これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

小企業・N社の話し (1)

2023-08-27 09:36:21 | 工業技術
【はじめに】
 私は、50歳から4年強と60歳から4年強、合計9年弱、製紙機械を設計製造する小さな会社(N社)で働きました。N社は優れた点も有りましたが、問題点も沢山有りました。今回と次回は、N社の話しです。

 二代目の社長(N2氏)は、技術志向の優良企業にする事が夢でしたが、ボンクラ息子に会社を譲ったので、N社は12年程で立ち行かなくなり、社員数を半分ほどに減らして、大手製紙会社の子会社になってしまいました。

【N社の歴史】
 戦前に初代社長(N1氏)が某製紙工場の敷地内に事務所を設けて、その工場の機械をメンテナンスする会社を起こしました。 20年ほど後に、広い敷地を入手して工場を建てて、製紙機械を製造するN社を設立しました。N社は、最盛期に社員が200人程いた様です。

 N1氏は、工場の直ぐ近くに自宅を建てました。 N1氏は女性好きで、工場の近くに二号さんを囲って、自宅には殆ど帰らなくなった様です。 正妻さん(N1Wさん)には男の子(N2氏)がいました。 二号さんにも、N2氏と殆ど年の違わない男の子(N2B氏)がいました。

 N1氏は、工場の敷地内に減速機等を製造する別会社(NS社)を設立して、その経営は奥さん(N1Wさん)に任せました。 (NS社は、後に整理されました。)

 N1氏が亡くなった後、奥さん(N1Wさん)がN社を引き継ぎ→→後に、大手鉄鋼会社勤務だった息子(N2氏)を社長にしました。 二号さんが生んだ子供(N2B氏)が、「N社の経営権の一部を渡せ!」と訴訟を起こしました。この訴訟は、私がN社に出向した時点(1996年)では、まだ決着がついていませんでした。

 1980年頃に入社したA氏が、独学でシーケンサー制御を勉強して、早くからデジタル制御を導入した事で、煩雑な制御が必要な新製品の開発が出来、顧客の信用を勝ち取ったのだと思います。

 1993年に建設した新工場は、沢山金を掛けて、結構細かい配慮が施された、中小企業ではめったに見られない立派な工場でした。沼地の様な場所だった様ですが、重たい機械が組み立てられる様に、しっかりした基礎工事が施され、床はレール定盤になっていました。(レール定盤 :工場の床の水平度を高め、維持する為に、鉄道のレール状の金具を床に敷いたもの。)

・・・ N社の歴史 ・・・
★ 1938年 :N社創業
★ 1956年 :N社設立 ・・・田原義則氏がN社に入社されて、3年間ほど活躍された。
★ 1975年頃 :N2氏が会社を引き継ぐ
★ 1980年頃 :A氏が入社
★ 1993年 :新工場建設
★ 1996年~2000年 :私がN社に出向
★ 1998年 :M氏が入社
★ 2006年~09年 :私がN社に就職
★ 2010年頃 :N2氏が会長になられ→→ボンクラ息子のN3氏が社長に就任
★ 2012年頃 :N2氏が逝去された。
★ 2022年 :大手製紙会社がN社を買収

(余談 :故・田原義則氏) 明産(株)の創業者で、黄綬褒章を受章された故・田原義則氏の話です。 田原氏は旧制の工専(大阪工業専門学校→現在は大阪府立大学)を卒業された後→→N社に就職して、3年間ほど活躍された様です。

 N1氏の自宅(本宅)は会社の直ぐ近くに有って、二号さんを囲っていた家も歩ける距離にだったそうです。父親が遊んでくれないN2氏を可哀そうに思ったので、田原氏が時々遊んでやった様です。明産(株)の社長になられた後も、関西に出張したらN社に様子を見に来ていた様です。

 私は、N社に出向して直ぐに、(20歳ほど年上の)田原氏と親しく接して頂く様になりました。田原氏が顧客を訪問される時、何回か同行しました。 車中で技術/開発の話を夢中になってしました。

【N社の転機】
 1996年出向前に、私がN社の社長(N2氏)と面談したおり、「当社は技術志向の会社です」と自慢げに話されましたが、現実は程遠い状態でした。

(余談 :技術志向とは?!) N2氏の考える技術志向は、「新製品を開発して、不具合の発生しない機械を製造する」事だと考えている様でした。 私は、「先ず第一に、技術者を大切にして、適正に評価する」事だと思います。 社員が素晴らしいアイディアを出したら→→真摯(しんし)に検討して→→成果が得られたら→→昇給させたり、昇格させるのです。 そうしたら、会社は活性化して→→おのずから「技術志向の会社だ!」と世の中で認められる様になります。

 私がN社の財務状況を調べてみると、出向する数年前から、毎年・三千万円ほど赤字を出して、債務超過になる寸前の状態でした。 出向していた4年強の間に、赤字体質から脱却して→→内部留保が1億円以上貯まりました。

 社長(N2氏)は、「自分の力で会社を立て直せた」と考えていた様でしたが、社員の努力と以下に述べる様な、会社にとってラッキーな事が積み重なって黒字体質に変われたのだと私は思いました。

《転機❶ :新製品の開発》
 私が出向する二、三年前から実験装置を作って、社長(N2氏)とA氏がアイディアを出してリワインダー(巻取機)の開発をしていました。出向した時、ほぼ完成していました。私は、製造原価を計算して、某大手製紙会社(R社)に売り込む仕事を引き受けました。

 R社の某工場では一番規模の大きい製紙ラインを大改造して、生産能力を大幅にアップする計画を進めていました。N社が開発したリワインダーに自動化装置を加える案を作成しました。処理能力(生産量)がアップするだけでなく、大幅に作業員が減らせる案になりました。それまでは、4直✕4人=16人で操業していたのを→→4直✕2人=8人にする案でした。更に、製品の品質を向上出来る可能性が有りました。

 予想製造原価を計算して、売値を14,000万円にしようと考えました。R社の予算とピッタリだと分かりました。 R社では、作業員を一人減らせると、『1,000万円/年』の削減になる事が判明したので、R社の担当課長に「24,000万円で買って欲しい」と申し入れしました。彼は、「そんな美味い話が有るわけが無い!」、「重役に直接説明してくれ」と言いました。

 重役に説明すると、「君の言う様に作業員が8人削減出来たら、1億円追加で支払う」と言ってくれました。社長(N2氏)に報告したら、「14,000万円で良い。1億円も余分に儲かったら会社が駄目になる」と言われました。

 試運転で、2人で余裕をもって操業出来る事が確認できました。それ以来、重役、N2氏と私の三人で、技術の話しを肴にして時々呑む様になりました。

 この新型リワインダーと省力化/自動化機械によって、N社は黒字体質になりました。省力化/自動化のアイディアが次々に出て、製品化しました。

《転機❷ :社長が長年温めてきたアイディア》
 2008年頃に、某製紙会社(M社)から設備診断の依頼があり、社長(N2氏)と私が行きました。大正時代に製造された機械で、何時壊れても不思議で無い状態でした。「特急で見積書を提出して欲しい」と依頼されました。

