枕草子』 清少納言さまからの贈り物
          枕草子 第八段  よろこび奏する

よろこび奏するこそ、をかしけれ。うしろをまかせて、御前の方に向かひて立てたるを。
拝し、舞踏し、さわぐよ。


お礼を天皇に申し上げる姿はよいものです。下襲の裾を後ろに長く引いて、玉座に向かって立っている姿はすばらしい。
拝礼申しあげ、さらに踊るような仕草でお礼を申し上げ、嬉しさを身体全体で表していますわ。



天皇に叙位等のお礼を申し上げる姿を生き生きと描いています。

貴族社会において、任官や昇進のお礼を天皇に申し上げる時こそ、一番の晴れ舞台だったことでしょう。
宮中に仕える少納言さまにとっても、晴々とした行事だった様子が伝わってきます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 定澄僧都の枝扇 | トップ | いとうららかなる »

コメントを投稿

『枕草子』 清少納言さまからの贈り物」カテゴリの最新記事