国際結婚はたいへんだった(第2章)

ボリビア人女性との国際結婚に至るまでの道のりを記録するために立ち上げたブログです。最近は妻との日常生活を綴っています。

はじめに

私(Yasuhiro)とボリビア人のLinda(通称)は2015年9月29日にニューヨークで結婚しましたが、翌2016年の1月3日にも妻の実家があるコチャバンバで式を挙げました。3ヶ月以上もの日を措いて2度結婚することになった訳ですが、その「たいへんだった」経緯については「結婚@NYまで」のカテゴリーにまとめています。

後日譚(恥)

2019-03-06 | 家族来日
この前の富士山バスツアー初日の夜、入浴後部屋でくつろいでいた時のことでした。スマホをチェックしていたLindaが言いました。

「Elma(お姉さん)が『東京行きのチケットに記載されている自分達の名前が違っている』と知らせてきたんだけど・・・・・」

そんなはずはないと思いましたが、もしかしたら航空会社(ターキッシュエアラインズ)がミスったということはありうる。それならば訂正を依頼すれば良いだけのこと。旅行代理店を通していないので、面倒なことにはなるまいと深刻には考えませんでした。とんでもない勘違いでした。

翌日帰宅後にメールの送信記録を確認したところ、私が作成した搭乗者リストのうち別姓の1名(Lindaの姪御さん)を除く7名全員のファミリーネームが "VELASQUEZJIMENEZ" でなく "VALASQUEZJIMENEZ" になっていたと判明。(コピペが被害を拡大させました。)顔から血の気が引く思いでした。

上はターキッシュからの返信メールの一部ですが、これを受け取った直後に指摘さえしていれば・・・・・と悔やんでも後の祭り。(この誤記は先日の日記に掲載したeチケットの画像でも確認できますが、暢気なことにその記事作成中も全く気が付いていませんでした。)

そのメールに「お支払い前に必ずご旅程・お名前のスペルをご確認下さい。お名前については発券後の変更は一切できませんので、十分ご注意いただきますようお願い致します。」とあったので全員の名(GIVEN NAME)は何度も何度も見直したのに、あろうことか姓(FAMILY NAME)の方を打ち間違えた挙げ句(それもよりによって最初の母音でいきなり躓いたというのが我ながら情けない)、そのスペルミスを見逃してしまうとは!(一番怖かったのが日本語表記ではどちらも「ス」になる "S" と "Z" の間違いで、かつてLindaの姓を入れる時も慎重に慎重を重ねていたのですが・・・・・そっちが大丈夫だったので気が緩んだのでしょうか?)穴があったら入りたいとはまさにこのことですが、それで済む問題ではありません。

すぐさまメールで「先日送信した搭乗者リストのうち最初から7人目までの姓は "VALASQUEZJIMENEZ" ではなく "VELASQUEZ...." です。可能なら変更させていただきたく存じます。よろしくお願いします。」と書き送ったものの、それだけでは不安だったため電話。女性職員が日本語で対応してくれたものの、かなり聴き取りにくい。土曜のしかも午後10時過ぎで東京の予約・発券オフィスは時間外。そのため外国人のオペレーターさんが応答したものと思われます。(海外のコールセンターへ転送されたのかも。)

そこで同じ依頼をしたものの、「こちらで変更はできませんのでトルコの本部にその旨を伝え、後日その結果をお知らせします」という回答しか得られず。そのため翌日曜はずっと落ち込み、食事も喉を通らない有様でした。(Lindaは「だいじょうぶ」と慰めてくれましたが。)

ネットで情報を集めてみたところ、「1字だけなら問題なし」「3字までなら無料で訂正してくれる」「姓はダメだが名はOK」などまちまち。が、最も多かったのは「発券後の修正は一切できないので一旦キャンセルして買い直すしかない」という記述。そのワーストケースはキャンセル不可もしくはキャンセル料100%の航空券。全額がパーになるだけでなく、下手をしたら(安いチケットがなくなってしまっていたら)新規購入のためそれ以上の額を支払わなければならない可能性もあります。