 M社には金が有りそうに思えなかったので、三千万円値引き要求が有っても、十分利益が得られる見積金額にして、N2氏と二人で説明に行きました。 何と!「この金額で良いから、直ぐ設計に着手して下さい」と言うのです。

 設計に着手して→→1ヶ月ほど後に、関係者を集めて→→N2氏が機能を追加すると言い出しました。 客先は要求していなかったので、社員全員反対しましたが、社長命令だと言って押し切りました。 私は、M社が、そんな機能が活用できる紙種を製造していない事を知っていたのですが、反対しませんでした。

 新仕様での製造原価を計算してみると、ちょうど三千万円アップになったので、適正利益は確保出来ると判断しました。

 追加した仕様は、N2氏が全国の製紙ラインを見学して「N社で一度作ってみたい!」と考えていた機構だったのです。(N社では、実績が全く無い機構だったのです。)

 私の予想通り、M社では追加した機能は全く使って貰えませんでした。 大手製紙会社から依頼が有った設備診断で、M社で追加した機構で問題が解決すると考えるケースが有りました。 「実績が有るか?」と言われたので、「M社に見学させて頂けないか?」とダメもとで電話すると、了解して貰えました。

 そんなケースが何件か有って、「N社は技術志向の会社」だと認められる様になって行ったのです。

《転機❸ :M氏の入社》
 某重機械メーカーの子会社(T社)が製紙機械を手掛けていました。T社は赤字続きだったので、倒産すると噂されていました。T社の設計課長(M氏)とN2氏は昔から昵懇(じっこん)の関係だった様です。1998年に、M氏が機械設計課長としてN社に入社する事になりました。

 M氏は私と同い年で、家が埼玉県に有り、1年間単身赴任したら→→N社が家の近くに事務所を設ける約束で入社しました。社長は約束を守らず、私がN社を辞めた2009年時点でも単身赴任のままでした。 T社は倒産寸前だったので、T社でのM氏の給料は安かったので→→社長は足元を見て→→M氏の給料を、気の毒なほど安く設定しました。 「社長の冷たい性格を見てしまった」様に思いました。

 M氏は、製紙会社に顔が広くて、勉強家で、製紙機械の経験/知識が豊富でした。 社長が舌足らずの説明をしても、アイディアを具体化(図面化)出来ました。

 M氏は、明るくて、人格者で、思いやりの有る方だったので、設計室の雰囲気を良くしました。この点でも、貢献は大だったと私は思いました。

《転機❹ :大企業の撤退》
 世界の製紙機械メーカーとしては、『バルメット』と『フォイト』と言う巨大企業が有ります。 かって日本では、三菱重工、住友重機械工業が製紙機械も手掛けていましたが、2社とも撤退しています。 現在、大手企業では、フォイトと提携しているIHIだけが頑張っています。

 難しい工学計算やシミュレーション計算が必要になるケースでは、大手製紙会社からN社に引き合いが来る様になりました。

【エピローグ】
 2009年頃に、「三菱重工で製紙機械の設計を担当されていた方をヘッドハンティングしては?」と言う話が来ました。私は大賛成しました。トントン拍子に話が進み→→入社が決定した時→→社長(N2氏)が私に、「給料を捻出出来ない」と言い出しました。N社の財務状況を、私はN2氏以上に把握していたので、「二人は要らない」と言う事だと判断して、辞める事にしました。(私は年金を満額貰える年になっていました。)

 N2氏が、「二、三年後に会社を誰かに譲るつもりだから、その時は電話する。君と二人で機械の開発をやりたい」と言われました。 2012年に電話が有って、「今入院しているが、3ヶ月ほどしたら退院できる。君と開発をするのを楽しみにしている」と言われました。

 半年ほど待っても電話が無かったので、N社に電話すると、「亡くなられました」とのことでした。 私は、「A氏か、三菱重工から引き抜いた方を社長にされてのでは?」と考えていたのですが、ボンクラ息子(N3氏)が社長になっていました。

 数年でN社は倒産すると予想していたのですが、社員が頑張ったのか? 2022年まで持ちこたえましたが、大手製紙会社から金と社長を出して貰って、何とか現在も生き残っています。

自動車革命と世の中の変化 (その3)

2023-03-11 12:47:11 | 工業技術
【はじめに】
 今回は、自動車革命についての最終稿です。

 私が物心付く前(1948年)に、木炭バスが故郷を走っていたそうです。1950年頃、まだ乗用車もバイクも殆ど見掛けませんでした。それから『第一次自動車革命』が始まり、故郷でも殆どの家が自家用車を持つ様になりました。その後、高齢化が進んで廃車した家が増加しています。 現在は『第二次自動車革命』が始まっています。今後、世の中はドンナニ変化するのでしょうか?!

【第一次自動車革命】
 日本では戦後急激に自動車が普及しました。私は、終戦から2016年までを『第一次自動車革命』の時代だったと思います。自動車は生活と産業にとって不可欠な物になり、自動車産業は急激に成長して外貨を稼ぎ、『自動車は国家なり』と言える状況になりました。

・・・ 自動車の保有台数の推移 ・・・ 出典=検察庁の資料
★ 1950年 :70万台 ・・・終戦は1945年
★ 1960年 :300万台
★ 1970年 :1,900万台
★ 1980年 :3,900万台
★ 1990年 :6,100万台
★ 2000年 :7,600万台
★ 2010年 :8,000万台
★ 2018年 :8,300万台
(注記) グラフから読み取った数字なので多少正確さに問題が有ります。

 『第一次自動車革命』を達成する為に、国と自動車メーカーがドンナ工夫と努力をして来たのか? 概要を以下に書いておきます。(私も少しだけですが、参加出来ました。)

 現在市販されている車には、ユーザーに知らされていないコネクターが付いていて、専用のパソコンに接続すると→→どの系統が破損しているのか?表示する様になっています。

(1) 道路網の整備 :1963年に日本で最初の高速道路が開通しました。(名神高速道路;尼崎IC~栗東IC) 国道、都道府県道等々が整備/新設されました。過疎地では産業が少なかったので、道路工事が重要な産業になった時期が有りました。

(余談 :故郷へ) 私の家は神戸市に有り、故郷は和歌山県田辺市龍神福井です。昔は車で6時間以上かかりましたが、高速が出来たのでキッカリ3時間で帰れます。集落から龍神温泉まで昔は山越えのクネクネ道を車で走ると、2時間ほどかかりましたが、トンネルが数本出来たので30分で行けます。集落の人達は、時々公営の露天風呂を楽しんでいる様です。

(2) 車の価格 :日本は、(世界に例の無い)軽自動車と原動機付自転車の優遇処置を取ったので、庶民でも買える様になったと思います。(軽自動車の優遇は1949年から始まりました。)

(3) 騒音対策 :保有台数が増加すると、車が発生する騒音が社会問題になって来ました。高速道路の周辺では沢山騒音訴訟が起こされました。①防音壁/能動制御防音壁の設置、②高機能塗装(水と空気を通す塗装)、③ノージョイント化(路面のつなぎ目を無くす)などの対策が施されて、道路周辺の騒音は低減しています。

 なお、高機能塗装は水溜まりを減らすので、スリップ事故を減らす効果も有ります。 更に、水と空気を通すので、道路の横に植えた樹木が、道路の下に根を広げる事も出来→→都市部の緑化に少し貢献しています。

