箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

葉の色の移り変わりに想う

2020年11月17日 08時22分00秒 | エッセイ


けっこう寒くなったと思ったら、温かい日が続いたりします。
行ったり来たりして、冬に向かっていくような気がします。

新型コロナウイルス感染が拡大して、昼間の時間の過ごし方が変わった人もいます。

リモートの業務にかわり、通勤の時間が短くなり、すこし自由になる時間の余裕が生まれた人がいます。

そのような人からの話です。

余った時間で外へ出て散歩すると、桜の木やモミジの木を見て季節の移り変わりに敏感でいられます。

そんなことに気づいたというお話でした。


一日一日、緑の葉に黄色が混じり、それに赤色が加わります。

緑から赤色へ変わっていく過程は、人の一生に似ていると思います。

緑色=みずみずしい
黄色=美しい
赤色=鮮やか

葉っぱ一枚一枚がエンディングに向け、輝きを増していくのです。赤色の葉は温かく、ホッとする気持ちになります。

齢(よわい)を重ねることは、体力が衰えて、活気がなくなるように思われることが多いですが、かえって輝きを増し、豊かに暮らすことができるのが理想的です。

では、豊かさというのは、どんなことでしょう。何を指標として豊かさを測るのでしょうか。

お金が老後を暮らすのに十分あることが豊かさという考えもあるでしょう。

人とつながっていることを豊かさだと感じる人もいるでしょう。

出かける場所があることかもしれません。

孫の成長を喜ぶことだという人もいるでしょう。

人にかかわり、その人に喜んでもらえることが目安なるかもしれません。

毎日を大事にして生きることに豊かさを見つける人もいるかもしれません。

やりたいことがあることかもしれません。

木々の葉が緑色から、黄色、そして赤色に変わるのは、「成熟」に向かうということです。

人生が長くなる中で、「成熟」に向かう人が増えればいいなと思います。