【脳は年をとるほど賢くなる】3140
バーバラ・ストローチ氏の心に響く言葉より…
ペンシルバニア州立大学の心理学者であるウィリスは、夫のK・ワーナー・シャイエと一緒に、最も長期にわたり、最も大規模で、最も評判のよい寿命研究のひとつである「シアトル縦断研究」を行っています。
この研究に参加している人々は、すべて健康な成人で、男女比は均等、職業はさまざまで、年齢の幅は20歳〜90歳です。
この研究の重要な点は「縦断研究」であること、つまり同じ人々を長期にわたって調査していることです。
たとえば、シアトルの研究から得られた最初の重要な結果では、研究の参加者は試験されたどの時期よりも、平均して中年期に認知試験の結果がよかったことがわかりました。
ウィリスとその共同研究者が測定した能力には、語彙(識別する語数と同義語を見つけられる語数)、言語記憶(記憶できる語数)、数能力(加減乗除の計算を行う速度)、空間認識(ある物体を180度回転したときの形状を判断する能力)、知覚速度(緑の矢印を見たときにボタンを押す反応速度)、帰納的推論(論理問題を解決する能力)があります。
この試験は保険証書の内容を解読したり、結婚式の計画を立てたりするような日常的な仕事をどれほどうまくこなせるかを、完全ではないにしてもかなりよく示すものになっています。
この発見で驚くべきは、現代の中年とみなされている期間中(つまりだいたい40歳〜60代の間)、この研究の参加者は、最も重要で複雑な認知試験の成績が、自分たちが20代だった期間の成績を上回っていたのです。
試験された6種類の認知能力のうち、語彙、言語記憶、空間認識、それに(おそらく一番励みになることには)帰納的推論の4種類で、参加者の成績は平均して40歳〜65歳の間が最もよかったのです。
ウィリスはこういいます。
「長い間、能力が頂点に達するのは青年期だと考えられてきました。
身体と認知は平行して発達、衰退すると考えられていて、そのこともあってか、教育資源を青年期に集中させているんです。
教育の効果が最も高いのは青年期だと考えられています。
でも、中年の研究はまだはじまったばかりだということを思い出してください。
いろいろなことをうまくこなしている中年期がこれほど長かったことは今までなかったんです」
たとえば、南カリフォルニア大学のエリザベス・ゼリンスキーの研究では、現在の75歳と16年前の75歳を比べました。
その結果、広範囲の知能テストで現在の75歳のほうが昔の75歳より成績がはるかによいことがわかりました。
事実、現在の75歳の得点は以前のテストでの15歳年下(60歳)の得点に近く、ゼリンスキーの指摘によれば、「とくに雇用という点で、このことは将来に対してたいへん興味深いことを暗示しています」といいます。
また、加齢にしたがって脳を苦しめる軽度の健忘の一種があります。
これは個人の認知障害の幅広い測定に現れますが、うれしいことにこの障害は徐々に減る傾向にあります。
ミシガン大学の最近の研究では、この深刻ではないタイプの障害の患者数は、70歳以上で1993年〜2002年の間に12.2パーセント〜8.7パーセントへと、3.5パーセント低下しました。
『年をとるほど賢くなる「脳」の習慣』日本実業出版社
中年になると、誰もが、人の名前やレストランの店名を思い出せなくなったり、前の日に食べた料理や、行った場所すら忘れてしまうという現象に悩まされる。
しかしながら、加齢による脳の力の低下は仕方がないという。
それよりも、「失ったものより得たもののほうが大きい」ことの方が大事だ。
本書の中にこんな記述がある。
『この中年脳は、朝食に何を食べたのかすらも忘れるのに、仕事に行けばグローバルに展開する銀行を経営したり、学校や市を管理したり、ひいては国までも率いることができます。
そして、家に戻れば、何も言わない娘たちとつき合い、サブプライム・ローンの破たんや近所の住民たち、自分の親たちとも向き合っているのです。
これらの素晴らしい行動は、私たちが当然とみなしていた「大人の脳」の成せる業なのです』
人はいくつになっても、成長できるし、脳を鍛えることもできる。
「もうダメだ」、と思ったときに本当にダメになる。
「脳は年をとるほど賢くなる」
いくつになっても好奇心を忘れずに、脳の潜在的な力を発揮したい。