ターキッシュの国際線運賃規則によると、それに該当するのが "Economy Promotion" のようで「キャンセルおよび払い戻しはできません。税金のみ払い戻し可能です。発券手数料および燃油サーチャージの払い戻しはできません。」と書かれています。しかしながら、私が買ったのは "Economy セミフレキシブル"(制限付きエコノミー)で「出発前は、航空券代から規定の額を差し引いた残額を払い戻しいたします(以下略)」でした。また予約時に受け取ったメールを見返したところ「発券後のキャンセル・返金:260.00 USD の手数料徴収後、残額払い戻し」とありました。どうやら最悪の事態(丸損)は免れそう・・・・・ですが、260×7=1820 USドル(ほぼ20万円)は痛すぎる。たった1文字のミス(×7回ですが)で最低でも月給の○割相当を失うことになるのですから、凹むのも当然でしょう。

(なお、件の便の運賃は購入時とほぼ同額まで下がっていましたが、再びオフィスを通して買うとなればやはり発券手数料4320円×人数分が必要となります。(ついでながら発券手数料の払い戻しはできないとのこと。) それを浮かすにはオンラインで購入すれば良い訳ですが、航空会社のサイトで何度もエラーが出てはねられたようにカードでの決済ができない可能性はあります。それについては追記で。)

ずっと待っていたものの結局その日は回答の電話は来ず。それで居ても立ってもいられなくなった私は翌朝再びコールセンターにかけました。今度は東京支社の営業時間内だったため日本人のオペレーターさんが出ました。「土曜日の夜にお願いした件ですが・・・・・」と切り出したものの話は通じず(まだメールが開封されていなかった模様)。それで改めて事情を説明したところ、「そういうことでしたらチェックインの時に正しいお名前が表示されるよう情報を追加しておきます。それで搭乗できなかったということは聞いたことがありません。」という返答が。

実は私もそれを予想(期待)していました。情報収集中に見つけたこちらに同様の救済措置(備考欄への注記)のことが書かれていたので。その方もトルコ航空(現ターキッシュエアラインズ)のチケット購入時における名前のミスタイプ。さらにブラジル在住のようですから、サンパウロで搭乗することになるLindaの家族と状況は似通っています。

通話終了後しばらくして同趣旨のメール返信も届きました。

 泉様

 本日はお電話いただきありがとうございました。

 ご予約コード:XXXXXX についてお電話にてご案内させていただいたとおり、
 7名様分の正しいお名前をチェックインにて弊社スタッフが確認できる
 メッセージとして入力しております。

 こちらのメッセージがご搭乗の確約をするものではございません。
 予めご理解の程、宜しくお願い致します。

最後の2行は立場上そう書くしかないでしょうね。それはともかく、これでだいぶ気が楽になりました。さらに同日の夜(今度は午後9時頃)には、二日前に対応してくれたのと同じオペレーターさんによる「トルコの本部から『そのままでも搭乗可能』という回答がありました」という電話連絡も。本部による太鼓判は非常に心強い! それでも搭乗が100%保証された訳ではありませんが、これ以上ジタバタするのは止めることに決めました。ご家族にはこの状況のままサンパウロに向かってもらいます。ただし、もちろんこの経緯をしっかり伝えるとともに、もしチェックイン時に揉めるようなことになったら正しい姓を記載した追加情報について説明し、確認してもらうよう念を押すつもりです。

何にしても出発当日にご家族から「無事に搭乗手続きが済んだ」という連絡を受けるまで不安からは逃れられないでしょうね。(サンパウロのグアルーリョス国際空港の無料Wi-Fiは1時間だけなので、手続きが終わってから接続するよう伝えておかないと。帰りの成田は私が同行するので何とかなると思いますけど。)非は全て当方にあり、自業自得といえますが。

追記1 
 本文中に括弧書きで記したクレジットカードによる航空券の購入がうまくいかない理由について、「備考欄への注記」と同じ執筆者さんによるブログ記事で説明されています。要は高額の支払いゆえに承認が下りなかった(セキュリティの解除とやらをしてもらう必要あり)というもの。一応納得ですが、6年前に父とペルー旅行した時は2人分の代金が今回の航空券8人分を少し上回る額だったにもかかわらず、すんなり決済されました。なので疑問は完全には解消していません。

