【考えすぎないほうが、行動力や幸福感が高まる】4064
明治大学教授、堀田秀吾(しゅうご)氏の心に響く言葉より…
私たち人間が他の生物と比べて特に優れている能力といえばなんでしょうか?
それは、「考える力」です。
人類は、本能を超えて「考える」という力を手に入れたおかげで、言葉や文字、そしてモノや技術を生み出すことができるようになりました。
高度な文明を築き上げ、生物界のピラミッドの頂点に立つようになったわけです。
「人間は考える葦(あし)である」という言葉のとおり、ちゃんと考えるからこそ人間なのです。
しかし、考えることには弱点もあります。
それは、考え過ぎてしまうことです。
考えることはいいことなのですが、これがいきすぎると迷って決断ができない、一歩を踏み出せない、思い悩んでしまう、といった弊害を生み出す原因にもなります。
考えすぎることで行動がしにくくなり、場合によっては心身の病気にもつながってきてしまうのです。
つまり、考えることは諸刃(もろは)の剣(つるぎ)でもあります。
合理的な判断をし、選択を間違えないためには、考えないわけにはいかない。
しかし、考えすぎては行動が遅くなり、思考もネガティブになってしまう…。
そもそも世の中には、「考えすぎて動けない人」がいる一方、「考えすぎずに最適な行動を素早くとれる人」もいます。
たとえば、「いつも行動が早い!」「判断が的確!」「いいアイデアもすぐに出す!」そんな人が身近にいた経験がないでしょうか。
大きな会社の経営者などをイメージしてもらうとわかりやすいと思いますが、日々分単位のスケジュールで時間に追われながら、その中でも最適な道を選ぶことができる人たちもいますよね。
彼らは、いったいどのようにして考えているのでしょうか?
たとえば、こんな研究結果があります。
◆不安やネガティブな感情は、考えごとをするほど強くなる(ミシガン州立大学モーザー)
◆情報が多いほど、時間をかけるほど、人は合理的に判断できなくなる(ラドバウド大学ダイクスターハウス)
◆忘れっぽい人、ものごとをざっくり記憶する人のほうが思考力は高い(トロント大学リチャーズ)
◆考えないようにしようとするよりも、行動で打ち消したほうがいい(カンザス大学クラフト)
◆「やる」か「やらないか」の決断は、コインで決めても幸福度は変わらない(シカゴ大学レヴィット)
◆考えているときよりもぼーっとしているときのほうが脳は効率よく働く(ワシントン大学レイクル)
◆過去のことを思い出すほど脳は老化していく(理化学研究所木村)
◆優秀な人ほど、優秀な人のマネをして行動や思考を効率化している(南デンマーク大学アナリティス)
◆「フェイスブックをやめる」など入ってくる情報を減らしたほうが幸福感も増す(コペンハーゲン大学トロムホルト)
これらに総じて言えるのは、
「考えすぎないほうが、行動力や幸福感が高まり、仕事や人生にいい影響がある」
ということです。
実に多くの研究で、同じような結論が導きだされているのです。
『「考えすぎない」人の考え方』サンクチュアリ出版
https://amzn.to/2YVH76J
本書にある「忘れっぽい人、ものごとをざっくり記憶する人のほうが思考力は高い」については、こんな解説があった。
『今、ついとらわれてしまう気持ちや悩みがあったとしても、時間の経過でほとんどのことは忘れてしまいます。
言い換えると、ちょっとした悩みに費やしている時間は、将来的にまったくのムダになる可能性が非常に高いのです。
大事なことは記録をつけるなどわかりやすく残しておく必要がありますが、そうでもないものにはあえて目を向けないことも大切なことです。
忘れるとは、過去のいらない情報をさっさと処理し、「現在の新しい情報」に対応していくための能力でもあります。
そもそも記憶というのはこと細かに覚えておくよりも「ざっくり」と、なんとなく覚えておくくらいのほうが思考力や判断力が高くなることがわかっています。
判断が早い、情報処理が早い人ほど忘れっぽいということですね。
忘れる能力を身につけていくこともまた、考えないためには重要なのです。』
パソコンで、新しい情報を上書き保存すると、前のデータは消える。
つまり人間でいえば、古いデータが消える(忘れる)から、新しいデータが入るということだ。
記録しておく必要のあるデータは、現在では、パソコンやスマホに置くのではなく、クラウド上に保存するのが普通だ。
人も同じで、外部に記憶装置(クラウド)を持つからこそ、余分な情報を捨てることができる。
日々大量の情報が入り、それが毎日更新されるような「情報爆発」の時代は、古い情報を捨てなければ情報過多で容量がいっぱいとなってしまい、新しい情報が入らなくなる。
これはアウトプットとインプットの関係と同じで、アウトプットを先にするからこそインプットがスムーズにできる。
ものごとは「ざっくり」と、なんとなく覚えておく。
常に新しい情報をインプットし、行動力を高めるには、「忘れる力」も必要となる。
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明治大学教授、堀田秀吾(しゅうご)氏の心に響く言葉より…
私たち人間が他の生物と比べて特に優れている能力といえばなんでしょうか?
