これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

政党、派閥と国会議員の支出

2024-02-24 13:20:19 | 黒い金
【はじめに】
 各社の世論調査の結果は、岸田首相にとっては惨憺(さんたん)たる値です。 「支持率が低いから選挙は当分出来ない」と大方の報道機関は予想していますが、私は次の2点の方が自民党にとっては問題だと思います。

《問題点❶ :旧統一教会の支援が得られ無くなっている》 結構沢山の自民党議員は、旧統一教会の熱心な選挙運動支援を受けて当選したと私は見ています。自民党は、旧統一教会に対し『恩を仇で返す』様な言動と政策を進めているので、支援どころか反撃される恐れが有ります。

《問題点❷ :公明党の婦人達》 公明党の婦人達は、「不正に対して厳しい」と思われます。政治資金パーティーの『不正』に関連した議員の選挙に、今までの様な積極的な支援はしなくなる可能性が有る様に思います。

 最近、政治と金に関する投稿を続けてきましたが、今回は政党や派閥や議員の支出について私の考えを書きます。

・・・ 政治と金に関する投稿 ・・・
① 政治家が黒い金を集める昔の仕組み :投稿日=24年1月13日
② 政治と黒い金の作り方          :投稿日=24年1月20日
③ 政党、派閥と国会議員の収入      :投稿日=24年2月10日
④ 選挙運動の体験談           :投稿日=24年2月17日

●●● 政党の支出 ●●●
【政党の支出❶ :政党助成金】
 ウイキペディアでは、政党助成金は「人件費・光熱水費・備品消耗品費・事務所費・組織活動費・選挙関係費・機関紙誌・宣伝事業費・政治資金パーティー・調査研究費・寄付金等」に使用されると有ります。

 政党によっては、政党助成金、献金、会費等を合算した収入の一部を→→特定の政治家個人に渡しているケースも有ります。各党は、「特定の政治家個人に渡し金は、政党助成金からでは無い」と主張していますが、総収入の中から出した事になっているので、苦しい見解です。

 選挙の時に配るマニュフェストやチラシは、各党とも党本部が作成して→→各候補者に発送しています。結構な金額になっていると思われます。

【政党の支出❷ :本部と支部の費用】
 自民党の場合は、東京の本部の他に、各都道府県に支部『自民党会館』が有るので、人件費や事務所費に多額の金が必要だと思われます。

●●● 派閥の支出 ●●●
【派閥の支出❶ :事務所費など】
 自民党は派閥を解散する様です。今までは有力派閥は東京に事務所を構えていました。人件費、事務所費、食事代などに金が必要だったと思われますが、これらの支出は『表の金』で処理して来たのでしょう。 「その金を得る為に政治パーティーが必要だった!」と私は見ています。

【派閥の支出❷ :黒い金】
 自民党の派閥では、派閥のメンバーに『餅代と氷代』を毎年・一人100~200万円配っていた様です。その多くは収支報告書に記載されない『黒い金』だったのではと疑っています。

●●● 議員や候補者の支出 ●●●
【議員や候補者の支出❶ :事務所費や秘書費】
 殆どの議員は地元と東京に事務所を持っています。東京の事務所を『議員会館』に置けば家賃はタダですが、地元事務所は議員や候補者が、お金を工面して借りる必要が有ります。

 衆議院の小選挙区は、有権者数で区割りされますが、選挙運動は選挙区の面積が関係します。 北海道12区の様に、広大な面積が1選挙区の場合は、複数の地元事務所を運営している議員がおられる様です。

 前回の選挙で落選して、次回の選挙を目指している政治家(一種の浪人)も地元事務所が必要で、私設秘書を雇う必要が有ります。 議員としての収入は全く有りませんから、党か派閥から金を出してもらうのでしょうか?!

 政治家は、政治資金パーティーを開くなどして「金集め」が必要なんだと思われます。

(御参考 :武部新衆議院議員) TBSが『実録「政治にはお金がかかる」ある“先生”に密着してみたら…』と言う番組で、日本一広い選挙区・北海道12区の自民党の衆議院議員・武部新氏の日常の活動を紹介していました。 『実録「政治にはお金がかかる」ある“先生”に密着してみたら…』で検索したら、要約記事が読めます。

 武部氏は東京事務所、4ヶ所の地元事務所、札幌事務所、合計6ヶ所も事務所を運営していて、公設秘書・3人の他に私設秘書を9人も抱えている様です。

 2022年の武部氏の収支報告書では、収入≒9,489万円で、その内・政治パーティーの収入≒4,063万円、寄付≒3,617万円、政党交付金≒1,300万円となっていました。

 支出≒8,544万円で、その内・人件費≒2,896万円、事務所費≒1,817万円、後援会運営費など≒1,033万円となっていました。

《北海道12区》 北海道12区は、北海道の北北東・オホーツク海に面した地域、利尻島、礼文島を含む広大な面積(約14,740km2)の選挙区です。海岸線が640kmも有ります。人口は28万人程しか有りません。 面積が広いので、地元事務所を4ヶ所も設けているのだと思われます。

(余談 :私の故郷・和歌山県) 私は和歌山県(面積≒4,700km2)の出身です。 衆議院の小選挙区は、和歌山1区と和歌山2区に区割りされています。和歌山1区は和歌山市周辺の狭い地域で、面積は県の10%程度で、残り90%が和歌山2区です。2区は二階俊博氏の地元です。二階氏は1983年以来、13回も連続当選しています。 2区は広いですが、二階氏の地元事務所は一ヶ所の様です。二階氏は85歳ですから、「広い選挙区を回るのはシンドイのでは?」と推察します。

【議員や候補者の支出❷ :選挙の費用】
 選挙には色々金が必要になりますから、議員達は日頃から少しずつ貯蓄していると思います。帳簿に記載出来る金だけで無く、裏金も貯めておく必要が有ります。

 公職選挙法は、『秘書』と『法律で選挙時に雇って良いと定められた人』以外は、ボランティアを集めて選挙運動する様に要求しています。自民党以外の政党は、ボランティアを集められる様です。

 自民党の党員は100万人以上いる事になっていますが、ボランティアで選挙運動をする人が極めて少ないのでは?と私は見ています。 「その為に、今までは公明党と旧統一教会の支援を受けざるを得なかったのでは?」と思います。

