仕事なんかがたまってくると、いつも何か余計なことを始めて、結局、締め切りが迫るとあたふたして徹夜が続いたりする。いつもわかっていてもこれを繰り返す。高校時代も、期末試験が近付くとよく掃除をやり始めた。まるで試験勉強する前の決まり切った行事のように。
基本的に、問題に向き合うことから逃げるための行為であって、自分を甘やかすための自分に対する口実のようなものだ。逃げて、逃げて、逃げて…。現実をスッと . . . 本文を読む
ある大学の通信教育で阿頼耶識という概念を教わった。概念なんて言葉を使うと叱られるのかもしれないけど、ぼくにとっては人間の可能性と限界を知らしめてくれるいい概念だった。その大学の非公式な飲み会で、その科目を担当する先生と同席できたとき、ぼくは「ユングの個人的無意識、集合的無意識と末那識に共通するところが知りたい」と話したら、先生は表情を崩さないまま「それはむしろ阿頼耶識とでしょうね」と静かに答えた。 . . . 本文を読む