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温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

貧乏人にも楽しい人生がある!

2016-02-27 23:30:00 | 日記


貧乏人はお金の価値を知らない。だから貧乏人になる。この公式を、今頃になって理解してきた。


昔からよく聞いたのが、「お金持ちの家で夕食を御馳走になったが、自分の家より粗末な食事だっ
た」と言う話。「だからお金が貯まるんだ~」と、尊敬と軽蔑が入り混じった感想。これは誰もが
経験しているのではないか?


しかし、その底辺を流れているのは「余裕」である。どんなものを食べようとも、家には資産があ
る…お金持ちはこの自信がすべてを打ち消してしまう。貧乏人は、貧乏人に見られたくないので、
ついつい贅沢をしてしまうのだ。いわば、粉飾生活である。


考えてみると、この「粉飾」で、ずいぶんと無駄遣いをしてきた。飲めや、歌えやの毎日。休日になる
と温泉旅行や、グルメ三昧。これではお金が残るわけがない。専門紙の編集長をしている時は、結構な
年収があったが、よく体に異常がなかったなと思うくらいの放蕩ぶりだった。


だから、今はお金がない。しかも、契約社員だから年収も知れている。この先、どうするのか?考えた
ら頭が痛くなる。だから酒を飲む。でも、アルコール中毒にはならない。自分には、大切な友人がたく
さんいるのだ。


それは、飲み会の流れでできた友人たちである。皆さんは家庭持ちで、俺だけがバツイチの独身。「3人
会」、「6人会」と銘打って、季節ごとに食事会や、温泉旅をしている。それがある限り、貧乏ノイロー
ゼに陥ることはない。


ただ、俺は一生お金の価値を知らずにこの世を去りそうだ。最近は居酒屋へ行く回数を減らし、家で一杯飲
むことが多いが、スーパーで主婦の金銭感覚を垣間見た。レジでお金を払う時に、店員さんが、「袋はどう
しますか?」と聞くことがある。


「袋?要るに決まっているじゃないか」と、俺はいつも言っていたが、ある日、前のおばちゃんが、レジに
置いてある「レジ袋は要りません(2円引き)」というカードを見せた。その場合は自分で何かの袋を用意して
いるものだが、そのおばちゃんは、野菜や肉を手に掴んで持っていた。


「え~まさか、そのまま手づかみのまま、家に持って帰るんか?」と思ったら、そのおばちゃん、生ものや、
汁ものを入れるカウンターの小さな袋に肉や野菜やお菓子やらを詰め込んだ。その袋は小さいので、5つくら
いの数になった。しかし、平然とそれを持って店を出る…。人生の強者である。


若いころの俺なら嘲笑していたと思う。「たかが2円でなんたる恥ずかしさ!」と。しかし、今の自分には笑え
ない。決してマネはできないけど、俺も若いころから始末する気持ちがあったら、今はもう少し楽な生活がで
きていただろうなって…。


でも、いまさら自分の人生を否定することはできない。このまま「無駄遣い王」を突っ走ろうと思う。それが楽
しいし、悔いのない人生だと思うからだ。死ぬ時は、残金0で死にたい。



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