 ボランティアを集められない候補者は、『黒い金』で運動員を集めざるを得ません。

(余談 :萩生田光一氏) 自民党の萩生田光一衆議院議員の地元は八王子市(東京24区)です。八王子市には創価大学など創価学会の施設が沢山有って、創価学会にとっては大切な場所です。萩生田氏は公明党の支援を受けて、2003年に衆議院議員になりました。民主党政権が誕生した2009年の選挙で落選し、09年~12年は浪人でした。 その間、萩生田氏は旧統一教会と密接な関係を構築して→→12年の選挙では旧統一教会の熱心な支援を得て→→当選しました。

 萩生田氏は、22年までの5年間で政治パーティーの裏金が『2,700万円以上』有った事が明らかになっています。次回の選挙では、旧統一教会の支援は期待出来ません。「公明党の婦人達も選挙運動に参加しないのでは?」と私は予想しています。 「ドンナ選挙運動をするのか?」、「当選出来るのか?」注目しています。

・・・ 金を支払って良い運動員と物 ・・・ 『公職選挙法141条の規定』と『公職選挙法の一部を改正する法律』
 公職選挙法等で、選挙の時に日当を払って良い人と日当の上限が決められています。

❶ ウグイス嬢と手話通訳者の日当 ≦15,000円
❷ 自動車の運転手の日当 ≦10,000円 ・・・離島の有る選挙区では船長さんも
❸ 事務員の日当 ≦10,000円
❹ 選挙カー/船のレンタル料
❺ 選挙事務所 :候補者一人につき1ヵ所(選挙区が広い場合は、政令で衆議院は3ヵ所、参議院は5ヵ所まで認められます。)

・・・ ボランティアが行う仕事 ・・・・
 選挙運動でドンナ仕事が有るのかについては、24年2月17日に投稿した『選挙運動の体験談』に書きました。是非読んで見て下さい。

❶ ポスター貼り :候補者ポスター掲示板にポスターを貼る仕事など
❷ ポスティング
❸ 公選はがきの宛名書き
❹ 電話掛け
❺ 街頭演説の場所確保と旗立てなど
❻ チラシやマニュフェスト配り
❼ 個人演説会場の設営

【議員や候補者の支出❸ :法律違反の支出】
 自民党が立ち上げた『政治刷新本部』で、「『黒い金』を何に使ったのか?」(公表は出来ないでしょうから)秘密裏に調査すべきです。予想外の使途が有るかも知れません。 私が予想する使途を列記しておきます。

❶ 選挙の人件費 :ボランティアが行うべき仕事の対価
❷ 党員の会費の立替 :買収の一種です。
❸ 買収 :地方議員の囲い込みの為に金を渡すのは買収の一種です。
❹ 高級料亭やクラブでの散財 :政治資金で遊んだら法律違反です。
❺ 女遊び、買春

《 票の買収 》
 現在は『票の買収』は殆ど行われていないと思います。 然し、候補者が→→金を渡して→→地方議員に票の取りまとめを依頼するのは一種の買収です。

 残念ながら、21世紀になっても買収する政治家は、完全には無くなっていません!

★ 2019年 :河井夫妻選挙違反事件
★ 2023年 :柿沢未途選挙違反事件

 私が子供の頃、国会議員や県知事選挙になると、1票・3,000円~5,000円で買収していました。私の住んでいた集落に買収して回る人がいました。投票日の前日か前々日の夜に、提灯を持って話の付いている家を回るのです。川向うの集落を回っている時、私は「金を受け取っている家」が分かりました。当時は大家族制でしたから、一軒で3~4票買えたのです。 私の父は、選挙が有ると『開票立会人』をやっていたのですが、父は「誰が買収されて投票したか?分かる」と言っていました。田舎だったので、「分かったのだ」と思います。

《 高級料亭やクラブでの散財 》
 2005年に杉村太蔵氏が衆議院議員になった時、「料亭、行きてぇ!」と言って有名になりました。杉村氏が当選した頃には、闇献金の時代は終わっていたので、多分・超高級料亭の多くは店仕舞いしていたと思われるので、杉村氏の願望は実現しなかったでしょう!?

 超高級クラブや超高級レストランはまだ存在している様です。政党交付金は論外ですが、政治パーティーで得た金で、超高級店を利用するのは止めて欲しいです!

(余談) 九州に政党を転々と変わった、当選回数11回の衆議院議員(S氏)がいました。(2018年に亡くなられたので、書いても良いかな?!) S氏は芸者遊びが大好きで、国会が開催されている日でもお構いなしで、二、三カ月に一度は京都の祇園で遊んでいました。お金は『黒い金』では無く、利害関係の全くない某社の社長が出していたので、問題では有りません。

 多分、国会が開催されている日に、祇園に出掛ける時は『病欠届』を出して、JRの無料パスで新幹線のグリーン車に乗って、京都での宿泊費は『黒い金』で支払っていたのでは?と思われます。何故か?週刊文春も週刊新潮も取り上げませんでした。

《 女遊び 》
 「英雄色を好む」と言います。 1989年にわずか70日間ほど総理大臣を務めた宇野宗佑氏は、『英雄』とは呼べない人物でしたが、色を好んだと思われます。 「政治活動に使う」と言って集めた金で、女遊びをするのは犯罪です。 テレビ出演料や著作権料として得た金なら、私は許します。

 浮気が止められない議員もいると思われます。元衆議院議員の宮崎謙介が典型例です。彼は、厚顔無恥なのか?、今でもテレビに登場しています。

 昔・取引の有った中小企業の社長が、二号さんを囲っていました。商談の途中でコーヒーブレイクになり、同僚が「二号さんの相場は?」と質問すると、「男の収入に寄るが、大阪近辺で、僕くらいの所得だったら年間1,000万円くらいだ」と答えました。

選挙運動の体験談

2024-02-17 09:47:51 | 政治
【はじめに】
 「政治には金が必要だ!」と言われますが、その原因の一つは選挙運動です。 公職選挙法では、ボランティアの運動員を集めて選挙運動する事を要求しています。

 ほぼ法令順守が出来るのは、ボランティアの運動員が集められる公明党、共産党、社会民主党、そして連合の支援が得られる政党だと思われます。れいわ新選組は若いボランティアを集めている様です。日本維新の会はどうなんでしょうか?!

