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自己犠牲の精神 人の心に灯をともす 759より

2011年09月23日 | うたしやきなお話
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写真は…ゆらゆらのかおりさんの提供です…m(__)m…ありがとう…ございます…m(__)m…



【自己犠牲の精神】№759


田中真澄氏の心に響く言葉より…


ドラッカーが「企業の目的は顧客創造である」と言ってから、半世紀が過ぎました。

その間、どれだけの人がこの言葉を自分の日々の活動の指針にしてきたのでしょうか?


私が講演で良客創造の大切さ、良客第一の仕事観を訴えても、最近の自己中心主義の強いサラリーマンの人ほど関心は低く、反応も鈍いのが実態です。

ところが、個業主やその家族は違います。

良客の存在に非常に敏感です。

その違いを実感した二つの美容専門学校での講演がありました。


A美容専門学校の学生を対象に講演したときのことです。

ここの学生のほとんどはサラリーマン家庭の子弟でした。

そこで、サラリーマンと個業主の違いを説明し、将来、みなさんは個業主になる人も多いはずだから、良客創造には自己犠牲が求められることを知っておいてほしいと、わかりやすく丁寧に話しました。

ところが、講演後のアンケートでは、自己犠牲を強いられるような生活はしたくない、

美容師は技術を磨けばそれでいいはずで、将来は個業主になるつもりはないので良客創造は私には関係ない、

といったサラリーマン的な意見が圧倒的に多く、私の提言に反発する感想が書かれていました。


一方、同じ時期に、B美容専門学校でも同じ趣旨の講演をしました。

ただし、ここの学生の家庭は、すでに親が美容院を経営している家庭の子弟が大半でした。

その結果のアンケートは、A校とは全く反対で、

「親が普段言っているとおりで、良客を作る厳しさを自覚できた」とか、

「親の苦労がよくわかった。今日の話を親にも伝えて、今後の生き方を共に語り合いたい」といった内容で、

私の講演を肯定的に受け止める感想が多かったのです。

『正社員 削減時代をどう生きる?』ぱるす出版



近い将来、日本の年金の支給開始年齢は現在の65歳からさらに引き上げられ、70歳くらいにはなるだろう。

なぜなら、平均寿命が日本に比べて低い諸外国において、2030年から支給開始年齢は、ドイツとアメリカは67歳からに、イギリスは68歳からにすることが決まっているからだ、と田中氏は言う。


定年後はのんびりと余生を過ごしたい、と考えるサラリーマンは多い。

しかし、のんびりした時代はとうに去ってしまった。

景気の悪化や、出生率の低下に伴う若年層の減少によって、国の年金支給制度は破綻しつつある。

若者が老齢者を支えるという構造が成り立たなくなってきているからだ。


だからこそ今、田中氏が何年も前から説いている「生涯現役」を誰もが実践しなければいけない時代がまさに到来したのだ。

そのためには誰もが、何か技術を身につけて独立するか、年をとっても働ける得意ワザを持つことが求められている。


サラリーマンの間は、労働基準法や、休業補償等の恵まれた制度で守られている。

しかし一旦、独立したら、それらの優遇された制度も、退職金も、社会保険や厚生年金も一切なくなる。

それを乗り越えるには、田中氏が言う、「年中無休、24時間受付」の起業家精神が不可欠だ。

8時間労働で、週休二日、余暇重視、という甘い気持ちでは、起業の失敗は目に見えている。


「企業の目的は顧客創造である」(ドラッカー)

個業をめざすなら、「良客のためなら、24時間、年年中無休で対応します」という自己犠牲の精神が必要だ。




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