(4) 排気ガス対策 :1999年当時の石原慎太郎知事が、真っ黒いススの入ったペットボトルを見せて、ディーゼル車の排気ガス問題を呈示しました。以来、メーカーが努力して『クリーンディーゼル』と呼ばれるディーゼルエンジン車が開発されました。

(5) 燃費の向上 :大昔の車の燃費は『数km/リットル』でした。①エンジンの吸排気弁の改良、②DOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)、③ターボチャージャーを設ける、④エンジンを電子制御する、⑤車体の軽量化、⑥車体を流線形にして空気抵抗を減らす、⑦タイヤの性能改善・・・等々で大幅に燃費は改善されています。 ガソリン車でも『20km/リットル』以上が達成されています。

 究極の燃費向上策はハイブリッド車の開発でした。 『30km/リットル』以上のハイブリッド車が市販されています。 燃費が向上すると→→燃料の消費量が減り→→排気ガス量が減り→→環境汚染問題が軽減します。

(余談 :私とDOHCの思い出) 私は大学で機械工学を学びました。(1970年)4年生になると『卒業設計』と『卒業実験』が必修でした。授業の無い時間、(夕方から夜に)各自が取り組むのです。『卒業設計』では、自分で機械と仕様を決めて、強度/性能計算書を作成し、組立図と主要部品の製作図を作成しました。

 1969年に日産がスカイライン2000GT-Rを発売し、雑誌にDOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)エンジンを搭載していると紹介されていました。私は卒業設計にDOHCを選びました。非常に難しく、手間が掛かったので、下宿には週に1日だけ洗濯と風呂に帰りました。同級生からは「お前はあほだ!」と言われました。

 完成したら教授が日産からエンジンの図面を取り寄せてくれました。私の作成した図面に良く似ていました。

(6) 安全性の向上 :私の記憶では安全対策を先導したのはベンツです。

6-1) シートベルト ;シートベルトの使用は極めて効果大です。エアバック無しでも助かる確率が高いです。 日本人は従順なので、車に乗ったらシートベルトを着用しますが、アメリカ人は束縛されるのが嫌いな様で、シートベルトを着用しない人が多いい様です。一時期、着席すると自動的にシートベルトが装着出来る装置が市販されましたが、アメリカ人はナイフでシートベルト切断したそうです。

6-2) 衝突エネルギーの吸収 ;大昔の車は、車体を頑丈に作って衝突事故が発生しても、運転者と同乗者の損傷を軽減する設計思想を採用していました。 誰か?が、「運転席より前方を弱くして、衝突したらグニャグニャに壊れる様にして運動エネルギーを吸収させる方が安全だ!」考えました。現在の車は、この思想を改良して設計しています。

6-3) 車体を流線形にした ;車のフロント部に丸みを付けると、通行人と接触した時→→傷を軽減出来ると言う報告が有りました。

6-4) エアバッグ ;火薬で膨らませるエアバッグを1963年に発明したのは日本人(小堀保三郎氏)でしたが、誰も小堀氏の話を信用しませんでした。1970年代にアメリカで実用化されて、1980年にベンツがオプション装備として販売を開始しました。

(余談 :某社の社長の話し) 私はエアバッグの開発チームに参加した事が有ります。量産機械加工業者を探していた時、中規模の会社の社長に見積依頼をした事が有ります。最初訪問した時、社長は「眉唾物だ!」と相手にしてくれませんでした。2週間ほどして再度訪問すると、「是非ともやりたい!」と言うのです。

 社長はエアバッグ付きのベンツに乗っていたのですが、最初の訪問後に『九死に一生を得る』様な追突事故を起こしていたのです。

6-5) 安全確認実験 :自動車メーカーでは新型車を発売する前に、種々の実験をしています。その一つに衝突試験が有ります。車の中に人間の特性に似せて作った、超!超!高価な人形を乗せて→→時速50km/hでコンクリート壁面に衝突させて→→人形にドンナ力が加わったか?データーを採取しています。

(7) 信頼性向上 :「○○が起こる確率は一万分の一である」などと言う話を時々聞きます。発生確率を計算/検討するのが『安全工学』と『信頼性工学』です。 (破損すると人命に関わる事故が予想される)車の重要部品は、『安全工学』と『信頼性工学』をフルに活用して種々の検討を行い→→設計して→→機械的特性が保証された素材を入手して→→部品を製造し→→過酷な条件で実験を行って→→発生確率の検証を行っています。

(8) 利便性向上 :運転しやすさを追求する研究が行われ、種々の機構が開発されました。昔はハンドル操作に大きな力が必要でしたから、大型バスや大型トラックの運転手は男性に限定されていました。現在では、超!大型の建設機械でも女性が運転出来ます。 トラックの座席は座り心地が悪かったですが、快適な座席に取り換える事が出来ます。

8-1) オートマチックトランスミッション(AT) :現在はオートマが普及したので、運転が楽になっています。クラッチ(変速機)が無くなっている分けでは無く、自動的に切り替わるクラッチを採用しているのです。

8-2) パワーステアリング :私が子供の頃の自動車は、ハンドルの先に歯車が付いていて、人力で車軸を動かしていました。現在のハンドルは指先でも操作出来ます。

8-3) 電子料金収受システム(ETC) :日本では1997年からETCの実験が始まりましたが、色々有ってナカナカ普及しませんでした。2022年の普及率は94%の様です。

8-4) カーナビ :1991年にパイオニアが世界で最初のGPS式のカーナビを発売しました。

(余談 :長距離トラック) 2005年頃の話です。既に携帯電話が普及していました。遠方に大きくて重い荷物を運ぶ必要が有りました。助手席に奥さんを乗せた大型トラックがやって来ました。喫煙しながら、運転手と話をしたのですが、「自宅は青森ですが全国を走り回る。一度出かけると10日ほど帰らないので、時々家内を連れて走っている」、「携帯電話にA工場→→B工場に運べ、次はC工場→→D工場に運べと指示が有り、10日ほどすると青森の近辺に運ぶ様に会社が段取りしてくれる」と言っていました。 別の運送会社に依頼した時も、奥さんを連れていました。

 全国各地に大型トラックの運転手さん達が利用する、広い駐車場が付設された食堂が有ります。大抵は少し交通の不便な所に有るので、一般の方は余り利用されません。私は、その手の食堂を何カ所か利用しました。ボリューム満点で、安くて美味しかったです。

【第二次自動車革命】
 私は、中国が電気自動車(EV)の普及に取り組みだした『2016年』から『第二次自動車革命』が始まったと考えています。

 EVの技術はそれほど難しくないので、第二次自動車革命の課題は『自動運転に関する技術開発と実証実験/問題の抽出』だと思います。『レベル4』は公道で試験を行っています。

(1) 自動運転車 :レベル4→→レベル5
(2) 電気自動車(EV)

【電気自動車が普及してきたら】
 私は、2022年2月11日に『電気自動車(EV)の問題点 (その1)』、18日に『・・・(その2)』を投稿しました。 そこで触れ無かった問題点と世の中がどう変化するか?について書きます。

(1) 車の価格 :EVは、電池を除いて考えると、部品点数が大幅に減る為に車は安くなると予想します。中国がリチュウム電池の製造設備を近年急激に増設した為に、昨年(2022年)夏頃からリチュウム電池の在庫が急激に増加しています。今後、リチュウム電池メーカー間で熾烈な競争が始まり→→電池の価格が低下し→→EVも安くなると私は予想しています。

(2) 家庭用電気料金 :EVが普及してくると、電力の需給が逼迫(ひっぱく)して家庭用電気料金も高くなる恐れが有ります。(想像以上に電気料金が高くなる様だと、EVは普及し無くなるでしょう!)