 自民党は、昔は土木・建築関係の会社が運動員として社員を派遣していましたが、現在・選挙運動に社員を派遣する会社は激減していると思われます。自民党に投票される方は、是非とも選挙運動に参加してみて下さい! シンドイ仕事で、ボランティアを集めるのが難しい事が理解出来ます。

 自民党には、100万人を超える党員がいますが、「ボランティアで選挙運動に参加する方は殆どいないのでは?」と私は思っています。 公職選挙法を改正して、金を出して運動員を雇って良い事にすると種々の問題が発生すると予想します。自民党が、れいわ新選組の山本太郎氏を見習って、ボランティアで選挙運動する党員を増やさない限り、『黒い金』を無くす事は出来ないでしょう!

 選挙運動に「どんな仕事が有るのか?」、「どんなにシンドイ仕事か?」を理解して頂く為に、私の体験を書きました。

【兵庫3区】
 2009年の衆議院選挙で民主党政権が誕生しましたが、私はその時・兵庫3区の民主党候補の選挙運動をお手伝いしました。

 兵庫3区は、垂水区と須磨区です。面積は『約57km2』で人口は『約36万人』です。(日本一広い選挙区は、北海道12区で、面積は『約14,741km2』、海岸線が『約640km』も有り、人口は『約28万人』です。) 兵庫3区には、民主党の現職D氏、自民党の現職S氏と共産党の候補者など、六人が立候補していましたが、実質的にはD氏とS氏の一騎打ちの状態でした。

 S氏は、2005年の選挙でD氏を破って、衆議院議員になった『小泉チルドレン』の一人です。(2005年の選挙では、D氏は比例区で復活当選していました。) S氏は、四国出身で兵庫3区との繋がりは無かった様です。2005年以降、垂水に地元事務所を設け、その近くに住んでいた様でした。

 S氏は、公明党の推薦を受けていましたが、S氏の選挙活動に公明党の婦人達は積極的に参加していなかった様でした。自民党の県会議員や市会議員も積極的には支援していなかった様に見受けられました。 (S氏は、2012年の選挙で復活して、その後は連続当選しています。)

 兵庫3区の西隣は明石選挙区で、自民党から西村康稔氏が立候補していました。垂水区と明石市の境界に『JR霞ヶ丘駅』が有るのですが、そこで、D氏と西村氏が何回か鉢合わせしました。西村氏は何時も、揃いの『はっぴ』を着た婦人を10人程連れてきていました。「多分、公明党の婦人達だ」と推察しました。

【私の選挙運動の体験】
 私は2009年8月18日~30日に実施された衆議院選挙で、兵庫3区に立候補した民主党の現職議員(D氏)の選挙運動をボランティアでやりました。 運動中に外食、弁当、お茶、コーヒーが出るので、(手弁当でやりたかったので、)最初に『5万円』政治献金したら、D氏は、チャンと領収書を発行してくれました。

 私は、国会が解散する前の6月の末頃から選挙運動に参加しました。告示される前は、休日にD氏が帰省した時に朝と夕方、地元事務所を取り仕切っていた公設秘書と二人で駅前の街頭演説の場所作りをしました。街頭演説を始める頃→→民主党の県会議員と市会議員が集まって来て→→D氏と交代で一時間ほど街頭演説しました。

 朝の街頭演説が終わると、五、六人で毎回・近くの喫茶店でモーニングを頂きました。私は、朝起きると直ぐに昼食を取るのが習慣になっていたので、コーヒーだけ頂きました。 その料金はD氏が支払いました。

 太宰治の『人間失格』に『電気ブラン』が登場します。一度味わって見たいと思っていました。 私の家の近くの駅前で朝の街頭演説をした後に入った喫茶店に『電気ブラン』を置いていました。私は、前払いで『電気ブラン』を注文して呑んだ記憶が有ります。 その後、散歩で、その喫茶店の近くに行くと『電気ブラン』を呑みました。

【地元事務所と選挙事務所】
 D氏の地元事務所は須磨区に有りました。エレベーターの無い鉄筋コンクリート造の古い建物で、階段が暗く/狭く/急でした。3階に有ったので、私は昇り降りに苦労しました。格安の家賃だったと思います。 近くの駐車場に自家用車を1台駐めていました。

 20畳ほどの部屋に古い書類を山積みにしていました。私と同年配の女性の公設秘書、パートの女性、二十歳代の男性、三人いました。 男性は人付き合いが出来ないので、会社に務められ無かったのです。週に二、三回来て、二、三時間簡単な仕事をして帰りました。私は彼と話した記憶が全く有りません。 選挙期間中、彼は出て来ませんでした。

 8月15日頃に、垂水の商店街に有った店仕舞いした所を借りて→→リフォームして→→椅子、机、冷蔵庫などをレンタルして→→選挙事務所にしました。 (冷蔵庫は大型でした。)

 選挙事務所から徒歩四、五分の所に、崩れかかったボロ屋が有りました。 そこに、D氏を支持する老人達が集まって昔話をしていました。選挙事務所とボロ屋に、後述の『Wグループ』の婦人達が毎日きて、お茶やコーヒーを入れていました。

【駐車場の契約】
 選挙事務所の近くの有料駐車場に、十台ほど駐められるスペースを確保しました。選挙カー用と、車やバイクで応援に来られる運動員の為に必要でした。運動員は朝夕に駐めるだけだったので、日中は1台も駐めていませんでした。 近所に迷惑を掛けない為に、駐車スペースが必要なんです。

【公選はがき】
 衆議院の小選挙区に立候補すると『公選はがき』を35,500枚、国の費用で出す事が出来ます。 然し、D氏の後援会名簿はビックリする程貧弱で、二、三百人程しか記載されていませんでした。 民主党の県会議員と市会議員が、それぞれの後援会名簿を持参してくれました。

 私が、ザット名簿をチェックするとダブり(重複)が多数見つかりました。 「エキセル・データーにして、フィルター機能を使って整理したら、重複しない名簿を作れる」と私が提案したのですが、公設秘書に却下されました。

 D氏は福祉活動家でもあったので、その活動を支援する十数人の婦人達の団体(Wグループ)が有りました。公示前に、D氏の事務所で、彼女達が交代で『公選はがき』の宛名を手当たり次第に手書きしました。 Wグループのメンバーはボランティアでした。 (宛名書きの人を有償で雇う事は法律で禁止されています。)

 連合から派遣されていた郵便局の職員と私の二人で、『公選はがき』を真夜中に中央郵便局に持ち込んで『郵便物区分機』に投入して、配達地域毎に纏めました。 翌日、Wグループの婦人達がダブり(重複)をチェックして、規定の枚数『35,500枚』に絞り込みました。