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バーバラ・ストローチ氏の心に響く言葉より…
ペンシルバニア州立大学の心理学者であるウィリスは、夫のK・ワーナー・シャイエと一緒に、最も長期にわたり、最も大規模で、最も評判のよい寿命研究のひとつである「シアトル縦断研究」を行っています。
この研究に参加している人々は、すべて健康な成人で、男女比は均等、職業はさまざまで、年齢の幅は20歳〜90歳です。
この研究の重要な点は「縦断研究」であること、つまり同じ人々を長期にわたって調査していることです。
たとえば、シアトルの研究から得られた最初の重要な結果では、研究の参加者は試験されたどの時期よりも、平均して中年期に認知試験の結果がよかったことがわかりました。
ウィリスとその共同研究者が測定した能力には、語彙(識別する語数と同義語を見つけられる語数)、言語記憶(記憶できる語数)、数能力(加減乗除の計算を行う速度)、空間認識(ある物体を180度回転したときの形状を判断する能力)、知覚速度(緑の矢印を見たときにボタンを押す反応速度)、帰納的推論(論理問題を解決する能力)があります。
この試験は保険証書の内容を解読したり、結婚式の計画を立てたりするような日常的な仕事をどれほどうまくこなせるかを、完全ではないにしてもかなりよく示すものになっています。
この発見で驚くべきは、現代の中年とみなされている期間中(つまりだいたい40歳〜60代の間)、この研究の参加者は、最も重要で複雑な認知試験の成績が、自分たちが20代だった期間の成績を上回っていたのです。
試験された6種類の認知能力のうち、語彙、言語記憶、空間認識、それに(おそらく一番励みになることには)帰納的推論の4種類で、参加者の成績は平均して40歳〜65歳の間が最もよかったのです。
ウィリスはこういいます。
「長い間、能力が頂点に達するのは青年期だと考えられてきました。
身体と認知は平行して発達、衰退すると考えられていて、そのこともあってか、教育資源を青年期に集中させているんです。
教育の効果が最も高いのは青年期だと考えられています。
でも、中年の研究はまだはじまったばかりだということを思い出してください。
いろいろなことをうまくこなしている中年期がこれほど長かったことは今までなかったんです」
たとえば、南カリフォルニア大学のエリザベス・ゼリンスキーの研究では、現在の75歳と16年前の75歳を比べました。
その結果、広範囲の知能テストで現在の75歳のほうが昔の75歳より成績がはるかによいことがわかりました。
事実、現在の75歳の得点は以前のテストでの15歳年下(60歳)の得点に近く、ゼリンスキーの指摘によれば、「とくに雇用という点で、このことは将来に対してたいへん興味深いことを暗示しています」といいます。
また、加齢にしたがって脳を苦しめる軽度の健忘の一種があります。
これは個人の認知障害の幅広い測定に現れますが、うれしいことにこの障害は徐々に減る傾向にあります。
ミシガン大学の最近の研究では、この深刻ではないタイプの障害の患者数は、70歳以上で1993年〜2002年の間に12.2パーセント〜8.7パーセントへと、3.5パーセント低下しました。
『年をとるほど賢くなる「脳」の習慣』日本実業出版社
中年になると、誰もが、人の名前やレストランの店名を思い出せなくなったり、前の日に食べた料理や、行った場所すら忘れてしまうという現象に悩まされる。
しかしながら、加齢による脳の力の低下は仕方がないという。
それよりも、「失ったものより得たもののほうが大きい」ことの方が大事だ。
本書の中にこんな記述がある。
『この中年脳は、朝食に何を食べたのかすらも忘れるのに、仕事に行けばグローバルに展開する銀行を経営したり、学校や市を管理したり、ひいては国までも率いることができます。
そして、家に戻れば、何も言わない娘たちとつき合い、サブプライム・ローンの破たんや近所の住民たち、自分の親たちとも向き合っているのです。
これらの素晴らしい行動は、私たちが当然とみなしていた「大人の脳」の成せる業なのです』
人はいくつになっても、成長できるし、脳を鍛えることもできる。
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