22年、デンマーク、アイスランド。
久々に予想外衝撃作。
タイトルとは真逆、神は表だけ、
おきざりにされ人々は自己完結をする。
宗教色が強いドキュメンタリータッチ。
アイスランドで発見された木箱に
7人の男性が映った写真を発見、インスパイアされ制作された。
アイスランドのドキュメンタリーは前に見ている。
ミュージシャン、バンド、シガーロス(勝利薔薇)が好き。
CD、何枚も持っている。
冒頭から正方形、4つの角が丸い。ラストまでこのサイズ続く。
牧師の趣味、写真からの構図だろう。
19世紀後半、デンマーク統治下のアイスランドが舞台、
デンマークの牧師ルーカスは、アイスランドで教会を立てる指示を受ける。
「こことは違う気候国。覚悟していけ、秋までに建てないと無理、
火山が噴火で匂いもキツイ。やりとげろ」
船で行かず、陸路を選ぶ。船だと映画にはならないか?(^^♪
岩、草、空、大自然しかない延々と続く陸路。
ガイドのラグナル、通訳など8人位。馬は荷を背負い10頭位、
犬の1匹で進む。
テントを張り休みつつ、周りは静寂、自然しかない。
牧師ルーカスは言葉を覚える気がない、ダメ牧師とわかってくる。
コミュも取らない。趣味のカメラだけは大事にしている。
アイスランド人と交わろうとしない。強引さもあり、ガイドを無視、
命令し無理に川を渡る。川で通訳が死んでしまい
言葉が通じない現実を突きつけられる。
1日明るく昼か夜かわからない。自然は荘厳で人に迫る。
火山噴火、溶岩が流れる映像。岩と草の危険な場所を、馬で登る。
前半は時に眠さを誘うほど、映像は静止画のように美しい。
一体牧師たちはたどりつけるのか?通訳はもういない。
体力勝負。羊を買い、切り裂き内臓を出し食べる。
ラグナルはウナギの夢の話を延々と語る。
不気味な夢に怖さが増す。クラシカルな効果音が響く。
ドキュメントのような画像の隙間に、人の善悪が混在する。
ルーカスは登りに疲れ馬から転落、瀕死の状態になる。
ラグナルが村のカール(なぜか妻はいない)の家まで、何とか運ぶ。
カールの娘二人の看病でルーカスは助かったが、変わらず身勝手、
教会建設にも興味をしめしていない。
カメラの趣味だけは熱心で、娘や他の人も撮影する。
その時だけ生き生している。
皆、歌が好き。ラグナルも歌う。下の娘はバッハ、ピアノを弾く。
よくここまでピアノを持ってこられたな。
教会はほぼ完成に近づく。ルーカスは特に感謝を示さない。
これで牧師なのかと思うが・・
ラグナルは本当はデンマーク語を少し話せるといい、
過去の行いをルーカスに懺悔するように語る。ルーカスは反応しない。
彼に1枚撮影を頼むが、もう~がないというだけ。冷たい。二人は~
そして上の娘は~その後ラスト、カールは~神はいない世界に突き進む。
「デンマーク人は野蛮だ。デンマークの悪魔め」のセリフ。
ルーカスも同様、牧師でいながら、人々に何も与えようとしない。
偏屈男。1回だけレスリングのような競技参加はする。
・・衝撃のラストへ・・
ネタバレになるのでパス、犬が吠えていたのは、~を知らせるため?
牧師は命の恩人の~を。カールは娘の~を知っていた?
豊かな大自然の中、神はいない?いる?
人はちっぽけで、小さく善悪の見分けがつかない。
神は人をどうさばくのか・・
監督はアイスランド生まれデンマーク育ち。
〇デンマーク統治下にあった19世紀後半のアイスランドを舞台に、
布教の旅に出たデンマーク人牧師の過酷な旅路と
異文化の衝突をスリリングに描いた人間ドラマ。
デンマークの若き牧師ルーカスは、植民地アイスランドの辺境の村に
教会を建てるため布教の旅に出る。アイスランドの浜辺から馬に乗って
遥か遠い目的地を目指すが、その道程は想像を絶する厳しさだった。
デンマークを嫌うガイドの老人ラグナルと対立する中、
思わぬアクシデントに見舞われたルーカスは狂気の淵へと追い込まれ、
瀕死の状態でようやく村にたどり着くが……。
〇「ウィンター・ブラザーズ」「ホワイト、ホワイト・デイ」で知られる
アイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソンが監督・脚本を手がけ、
2022年・第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されたほか、
世界各地の映画祭で数々の賞を受賞。
〇第二次世界大戦中のデンマーク占領中、アイスランドは1944年に圧倒的多数で共和制を支持し、
デンマークとの連合関係に終止符を打った。
冬場は極夜となることなどから、外出は少なくなり、家にこもり読書にふける人々が増える。そのため、
1人あたりの書籍の発行部数は世界的に見てもかなり多い。
多くの人々が文学や詩に親しむ環境にあり、人口数十万の国ながら多くの文学者や音楽家を輩出している。
近年はビョーク、シガー・ロス、ムーム、ヴィキングル・オラフソンらアイスランド出身の音楽アーティストたちが世界的に人気を集めている。
厳寒だが地域によるが、スウェーデン、フィンランドより気温は低くない。
海流の関係。