これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

人間の本質と少子化対策 (2)

2023-07-01 09:36:57 | 社会問題
【はじめに】
 先週に引き続き、「私が何故?岸田総理の『異次元の少子化対策』に賛同出来ないのか!」、その理由を書きます。

 最大の問題は、「若者達の価値観の変化を無視した政策」だからです。私の経験では、1960年頃から若い男女の結婚についての考え方が、少しずつ変化し→→現在、既に高齢者では理解不能な『考え方』が主流になり→→更に、変化し続いています。 『異次元の考え方』になって来ているのです!

【婚姻制度の変遷】
 「日本は、大昔から一夫一婦制で、家庭を大事にする国民だ!」、「昔の様に、若者達の多くが結婚する様になったら、少子化問題は解決する!」と考えている老人が多いい様に思いますが、甚だしい勘違いです。

 結婚の形態には色々有ります。 日本の古代には結婚制度が無く→→古墳時代に『妻問婚』→→平安時代に『婿取り婚』→→室町時代に『嫁入り婚』が一般的になりました。

 奈良時代や平安時代の律令制では、貴族は『一夫多妻制』でした。(正室と側室がいました。) 武士が権力を振るう様になって、『正室と側室』の制度を受け継いだのです。裕福な町人は別宅を設けて『二号さん/妾』を囲いました。 戸籍制度が始まった1898年(明治31年)に、民法で「重婚の禁止』、すなわち『一夫一婦制」が規定されました。日本が『一夫一婦制』になって、まだ130年程しか経っていません。

 「その時代の経済/社会状況に最も適した婚姻制度が採用されたのだ」と私は考えています。 即ち、女性が子育てするのに最も好ましい婚姻制度になったのです。経済/社会状況が大幅に変化したら、別の婚姻制度が採用されるのが自然の成り行きです。

 戦後日本は豊かになって→→女性が経済的に自立出来る様になり→→コンドーム等の避妊具が普及して→→男女の関係が多様化して→→『一夫一婦制」に拘らない若者が増えてきたのだと思います。

 『一夫一婦制」は、現在の経済/社会状況に適さない制度になりつつ有るのです! 私は、近い将来・日本もフランスの様に『未婚の女性が子供を産んで、国家の厚い援助を受けて、人生を楽しみながら子育てする様になる』と予想しています。 こんな家族を私は『未婚女性家族』と呼ぶ事にしています。

・・・ 婚姻の形態 ・・・
★ 一夫一婦制
★ 一夫多妻制 :イスラム教徒では、現在でも5人まで妻を持てる。 日本では、奈良時代→→平安時代→→江戸時代
★ 一妻多夫制 :江戸の長屋の一部
★ 多夫多妻制 :乱婚制
★ 妻問婚(つまどいこん) :通い婚制・・・古代の日本(古墳時代)、高麗、インド南部など
★ 婿取り婚 :男性が女性の家に入って同居する制度・・・平安時代
★ 嫁入り婚 :女性が男性の家に入って同居する制度・・・室町時代
★ 同性婚
★ 同棲
★ 未婚女性家族制

(余談 :何と呼べば良い関係なんでしょうか?) 私が管理する賃貸マンションに、2.5年ほど前に30歳過ぎの男性(Y氏)が入居しました。契約する時、同年配の女性(Zさん)を連れて来て、「結婚する予定なので、Zさんを同居人にして欲しい」と言いました。

 あれから2.5年経過しますが、結婚はまだです。Zさんは近くに住んでいるらしくて、週に一、二回自転車で来ています。 結婚も同棲もしないカップルを何と呼ぶのでしょうか?

(余談 :居酒屋の板前の話し) このマンションに40歳代後半の独身の男性(T氏)が、10年程前から住んでいます。T氏の部屋は他の部屋より少し広く、6畳二間と10畳のDKです。最上階の部屋なので、20畳程の広い屋上庭が付いています。 T氏は居酒屋の板前で、決まった定休日は無い様で、正月、ゴールデンウイーク、お盆も、ほぼ毎日11時頃に出掛け、24時頃に帰ってきます。毎日、部屋で本格的な和食を作っている様です。

 マンションの備品の修理などの時、T氏は何時も立ち会えないので、私が鍵を開けて立ち会っています。 流石(さすが)に板前さんです! 本格的な包丁が数本あり、どれも念入りに研いでいます。料理道具や調味料が揃っていて、美味そうな日本酒も有りました。

 家賃などの管理は、私の妻が担当しています。1年ほど前に、妻はT氏とLINE(ライン)で連絡する様になりました。T氏のアイコン画像が、一、二歳の可愛い女の子になっています。妻は「T氏の子供だ」と言いますが、T氏の部屋に女性や子供が来た事がないので、私は「T氏の姪だろう!」と言っています。皆さんは、どう思われますか?!

 T氏は、今の仕事を辞めない限り結婚は難しいと思います。料理はプロですから、元気な内は妻を迎える必要が無いと思います!

(余談 :ビックリ夫婦)  2003年に大手企業に出向していた時の話しです。同じ部に子供のいない30歳後半の夫婦がいました。旦那が時々長期出張をしていました。長期出張すると、私の隣の空席に、同じ部の男性社員一人と、別の階の社員二人が集まって、結構大きな声で「今晩は僕が奥さんの相手をする。明日は・・・」と相談していました。

 私が不思議そうな顔をしていたのでしょうか? 「僕達は、旦那公認の奥さんのセックスフレンドです。旦那も出張先で適当に遊んでいる」と言う様な話をしました。私はビックリ仰天しました!世の中は変わってしまったのだと思いました。 一応は『一夫一婦制』の夫婦です!

 「結婚しているけど、お互いに浮気は認める」と言うカップルが増えて来る可能性が有ります。二人の給与で広いマンションを購入し、豊かな生活が出来て、老後も二人分の年金で楽しく暮らせると思います。

【エンゲル係数(飲食費の割合)】
 「若者の収入が増えたら→→結婚数も増えて→→少子化問題は解決するだろう!」と言う考えは間違っています!

 昔は食糧を得る為に(食べる為に)働いていました。江戸時代の庶民のエンゲル係数(飲食費の割合)は『70%』ほどだった様です。第二次世界大戦後に日本は豊かになって、チョットだけ働いたら食べ物は入手出来る様になりました。現在のエンゲル係数は『27%』ほどです。食べ物に困っている人は非常に少なくなっていますが→→若者は結婚しなくなり→→子供を産まなくなり→→少子化が進んでいるのです!

 「少子化の問題は、若者の収入不足が原因では無い」と私には思えるのです!

 中には「働くのは大嫌いだ」と言う人間もいますが、人間は一生懸命働いて金を沢山儲けて、広い家、高価な車、ブランド品、骨董品・・・を買いたい! 旅行、ツーリング、スキューバダイビング、趣味を楽しみたい!・・・と考える様になって来たのです。

 「金持ちは金が貯まるほど、金を欲しがる」と言います。若者の収入が増えると、『欲しい物』や『やりたい事』が増えて、結婚や子供は”二の次、三の次”になってしまったのです!

・・・ エンゲル係数の推移 ・・・ 出典:社会実情データ図解など
★ 江戸時代 :江戸の庶民≒70%
★ 明治時代 :街の住人≒65% ・・・農民、漁民、林業民は除外
★ 1930~40年 :街の住人≒50% ・・・農民、漁民、林業民は除外
★ 1945年(終戦の年):街の住人≒65% ・・・農民、漁民、林業民は除外
★ 2000~10年 :全国平均≒23%
★ 2020年 :全国平均≒27%


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