英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

英語を味わう

2013年09月29日 01時15分07秒 | インポート
唐突ですが、以下の日本語を瞬時に(でなくてもいいですが)英訳できますか?

「向こうに立ち込めてきている黒い雲から判断すると、あとで嵐になりそうだ。」

正解は以下です。

Judging by the black clouds gathering over there, there is going to be a storm later.

センテンスの出典はTOEICの文法問題集(出典:TOEIC TEST 文法別問題集、石井辰哉)で、出典の中では is going to beの所を複数の選択肢から正しいものを選ぶ、という形になっていました。

この英文自体はとても平易なもので特に難しい所はないと思います。問題も簡単でした。しかし、私がさっき「日本語訳から」攻めたのは何故か?そこが今回言いたいことです。

英訳しようとした時につまづく箇所は下記だと思います。

・立ち込めてきている
・嵐になりそうだ

もうこのブログで何度もくどいくらい同じようなことを言っているので、どういう話になるかご想像はできると思いますが、要するに、与えられた英文だけ見て、文法問題だから問題が解けたか解けなかったかだけを気にしてそれで終わりにしていると、折角出会った上のような表現を英語でどう言うのか?という、とても重要な所を素通りしてしまいますよ、ということなんです。私にとってこの英文での一番の収穫は、立ち込めるをgatherで表現できることを知ったということでした。

自分が中学・高校の時に英語に対してどういう接し方をしていたか回想してみると、こんなことをじっくりと味わう余裕などはとてもなくて、試験にでるポイントとか重要単語とか、そんな所にばかり注目していた気がします。gatherなんて単語は単語としては非常に簡単なので、英文を見たときには言わんとしていることは何となく分かります。there is going...の所も、受動的に読んでいるだけでは何のつまづきも無く処理できてしまいます。おそらく、この程度の英文を”解釈する”ことに関しては、何一つ立ち止まることは無い、そういう勉強をずっとしてきました。おそらく皆さんもそうでしょう。

でも、、この英文が言わんとしている意味を自分の力で英語に落とすことができるか?という視点で考えてみると、上のような勉強の仕方では、見事にキーポイントを素通りしてしまうわけです。そんな勉強をしているから、いつまで経っても英語の運用力、表現力は上がらない、多くの人達の間でそういう事が起こっているのではないでしょうか?gather = 集まる、という覚え方だけでも、上の英文はそれなりに読めてしまいます。でも、そんな事ばかりしていても、gatherを上のような形で使いこなせるようになることなんて、到底おぼつかないでしょう。

前に英語そのものを見ろ、と書きましたけど、やっぱりこれも同じような話だと思います。1つ1つの表現を確実にものにするためには、次の機会には自分で同じ表現をひねり出すことができるか?という視点で、目の前の英語にじっくり向き合って、自分のものにしていく姿勢がないとダメだと思います。聞き流すだけで英語が身に付く?バカ言ってんじゃねぇよ、です。

TOEICでも何でもいいですが、いっしょうけんめい英文を読んでいるときに、意味はなんとなく分かるけど、なんか英語そのものがよそよそしく感じてしまう、というような感覚を味わったことはありませんか?それも要するに目の前のその英語が自分の実感をともなうレベルでモノにできていないということなんですね。上の英文でgatherを見せられても何となく意味は分かるけれども、こんな所にgatherが出てくることに違和感を感じる、そういう感覚ってありますよね。それは、”立ち込める”という、我々日本人の実感を伴うコンテクストの中でgatherという単語に出会って、記憶していないからです。いや、出会っているけど、見落としてきているのです。

上記の英文に関してもっとじっくり付き合うなら、他にもいくつかの視点で色々と考えることができます。

・Judging fromではダメなのか?(どちらでもいいです)
・分詞構文の文と主文とで主語が違う懸垂構文になってるけど、分詞構文の意味上の主語は入れなくていいの?(Judging from/by は慣用句化しているので、意味上の主語weは入れなくても許容されます)
・stormは名詞だけど、例えば”雨になる”というような、対応する動詞(rain)があるような場合は、there is 構文でなくて、it is going to rain、でも表現できるな

など、色々と思いを馳せることができるのです。もちろん、ここまで考えるにはある程度力が必要ですが、1つの英文を取ってみても色々と楽しむことができるのです。

もう一度言います。英語そのものをよく見ろ!です。