(3) 燃料税の減少 :現在、燃料税(ガソリン税など)は年間『4兆円』ほど徴収されたいますが、電気には燃料税の様な税金が掛かっていないので、EVの普及に連れて税収は減ってきます。 多分、財務省は「EVの電気を区別して、税金を徴収する手段を模索している」と想像しています。

(4) 車の寿命 :EVになると、電池とタイヤを除くと、部品の点数は少なくなり、寿命の短い物が無くなります。『ユーロ7』では、「走行距離20万kmまたは10年間、規制値を保持する事」を要求しています。言い換えると、現在の常識では考えられない長い!長い!『保証期間』を要求しているのです。それだけ、EVの寿命は長いと考えているのだと想像します。

(5) 雇用の喪失 :EVの部品点数は大幅に少なくなるので、以下の職場で沢山雇用が失われます。
5-1) 自動車メーカーの工場従業員
5-2) 部品メーカーの従業員
5-3) 修理工場の従業員

(6) 中国の台頭 :今からエンジン車の会社を起こすのは高度な技術者をスカウトして、莫大な資金を集める必要が有ります。然し、EVの新会社を設立するのは、比較的簡単だと思います。その証拠は、中国が近年、EVを量産し始めた事です。

 EVでは、自動車メーカーが長年努力して蓄積した技術が必要で無くなります。日本を含めた欧米の自動車メーカーは、国家と一体になった中国のメーカーと熾烈な価格競争に立ち向かう必要が有ります。「中国車に関税を掛ける等々の対策をしないと、太刀打ち出来ないのでは?」と危惧しています。

 EVでは、価格競争が激化して、自動車メーカーの収益が大幅に低下すると予想します。『自動車は国家なり!』と言う時代が終わるのです。日本は別の『○○は国家なり!』と呼べる産業を育てる必要が有ります。

(7) 電池のリサイクル :リチュウムイオン電池は既に沢山使用されています。日本政府は2001年に『資源有効利用促進法』を制定し、リチュウムイオン電池のリサイクルを行う一般社団法人JBRCが設立されました。携帯電話については『MRN(モバイル・リサイクル・ネットワーク)』と言う組織が取り組んでいます。

 リチュウムイオン電池のリサイクル事業は赤字の様です。現在は、リチュウムは回収出来ず、ニッケルとコバルトが回収されています。 政府はリチュウムイオン電池のリサイクル技術開発に金を出して、採算ベースに乗る技術を開発する必要が有ります。古紙の様にリサイクルで利益が出る様になれば、中国に対抗出来ます。

(8) 高速道路の防音壁が不要 :EVは静か過ぎるのが問題なので、音を発生する装置が義務付けられています。EVが普及したら高速道路の防音壁が撤去されて、景色を楽しみながら旅行する事が出来る様になると思います。

【ガソリンスタンドが少なくなってきます!】
 自動車の燃費が改善したのが最大の原因で、既に日本のガソリンスタンドの数は激減しています。ピークだった1994年には全国に6万ヵ所有りましたが、30年後の現在3万ヵ所以下になっています。

 EV用の急速充電器の規制を政府は23年度に緩和する方針を発表しました。ガソリンスタンドに急速充電器を設置しても、自家用車(マイカー)や業務用車の多くは家や事務所で充電すると予想されます。コンビニ、スーパーマーケット等の駐車場に急速充電器が設置されると予想します。 EVが主流の時代になったら、ガソリンスタンドの経営は成り立たなくなる可能性が有ります。

 消防法の改正で、2018年から、ガソリンスタンドの地下タンクは40年経過したら改修が必要になりました。タンクの回収には億円単位の金が必要ですから、ガソリンスタンドは益々減少すると予想します。→→仕事を失う方が沢山出てくるのです。


・・・ ガソリンスタンド数の推移 ・・・
★ 1994年 :60,000ヵ所 (100%)
★ 2000年 :53,600ヵ所 ( 89%)
★ 2010年 :38,700ヵ所 ( 65%)
★ 2019年 :29,600ヵ所 ( 49%)
出典 :不破雷蔵 『ガソリンスタンド数や急速充電スタンド数の推移をさぐる(2020年公開版)』

【自動車修理工場の仕事】
 以下に述べる様に、EVが普及したら自動車修理工場の仕事は減ると予想します。 電池とタイヤを除いて、EVの寿命は長いと思われるので車検の必要性について国は検討するべきだと考えます。

 EVは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの代わりに直流電動機(DCモーター)が付きます。構造が単純で部品点数が飛躍的に少なくなります。交換/点検が必要なスパークプラグ、エアフィルター(ろ過紙)、オイルエレメントが有りません。勿論、エンジンオイルも不要です。EVは、減速時にモーターが発電機になってブレーキ(回生ブレーキ)の役割をするので、ブレーキパッドの消耗毛が少なくなります。

 DCモーターは速度制御が簡単で、起動時に大きなトルクを発生させる事が出来るので、EVではクラッチ(変速機)が不要です。この点でも、修理工場の仕事は減ります。(但し、終減速機はEVでも必要だと思われます。)

【レベル5自動運転EVが普及したら?!】
 全国どこに行くのにも、人工知能(AI)が自動車を運転する『レベル5自動運転EV』が利用出来る時代を想像して見て下さい。車内にはハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダルは有りません。 運転免許証は必要有りません。ご婦人達は会話を楽しみながら、気軽に観光旅行に出掛けられます。 電池の残量が少なくなると、AIが急速充電器の有る場所を探すので、”ガス欠”の心配が有りません!

FS映画の世界の様ですが、私は10年~15年後には『レベル5自動運転EV』が市販される様になると予想しています。『レベル4』は現在既に公道試験を行っています。『レベル4』の問題点を洗い出して、少し技術を高めれば『レベル5』が完成します。 問題は、国が『レベル5』に対応出来る様に道路を整備し、法律を整備する事です。









自動車革命と世の中の変化 (その2)

2023-03-04 12:26:10 | 工業技術
【はじめに】
 今回と次回は、ハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)が普及したら①世の中がドンナニ変化するか? ②普及させる為にはドンナ事が必要になるか?考えて見ました。

 ハイブリッド車は、❶燃費を向上させるだけで無く、❷ガソリン車やディーゼル車の排気ガス問題を低減させる為に開発されました。❶と❷の何方に重点を置くか?でハイブリッド車の方式が異なり、価格に差が出ます。 ハイブリッド車の方式について少し詳しく書きました。

