年に2~3度集まる年齢も性別もばらばらの仲間がいる。
昔のバイト先の同僚達で、みんなカラオケ好きだったのが親しくなるきっかけだった。
(私が一番年上になるなぁ そう言えば…)
その中に今年38になる独身の男の子がいる。38になる男性を「男の子」と呼んでいいものかどうかは、本題に関係ないので置いとくとして…
彼女いない歴何年だろう。詳しく聞いた事がないのでその辺は分らないけれど
その彼が、つい最近彼女なるものをゲットした。
新年会を兼ねて久しぶりに集まる予定になっていたので、それについての打ち合わせの電話で、本人がとっても嬉しそうに彼女の件を報告したのだ。
私は心から祝福してあげたし、あの子大丈夫かなぁ…と、心のどこかで心配もしていたので自分の事のように嬉しかった。
相手は神戸の女性らしく、年齢は私よりも年上と聞いた時には少々驚きもしたけれど、まぁ、年の差なんて関係ないと思うし、私も9歳年下の旦那を持っているのだから、その男の子に対して今までよりも親近感も増したりした。
そこまでは良かった。問題はその男子の次の言葉。
「それで、お願いなんですが…今度の新年会を兼ねたいつもの集まりなんですが、彼女が出来ていろいろと物入りで…」
彼の生活環境はよく知っている。決して余裕がある暮らしをしているわけではないのだという事は仲間内みんなが知っている事実だった。
親元を離れ、早くから自立し、正規の仕事だけでは足りなくて、バイトもしていたのだ。みんなもそれを分っているので、私を含めた主婦連中は、家にある余った食材を持ち寄っては、さり気なく彼にあげたりしていた。
「今月も実はもう2度も神戸に往復しちゃって…正直お金がないんですよ」
彼の申し訳なさそうな声に、私は当然新年会を断るつもりなのだと思い
「いいよいいよ。気にしないで。また参加できる時に参加すればいいから」
私のこの言葉に、彼は私の予想をはるかに覆す返事をした。
「何言ってるんですか! 参加しますよ。みんなにも逢いたいですしね。行くに決まってるじゃないですかぁ。彼女の事もみんなに報告したいし~」
電話の向こうで笑っている。
「え…? そうなの? 大丈夫なの?」
「だからぁ…あれっすよ。参加するに当たり、協力してもらいたくて電話したんです。僕の分をみきさん払ってくださいよ」
余りにもさくっと出た彼の言葉に、私は一瞬固まった。
何を言い出したのか頭の中で整理が必要だった。
「あ!そうだ!すみません。この電話も僕からかけてますよね…すみませんけど、そちらから掛けなおして貰っていいですか?んじゃ 一旦切りますね」
話の途中だったので、彼の指示通りこちらから掛けてはみたものの…
その後の彼の話は、はっきり言って私は殆ど上の空で聞いていた。
掛けなおした途端、さっきまでは出なかった彼女とのラブラブな話を楽しそうに彼が話し出し、私は「うん うん」 て 返事だけしてた。
あのさぁ… どうなのよ? 別にね? いいのよ?
彼女が出来て嬉しいのは分かる。遠距離恋愛で、交通費も、電話代も、かかるのは分る。今まで彼女がいなくて、デート代なんてかからなかっただろうけれど、これからはそういったお金が必要になるのは分ります。
君の「節約したい」と言う心の叫びは痛いほど分る。
それを重々承知した上で言ってもいい?
「だったら友達付き合いをやめろ! 人に払って貰ってまで参加しようとするな!」
彼女が出来て生活が切迫してる ってのは自分のプライベートな問題でしょ?