追記2
 上記「情報収集」から感じたこと。「航空券、名前、間違い(あるいはスペルミス)」などで検索すると、「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」などに寄せられている多くの質問が見つかります。(とくに多いのが姓と名が逆になってしまっているというものです。)この世には私のようなウッカリ者が結構いるということでしょうが、それらに対する回答で一番多かったのが、やはり「たとえ1字違いでも搭乗できないからキャンセルして買い直せ」でした。(さらに「甘ったれるな」のような叱責口調の回答者も少なからず。)けれども、今回の失敗を通して私が学んだのは「名義の変更(別人が搭乗すること)は絶対不可能だが、氏名の変更についてはその限りではない」ということでした。なので「ずいぶん無責任なことを書くなぁ」と思わずにはいられませんでした。

たしかに航空会社や旅行代理店の規定には「パスポートと航空券の氏名が完全に一致していなければならない」という文言が存在するのでしょう。(それがないと「ちょっとぐらい違っててもいいじゃない」とごねられた時に断れませんから。)が、今回個人の旅行記等を読んだ限りでは「高いキャンセル料を払わされた」のような恨み言は目にしても、「丸腰でチェックインに臨んで玉砕した」という事例は皆無でした。ですから、自身の体験に基づいて「搭乗を拒否されるから買い直せ」と助言しているのではなく、所詮はこの規定(原則論)を振りかざしているだけの回答がほとんどと思って間違いないでしょう。絶対に鵜呑みにしてはいけません。(まずは自分のできる限りのことを試み、それでもダメなら初めてキャンセル→買い直しを検討すればいいと思います。ここでも触れられている「付帯情報として記録」は絶対に試す価値があります。)むしろ匿名の&責任を負う必要のない回答者が出入りするような場所で相談しても何一つ良いことはないと考えるべきではないでしょうか。(個人のサイトでも単に伝聞を記しているだけというのが少なくないです。)

なお、私が今回助かりそうな状況になっているのも「たまたま(運が良かっただけ)」だった可能性は当然あります。(航空会社から直接買ったこと、その航空会社に理解があったことはもちろんですが、搭乗日が2ヶ月以上先だったことも大きいでしょう。)もしかすると同様のトラブルを抱えた方が将来ここを訪れることがあるかもしれませんが、くれぐれも「自分はお前と同じことをしても乗れなかった。いったいどうしてくれる!」などと怒鳴り込んだりしないように(予防線)。ネット情報は参考にするものであって決して信じるものではありませんから。私の失敗談が「他山の石」となることを願うばかりです。(そのお返しに、という訳でもないですが、ご家族が4月27日に無事来日できることを私たちと一緒に祈ってもらえたらありがたいです。)

追記3(恥の上塗り)
 その後Lindaから「実はBoA(Boliviana de Aviación)の方も間違っていたのよ」と教えられました。(同じ日に知らせると私が大パニックに陥ると考え、黙ってくれていたようです。)そこで慌ててeチケットの添付されたメールを見たら・・・・・

やっぱり "VALASQUEZJIMENEZ" になってました。魔が差したとしか言いようがない!(ターキッシュに送ったメール文から何も考えずにコピペ入力したのがここでも仇となりました。)BoAのオフィスはコチャバンバにもあるので、交渉はあちらでやってくれるそうですが、変更手数料が発生するとしたら申し訳ないです。(とはいえ、3年前に "YASUJIRO" という (西語の発音には忠実ながら) パスポートとは異なる綴りで国内便が予約されてしまった時の修正コストはそんなに高くなかったと記憶しています。)

こんなチョンボをやらかす確率も齢を重ねるにつれて上がっていくのだろうな、と考えたら気分が沈んできました。自分で飛行機のチケットを取るのもこれで最後にしようかと考えているところです。(払い戻し手数料が安いJRの切符などは今後も続けますけど。)

追記4
 後日気が付きましたが、この誤った姓があちこちで自動入力の候補として出てくるようになってしまいました。正しい方は表示されないというのに。実にいまいましい!

追記5
 BoAの変更手続きが無事完了したと連絡がありました。一人10USドル(計70USドル)かかったとのこと。このくらいならまあ許してもらえるでしょう。それよりも現在価格が約3.7万まで下がっているのが悔しい!

Comments (7)
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