【ハイブリッド車】
 ハイブリッド車(HV:ハイブリッドカー)には種々の方式の物が市販されています。方式の違いによって同じクラスのハイブリッド車でも価格に差が有ります。ハイブリッド車を選ぶ時は、①年間どのくらい利用するか?②燃料価格はどの程度になると予想するか?③メンテナンス費用?などを加味して決める必要が有ります。我が家の車の年間走行距離は3,000km以下なので、ガソリン車の方が経済的だと私は思います。

 15年ほど前に近所の御主人が65歳でリタイヤされ、直ぐに大型のハイブリッド車に買い替えられました。奥さんが病身で旅行などは出来ず、週に二、三回、数キロ先のスーパーに買い物に出掛ける時以外は殆ど車は利用しませんでした。

 多分、年間走行距離は1,000kmほどだったと思われます。 同じクラスのガソリン車と比べてハイブリッド車の価格は高く、メンテナンス費用も割高ですから、年間走行距離が20,000km以上無いと経済的とは言えないと私は考えました。 近所の御主人は、ハイブリッド車のメリットとデメリットを調べ無かったと思います。

(1) 原動機の種類 :日本で生産されているハイブリッド車にはガソリンエンジンが採用されていますが、ヨーロッパではディーゼルエンジンを使用したハイブリッド車も生産されています。そして、ロータリーエンジンとガスタービンの使用も検討されています。

1-1) ガソリンエンジン :ガソリンエンジンの効率は、ディーゼルエンジンよりも低いですが、軽量でコンパクトです。 冷却水が必要です。(自動車用ガソリンエンジンの熱効率は24~28%程度です。)

1-2) ディーゼルエンジン :ディーゼルエンジンは、効率が高いのですが、重くて/図体が大きく、冷却水が必要です。 (トラック用のディーゼルエンジンの熱効率は30~34%程度です。)

 ディーゼルエンジンの最大の問題は、排気ガス(微粒子状物質=PM2.5)です。市販のディーゼルエンジン車には高価な除去装置が付いていますが、PM2.5を一番排出する起動時に除去装置が十分機能しないのです。

1-3) ロータリーエンジン :ロータリーエンジンの長所は、軽量/コンパクトで、振動が小さい事です。ロータリーエンジンは効率が悪い(燃費が悪い)と言われますが、ハイブリッド車に使用する場合はこの問題は軽減されると思います。 冷却水が必要です。

1-4) ガスタービン :ガスタービンは非常に軽量でコンパクトで冷却水が不要すが、自力では起動出来ません。低速時には出力が小さく、効率も悪いです。(定格速度で運転しても、他の原動機よりも効率が悪いです。)

 アメリカがウクライナに支援する事になった戦車(M1 エイブラムス)はガスタービン駆動です。 アメリカは、次世代の戦車(エイブラムスX)をガスタービン発電装置を搭載した電動モーター駆動にすると、(ハイブリッド戦車にすると)昨年発表しました。

(2) 原動機と電動機の役割分担 :ハイブリッド車には、原動機(エンジン)と電動機(モーター)に役割を分担させています。その方式には以下の3種類が有ります。

2-1) シリーズハイブリッド方式 :エンジンに発電機を接続し→→発電した電気で電池を充電し→→モーターで車軸を駆動するのをシリーズハイブリッド方式と呼びます。 エンジンを最適な条件で運転出来るので、効率が高い(燃費が良い)のですが、車の価格が高くなってしまいます。

2-2) パラレル(平行)方式 :発進時や急加速時にモーターに働いてもらい、走行中はエンジンが主体になって働く方式です。電池の容量を小さく出来るので、車の価格を安く抑える事が出来ます。

2-3) マイルドハイブリッド方式 :マイルドハイブリッド方式はパラレル式の一種です。車の発進時のみモーターを動かし、エンジンをサポートさせます。

(3) 原動機と電動機の結合方式 :ハイブリッド車には、(以下に説明する様に)2種類の原動機(エンジン)と電動機(モーター)の結合方式が有ります。

3-1) 同軸式 :同軸式とは、エンジンとモーター間にクラッチを挿入して、モーター単独でも車を運転出来る様にした方式です。 エンジンは、起動から低速運転では汚い排気ガスを出すので、この間を(排気ガスを出さない)モーターで駆動するのです。

3-2) 別軸式 :別軸式とは、エンジンとモーターをパラレルに配置して、エンジンでもモーターでも車軸を動かせる様にした方式です。大型のモーターでも採用出来るので、トラック等には適した方式の様です。

(4) プラグインハイブリッド車 :プラグインハイブリッド車(PHV)では、通常のハイブリッド車よりも大容量の蓄電池を搭載して、外部電力で蓄電池を充電出来る様にしています。 電気料金が安い時はEVとして、ガソリンや軽油が安い時は内燃機関車として使用出来ます。

 日本政府は2020年から、クリーンエネルギー自動車(CEV)として、プラグインハイブリッド車(PHV)を含む4種類の自動車を指定して補助金を出しています。 PHVは価格が高いので、補助金を付けても一部の用途で無いとペイしないと思われます。

(5) 給電コンセント付きハイブリッド車 :給電コンセントが付いたハイブリッド車が市販されています。停電時やキャンプに行った時に、家庭電気製品(炊飯器や湯沸かし器)が使用出来ます。

(6) 回生ブレーキ付きハイブリッド車 :モーター(電動機)は発電機としても使用出来ます。走行中の車の運動エネルギーで、ハイブリッド車に付いているモーターを回転させると発電機になります。運動エネルギーを電気エネルギーに変換して吸収出来るのです。発生した電気エネルギーは、蓄電池に充電します。 これを『回生ブレーキ』と呼びます。 (新幹線は回生ブレーキで減速しており、変電所などに設置した電池を充電しています。)

 通常のガソリン車などでは、ディスクを摩擦材で挟んで、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収します。回生ブレーキのメリットは、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して再利用出来る事と、ディスクブレーキで発生する粉塵(マクロプラ)を大幅に減らせる事です。(緊急停止する場合は、ディスクブレーキも作動します。)

【ハイブリッド車を普及させる為には!】
 日本でハイブリッド車の普及を阻害する要因は殆ど無いと思います。燃料価格が高止まりするか?更に高くなると、走行距離が長いユーザーは、ハイブリッド車に買い替えると予想します。政府がやるべき事は殆ど有りませんが、大型トラックのハイブリッド車に補助金を出して普及させるべきだと思います。(プラグインハイブリッド車への補助金は廃止すべきです。)

 日本には深刻な環境汚染問題が無いので、電気自動車(EV)を普及させる必要性が有りませが、欧米諸国に輸出出来る車は、近い将来電気自動車(EV)なってしまいそうな状況です。 日本の自動車メーカーは、国内の工場ではガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車を生産し、海外の工場ではEVを製造する事になりそうです。国際競争力を維持して、会社を運営出来るか?心配です。

【ハイブリッド車が普及したら?!】
 前述の様に市販のハイブリッド車には様々な方式が有ります。どの方式が普及するかによって、世の中の変化に違いが生じると思われます。マイルドハイブリッド方式では変化は少ない→→プラグインハイブリッド車が沢山出回ると変化は大きくなると予想します。

