これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

日本国憲法 (その1)

2019-04-27 12:13:14 | 歴史
 今回から、日本国憲法についての私の考えを書きます。第1回目は、戦後の混乱した時代に、どのようにして”平和憲法”が成立したのか?についてです。

【私と憲法】
 私は工学部出身です。日本国憲法の単位を取ると教師の資格が得られたので、友人・数人が日本国憲法を選択しました。彼らが憲法の話しをするので、私は、古本屋で六法全書の日本国憲法の所だけ立ち読みした記憶が有ります。

 日本は敗戦まで帝国主義一色だったと思っていましたが、「こんな内容の憲法を考え出せる人達が生き残っていたのだ」と非常に驚きました。父は士官学校出身の軍人で、我が家では”天皇”と呼ぶと、”陛下”と言い直せと言うほどの右寄りの人間でした。私の田舎では、1970年頃までは、どの家にも昭和天皇/皇后の写真を額に入れて飾っていました。まだ、明治憲法の下で生きていたのだと思います。

 恥ずかしながら、当時、私はGHQが作成した英文の憲法草案をベースにして、新憲法が制定された事を知らなかったのです。

(余談) GHQが1946年の2月に作成した、”憲法草案”は国会図書館がインターネット上に公表しています。『Constitution of Japan(テキスト) | 日本国憲法の誕生』で検索して下さい。

【憲法を読んで見ましょう!】
 憲法には難しい漢字や言葉は殆ど使用されていませんので、30分程で読めます、精読でも1時間有れば十分です。インターネットで『日本国憲法ー衆議院』で検索して下さい。是非とも、読んで頂きたいです。

(余談1) 憲法を読んだ方は直ぐ分かったと思いますが、公布日を明治天皇の誕生日『11月3日』(現在の”、文化の日”=昔の”天長節”=”明治節”)を選んだのです。半年後の施行日『5月3日』は”憲法記念日”となりました。

(余談2) どの国でも同じだと思いますが、国民とその国に滞在する人は、全ての法律を熟知していると言う前提になっています。(旅行者にも、その国の法律は適用されます。)貴方が逮捕されて、「そんな法律は知らなかった」と言っても通用しません。現在は、お金を出さなくても、所轄の省がインターネットに法律の全文を公開しています。

【戦後最初の衆議院選挙】
 私は、日本国憲法の制定過程を不思議に思っています。敗戦後も帝国憲法による衆議院と貴族院は存続していました。(1940年に政党が解散し、議員は翼賛会に合流して、いわゆる翼賛体制になっていました。)

 1945年末に、戦時中に帝国憲法下で選ばれた衆議院と勅選の貴族院が、帝国衆議院議員選挙法を改正したのです。この改正は大改革でした。①婦人参政権を認めました、②選挙権は25歳以上を→20歳以上に、被選挙権は30以上を→25歳以上に引き下げました、③大選挙区・制限連記制(れんきせい) を採用しました。(大選挙区制と制限連記制は、以前にも採用された事がありました。)

 戦争で男性は沢山亡くなっていましたから、有権者数は男性が44%、女性が56%でした。それまで選挙の経験の無い女性の方が多かったのです。そして、若者達は、急に選挙権が与えられて、戸惑ったと思われます。

 大選挙区制でしたから、定員が14人の選挙区も有りました。制限連記制で、有権者は3人に投票したのです。(つまり、一人3票投票しました。)

 戦後の混乱期ですから、全国的な政党を組織化する時間的/資金的な余裕が全く有りませんでした。その為に、地方政党が多数出来ました。

 1946年の衆議院選挙は、そんな異常な状況下で実施されたのです。

★ 1945年8月14日 :敗戦(ポツダム宣言の受諾)
★ 1945年12月 :衆議院議員選挙法改正
★ 1945年12月18日 :衆議院解散(幣原内閣)
★ 1946年2月 :GHQの憲法草案
★ 1946年4月10日 :第22回衆議院議員総選挙(帝国議会)
★ 1946年5月22日 :第一次吉田茂内閣・・・旧憲法下
★ 1946年11月3日 :日本国憲法を公布 
★ 1947年4月25日 :第23回衆議院議員総選挙(社会党・片山内閣誕生)
★ 1947年5月  :日本国憲法の施行

