metch Happy days

クリスチャンで、韓国で神学を学んでいるめっちの毎日の成長をつづるブログ

指先で紡ぐ愛

2008-04-01 07:31:12 | 読書・映画
は。。。この前の記事。
ブログがHAPPY DAYSなのに、怒った記事とか書いちゃってます。

一日、私の怒り爆弾により向こうはブルーに過ごしてしまった模様です。
怒りも大事だと常日頃思ってもいるし、あまりいからない人間だった分、これも必要と思いながらも、突然に落としてしまう爆弾には、私も後で恥ずかしくなったり申し訳ない思いを抱いたりもします。

ちゃんと伝えて分かってもらえるようにするコミュニケーション技術を高めないといけないと思っています。

このチャッティングについての問題を考えていて、以前に読んだ書籍を思い出しました。



『指先で紡ぐ愛 グチもケンカもトキメキも 』
著者/訳者名 光成沢美/著
出版社名 講談社
発行年月 2003年07月

福島智、東大助教授とご結婚された女性が書いた本です。
この福島先生、目が見えず、耳も聞こえない。
奥様である沢美さんは指点字という方法でご主人と会話をしています。ご主人は耳がかつては聞こえたので声を発生することは出来ますが、外からの声を聞く時はつねに指点字の通訳に頼らなければいけない状況です。

色々と考えさせられる事が多い、素敵な本でしたが、片手間に会話をしたり、話の途中で部屋を勝手に退室してしまうというチャッティングでの「憂鬱」を感じた時、福島さんが沢見さんにこんな事を言ってたなーと思い出されました。

本が手元に無いので正確には引用できませんが、
お二人が喧嘩をしていたときのこと。
沢美さんはご主人と会話中は常にご主人の手の上に自分の手を置いて、継続して指点字で会話をする・・・
だけど、喧嘩をしたとき、沢美さんは自分の話が終わるとすぐに手を引っ込めてしまってたという記事があった。
福島さんはそれに対して、「目も見えず耳も聞こえない僕にとって、君が自分の話が済んですぐに手を引っ込めてしまうということは、自分の話だけ済んでさっさと部屋を出て行ってしまうということと同じなんだ」というように話していたと思います。

そして、福島先生は自分を広い宇宙の中に漂っている存在という風にも自分を表現していたように思います。

果てしない空間の中に、耳や目からの情報がなく、存在してる福島先生。
その世界と連結する働きをしている通訳者、そして、奥さんである沢美さん。


耳が聞こえ目が見える人にとっても、重要な事を教えていると思います。

多くの情報があるからこそ、気が散漫になりますし、自分自身で色んなつながりをもって情報を集め歩いているように思っているでしょうが、人と人とのつながりというのは、目が見えても目に見えないもの。耳が聞こえても、耳からの情報だけには頼れない、相手との信頼関係や、相手への思いやりの上に築かれています。

相手の声に耳を傾けること。
常に行なわれているもっとも親しい関係の中での会話であっても、義務感や日常行為としてではなく、親しく耳を傾けてくれる会話であって欲しいです。

指先で紡いでいるのは、指点字だけではなく、いまやコンピューターも指先で愛を紡げます。
紡がれたものが、どんな糸になってるのか。
毎日紡ぐ言葉を…
素敵な作品に仕上げていきたいです。


この本、オススメします!