・・・ 好ましいい変化 ・・・
① 高効率 →→原油の輸入量が減らせる。
② 燃料消費が減る分だけ環境が改善する。

・・・ 問題点(好ましくない変化) ・・・
❶ 車の価格が高くなる。
❷ メンテナンス費用が高くなる。
❸ 燃料税がダウンする→→税収の減少。
❹ 車体重量が増加→→道路の負荷が増大して→→道路のメンテナンス費がアップする。

【電気自動車を普及させる為には!】
 前述の様に、日本国内で急いで電気自動車(EV)を普及させる必要性は無いと私は思いますが、何故か?少しずつですがEVが売れています。 欧米諸国からの政治的圧力で、政府がEV化を進めざるを得なくなる事が予想されます。

 EVが普及してきた場合に政府がなすべき責務は、次の2点だと思います。 ❶発電所を増設して、電力供給設備の能力を高めること、❷自動車関連の雇用喪失対策。 政府は急速充電器に補助金を出している様ですが、貴重な税金の無駄使いだと思います。

 なお、2022年2月11日と18日に『電気自動車(EV)の問題点 (その1)』と『・・・(その2)』を投稿しました。是非とも読んでみて下さい。

【電気自動車が普及したら?!】
 中国がリチュウム電池の製造設備を急激に拡大した為に、昨年(2022年)から生産過剰の状態になっており、リチュウム電池の価格が暴落する可能性が有ります。現在、EVの価格の『1/3』がリチュウム電池の価格だと言われていますので、近い将来、EVはガソリン車より安くなるのでは?と私は期待しています。

 EVは『静か』なために、目の見えない人にとっては危険な車です。その為に、音を発生する装置を取り付けている様です。

(余談) 近所に、目は人並みで、歩くのにも、物を持つのにも全く支障の無い方おられたのですが、急に耳が悪くなって全く聞こえなくなりました。「車の音が聞こえないので、公道を歩けない」と言って、買い物に行けなくなりました。

・・・ 好ましいい変化 ・・・
① 都市部の環境が改善する。
② 車の価格が安くなる可能性が有ります。
③ 車のメンテナンス費が安くなる可能性が有ります。・・・電池の寿命を別にすると。

・・・ 問題点(好ましくない変化) ・・・
❶ 電力需要が増大する→→電気が不足する。
❷ 燃料税がダウンする→→税収の減少。
❸ 雇用が大幅に減る。

自動車革命と世の中の変化 (その1)

2023-02-25 10:35:39 | 工業技術
【はじめに】
 今回は、最近・欧州連合(EU)議会が可決した『FIT for 55』法と自動運転車について書きます。 『レベル4の自動運転車』と電気自動車(EV)が普及したら、世の中は『革命』と呼んで良い程変化すると想像します。良い事も有り、悪い事も有るでしょう!

 EUは、車を目の敵の様に種々の規制を掛けて来ています。先進国では自動車は必需品で、自動車産業は雇用を確保する点で重要です。特に日本にとっては、『自動車は国家なり』と言えるほど重要な産業です。「各国は自動車業界を支援する必要が有る」と私は考えています。

【私の夢(希望)】
 今年(2023年)、レベル4の自動運転ガソリン車が発売されたら→→24年か25年頃に我が家の小型の乗用車を買い替えて→→妻の運転で二人の故郷(田辺市)に帰るのが夢です。 妻も年老いたので、自動運転車で無いと長距離のドライブは危なかっしくなっています。

 今年、90歳と80歳になる私の姉達も「故郷を見に一度でいいから帰りたい!」と電話で話していました。「バスが一日・3往復しか無く、近くのバス停は廃止されたので、タクシーでしか帰れないよ!」とアドバイスしました。

 2021年1月、当時の総理大臣・菅義偉氏が「2035年までに、ハイブリッド車と電気自動車にすると!」と明言されました。私は、「その前に、レベル4の自動運転車を普及させて欲しい!」と思いました。

・・・ 私の夢 ・・・
ステップ1 :レベル4の自動運転ガソリン車 ・・・24年か25年に買い替えたい!
ステップ2 :レベル4の自動運転ハイブリッド車
ステップ3 :レベル4の自動運転電気自動車

【FIT for 55】
 今週、欧州連合(EU)の議会が、自動車だけで無く産業から排出される温室効果ガスを規制する『FIT for 55』と呼ぶ法律を可決しました。温室効果ガスの排出量を、2030年に1990年の『55%』を目標に低減しようとしています。今後、この目標値を達成する為の種々の規制が出てくると予想されます。

 自動車の排気ガスに関する、『FIT for 55』の目標値を以下に整理しました。

・・・ 乗用車の目標値 ・・・
★ 2030年新型乗用車 :1990年の55%
★ 2030年新型小型商用車(VAN) :1990年の50%
★ 2035年新型乗用車&小型商用車 :排気ガス=0 ・・・電気自動車(EV)か燃料電池車(FCV)

・・・ 大型車(トラック、バス)の目標値 ・・・
★ 2030年新型市バス :排気ガス=0
★ 2030年新型大型車 :1990年の55%
★ 2035年新型大型車 :1990年の35%
★ 2040年新型大型車 :1990年の10%

(腑に落ちないFIT for 55の特例) 『FIT for 55』では、比較的小規模なメーカー(年間生産台数が乗用車で1,000~10,000台、又は小型商用車で1,000~22,000台)が生き残れる様に、規制値を緩和する事を検討している様な記事が有りました。

 一見民主的な処置の様に見えますが、この特例で救済される自動車メーカーは”ほんの一握り”しか有りません。 超!高級車(例えば、スポーツカー)を手掛けている大手自動車メーカーは→→その部門を別会社(子会社)すれば→→ほぼ現在の規制値で車を製造できます→→緩和処置が無くなったら→→子会社を吸収して、電気自動車化すれば良い事になります。 超!超!金持ちは、当分の間・規制値をクリヤーしない車を買う事が出来ます。

 (イギリスはEUから脱退していますが、)ロールスロイス車の年間生産台数は6,000台ほどですから、『FIT for 55』の特例に該当します。因みに、今までに最も高かったロールスロイス車は『14億円』もしたそうです。

【自動運転車】
 日本やアメリカ政府は、自動運転車の自動化についてレベル0~レベル5の定義をしています。

・・・ 自動化レベルの定義 ・・・
レベル0 :一昔前の車
レベル1 :運転支援
レベル2 :部分自動運転(ハンズオフ) ・・・ハンドル手放し運転が可能
レベル3 :条件付自動運転(アイズオフ)
レベル4 :高度自動運転(ブレインオフ)
レベル5 :完全自動運転(ヒューマンオフ?)

