普段何気なく使っている対数(Logarithm)。授業では、指数・対数として1章を形成している。
教科書の章の扉に若干の説明がしてある。
例えば、数研さんの教科書(数学Ⅱ 309)によると、
「16世紀になると天文学、航海術などの分野で複雑な計算が必要となり、計算を簡便に行うための数表が作られた。計算を簡略化する方法の研究から、スコットランド人のネイピア(1550-1617)は対数の考え方をとりいれた。」とある。
若干の補足をする。(以下、神戸大学大学院、三浦伸夫教授による「数学の歴史」による。)
初期のネイピアの対数は底という概念はなく、運動の概念を用いて構成された。
ネイピアは「対数の驚くべき規則の叙述」(1614年)で初めて対数を公表した。そこでは対数表の使用法が述べられた。
背景となる理論の解説がなされたのは、死後2年たち、彼の子息によって刊行された「対数の驚くべき規則の構成」(1619年)の中であった。
最初に、ネイピアは対数のことを「人口数」と呼んでいたが、後にLogarithm(ギリシャ語でそれぞれ比と数を意味するlogosとarithmosに由来)と名付けた。なお、ネイピアは対数表を通して小数点の普及に多大な貢献をした。
ネイピアは当時かなり著名であった。それは対数の発見によるものではなかった。彼は農機具の改良、軍用馬車の改良、対スペイン戦用の様々な兵器の開発に貢献し、さながら「エジンバラのアルキメデス」とよばれるに相応しい人物であった。
この新しい概念を引き継いだのが、グレシャム・カレッジ幾何学教授のヘンリー・ブリッグス(1561-1631)であった。
ブリッグスの対数は、今日常用対数と呼ばれるもので、底が10なので、10進法の計算には便利である。
教科書の章の扉に若干の説明がしてある。
例えば、数研さんの教科書(数学Ⅱ 309)によると、
「16世紀になると天文学、航海術などの分野で複雑な計算が必要となり、計算を簡便に行うための数表が作られた。計算を簡略化する方法の研究から、スコットランド人のネイピア(1550-1617)は対数の考え方をとりいれた。」とある。
若干の補足をする。(以下、神戸大学大学院、三浦伸夫教授による「数学の歴史」による。)
初期のネイピアの対数は底という概念はなく、運動の概念を用いて構成された。
ネイピアは「対数の驚くべき規則の叙述」(1614年)で初めて対数を公表した。そこでは対数表の使用法が述べられた。
背景となる理論の解説がなされたのは、死後2年たち、彼の子息によって刊行された「対数の驚くべき規則の構成」(1619年)の中であった。
最初に、ネイピアは対数のことを「人口数」と呼んでいたが、後にLogarithm(ギリシャ語でそれぞれ比と数を意味するlogosとarithmosに由来)と名付けた。なお、ネイピアは対数表を通して小数点の普及に多大な貢献をした。
ネイピアは当時かなり著名であった。それは対数の発見によるものではなかった。彼は農機具の改良、軍用馬車の改良、対スペイン戦用の様々な兵器の開発に貢献し、さながら「エジンバラのアルキメデス」とよばれるに相応しい人物であった。
この新しい概念を引き継いだのが、グレシャム・カレッジ幾何学教授のヘンリー・ブリッグス(1561-1631)であった。
ブリッグスの対数は、今日常用対数と呼ばれるもので、底が10なので、10進法の計算には便利である。