【衆議院選挙の結果】
 1946年の衆議院選挙の有権者は、60%以上が初めて投票する人達だったのです。当選した議員の多くも、数か月前まで自分が代議士になるとは思っていなかったでしょう。

 選挙の2ケ月前に、GHQから英文の憲法草案が幣原内閣に提示されていましたが、新憲法について選挙で論じられた様子はありません。候補者の多数は、GHQの憲法草案を知らなかったと思われます。国の有り方を変える、重要な憲法の制定に関わるとは全く予想していなかったでしょう。

 466議席を争う選挙で、第1党は日本自由党(党首:鳩山一郎)=141議席、日本自由党(町田忠治)=94、日本社会党(片山哲)=93、日本協同党(山本実彦)=14、日本共産党(徳田球一 )=5、諸派=38、無所属=81、と言う結果でした。

 選挙後に第1党の党首だった鳩山一郎が総理大臣になるべく画策しましたが、公職追放になってしまいました。それで、浮上したのが吉田茂です。まだ、旧憲法下でしたから、元老達が総理大臣候補を一人に絞って天皇に推挙し、天皇は必ず認める事になっていました。現在では死語になっていますが、天皇が総理大臣を任命する事を『大命降下』と言います。

 吉田茂は、1945年12月に勅選された貴族院議員で、第22回衆議院議員総選挙で選出されたのではありません。吉田茂は、一貫して欧米との戦争に反対し、戦争中は平和工作をしていたので、GHQの支持を得て、総理大臣になったと私は見ています。第23回衆議院議員選挙で、高知県から立候補して、衆議院議員になりました。

 吉田茂は、幼くして莫大な養父の遺産を受け継ぎ、外交官になりました。中国→ロンドン→アメリカ→・・・→イタリア大使→イギリス大使→現在の内閣官房長官に相当する役職にも就きました。その経歴から考えて、戦後処理/GHQとの難しい交渉が必要な総理大臣に適任/最適な人物だったと思います。

(余談) 戦後の政治家で、吉田茂に代われる人が他にいたでしょうか?私は思い付きません。若い政治家や、政治家を志す人は、大学で勉強するだけで無く、世の中/世界を勉強して吉田茂に負けない様に頑張って頂きたい!

(余談) 片山哲は、私の高校の大先輩です。高校生の時に来校され、講演を期待を持って聞きましたが、感銘受ける様な話は有りませんでした。残念ながら、何も覚えていません。(1947年に実施された第23回総選挙で社会党が第1党になり、1年弱の短命でしたが、片山哲内閣が誕生しました。)

【なぜ国会が日本国憲法を成立させたのか?】
 吉田茂が組閣後、わずか五カ月強の期間の審議(?)で、新しい憲法を衆議院と貴族院で議決し、昭和天皇が1946年11月3日に公布したのです。

 私は、帝国憲法を読んだことが無いのですが、新憲法には(旧憲法には無かった)民主的な改革が多数盛り込まれている様です。GHQが強烈な圧力を掛けたとは言え、大半の議員達は古い考え方だったと想像しますが、民主的な国家になる事を要求した新憲法を承認したのです。不思議に思いませんか?

 吉田茂は天皇崇拝者だった様です。議員の多くも、同じ様な考え方だった様に私は思います。彼らにとっては、天皇制の存続が最優先課題だったのでしょう。 『今は、ガタガタ言わずに天皇制の存続を認めたGHQ案を呑んでおこう!軍隊の放棄などの問題は、将来憲法を改正すれば良い。』と考え、議決したと私は見ています。

(余談) GHQが憲法草案を纏める時、当然、天皇の戦争責任が議論されたと想像します。もしも、GHQが天皇をA級戦犯としていたら、多分私の父はマッカーサーの暗殺を企てたと思います。父は、戦争で多くの部下を亡くしていたので、天皇が崩御されたら(乃木将軍の様に)自決すると死の直前まで言い続けていました。幸いにも、昭和天皇の崩御の数か月前に逝きました。

韓国とどう付き合うか!