別に払うのはいいよ。みんなだって事情を知れば、その場で彼の分くらい折半してくれると思う。
祝福の意味も込めて、自然にそういう気持ちになるのかもしれない。
だからこそ、事前に催促してくる彼の心根がなんだか許せなくなるのだ。
新年会だものねぇ…1月中にはやらないとまずいよねぇえ
なんて思うのだけれど、幹事の私がそんなこんなで腰が引き気味。
未だに新年会の話は進んでいない。
例の彼はあれから1~2度彼女の近況報告がてら、「参加費はよろしく~」
みたいなメールが来てたっけ…
はぁ~ どうしよっか? この状況…
一人悶々と悩む私なのでした
昔のバイト先の同僚達で、みんなカラオケ好きだったのが親しくなるきっかけだった。
(私が一番年上になるなぁ そう言えば…)
その中に今年38になる独身の男の子がいる。38になる男性を「男の子」と呼んでいいものかどうかは、本題に関係ないので置いとくとして…
彼女いない歴何年だろう。詳しく聞いた事がないのでその辺は分らないけれど
その彼が、つい最近彼女なるものをゲットした。
新年会を兼ねて久しぶりに集まる予定になっていたので、それについての打ち合わせの電話で、本人がとっても嬉しそうに彼女の件を報告したのだ。
私は心から祝福してあげたし、あの子大丈夫かなぁ…と、心のどこかで心配もしていたので自分の事のように嬉しかった。
相手は神戸の女性らしく、年齢は私よりも年上と聞いた時には少々驚きもしたけれど、まぁ、年の差なんて関係ないと思うし、私も9歳年下の旦那を持っているのだから、その男の子に対して今までよりも親近感も増したりした。
そこまでは良かった。問題はその男子の次の言葉。
「それで、お願いなんですが…今度の新年会を兼ねたいつもの集まりなんですが、彼女が出来ていろいろと物入りで…」
彼の生活環境はよく知っている。決して余裕がある暮らしをしているわけではないのだという事は仲間内みんなが知っている事実だった。
親元を離れ、早くから自立し、正規の仕事だけでは足りなくて、バイトもしていたのだ。みんなもそれを分っているので、私を含めた主婦連中は、家にある余った食材を持ち寄っては、さり気なく彼にあげたりしていた。
「今月も実はもう2度も神戸に往復しちゃって…正直お金がないんですよ」
彼の申し訳なさそうな声に、私は当然新年会を断るつもりなのだと思い
「いいよいいよ。気にしないで。また参加できる時に参加すればいいから」
私のこの言葉に、彼は私の予想をはるかに覆す返事をした。
「何言ってるんですか! 参加しますよ。みんなにも逢いたいですしね。行くに決まってるじゃないですかぁ。彼女の事もみんなに報告したいし~」
電話の向こうで笑っている。
「え…? そうなの? 大丈夫なの?」
「だからぁ…あれっすよ。参加するに当たり、協力してもらいたくて電話したんです。僕の分をみきさん払ってくださいよ」
余りにもさくっと出た彼の言葉に、私は一瞬固まった。
何を言い出したのか頭の中で整理が必要だった。
「あ!そうだ!すみません。この電話も僕からかけてますよね…すみませんけど、そちらから掛けなおして貰っていいですか?んじゃ 一旦切りますね」
話の途中だったので、彼の指示通りこちらから掛けてはみたものの…
その後の彼の話は、はっきり言って私は殆ど上の空で聞いていた。
掛けなおした途端、さっきまでは出なかった彼女とのラブラブな話を楽しそうに彼が話し出し、私は「うん うん」 て 返事だけしてた。
あのさぁ… どうなのよ? 別にね? いいのよ?
彼女が出来て嬉しいのは分かる。遠距離恋愛で、交通費も、電話代も、かかるのは分る。今まで彼女がいなくて、デート代なんてかからなかっただろうけれど、これからはそういったお金が必要になるのは分ります。
君の「節約したい」と言う心の叫びは痛いほど分る。
それを重々承知した上で言ってもいい?
「だったら友達付き合いをやめろ! 人に払って貰ってまで参加しようとするな!」
彼女が出来て生活が切迫してる ってのは自分のプライベートな問題でしょ?
別に払うのはいいよ。みんなだって事情を知れば、その場で彼の分くらい折半してくれると思う。
祝福の意味も込めて、自然にそういう気持ちになるのかもしれない。
だからこそ、事前に催促してくる彼の心根がなんだか許せなくなるのだ。
新年会だものねぇ…1月中にはやらないとまずいよねぇえ
なんて思うのだけれど、幹事の私がそんなこんなで腰が引き気味。
未だに新年会の話は進んでいない。
例の彼はあれから1~2度彼女の近況報告がてら、「参加費はよろしく~」
みたいなメールが来てたっけ…
はぁ~ どうしよっか? この状況…
一人悶々と悩む私なのでした