 車は『走る凶器』と言われます。スピード狂や飲酒運転の常習者が起こす事後は絶えません。アクセルとブレーキを踏み間違えたり、前進と後退のミス、居眠り運転、心臓発作・・・などなどの事故の記事を時々見かけます。

 『レベル4』の自動運転車になると、大幅に事故が減ると予想されます。『レベル5』になると、AIが順法で車を運転するので、事故は激減します。『走る凶器』と言う汚名は返上する事になります。

 自動車事故による年間死亡者数は、1970年がピークで16,765人でしたが、2018年頃には3,200人程になっています。 (この数字は事故発生後24時間以内に死亡した人だけ数えています。) 2018年の負傷者数は58万人を超えていました。

 『レベル4』の自動運転車が普及したら→→事故が減少し→→国民医療費も減ります。

【レベル4の自動運転車】
 2006年頃から自動運転システムの実用化が始まりました。既に、『レベル3』の自動運転自動車が販売されています。近年、『レベル4』の試作車による公道での実験が行われて来ました。

 そして、22年4月に道路交通法が『レベル4』に対応出来る様に改正されました。然し、この改正は、①と②が可能になっただけです。

① 遠隔操作小型車 :電動椅子相当;条件は「長さ120cm✕70cm幅✕高さ120cm 最高時速6km/h」
② 特定自動走行 :特定の条件下での無人運行や配送ロボットによる自動配送が可能

 『レベル4』を実現する為には、更なる道路交通法の改正が必要で、道路を改修して『レベル4道路』と指定する必要が有ります。 残念ながら、与野党の議員諸君は、自動運転車に興味が無い様に見えます。国会で議論しているのでしょうか?!

 自動車メーカーは一致団結して、自動運転車の①有用性/必要性、②国がなすべき事・・・などを与野党の議員に説明して、重い腰を上げてもらう事が肝要です。 「レベル4の自動運転車がドンナニ素晴らしいか!」、美男美女を使ってテレビやスマホでアピールすべきです。

【レベル4が実現したら】
 国が『レベル4道路』と指定した道路では、自動運転モードにしたら運転者はハンドルを握らなくて良い様になります。

 『レベル4道路』の指定は、(ア)高速道路→→(イ)国道→→(ウ)都道府県道→→(エ)市町村道→→(オ)農道→→(カ)林道→→(キ)港湾道→→(ク)里道と、同時並行してドンドン広がって行くと思われます。 その義務が国と地方公共団体に有ります。

 ある程度、レベル4の自動運転車が普及したら→→『レベル4道路』では自動運転モードでの走行が義務化され→→自動車事故が激減すると予想します。自動運転モードでは、制限速度以上に加速出来なくなり、近年問題になっている『煽り運転』も不可能になります。 レベル4の自動運転車の保険料金は下がるとでしょう!

 数百km離れた位置にA工場とB倉庫が有ったとします。広い公道に面していたら、現在の技術でも(運転手が乗らない)無人の自動運転トラックで荷物を運ぶ事が可能な様です。長距離ドライバー不足の問題(2024年問題)が解決しそうです。

 指定外の道路では、手動運転モードにして現在の様に人間が運転する必要が有ります。従って、『レベル4』では自動車免許証を持って運転する必要が有ります。

【レベル5が実現したら】
 人工知能(AI)が車を運転するのが『レベル5』です。 『レベル5』が実現したら、車にはハンドル、ブレーキ、アクセルが無くなり→→運転席も無くなると思われます。 自動車免許証は廃止されるでしょう!

 夢の様な話ですが、既に研究は行われている様です。『レベル5』を実現する為には、自動車メーカーだけが頑張っても駄目です。 法律の大幅な改正、道路の改修、・・・などなど!政府がやるべきことが沢山有ります。 「何時頃実現するか?」は今の所、全く不明です。

 (岸田総理に期待するのは無理ですが、)政府が頑張って→→日本が世界に先駆けて『レベル5』を実現したら→→電気自動車化が進んでも、日本の自動車メーカーは世界をリードして行く事が出来ると思います。

(余談 :カーナビ) 私は、1989年頃・エアバック開発チームに参加していました。当時、GPSを利用した『カーナビ』の研究開発が行われていました。「実現したら素晴らしいけど、眉唾物では?」と思いました。私の予想に反して、1990年にマツダがGPS式カーナビを搭載した車を上市し、91年にはパイオニアがカーナビの発売を開始しました。 カーナビは、日本が世界に広めたのです。

【クラッキング防止】
 レベル4以上の自動運転車は、車に内蔵したコンピューターがGPSとインターネットから情報/信号を取り込んで運転する事になります。 好ましからざる国家、団体、個人が存在しますから、サイバー攻撃対策/クラッキング対策が不可欠になります。

 日本政府と自動車メーカーが一体になって、この問題に取り組む必要が有ります。サイバー攻撃で車を暴走させるのは難しいかも知れませんが、停止させる事は出来そうです。 東名高速を走る数十台の車がサイバー攻撃を受けて停止したら、大渋滞になってしまいます。

【クラシックカーはどうなるのでしょうか?】
 近所の家に、シャッターが3枚有る大きな車庫が有ります。2枚の奥に年代物のクラシックカーを二台置いています。時々、シャッターを開けてクラシックカーのエンジンをふかして、ピカピカに磨いていました。 そして、御主人がクラシックカーのイベント会場まで運転して行っていた様です。十数年前から、(多分年老いた為と思われますが、)シャッターは閉じたままです。

 クラシックカーは大きな騒音を出し、排気ガス対策もしていません。EUの規制はクラシックカーは対象外の様です。私は片手落ちの様に思います。せめて、クラシックカーが公道を走るのと、売買は禁止すべきだと考えます。

電気自動車(EV)の問題点 (その2)

2023-02-18 06:12:33 | 工業技術
【はじめに】
 欧州連合(EU)は大気汚染対策として車の排気ガス規制を、現行の『ユーロ6』から一段と厳しい『ユーロ7』に移行しようとしています。『ユーロ7』が施行されるとガソリン車とディーゼル車は生産出来なくなり→→電気自動車にせざるを得なくなってしまいそうです。

 日本には深刻な大気汚染問題は有りません。その証拠に日本の平均寿命は男≒82歳、女≒88歳で世界一、二を争う国です。(フランスは、男≒80歳、女≒86歳) 私は、『ユーロ7』は厳し過ぎるので、日本独自の基準を作るべきだと考えています。

【自動車革命の背景】
 世界の自動車産業で『革命』と呼べる様な大改革が起ころうとしています。私はこの変革を『自動車革命』と呼ぶ事にしています。

 車に対する規制には、下記の❶~❸が有ります。❸の騒音につては国際規制が有り、日本も現在は『フェーズ2』が適用されています。2024年頃にヨーロッパ諸国では、さらに厳しい『フェーズ3』に移行しようと考えている様です。

 日本の過疎地では車が必需品になっています。過疎地には高齢者が多いので、運転免許証を返納せざるを得ない人が増えています。 レベル4の自動運転自動車が普及したら、過疎地で無人のオンデマンドバスを走らせる事が出来ると思います。

 日本では、2024年からトラック運転手の労働時間を短縮しなければならなくなります。現行よりも拘束時間を3%~6%短縮する事が要求されるだけですが、運送業界の経営が苦しく、運転手の確保が難しいために→→物流に問題が発生するのではと危惧されています。これを『2024年問題』と呼びます。

❶ カーボンニュートラル :炭酸ガス(CO2)の排出量と吸収量を均衡させる。
❷ 大気汚染低減 :窒素酸化物(NOx)やPM2.5(微粒子状物質)等々の低減
❸ 騒音低減 :2024年から国際規制の騒音に関する『フェーズ3』が始まる?
❹ レベル4の自動運転自動車
❺ トラック運転手の労働時間の短縮 :日本では2024年4月1日から実施する事になっています。
  (厚生労働省告示:自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)