2019-04-20 12:34:00 | 日韓関係
 今回は、『反日運動が高まって来ている韓国と、どう付き付き合うべきか?』と言う重大な問題について、私の考えを書く事にしました。

【最近の反日事件】
 私は、昨年(2018年11月17日)gooブログに、『徴用工問題』と言うタイトルで、韓国との関係について意見を述べました。その後、韓国で急激に反日の動きが高まって来ているので、敢えて再度、私の意見を書くことにしました。
 最近の反日関係の問題を以下に列記して置きます。

★ 2018年10月30日 :韓国最高裁の元徴用工判決(新日鉄住金)
★ 2018年11月21日 :和解・癒し財団の解散を発表
★ 2018年12月20日 :レーザー照射事件
★ 2019年2月8日 :韓国の国会議長の天皇謝罪要求発言
★ 2019年3月1日 :文大統領が『親日清算』発言
★ 2019年3月8日 :京畿道議会に戦犯企業ステッカー条例案提出
★ 2019年3月15日 :挺身隊訴訟で資産差し押さえ(不二越)
★ 2019年3月25日 :挺身隊訴訟で資産差し押さえ(三菱重工)
★ 2019年4月11月4日? :韓国市民団体が釜山市で”抗日通り”宣言

【民労総の反日運動】
 韓国の労働組合のナショナルセンターの一つに全国民主労働組合総連盟(民労総)があります。組合員は約70万人で、生産性/企業収益を殆ど考慮しない賃上げ要求や、”雇用世襲制度”の維持を要求しています。

 大企業の生産性が高くならないのに賃上げする→→協力会社に値下げを要求する→→中小企業の労働者の賃金が下がります。 失業率が高いのに大企業が退職する従業員の親族を優先して雇用する→→普通の人の求人枠が少なくなってしまいます。大多数の国民の利益に反する要求をしているのです。

 民労総は、国民の目を逸らすために市民運動家達と一緒にデモを繰り返しています。その代表的な例が、2016年10月から2017年3月に朴槿恵大統領を糾弾した『ろうそく革命』です。『ろうそく革命』のお蔭で誕生したのが、文在寅大統領です。

 民労総は、近年、元徴用工問題や挺身隊問題に力を入れています。文在寅大統領も最近は民労総に手を焼いている様に見受けられますが、(支持母体の一つですから)正面から抑える事は出来ません。民労総は反日運動を更にエスカレートさせて来ると、私は予想しています。

【訴訟ラッシュ】
 日本での慰謝料訴訟では、その被害の程度によって金額が決められると思いますが、今までの韓国の判決は”一律1,000万円”の様です。提訴すれば、こんな高額が得られるのだったら、「訴訟に参加したい」と言う人が出て来るのは自然です。応募工でも勝訴したのですから、(何の関係も無い人で無い限り)提訴したら勝訴する事になると予想されます。

 今の所、勝訴して金を得た人がいないので、様子を見ている人が多いいと思われます。1,000万円得た人が実際に出たら、韓国の報道機関は大々的に報じるでしょう。そうしたら、間違いなく訴訟ラッシュが始まります。

【韓国の政治と反日】
 文在寅大統領は、元徴用工などの訴訟を抑える事は出来ません。韓国政府が、日本の企業への損害賠償金を肩代わりする事も、彼の政治生命に関わると予想されるので出来ないでしょう!(税金で肩代わりすると発表したら、市民運動団体や民労総が『ろうそく革命』を起こすのは必定です。)

 米韓と中韓の関係は最近好ましく有りません。日韓の最悪の関係については、「関係修復が出来ないのは、日本が意固地なためだ」と国民に言い訳できる妙案は無いか?知恵を絞っている様に思います。例えば、「○○をしてやると提案したのに、日本が拒絶した。怪しからん国だ!」

 金正恩が核兵器と弾道ミサイルを放棄すると明言しない限り、米朝関係は改善しないと私は見ています。金正恩は(悪)賢いので、これらの放棄と巨額の資金援助を交換すると思って来ましたが、ハノイ会談の決裂で簡単には放棄しない様に思えて来ました。ロシア疑惑問題がほぼ鎮火した様なので、トランプ大統領は米朝関係で無理して成果を出す必要が無くなっています。

