日本では、高度経済成長期を経て経済大国になった事実は、いわゆる成功体験として今も残っています。
企業経営者も行政従事者も、その成功体験から抜け出せず、同じやり方を継続させたいという思いが強いようです。
東日本大震災では、パソコンが津波に流され、保存していたデータがなくなりました。
クラウドにデータを保存するようにしていればデータ復旧は容易でした。
その当時はクラウドが始まったばかりでしたが、地震をきっかけにクラウド利用が広がったかというと、そうはなりませんでした。
新型コロナウイルス感染拡大のときには、保健所は電話やFAXで対応していて、受付はパンクしました。
それらは旧態依然としたやり方を継続するというこだわりから、デジタル後進国になっていったからです。
また、日本では高度経済成長期に、インフラが目覚ましく整備されました。
たとえば全国津々浦々にATMが整備されましたが、それは皮肉にもネットバンキングやスマホ決済の広がりを遅らせてきています。
老舗の大企業は、経営者がトップダウンでビジネスを進めたきた人たちが多いようです。
現場の社員に権限を与え、ボトムアップで新しいモノを生み出すやり方が苦手なことが多いのです。
1980年代には、半導体の日本として名を世界に広めていましたが、いまはその面影もありません。
モバイルでも低迷し、クラウドでも遅れている。
それがいまの日本の姿です。
失敗が許される風土を醸成し、失敗から学ぶ態度で会社や行政をまわしていくというスタイルが今の日本には、いちばん求められています。
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