最後の恋―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫) | |
阿川 佐和子,沢村 凜,三浦 しをん,柴田 よしき,乃南 アサ,谷村 志穂,角田 光代,松尾 由美 | |
新潮社 |
8人の女性作家が書いた短編小説。
「自分史上最高の恋」ってこんなものなのかしら。
8編の小説それぞれが自分とダブっていろいろなことを考えた。
「所詮小説なのよ」と思いながら。
それでも泣けてしまった小説もある。
自分も「恋」してきたのだな。と思いながら。
でも、乃南アサさんの「キープ」を読んではっと思った。
私「恋」したことないかも。
そして、最後の角田光代さんの「おかえりなさい」でまた泣いた。
この1編だけが男性が主人公だった。
離婚はちょっとしたすれ違いでおきてしまう。
結婚した時は同じこと考えていただろうに。
離婚届に名前を書いたあの時を思い出した。
婚姻届と色だけが違うあの紙。
この年になってまじめに考える
「恋」て何だろう。ドキドキする気持ちなのか。
「愛」って何だろう。相手をやさしく包む気持ちなのか。
「情」って何だろう。相手の気持ちを受け入れる感情なのか。
大人の恋愛には駆け引きがある。
相手とも自分とも。
そんな駆け引きがなくなれば、私にも「最後の恋」がやってくるかもしれない。
自分が恋愛小説を読めるようになっただけ、素直になったと思っているが、どうかな。
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