【年を取るほど時間が早く経つように感じるのはなぜ?】4600
ミッチェル・モフィット&グレッグ・ブラウン氏の心に響く言葉より…
われわれはみな、年を取る。
だが、年を重ねるにつれ、若いときに比べて、時間の経つのがやけに早く感じれたりはしないだろうか?
子どものころは、夏休みが永遠に続くように感じられたはず。
なのに、大人になったいまでは、誕生日がやってくるのが年々早くなり、何年も前の出来事がつい昨日のことのように思えてしまう。
時間の感覚はどうしてこれほど急激に変わっていくのだろう?
神経学的な見地から言えば、なにか新しいことに遭遇するたびに、脳はその情報をできるだけ記録しようとする。
そういった「新たな体験」にまつわる情報の符合化・蓄積がうながされるのは、無数の神経細胞が刺激を受けた場合だ。
ただし、くり返すにつれてその「新たな体験」も古くなり、脳はエネルギーを使わなくても、その情報の符合化を簡単におこなえるようになる。
なぜならもうやりかたがわかっているからだ。
簡単な例をあげてみよう。
たとえば、毎日、会社へ車通勤をしていたとする。
その「新たな体験」に関して、脳が一番強烈に刺激を受けるのは車通勤の初日だ。
しかし時間がたつにつれ、いままでの記憶や経験のみで車通勤に対処するようになる。
新しく何かを記憶することがなくなり、脳も刺激を受けなくなる。
そう、鍵は「目新しさ」にあるということになる。
新たな刺激を受けることで、脳に「新たな体験」に関する詳細な情報が保存されるからだ。
当然ながら、われわれが「はじめて」を多く体験するのは若いころだ。
そして、それが脳に刻まれ、記憶として残り続ける。
はじめてキスをした日。初めて自転車に乗った日。それに、はじめてアルコール類を飲んだ日。
そんなふうに、まったく新たな体験をするのは、どう考えても若いころの方が多いと言えるだろう。
「主観的に記憶される年月の長さは、年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられる」という心理学的要因もある。
1歳の赤ちゃんからすると、1年間という時間の長さは、年齢と比較すると1/1=100%になる。
一方で50歳の大人からすると、1年間という時間の長さは、自分の生きてきた年齢と比較すると、たったの1/50=2%にすぎない。
つまり年を取るにつれ、生きてきた年数によって1年の長さの比率が小さくなり、どんどん時間が早く経つように感じるのだ。
とはいえ、がっかりすることはない。
逆に言えば、いくつになっても新しいことに取りくみつづけ、脳に刺激を与えればいいのだ。
まったく新しい体験をすると、それが強く意識に残り、時間が再びゆっくり経つように感じられる。
新しく外国語の勉強を始めたり、行ったことのない場所を訪れたりするだけでも、脳は活性化される。
夏休みが永遠に続くように思えた子どものころのように感覚は、いつでも取りもどせる。
長く充実した人生を生きたいのなら、「挑戦」しつづけることは、欠かせない要素なのだ。
『いきなりサイエンス』文響社
https://amzn.to/2QreBZL
人は、「新しいこと」をしなくなったとき、時間が早く経ってしまうという。
つまり、「老いる」ということだ。
立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏は、「人、本、旅」の三つが年を重ねるほど大事だという。
いろいろな人に会い、たくさんの本を読み、面白いところへ行く。
そこに新たな学びが必ずあるからだ。
いくつになっても、「新しいこと」に挑戦する人でありたい。
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ミッチェル・モフィット&グレッグ・ブラウン氏の心に響く言葉より…
われわれはみな、年を取る。
だが、年を重ねるにつれ、若いときに比べて、時間の経つのがやけに早く感じれたりはしないだろうか?
子どものころは、夏休みが永遠に続くように感じられたはず。
なのに、大人になったいまでは、誕生日がやってくるのが年々早くなり、何年も前の出来事がつい昨日のことのように思えてしまう。
時間の感覚はどうしてこれほど急激に変わっていくのだろう?
神経学的な見地から言えば、なにか新しいことに遭遇するたびに、脳はその情報をできるだけ記録しようとする。
そういった「新たな体験」にまつわる情報の符合化・蓄積がうながされるのは、無数の神経細胞が刺激を受けた場合だ。
ただし、くり返すにつれてその「新たな体験」も古くなり、脳はエネルギーを使わなくても、その情報の符合化を簡単におこなえるようになる。
なぜならもうやりかたがわかっているからだ。
簡単な例をあげてみよう。
たとえば、毎日、会社へ車通勤をしていたとする。
その「新たな体験」に関して、脳が一番強烈に刺激を受けるのは車通勤の初日だ。
しかし時間がたつにつれ、いままでの記憶や経験のみで車通勤に対処するようになる。
新しく何かを記憶することがなくなり、脳も刺激を受けなくなる。
そう、鍵は「目新しさ」にあるということになる。
新たな刺激を受けることで、脳に「新たな体験」に関する詳細な情報が保存されるからだ。
当然ながら、われわれが「はじめて」を多く体験するのは若いころだ。
そして、それが脳に刻まれ、記憶として残り続ける。
はじめてキスをした日。初めて自転車に乗った日。それに、はじめてアルコール類を飲んだ日。
そんなふうに、まったく新たな体験をするのは、どう考えても若いころの方が多いと言えるだろう。
「主観的に記憶される年月の長さは、年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられる」という心理学的要因もある。
1歳の赤ちゃんからすると、1年間という時間の長さは、年齢と比較すると1/1=100%になる。
一方で50歳の大人からすると、1年間という時間の長さは、自分の生きてきた年齢と比較すると、たったの1/50=2%にすぎない。
つまり年を取るにつれ、生きてきた年数によって1年の長さの比率が小さくなり、どんどん時間が早く経つように感じるのだ。
とはいえ、がっかりすることはない。
逆に言えば、いくつになっても新しいことに取りくみつづけ、脳に刺激を与えればいいのだ。
まったく新しい体験をすると、それが強く意識に残り、時間が再びゆっくり経つように感じられる。
新しく外国語の勉強を始めたり、行ったことのない場所を訪れたりするだけでも、脳は活性化される。
夏休みが永遠に続くように思えた子どものころのように感覚は、いつでも取りもどせる。
長く充実した人生を生きたいのなら、「挑戦」しつづけることは、欠かせない要素なのだ。
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人は、「新しいこと」をしなくなったとき、時間が早く経ってしまうという。
つまり、「老いる」ということだ。
立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏は、「人、本、旅」の三つが年を重ねるほど大事だという。
いろいろな人に会い、たくさんの本を読み、面白いところへ行く。
そこに新たな学びが必ずあるからだ。
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