【仮設電話】
 公示前に、地元事務所に電話を数台仮設していました。Wグループの婦人達が交代で、電話を掛けました。 (電話を掛けの運動員を有償で雇う事も法律で禁止されています。)

【告示後の選挙運動】
 告示された日の早朝に、東京駐在の公設秘書・二人(男性と女性)と連合から責任者(T氏)が選挙事務所の方にきました。連合のT氏は『中々の人物』でしたが、公設秘書の二人は高飛車で選挙運動は全くの素人でした。 連合から、その日の仕事に適した人材を毎日沢山派遣されてきました。毎朝、T氏が各自に仕事を振り分けました。 私にも具体的な指示を出してくれました。

 東京から来た公設秘書・二人は選挙に関する知識と経験が殆ど無い様に見受けられました。二人で選挙を仕切ろうとして→→T氏の指示に異を唱えるだけで→→自分達は何もしませんでした。 二日目に、T氏の堪忍袋の緒が切れて→→「東京に帰れ!」と言われたのですが→→投票日まで事務所でお茶を飲んでいました。

【昼食、休憩】
 12時前後になると、運動員は『てんでんばらばら』に選挙事務所に帰ってきて、Wグループの婦人達が準備した弁当とお茶を頂きました。事務所が狭かったので、急いで食べて席を譲る必要が有りました。 選挙運動は肉体労働ですから、お腹が空きます。弁当を2個貰う人もいました。 

 8月の選挙だったので、時々選挙事務所に帰って→→お茶やコーヒーを貰いました。冷蔵庫は大型でしたが、冷やしたお茶やコーヒーも買っていた様でした。「飛ぶようにはける」のでした。

【選挙カーとウグイス嬢】
 D氏の親戚にレンタカーの会社に勤務されている方がいたので、古びた選挙カーを一台借り、専属の運転手を一人雇いました。そして、ウグイス嬢も一人雇いました。 一日・12時間以上の激務になりますが、法律で日当は15,000円以下と規定されています。 (多分、15,000円以上支払ったのでは?と思いました。とても、法定料金では雇えません! 黒い金が必要になるのです!)

【選挙ポスター】
 選挙が始まった第一日目は、大忙しです。 先ず、『候補者ポスター掲示板』に、手分けしてポスターを貼る必要が有ります。 連合から派遣された運動員の一部が、自家用車やバイクを持参していて、彼らが短時間に全ての掲示板に貼りました。 (この仕事専用に人を雇うのも法律で禁止されています。 ポスター貼り、選挙期間中のチェック、貼り替えを代行する会社が有ります。)

 選挙期間中、ポスターをチェックする必要が有ります。私がチェックを担当した掲示板では、ポスターに悪質な落書きが有ったり、ポスターが剥がされました。その都度、新しいポスターに貼り替えました。

 県会議員と市会議員が、一戸建てに住む後援会のメンバーから、壁やフェンスにポスターを貼る許可を取り付けてくれました。 地元事務所の公設秘書と私の二人で、ポスター貼りに回ったのですが、二軒に一軒は、奥さんが「近所の公明党の奥さんが煩いので、勘弁して欲しい」と言われたので、貼れませんでした。 (勿論、我が家のフェンスにもポスターを貼りました。)

【ポスティング】
 連合から派遣されたT氏が、数量に限りの有るチラシを投函する場所を決めました。T氏は若い住人が多いい地域を知っていて、そんな地域の一戸建や集合住宅にポスティングする様に指示しました。 私は、乗用車持参で連合から派遣された方とチームを組んでポスティングしました。近くまで車で行って、徒歩でポスティングしたのです。

 連合から郵便局の配達員が派遣されていました。彼らはバイク持参で、バイクを活用してポスティングするのです。その手際の良さには感服しました。 自民党がボランティアの配達員を確保するのは難しいと思います。

(余談 :S氏の運動員) 私は街頭演説の場所を確保する担当もやりました。横取りされない様に、演説が始まるまで、その場に留まるのが仕事でした。 共産党の運動員(C氏)と顔見知りになって、雑談する様になりました。暫くして、自民党の運動員(L氏)、C氏と私の3人で雑談する様になりました。

 L氏は、40歳をゆうに超えている様に見えました。「S候補の大学の後輩で、大学院生です」、「夏休みなのでボランティアで先輩を応援している」と言いました。C氏が、「大学院生にしては年を取り過ぎている」・・・色々、L氏に質問しました。それ以来、L氏は私とC氏に近づきませんでした。 L氏は法律違反の、金で雇われた運動員か?、統一教会から派遣された運動員か?だと思われます。

(余談) 天気の良い日に、10階建て程の公立の真新しい集合住宅でポスティングした時の話しです。 木陰のベンチで老人達が10人ほどで会話を楽しんでいました。 呼び止められて、彼らと雑談しました。彼らはエレベーターの無い五階建ての集合住宅に住んでいたそうです。老朽化していたのと、構造上エレベーターを設けるのが難しかったので→→別の場所に10階建てを建てて→→2棟ほど解体して→→エレベーター付きを新築して→→2棟ほど解体して・・・団地全体を建て替える計画を進めていたのです。

 老人達は、「こんな快適な住まいで一生を終えられるとは思ってもみなかった!」、「本当に有難いです!」と言われました。

【個人演説会】
 須磨区の県会議員が専門学校に通っている男性(S1氏)と女性(S2氏)を二人派遣してくれました。 D氏の個人演説会の会場設定は、地元事務所の公設秘書、S1氏、S2氏と私の四人で何時もやりました。 会場を掃除して→→折り畳み式の椅子と机を、50人分並べました。演説が終わると、四人で後片付けをしました。

 県会議員と市会議員が、周辺の後援会のメンバーに声を掛けてくれたので、何時も満席になり、立って聞く方もおられました。

 菅直人氏が応援に来ました。数百人は入れる会場を確保して、会場設定をする事になりました。当日、連合から沢山運動員が派遣され、皆さん手慣れていて短時間で椅子を並べました。私は邪魔になりそうだったので、傍観しました。

【マニュフェスト配り】
 選挙期間に入った頃は、マニュフェストやチラシを受け取ってくれる方は少なかったのですが→→段々多くなってきて→→「私にも一部下さい」と言ってくれる方が増えて来ました。党本部から多量に送られてきていた→→(山積みされていた)マニュフェストの残りが少なくなって→→希望者だけに渡す事になりました。

 マニュフェストやチラシは全国的に不足して→→重版を繰り返した様でした。 私は連日、マニュフェストを配っていました。 自民党のマニュフェストを希望される方は、少なかったので、「民主党が圧勝するのでは!?」と思う様になりました。

(余談 :選挙予想) 週刊現代だったと記憶するのですが、「民主党が大勝する」と予想しました。私は一冊買って来て、選挙事務所で「政権交代になる!」と話しましたが、連合から派遣されていたT氏も信じてくれませんでした。

(余談 :婦人の意見) 私が街頭演説の場所取りをしていた時、共産党の運動員と雑談していました。 如何にも裕福な家の奥さんと思える婦人が近づいて来て、「政権交代を希望していますが、鳩山由紀夫氏の目は異常だから、鳩山氏が総理大臣になったら日本は大変な事になりますよ!」と仰いました。 その通りになってしまいました!

