ひとり気ままに

バツイチ女のひとりごと。離婚した人も、離婚を考えている人も、そしてこれから結婚する人も、「気ままな話」を聞いてください。

得度式

2022-10-25 08:00:00 | 日記・エッセイ・コラム

2022年8月20日(土)

 

京都に来た目的は比叡山での得度式。

得度とは僧侶になるための出家の儀式である。

私も一度は寂聴さんのように出家しようかと考えたこともあった。

しかし、欲を捨てることはできなかった。

今回、このお話が来た時「私も」と言ってみたが、

「頭を丸める決心がつきますか?」と問われた。

出家するとはそう簡単なことではないのだ。

 

天台宗の本山得度式は1年に1回、1泊2日で行われる。

しかし、コロナの影響で今回は1日で行われた。

得度式の間は比叡山内を見て回れるだろうと旅行気分で行ったのだが、そういうものではなかった。

参加者は40名ほどで、小学生から50代くらいの方まで幅広く、女性も5名くらいいただろうか。

みなさん坊主にしてマスクをしているので、男性なのか女性なのかわからないのである。

子供たちは寺の息子で、付き添いの親が僧侶だった。

僧侶についての心得から、装束の着用方法、片付け方、所作などを受講する。

2日で行うものを1日で行うので、大人でさえあたふたしてしまうのに、子供にとっては苦痛の何物でもない。

 

昼食の時間は、得度者とは別にいただく。

私は延暦寺会館で琵琶湖を眺めながらの昼食だった。

とても美味しい精進料理でペロリと食べてしまった。

午後は14時30分から釈迦堂で得度式が行われる。

得度者はマイクロバスで、同行者たちはそれぞれに釈迦堂に集合する。

私も久しぶりに車を運転して釈迦堂に移動。

久ぶりである。前回はこの釈迦堂のご開帳に合わせて比叡山に訪れた。

まさか、こんなご縁があるとは思わなかった。

白衣に下駄姿の得度者たち。

この後、座主からお剃刀をしていただき、僧侶としての名前と黒衣をいただく。

現在の天台宗座主は97歳ですが、一人一人に丁寧に対応していらした。

そして、式が終わると白衣の上に黒衣をつけ、足袋を履いて僧侶となるのである。

比叡山を開いた伝教大師最澄の御廟である浄土院の前で般若心経を唱え、ご報告をする。

その後「戒壇院」に頭髪を収めて得度式は終了となる。

時間は16時を過ぎていた。

 

寺に生まれ、寺を継ぐものが出家するのはわかる。

みんなどうして出家しようと思ったのだろう。

それぞれが、それぞれの理由があって、それぞれが決心した。

とっても大切な時間に立ち会った気がする。

同行者の中には涙を流している人もいた。

今日がスタートであって、これから多くの修行を乗り越えていくのである。

 

比叡山から京都へ戻る。

本日も「エスペリアルホテル京都」に宿泊。

夕食はお祝いにお寿司を食べようと「スシロー」にした。

「質素倹約」なのである。

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