英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

農耕民族

2013年09月28日 15時58分45秒 | インポート
いつもとちょっと趣を変えて。

時間がないのですが、少し暇になったら、「Apple帝国の正体」という本を読んでみたいと思っています。私自身コンピュータ関係(通信系)が本職ということもあり、非常に気になっている本です。

ネットの書評等を見る限り、日本の製造業が、ほとんど今をときめくAppleの単なる部品サプライヤーと化している、つまり、植民地化しているという内容で、何かとジョブズの凄さばかりがクローズアップされる中、企業としてのAppleのあまり知られていない姿を紹介した本だそうで。大元は週刊ダイアモンドの記事のようですが。

私自身は単なる一技術者で、しかも、事業畑とはあまり縁のない所でやっている人間なので、私のような世間知らずの人間がエラそうなことを言えるわけではないのですが、もし上記のような事が本当なら、実に情けない話ではあると思います。

純粋な技術力自体については、日本は本当にいい物を持っているはずなんですが。それをビジネスに結びつけることができていないのは何故かと考えると、どう考えたって経営力の差としか言えませんよね。

ただ、この技術力という言い方も実は曖昧で、非常に大型のもの、複雑に入り組んだもの、ようするにシステム構築力という意味では、私自身は日本はダメだと思っているんですけれど(国産OSがない、とかね。まあトロンはありますが)、それはまあ横に置いておいて、部品製造技術の高さに関しては、まだまだ世界有数の位置をキープしていると思うんです。長年の蓄積もあります。だからこそ、Appleとかサムスンが目をつけるわけで。

なのに、金儲けができない。海外のハイエナたちにいいようにされている。何なんでしょう?私なりの解釈をするなら、それは、「日本人が農耕民族だから」。

黙々と物づくりの仕込みをしていくことは得意で、そういう面のメンタリティーは優れているけれども、狩りはできない。狩りとはなにか。人を出し抜いていいように立ち回って、外にある良いものを自分の物にするという行為です。これはもはや、技術の話ではなくて、経営の話ですね。そういうメンタリティーが希薄なんでしょう。

でも、Appleのような企業が未来永劫栄華を極め続けられるとも限りませんし、製造業にしたって、ファブレスへの移行という現在のトレンドが本当にいいのかと考えると、私は疑問です。自分自身でじっくりと物づくりを仕込めるだけの設備と人材を持っているということは、普通に考えれば、決して悪いことではないはずです。いや、それこそが、製造業の世界では、最上の強みであるはずです、本来は。

要は、自分の土俵、自分のやり方をグローバルなスタンダードに引き上げていくだけの戦略が必要なわけで、日本の経営者の怠慢はそれをやっていない事だと思うのです。自前主義からの脱却?バカいってんじゃねえよ。もちろんそれも1つの方法論ではあるけれども、そんな、アメリカのやり方の真似ばっかりしてることこそが、問題なんじゃないのか?

もっと自信と、いい意味での厚かましさと、戦略論をもって、自分達の強みを生かすやり方で米国中心のグローバルスタンダードを破壊し尽くす、そういう事ってできないんでしょうかね。まあ、それをやりきるためには、いざというときの最終決戦を制するための軍事力がないといけないわけですから、無理かな。所詮ビジネスなんて、人殺しですからね。最終的に物理的な意味での殺し合いになった場合でも勝てるという状況でないと、マネーでの人殺しはできないのかもしれません。

そういえば、恋愛も狩りかもしれませんね。そろそろ狩りに出かけるとしますかね(笑)。