(後日談) 私は、2カ月間ほどD氏の選挙運動をしました。公示前にはD氏と色々話しました。政治的な話題を出しても→→無視して→→別の話をされました。「D氏は政治家には全く向いていない方で、単なる市民運動家だ!」、「(岸田文雄氏と同様に)特にやりたい事が無い方だ!」と思いました。

 選挙後にD氏は日韓問題について種々発言して→→問題になり→→2011年3月に民主党を離党しました。 私は、D氏を尊敬していなかったので、選挙後・地元事務所に一回も顔を出しませんでした。

政党、派閥と国会議員の収入

2024-02-10 10:47:52 | 政治
【はじめに】
 自民党は、お金の問題で右往左往しています。「政治には金が必要なんだ!」とよく言われます。確かに、今までの「政治のやり方」や「選挙のやり方」を続ける限り→→自民党、派閥そして自民党の議員には、多額の金が必要になると思います。「ドンナ金が必要なのか?」については、後日・私の考えを書きます。

 今回は、「政党、派閥そして議員に入る金」について私の考えを書きます。

・・・ 政治と金に関する投稿 ・・・
① 政治家が黒い金を集める昔の仕組み :投稿日=24年1月13日
② 政治と黒い金の作り方       :投稿日=24年1月20日

●●● 政党の収入 ●●●
【政党の収入❶ :政党助成金】
 1994年(細川内閣の時)に政党助成法が制定され、95年から政党交付金(政党助成金)が各政党に支給される様になりました。 支給開始から30年ほど経過しますが、『人口✕250円』のルールは変更されていません。

 95年から税金を使って、巨額の金を急に政党に支給される様になりましたが、「皆さんは奇異に思われたのでは?」と想像しました。 私は、「企業から黒い金が入って来なくなって、自民党は窮乏してきたのだろう! 日本の政治は清白になる!」と喜びました。(私が期待していたほど清白にはなりませんでした!)

 政党交付金は、『政党交付金使途等報告書』の提出が義務付けられており、違反した場合の罰則規定も有ります。

・・・ 政党助成金の支給額の算定式 ・・・
 政党助成金の総額は『人口✕250円』で計算されます。 2023年の人口は124,240,000人ですから、政党助成金の総額は3,1060,000,000円(≒310億円)です。

❶ 『総額の1/2を国会議員数で割った額』✕『各政党の議員数』の金額
❷ 『総額の1/2を総得票数で割った額』✕『各政党の得票数』の金額
   ❶と❷の合計が各政党に支給されます。

《 2021年の各党への政党助成金 》 ・・・出典:ウイキペディア『政党交付金』、億円で四捨五入しています。
★ 自民党≒229億円
★ 公明党≒16億円
★ 維新≒12億円
★ 立憲≒12億円
★ 国民≒10億円
★ 社民≒2億円
★ 参政党≒1.9億円
★ れいわ≒0.4億円 (22年は6.2億円)
★ N党≒0.03億円
(注記) 共産党は受け取っていません。

《 政党助成金が得られる要件 》
❶ 国会議員が5人以上
❷ 国会議員が1人以上いて、(A)か(B)の条件を満たす政党に支給されます。
(A) 前回の衆議院議員総選挙の小選挙区選挙もしくは比例代表選挙得票率が2%以上
(B) 前々回の参議院議員通常選挙の選挙区選挙もしくは比例代表選挙で得票率が2%以上

(注記) どの会派にも入らない無所属の議員は、 政党助成金の恩恵を受けることが出来ません。

【政党の収入❷ :党員が支払う会費】
 自民党、公明党、共産党は、党員数が多いいので、会費による収入は億円単位になっています。 2020年に結党した『参政党』の党員・党友数が10万人と公表されており、年会費が『48,000円』となっているので、自民党と同額の会費収入があるのかも知れません。

 私は、「自民党の国会議員と地方議員には党員を集める厳しいノルマが課せられている様なので、議員達が『黒い金』で会費の一部を代払いしているのでは?」と疑っています。 地元の会員の『代払い』は『買収罪』になります。

・・・ 各政党の党員数と会費 ・・・ 2022年
★ 自民党 :1,122,664人 ;会費=4,000円/年、二人目以降=2,000円/年
★ 公明党 : 450,000人 ;会費=3,000円/年、二人目以降=2,000円/年
★ 共産党 : 260,000人 ;会費=会員の実収入の1%
★ 日本維新の会 : 39,914人 ;会費=2,000円/年
★ 国民民主党 :36,682人(2023年) ;党員会費=4,000円/年、サポーター=2,000円/年
★ 立憲民主党 :100,267人(2021年) ;党員会費=4,000円/年、協力党員=2,000円/年
★ 参政党 : 100,000人 ;会費=48,000円/年 ・・・参議院議員が1名
★ 社会民主党 : 7,400人 ;会費=12,000~24,000円/年 ・・・年齢によって異なる。
★ れいわ新選組 :?人 ・・・国会議員(8人)のみ会員? 会費は無し?