 南北関係の改善を最優先に掲げて来た文在寅大統領としては、米朝間の対話に前進が無ければ、他に国民の支持を得られる事を始めなければなりません。任期に近づくにつれ、反日のパフォーマンスを行うと予想されます。例えば、竹島に軍隊を引き連れて上陸する。(現在、竹島に駐留するのは警察官です。) 次の大統領が保守系になると、文在寅大統領としては生死に関わる重要大な問題になりそうです。従って、任期満了時点でも左派の後継者が大統領に当選出来る様に、国民の支持を維持する必要が有るのです。

★ トランプ大統領の任期=2021年1月20日
★ 文在寅大統領の任期 =2022年5月9日

【私の意見】
 『日本政府は、企業が実害を被った場合は何らかの対抗処置に出る』との報道が有ります。国際ルールに反する関税を掛けたり、輸出禁止品目(例えば、フッ素ガス)を定めたりする事には、私は反対です。韓国も対抗に出てきますから、日本でも経済的な損失が出るのは必定です。

 韓国で提訴される可能性の有る(戦犯企業とされた)企業に、『敗訴しても日本政府は補償しないから、早急に韓国にある資産を引き上げるか、売却する様に』指導すべきだと思います。新日鉄住金や三菱重工の差し押さえられた資産は、諦めるしか有りません。

 賠償命令の判決が出た時に、韓国内に資産が無い状態にしておかないと、訴訟は雨後の筍の様に次から次に出てきます。問題になっているのは、不法行為に対する損害賠償ではなく、精神的苦痛に対する損害賠償(慰謝料)です。精神的苦痛を本当に受けたのか?、どの程度の苦痛だったのか?、などは裁判では問題にしていないと思われます。賠償金を得た人が増えてきたら、併合時代に生まれた人の多くが、「日本人から精神的苦痛を受けた」と言って、訴訟を起こすかも知れません。(第二次世界大戦中は、日本人も厳しい生活をしたのです。勿論、朝鮮半島の人達も生活は苦しかったと思われますので、精神的苦痛を受けたでしょう。)

 戦犯企業とされた企業の製品を、差し押さえられる事無く韓国に輸出出来る方法を考えるべきです。例えば、本船甲板渡し(FOB)条件。戦犯企業と認定されていない企業に、所有権を移して、韓国に陸揚げすれば差し押さえの対象には成らないと思われます。

 韓国は、今後も『意地悪/嫌がらせ』をしてくるでしょう。益々エスカレートして来る恐れもあります。日本は毅然とした態度で、韓国が国際ルールに反する事をしているのだと、内外にはっきりと示すべきです。然し、経済的な報復は行うべきではありません。

 中国は国を挙げて『第四次産業革命』に取り組んでいます。意地で、韓国を相手に係争している時間的/資金的余裕は日本には無いのです!

(余談) 韓国に何らかの報復をしないと、「日本は何も出来ない国だと、国際的に馬鹿にされる」と主張する人がいます。然し、日本は国際社会に次の宣誓をしているのを忘れていませんか?
 『われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。』
 何処から引用したか?分かりましたか? 憲法の前文の一部です。次回から憲法に関する私の考えを書きます。是非、読んで下さい!

柏餅(いびつ餅)

2019-04-13 16:12:00 | 昔の日本
 もうすぐ端午の節句ですね! 今回は、柏餅の思い出を書いてみました。1950年頃、私の山奥のふる里にも店は十数軒有りましたが、日持ちのしない菓子は売っていませんでした。家から、バスで一時間程の所に、和菓子屋が一軒だけ有りましたが、柏餅は家で作る物だったのです。
 余談ですが、柏餅の餅は『搗いた餅』では無く、餡マンの様に『むした餅』です。御存じでした!