それは、「考える力」です。
人類は、本能を超えて「考える」という力を手に入れたおかげで、言葉や文字、そしてモノや技術を生み出すことができるようになりました。
高度な文明を築き上げ、生物界のピラミッドの頂点に立つようになったわけです。
「人間は考える葦(あし)である」という言葉のとおり、ちゃんと考えるからこそ人間なのです。
しかし、考えることには弱点もあります。
それは、考え過ぎてしまうことです。
考えることはいいことなのですが、これがいきすぎると迷って決断ができない、一歩を踏み出せない、思い悩んでしまう、といった弊害を生み出す原因にもなります。
考えすぎることで行動がしにくくなり、場合によっては心身の病気にもつながってきてしまうのです。
つまり、考えることは諸刃(もろは)の剣(つるぎ)でもあります。
合理的な判断をし、選択を間違えないためには、考えないわけにはいかない。
しかし、考えすぎては行動が遅くなり、思考もネガティブになってしまう…。
そもそも世の中には、「考えすぎて動けない人」がいる一方、「考えすぎずに最適な行動を素早くとれる人」もいます。
たとえば、「いつも行動が早い!」「判断が的確!」「いいアイデアもすぐに出す!」そんな人が身近にいた経験がないでしょうか。
大きな会社の経営者などをイメージしてもらうとわかりやすいと思いますが、日々分単位のスケジュールで時間に追われながら、その中でも最適な道を選ぶことができる人たちもいますよね。
彼らは、いったいどのようにして考えているのでしょうか?
たとえば、こんな研究結果があります。
◆不安やネガティブな感情は、考えごとをするほど強くなる(ミシガン州立大学モーザー)
◆情報が多いほど、時間をかけるほど、人は合理的に判断できなくなる(ラドバウド大学ダイクスターハウス)
◆忘れっぽい人、ものごとをざっくり記憶する人のほうが思考力は高い(トロント大学リチャーズ)
◆考えないようにしようとするよりも、行動で打ち消したほうがいい(カンザス大学クラフト)
◆「やる」か「やらないか」の決断は、コインで決めても幸福度は変わらない(シカゴ大学レヴィット)
◆考えているときよりもぼーっとしているときのほうが脳は効率よく働く(ワシントン大学レイクル)
◆過去のことを思い出すほど脳は老化していく(理化学研究所木村)
◆優秀な人ほど、優秀な人のマネをして行動や思考を効率化している(南デンマーク大学アナリティス)
◆「フェイスブックをやめる」など入ってくる情報を減らしたほうが幸福感も増す(コペンハーゲン大学トロムホルト)
これらに総じて言えるのは、
「考えすぎないほうが、行動力や幸福感が高まり、仕事や人生にいい影響がある」
ということです。
実に多くの研究で、同じような結論が導きだされているのです。
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本書にある「忘れっぽい人、ものごとをざっくり記憶する人のほうが思考力は高い」については、こんな解説があった。
『今、ついとらわれてしまう気持ちや悩みがあったとしても、時間の経過でほとんどのことは忘れてしまいます。
言い換えると、ちょっとした悩みに費やしている時間は、将来的にまったくのムダになる可能性が非常に高いのです。
大事なことは記録をつけるなどわかりやすく残しておく必要がありますが、そうでもないものにはあえて目を向けないことも大切なことです。
忘れるとは、過去のいらない情報をさっさと処理し、「現在の新しい情報」に対応していくための能力でもあります。
そもそも記憶というのはこと細かに覚えておくよりも「ざっくり」と、なんとなく覚えておくくらいのほうが思考力や判断力が高くなることがわかっています。
判断が早い、情報処理が早い人ほど忘れっぽいということですね。
忘れる能力を身につけていくこともまた、考えないためには重要なのです。』
パソコンで、新しい情報を上書き保存すると、前のデータは消える。
つまり人間でいえば、古いデータが消える(忘れる)から、新しいデータが入るということだ。
記録しておく必要のあるデータは、現在では、パソコンやスマホに置くのではなく、クラウド上に保存するのが普通だ。
人も同じで、外部に記憶装置(クラウド)を持つからこそ、余分な情報を捨てることができる。
日々大量の情報が入り、それが毎日更新されるような「情報爆発」の時代は、古い情報を捨てなければ情報過多で容量がいっぱいとなってしまい、新しい情報が入らなくなる。
これはアウトプットとインプットの関係と同じで、アウトプットを先にするからこそインプットがスムーズにできる。
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