【政党の収入❸ :献金(寄付金)】
 自民党(国民政治協会)には、今でも医師会や企業団体から多額の金が献金(寄付)されています。2022年の献金総額は『24.5億円』も有りました。

 労働組合からも野党や野党の政治家に献金していると想像しますが、その額は小さく、詳細は私には分かりません。 (2022年4月に週刊文春が「トヨタ系労働組合が国民民主党の議員に献金した」と報じた事が有りました。)

 献金は政治資金規正法の第22条で「預金又は貯金の口座への振込み」に限ると明記されています。
第二十二条の六の二 : 何人も、政治資金団体の預金又は貯金の口座への振込みによることなく、政治資金団体に対して寄附をしてはならない。ただし、その金額が千円以下の寄附及び不動産の譲渡又は貸付け(地上権の設定を含む。)による寄附については、この限りでない。

・・・ 政治資金規正法 第五章 ・・・
★ 献金者の氏名 :5万円以上の場合は献金者の氏名を収支報告書に記載する義務が有ります。
★ 個人 :2,000万円以下
★ 会社 :資本金が50億円以上の場合は3,000万円以下 
★ 労働組合等 :組合員が10万人以上の場合は3,000万円以下 

《御参考 :政治資金パーティー》 政治資金規正法の「第二十二条の八~九」に政治資金パーティーについての規定が有ります。パーティー券の購入は献金の一種だと思われますが、現金で購入しても良く、20万円未満なら券の購入者の氏名(会社名)を収支報告書に記載する必要が無い事になっています。

【政党の収入❹ :新聞等の販売収益】
 新聞を発行している政党は、公明党と共産党だけの様です。両党は新聞でかなりの利益を得ている様です。 自民党は週刊『自由民主』を発行していますが、利益を得ているか?疑問です。

★ 公明新聞 :発行部数≒80万部、 月≒1,887円、1部= 71円
★ しんぶん赤旗 :発行部数≒20万部(日曜版≒80万部)、 月≒3,497円、日曜版=930円

(御参考 創価学会の新聞など) :公明党とは別に、創価学会が聖教新聞社から新聞を発行しています。発行部数≒550万部、月≒1,934円(朝刊のみ) ・・・聖教新聞社は書籍も出版しています。
 創価学会は、書籍や月刊誌「潮」を出版する(株)潮出版社も運営しています。 他に(株)第三文明から月刊誌も発行しています。

【政党の収入❺ :闇献金や賄賂】
 昔、巨額の『黒い金』が飛び交っていた時でも、政党に闇献金する個人や企業は無かったと思います。 (闇献金や賄賂は、派閥の長や議員に直接渡してこそ、効果が有ります。)

●●● 派閥の収入 ●●●
【派閥の収入 :表と裏の収入】
 日本には昔から沢山・業界団体が有ります。昔は、金(かね)を沢山集められる業界団体が、それぞれ、派閥に『表の献金』をしていました。 例えば、(私の記憶では、)日本鉄鋼連盟は清和政策研究会(旧・安倍派)に定期的に献金していました。 その一部は、黒い金として使われた可能性が有ります。

 巨額の受注が見込める官庁案件では、企業が有力な派閥の長や幹部に『黒い献金』をしていたのです。その典型例が、目白御殿に『1億円』入りの紙袋を持参したと言う伝説です。

 現在は悪い習慣が殆ど無くなったので、派閥がパーティーを開いて、細々と金を集めているのです。キックバックと収支報告書への不記載さえなければ、パーティーは違法では有りません。

●●● 国会議員の収入 ●●●
【国会議員の収入① :国から支払われる金】
 国会議員に直接支払われる金は、1947年に施行された『国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律(歳費法)』に規定されています。

 サラリーマンの所得に相当するのは、下記の❶、❷、❹の合計です。年間・国会が200日開催されるとして、❹議会雑費は最高でも「120万円」ですから、国会議員の年収は「2,308万円」しか有りません。大企業の重役さんよりもズット少ないと私は思います。

 人口密度の小さい(選挙区の広い)地域では、自民党の政治家は私設秘書を雇って、複数の地元事務所を運営していますから、国民の多くが想像している様な「豊かな暮らし」は出来ていないと想像します。

・・・ 直接議員に支払われる金 ・・・
❶ 給与(歳費) :1,294,000円✕12ヶ月=15,528,000円 ・・・税金が取られます。
  注記:両院の議長には26,040,000円/年、副議長には19,008,000円/年支給されます。
❷ 期末手当 :6,350,000円 ・・・6月と12月に分けて支給されます。 ・・・税金が取られます。
❸ 調査研究広報滞在費 :1,000,000円✕12ヶ月=12,000,000円 ・・・無税です。
  注記:昔は『文書通信費(文通費)』と呼ばれていました。
❹ 議会雑費 :各議院の役員は、国会開会中に日額最高6,000円支給されます。

(注記) 一部の議員を除いて、地元に帰るために「JRの無料パス」と「航空券のクーポン券」が支給されます。「JRの無料パス」でグリーン車に乗れます。

・・・ 間接的に支払われる金 ・・・
▲ 公設秘書費 :秘書本人に直接支払われます。
▲ 立法事務費 :650,000円✕12ヶ月=7,800,000円 ・・・会派を通じて支払われます。
▲ 政党助成金 :各政党に支払われます。

《御参考 :税金を支払わなくて良い国会議員の収入》
① 調査研究広報滞在費
② 立法事務費
⑤ 政治団体への寄附金 ・・・政治家が代表者になっている政治団体への寄付金

《御参考 :公設秘書の歴史》
 1890年に貴族院と衆議院が出来ました。初期の頃は貧乏な議員はいなかったので、秘書の賃金は議員が工面したと思われます。

 戦後は「貧乏人でも国会議員になれる様にすべきだ」と言う考え方が採用されて、1947年に議員が国費で『事務補助員』を一人雇える様になり→→63年に二人→→93年に三人まで雇える様になりました。

・・・ 公設秘書の歴史 ・・・
★ 1947年 :事務補助員・1人
★ 1948年 :名称変更→→『秘書』
★ 1963年 :2人 ・・・第一秘書、第二秘書
★ 1993年 :政策秘書を追加

(私見) 法律で「公設秘書の給与を議員がピンハネする事」と「公設秘書が政党に献金する事」は禁止すべきです。 給与に見合う働きを期待します。 給与が多過ぎると議員が考えるのなら、法律を改正して減らすべきで、ピンハネすべきでは有りません!

(注記 :政策活動費) 以前、問題になった政策活動費(旧・政策調査費)は、「地方自治法で地方自治体が、その議員に支払って良い」とした金です。金は地方自治体が出します。 (国会議員に支払われる金では有りません。)

 東京都は年間『720万円』、大阪府は『600万円』・・・八王子市『72万円』・・・金額は自治が決めています。 問題は、領収書の提出の義務を課していない自治が存在している事です。地方自治法に、「自治体は領収書の提出を義務付け、内容をチェックして、不適切な支出には『倍返し』させる事」と明記すれば地方議員は覚醒するでしょう!

