三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

欧州調査を終えて!ポーランドでの感想?

2012年07月08日 13時50分23秒 | 社会、政治、三重県、議員
 7月1日(日)から今日8日(日)までの8日間、私と前田、舘、稲垣、田中智也、下野の6人でヨーロッパの中欧にあるポーランド、チェコそしてスイスに行ってきました。その3か国の中で今回は最初の訪問国であるポーランドについて述べさせていただきたいと思います。

 午前10時10分発のルフトハンザ機で中部空港を飛び立った私たちは11時間半かけてフランクフルトに。そこで乗り換えてさらに2時間、ポーランドのワルシャワに着いたのはまだまだ真昼のような明るい夜の7時前。
 
 翌2日は午前中にポーランド政府が出資をしている「海外投資情報庁(PAliZ)」で副庁長のMarek Lyzwa氏などから説明を頂きました。この中でポーランドがロシアを展望した時に、地政学的にきわめて優位な位置にあること、付加価値税が23%であるにもかかわらず民主制になってわずか20年であるが故に国民の消費性向が旺盛であること、35歳以下が45%と年齢構成が若いこと、また同時に失業率が13%に達するなど高学歴の若い労働力が期待できるなどポーランドにおける投資環境や経済の実態について詳しくレクチャーを受けました。

午後はポーランド国会議事堂(写真)などを見学した後「在ポーランド大使館」に。山中特命全権大使から日本が中国や韓国に比して遅れをとってきている現状、とりわけ温家宝首相を先頭に国を挙げてポーランド進出を図っている中国への警戒感と具体的動きが見えない歴代日本政府への危機感をあらわにした説明には正直、日本外交の限界をみる思いでした。
 「在ポーランド商工会」の皆さんとの懇談はさすが現地で苦労をされている方々のお話だけに興味深いものがありました。地元有名チョコレート企業を買収したロッテの高田氏、在ポーランド30年のNSKの榊原氏、三井物産の大石氏そしてポーランド三菱東京UFJ副頭取の小南氏とまさに現地日系企業を代表する方々が顔をそろえられ、4年ごとの政権交代で政治的には不安定な状況が続いたがここ6年少し安定してきたこと、道路・鉄道などインフラ整備が遅れておりそれが最大の課題であること、しかしポーランド人はまじめで働き者であることなど教えていただきました。
 最後のJETROでは志牟田所長からポーランドはロシアマーケットを睨んだとき優位性があるほか、社会主義下でいわゆる3K産業を担わされていたために技術競争力があると同時に、チェコなどと比べて賃金も比較優位性が高く海外進出の候補地としては魅力のある国である。またポーランド政府は投資企業に対して投資額に応じた税制上の優遇策を進めるとともに立地自治体も固定資産税の免除など多くの支援策を講じていることも教えていただいた。
 しかしこの国の歴史はまさにドイツ、ロシア、オーストリアなど周辺を取り囲む列強の思惑と軍事力により苦難と屈辱の連続でもありました。アウシュビッツの惨劇を振り返るまでもなく、ヨーロッパにおける悲劇の舞台でもあったわけです。それだけにドイツやロシアに対しては複雑な国民感情がある一方、今日まで直接的な利害関係のなかった日本には好意的であることも付け加えておきたいと思います。

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