【ユーロ7規制】
 2014年に欧州連合(EU)が車の排気ガス規制『ユーロ6(Euro6)』を施行しました。・・・現在は、この規制が適用されています。

 2022年11月に欧州連合(EU)が、2025年7月から販売される新型車についての規制案『ユーロ7』を発表しました。・・・まだ最終決定はされていません。

 『ユーロ7』は、乗用車だけで無く、トラックやバスにも適用されます。(継続生産車は2027年頃には販売出来なくなる可能性が有る様です。)

 『ユーロ7』では、大気汚染低減としてタイヤやブレーキで発生する粉塵(マイクロプラ)も規制の対象になります。多分、スパイクタイヤは使用出来なくなると思います。 電気自動車の場合は、減速時にモーターを発電機にしてブレーキの負担を軽減出来るので、粉塵の発生を抑える事が可能です。(回生ブレーキ)

 『ユーロ7』では、規制値を(車を購入後)『走行距離20万kmまたは10年間保持』する義務を自動車メーカーに負わせ様としています。どんな試験をして実証するのか?疑問です。

 『ユーロ7』の概要は、ベストカーWebの『「ユーロ7」はクルマもバイクもヤバい? 内燃機関の大ピンチ!! 2027年は排ガス規制Xデーか』を参照願います。

【騒音規制『フェーズ3』】
 自動車基準調和世界フォーラムが車の騒音規制『フェーズ2』を出し、2022年9月から日本でも適用されています。

 『フェーズ2』をクリヤーするのは、高出力のスポーツカーでは難しい様です。全開加速時の騒音レベルの規制値は『73dB』ですが、日産のフェアレディZ34は『76dB』なので対応出来ていません。(日産のGT-Rはクリヤーしている様です。)

 2024年秋頃から『フェーズ3』に移行すると言われています。『フェーズ3』の全開加速時の騒音レベルの規制値は『71dB』ですから、スポーツカーは電動自動車(EV)にせざるを得ないと思われます。

《自動車基準調和世界フォーラム(WP29)》 国際連合欧州経済委員会の下部に『自動車基準調和世界フォーラム(WP29)』と言う組織が有ります。自動車に関する(騒音以外にも)種々の規制を検討しています。参加国は、ヨーロッパ諸国の他に、日本、アメリカ、カナダ、韓国、中国、オーストラリア、南アフリカです。

(余談 :暴走族の騒音規制) 新型車の型式認証を受ける時に、多分・騒音も検査項目に入っていると思われます。試験の実施条件を決めて試験室で騒音測定を行う事は可能です。

 公道を走る車の速度を計測する事は簡単ですが、大きな騒音が出る様に改造した、例えば暴走族が出す騒音を測定するのは簡単では有りません。暴走族の車を捕獲して→→試験室に持ち込んで→→騒音を測定する必要が有ります。法律を改正して、速度と同じように騒音についても『違反点数』制を導入すべきです。

(余談 :騒音を撒き散らす車は沢山有ります) 私が取り締まって欲しいと思っているのは、下記の①~④です。特に、③の選挙カーについては、走行中にスピーカーを使用するのは禁止すべきです。(こんな選挙活動をしているのは、日本以外には、ほとんど無い様です。)

 私が管理するマンションのヘンスの外に、上下に動く機械式の駐車場が有ります。車が出入りする時、スゴイ音を発生させます。毎朝5時代に出掛ける方がいて、窓を閉めていても眠りが浅い時は目が覚めてしまいます。深夜~未明に帰ってくる車も有ります。『フェーズ3』に、駐車場の騒音規制を含めるべきです。

① 暴走族
② 宣伝カー :右翼団体、共産党など、宗教団体、廃品回収業者、灯油販売車、・・・
③ 選挙カー :走行中にスピーカーを使用するのは禁止すべきです。
④ カーオーディオ :窓を開けて、大音響でカーオーディオを鳴らす輩

【ユーロ7とフェーズ3】
 『ユーロ7』と『フェーズ3』の両方の規制値は、電動自動車でないとクリヤー出来ないと予想します。

 中国の様に規制が無い場合は、安価な電動自動車を作る事が出来ますが、『ユーロ7』と『フェーズ3』を満足する車は、価格が大幅にアップするので→→車の需要が減少し→→雇用が失われると予想している方がいました。

 私は、電動自動車になると部品点数が少なくなり→→雇用が失われると見ています。更に、ガソリンスタンドが少なくなり、車の修理工場も減少するなどして働く場所の無くなる人も出てくると予想しています。

【私の見立て】
 欧州連合(EU)は2014年に施行した『ユーロ6』で前述の❶~❸を規制してきましたが、日本とドイツが先行するハイブリッド車なら『ユーロ6』と『フェーズ3』をクリヤー出来ます。日本とドイツ、2カ国の独占を避ける為に、ハイブリッド車でも難しい規制『ユーロ7』に変更したのだと思います。

 日本とドイツの自動車会社は技術革新に長年努力して来ました。ハイブリッド車と電気自動車、両方を生産出来る技術を持っています。 然し、ドイツ以外のヨーロッパ諸国の自動車会社は、電気自動車に移行する準備を始めたところです。一方、中国製の安価な電気自動車が、既にヨーロッパで販売を開始しています。

 ドイツ以外のヨーロッパ諸国は、自国の自動車メーカーの実力を調査しないで、自分の首を絞める様な規制を掛けようとしている様に見えます。「身の程を知れ!」と言いたいです。

【日本の取るべき道】
 日本は安易に『ユーロ7』を導入してはいけません。 先ず、自動車メーカー各社をヒヤリングして、『ユーロ7』を導入した場合、車の価格がどの程度アップするか?調べる事が肝要です。

 私が一番心配しているのは、『ユーロ7』ではトラックとバスにも、乗用車と同じ規制を掛けようとしている事です。 政府は、大型トラックや大型バスを製造する『いすゞ自動車』、『UDトラックス』、『三菱ふそうトラック・バス』、『日野自動車工業』が、①電動化に対応出来るか?、②価格アップはどの程度になるか?、③電動化にドンナ問題があるか?・・・等々をヒヤリングして、対応を検討すべきです。

 『ユーロ7』が施行されたら、ヨーロッパ諸国に輸出する車は、その規制を満足せざるを得ません。日本政府は国内の苦しい状況(下記の①~⑥)を説明して、国内販売車については日本独自の基準で進める事を理解してもらう必要が有ります。

 私は、レベル4の自動運転ガソリン車を普及させるのが先だと思います→その次に、レベル4の自動運転ハイブリッド車を→→レベル4の自動運転電気自動車を普及させるべきだと考えています。その理由は、

① 日本には深刻な大気汚染問題と騒音問題は発生していません。
② 電気自動車の普及に対応出来るほど、発電容量に余裕が有りません。
③ トラックやバスの価格がアップしたら、利用料金もアップします。
④ 日本人の給与は低迷したままですから、乗用車の価格がアップしたら、庶民が車を買えなくなります。
⑤ 過疎地では車が必需品です。レベル4の自動運転車なら高齢者でも運転(?)出来ます。
⑥ レベル4の自動運転トラックが増えれば『2024年問題』が緩和出来ます。