【国会議員の収入② :個人的に得た収入】
 国会議員が民間企業の役員や社員になる事は禁止されていません。 下に示す①~④の収入が有る場合は、所属議会の議長に毎年報告書を提出する事になっています。

 非常に稀なケースだと思いますが、鳩山由紀夫氏と邦夫氏は、母親から毎月1,500万円も送金して貰っていた様です。

・・・ 資産等補充報告書に記載すべき収入 ・・・
① 副業/兼業の収入
② 親族からの送金
③ パーティー等の寄附金
④ テレビ出演や講演で得た所得 :収入を政治活動に使用した場合は無税になります。

【国会議員の収入③ :闇献金や賄賂】
 三十数年前までは、派閥の長や幹部に多額の闇献金や賄賂が渡されていました。国会議員と地方自治体の首長達も毎年受けとっていました。

 1995年に政党助成金が政党に支給される様になって、派閥や議員に渡される『黒い金』は急激に減少したと想像します。 然し、族議員が暗躍する分野が残っているので、『黒い金』は今でも流れていると思います。

(余談 :秋本真利氏) 昨年(23年)9月に受託収賄罪と詐欺罪で、『秋本真利(まさとし)衆議院議員』が逮捕されたました。 『黒い金』を欲しがる議員を根絶する事は不可能なんです!

 秋本真利氏はまだ議員を続けています! 給与(歳費)などを、まだ貰っているのでしょうか?! (ちなみに、秋本真利氏は法政大学法学部卒です。法学部で何の勉強をしたのでしょうか?)

・・・ 政治資金収支報告書に記載しない議員の黒い収入 ・・・
❶ 闇献金や賄賂
❷ 餅代や氷代 :派閥から所属議員に夏と冬に渡した金で、近年は年100~200万円程だった様です。収支報告書に記載し無かった議員がいました。 ・・・2024年1月23日に岸田総裁は廃止する考えを公表しました。
❸ 官邸機密費 :歴代の内閣官房長官が金庫から出して、現金を年間『10億円』ほども配ってきたそうです。与党だけで無く、野党の議員にも渡したと言われています。
❹ 政治パーティーのキックバック金

松本人志氏の問題はセクハラでは?

2024-02-03 09:25:51 | 民主主義
【はじめに】
 「自民党のパーティー券のキックバック問題」と「松本人志氏の『俺の子ども産めや!』」の問題は共通点が沢山有る様に思います。

 「火の無い所に煙は立たない」と言いますから、松本人志氏はセックスを強要した事実は無いのかも知れませんが、軽い気持ちで/冗談半分に『俺の子ども産めや!』と言ったのは事実では?と想像しています。 もしも言ったのだったら、『セクハラ』で、犯罪です!

 三十数年前までは巨額の黒い金が自民党に献金されていました。企業が黒い金を作るのが難しくなって来たので→→政党交付金制度を設けましたが→→それでも不足するので→→政治資金規正法に「パーティー券は現金で購入しても良い」と言う抜け穴を作りました。 万一、問題が発生したら→→会計責任者/秘書と言う『トカゲの尻尾』を切れば良い!と考えて来たのです。 然し、国民の多くは政治の黒い金を許容し無くなってきていました。 自民党は、この国民の変化を察知出来ていなかったのです!

 駅の構内や電車の中で「痴漢は犯罪です!」と言うポスターを見掛けるので、吉本興業の芸人達も痴漢についての認識は有ると思われます。 四十年程前から日本でも『セクハラ』が問題視される様になり、現在では「セクハラも犯罪だ!」と見做(みなす)人が多くなって来ています。松本人志氏は、「ドンナ事をしたら『セクハラ』になるのか」と言う知識が無く、『セクハラは犯罪だ!』と言う認識が無い様に見受けられます。

 「自民党と松本人志氏は、時代の変化について行けていないのだ!」と私は思っています。

【私が入社した会社】
 私は1971年にK社に入社しました。 当時は多くの職場に女性社員のお尻を触る不埒な輩がいました。新年会や忘年会になると、女性達は彼らから遠いい席に座りました。酒が入ると→→そんな輩は女性に近づいて→→大胆な行動にでました。 私も含め男性社員達は、 見て見ぬ振りをしていました。 「酒の席の不埒な行い」は大目に見る時代でしたが、近年の裁判では酩酊していても罪は軽減されません!

 社内に女性の水着姿やヌードのカレンダーが飾られていました。 当時、大手企業でも、そんなカレンダーを作って→→年末に配っていたのです。 圧巻はサントリーの超大型のカレンダーでした。縦が『2m』程も有ったと記憶しています。

 1982年頃、女性のお尻好きな男性社員がニューヨーク事務所に転勤しました。白人の女性社員のお尻を触って→→慰謝料請求の訴訟を起こされ→→2,000万円程支払ったのです。この詳細は下記の投稿を参照願います。

★★★ 『セクハラの特効薬』 投稿=2018年4月23日

 ニューヨークの事件の後、K社はセクハラ防止の通達を出しました。 その時、私は、「『セクハラ』とはなんなのか?」教えて貰いました。 今から40年以上前に、アメリカでは『セクハラ』は犯罪だったのです!

 通達が出て直ぐに→→水着姿やヌードのカレンダーは社内から撤去され→→社内でお尻を触るのは厳禁になりました。

  1980年代に、日本でセクハラを問題視していた企業は少なかったと思います。然し、段々とセクハラ問題に取り組む会社が増えて来ました。

 1996年から私は中小企業に出向して、5社ほど渡り歩きましたが、お尻を触る様なセクハラ行為をする社員は一人もいませんでした。今・考えると、「中小企業では、勤務時間中にお尻を触る様な不埒な事をする時間的余裕が無かったのか?」と思います。

 1998年頃、大手企業の現場で時々仕事をしていました。 現場作業者の休憩室が有って、壁と天井にヌードカレンダーを切り離して、一面に貼っていました。 ある時行ったら全てのカレンダーは剥がされていました。 この会社でも「セクハラ撲滅運動が始まった」事を知りました。

【セクハラ対策が企業にとって必要な理由】
 会社を活性化させる『イロハのイ』は、社員が気持ち良く働ける職場にする事です。 私も含めて男性は女性の心理が十分理解出来ているとは言えないのです。 職場に水着やヌードの写真が貼られていたら、多くの男性社員は愉快に思うでしょうが、女性社員は不快に思っている可能性が有ります。

 職場で、お尻を触られたら女性社員が「嫌」な事は、男性は理解できます。会社を活性化させる為には、女性社員が『嫌』な事を洗い出して、対策を講じる事が肝要です。

 私が入社した1971年、女性社員は少し早く出社して、課員の机の上の雑巾掛けをして→→お茶を入れて→→男性社員の机の上に配りました。 朝、昼食時、お八つの時間、日に3回もお茶を入れていました。 いつ頃だったか忘れましたが、男性社員が好きな時間に、自分でお茶かコーヒーを入れる様になりました。

《国家にとってもセクハラ対策が必要です》 人口の半分は女性です。セクハラやパワハラを根絶して→→女性が気持ちよく働ける/生活できる世の中にする事は重要です。 「少子化対策の一つでも有る」と私は考えています。

【セクハラと痴漢に関連する法律】
 セクハラと痴漢は刑法、軽犯罪法や迷惑防止条例を使って罰しています。

 2023年に、刑法に『不同意わいせつ』と『不同意性交等』が追加されました。 恋人同士の性に関する事でも、現在は『同意して行った』と証明する必要が有ります。 「あの時、私は同意してなかった!」と訴えられたら、慰謝料の支払いが命じられる恐れが有るのです。

 2023年の年末に、『性的同意アプリ』が出来ました。 当事者がそれぞれ、「これから行う事は、同意しています」とアプリに登録するのです。世知辛い世の中になりましたね!

・・・ 痴漢とセクハラに関連する法律や条令 ・・・
★ 刑法第174条 :公然わいせつ
★ 刑法第175条 :わいせつ物頒布等
★ 刑法第176条 :不同意わいせつ ・・・2023年7月~
★ 刑法第176条 :不同意性交等   ・・・2023年7月~
★ 軽犯罪法第1条第5号
★ 迷惑防止条例 :都道府県や市町村が独自に制定

【松本人志氏はセーフか?、アウトか?】
 松本人志氏は、文藝春秋社を名誉棄損で告訴していますが、私の関心は「松本人志氏が人間として『セーフなのか?、アウトなのか?』です。 松本人志氏には妻子がいますから、週刊文春が報じている内容の一つでも事実だったら『アウト』です。

 松本人志氏は、「天地神明に掛けて、恥ずかしい事はやっていない」ので有れば→→妻子の為に訴訟を続けるべきです。 逆に、後ろ暗い事をした覚えが有るのなら→→直ぐに訴訟を取り下げて→→お詫びの記者会見をすべきです。

《 アウトの例❶ 》 セックスを期待して→→知人に素人の女性を集めさせ→→ベッドを置いた部屋で、酒を呑み→→「俺の子ども産めや!」と言ったらアウトです。 冗談半分に1回言っても『セクハラ』に該当し、複数回言ったら『悪質なセクハラ』に該当します。 勿論、女性が拒否して、セックス出来なかったとしても『セクハラ』に該当します。

《 アウトの例❷ 》 20歳未満の女性に酒を飲ませて→→「俺の子ども産めや!」と言ったらアウトです。 20歳未満の女性が酒を飲むのは犯罪ですから、制止すべきで、「俺の子ども産めや!」と言ったのなら『セクハラ』にも該当します。 二重の罪を犯した事になると思います。

《 アウトの例❸ 》 クラブに素人の女性を連れて行ったとします。 店の女性に「俺の子ども産めや!」と言っても嫌われるだけですが、素人の女性に言ったら『セクハラ』に該当すると思います。

【吉本興業に問題が有るのでは?】
 吉本興業の経営陣には、「セクハラは犯罪だ!」、「撲滅すべき課題だ!」と言う認識が、現在でも無い様に見受けられます。 吉本興業は、セクハラに関する社内規定を作成して、所属の芸人を教育する事が先決事項です。 「痴漢やセクハラをやったら契約を解除する」と所属の芸人達に明言すべきです。

 吉本興業は、松本人志氏に「セクハラに該当する発言や行動が無かったのか?」聞き取り調査すべきです。 もしも、「有った」と言ったら、記者会見して世の中にお詫びすべきです。「無かった」と言ったら、松本人志氏に誓約書を書かせて、裁判の行方を見守ったら良いでしょう!

 『女遊びは芸の肥やしだ!』と言う考え方は、子供のいる芸人は言うに及ばず、妻や彼女のいる芸人にも現在社会では通用し無くなっています。 松本人志氏が「女遊びをして、芸を磨いた」とは思えません。

 吉本興業には女性の芸人や玉子が沢山おられると想像します。セクハラ対策をして、女性の芸人達が楽しく活躍出来る会社を目指すべきです。 週刊文春さん、「吉本興業の経営陣は『セクハラ対策』に真摯に取り組むべきだ!」と書いて頂きたいです!

 私が恐れているのは、多くの企業が長い年月を掛けて「セクハラ撲滅に取り組んできた努力」が、心無い芸人達の発言で無駄になってしまう事です。

《女遊びは芸の肥やし》 歌舞伎俳優の市川海老蔵氏は、「江戸時代は、遊郭に情報が集まっており、花魁などと会ったり遊ぶことで情報を得ることが出来たことから、いつの間にか“女遊びが芸の肥やし”に変換された」と話されました。 同感です! 現在は、インターネットで種々の情報が得られますから、花魁に会う必要は無くなっています!

【福田淳一氏のセクハラ事件】
 2018年に週刊新潮が、当時・財務事務次官だった福田淳一氏がテレビ朝日の女性記者に「今日ね…抱きしめていい?」等と言ったと報じました。 財務省が福田淳一氏から事情聴取して、「セクハラ行為が有った」と認定したので→→福田淳一氏は辞任しました。

 もしも、この事件を吉本興業の経営陣が重く受け止めていたら、松本人志氏の事件は起こらなかったでしょう! 吉本興業の経営陣は、「芸人にはセクハラ行為が許される」と考えていたのでしょうか?!

【余談 :女性専用車】
 昔!昔!、東大卒の博識の方から「乃木将軍が女性専用車を作らせた」と教えて頂きました。

 乃木希典氏は、1907年に学習院の院長に就任されました。当時も学習院には女性の学生がいました。 「東京の中央線で通学する女学生が、痴漢の被害を受けている」と言う話を聞いた乃木希典氏は、1912年に上野駅の駅長に「婦人専用電車を作ってくれ」とお願いしたのが、始まりだそうです。

 当時は、「痴漢は犯罪だ!」と言う考えは無かったのでは? 電車の中で女性のお尻を触っても、駅員に怒られるくらいっだったのでは?と想像します。