【石臼と柏餅】
 私は子供の頃から柏餅が大好きですが、なぜか母は作ってくれませんでした。近所のお婆さんが、毎年4月の下旬になると、石臼で餅米を引き始めるのですが、私は小学校に入る前から毎年、手伝いに行きました。手伝うと言うより、話し相手をすると言った方が正しかったと思います。 5月5日になると、必ず『おいしい!おいしい!』柏餅を数個頂くことが出来ました。

 田舎では石臼は必需品で、どの家にも有りました。石臼を挽くのには、結構な力とコツが必要です。その上、1時間挽いてもわずかな粉しか出来ません。お婆さんは、板戸を開けた蔵の中に石臼を置いて、まだ寒いのに火鉢も無い板の間で、朝から夕方まで数日間も石臼を廻し続けていました。

(余談) 端午の節句には小さい頃から私が”いびつの葉”を取って来ると、母が『いびつの葉で包んだ餡まん』を作ってくれました。母は、砂糖を余り使わなかったので、甘くない”餡まん”でしたが、毎年楽しみにしていました。今でも、私は”肉まん”より、”餡まん”の方が好きです。

(余談) 姫路名物の御座候(=今川焼)をご存知ですか?(株)御座候は美味しい柏餅も期間限定で販売しています。(私は、毎年買っています。) (株)御座候が2005年に新工場を建設された時に、『肉まん・餡まん』製造ラインを建設される事になり、機械の一部を製作させて頂きました。私の好物の『餡まん』は、未だに販売していません。きっと美味しい『餡まん』を開発してくれると、私はもう15年も待っています。

【餅粉で作った”いびつ餅”を食べたい!】
 紀州の田舎では『いびつ餅』と呼んでいました。柏の木が無かったので『いびつ(サルトリイバラ)』の葉に挟んでいたからだと思います。

 田舎を出てからは、端午の節句になると老舗の和菓子屋を探して、柏餅を買いましたが、近所のお婆さんの方が美味しかったと何時も思いました。市販の物は上新粉(うるち米の粉)で、お婆さんのは餅粉(もち米の粉)で作っていたのです。お婆さんの”いびつ餅”は少し色白だった?と記憶しています。

 インターネットに、餅粉で柏餅を作るレシピが公表されているので、今でも、餅粉の柏餅を楽しんでいる方がおられるのですね!

 昨年の今頃、大阪の老舗と思われる和菓子屋さんで、「餅粉で柏餅を作って頂けませんか?」と尋ねてみました。店の奥から先代と思われる方が出て来られて、「作った事が無いので」と断られました。 餅粉で作った柏餅を売っている店があったら是非とも教えて下さい!

【みそ餡の柏餅】
 端午の節句に東京の姉の家に遊びに行ったら、義理の兄が数駅先の和菓子屋まで行ってくれ、「この店の柏餅は特に美味い」と出してくれました。何と!味噌餡でした!

 ゴールデンウイークには、姉の家は出来るだけ避ける事にしましたが、どうしても行かなければならない時が数回有りました。必ず、味噌餡の柏餅が出ました。

 私の大好きだった姉は30年以上前に逝ってしまいました。最近、義理の兄は車椅子が欠かせ無くなっています。

ファーウェイの問題 (その12)

2019-04-06 11:56:14 | 中国
 中国に関する私の考え方を長々と書いて来ましたが、今回が最終稿です。『日本は、今後どんなに中国とお付き合いすべきか?』と何時も私は考えています。現時点の私の考え方を、纏めてみました。

【私の考えている日本の文化】
 縄文時代(約16,000年~2,300年前)には、文字は有りませんでしたが、独特の言語(大和言葉)は有りました。何よりも、素晴らしい独特の土器を作る技術(文明)が有ったのです。

 中国が前漢の時代(2,200年程前~2,000程前年)になると、日本は積極的に中国から学ぶ様になり、7世紀以降になると遣隋使や遣唐使を派遣したのです。中国から入って来た文化に、種々の改良加えて日本独自の文化にしていったのだと思います。

 19世紀になって、日本よりも先に西洋諸国は中国に進出しましたが、西洋の進んだ技術を取り入れて経済を発展させようとしなかったのです。逆に日本は、明治維新の前から西洋文明を積極的に吸収しようと努力しました。

 日本人は、より進んだ文明を毛嫌いする事無く取り入れ、咀嚼/改良する柔軟な民族だったのだと、私は誇りに思っています。他国の方が優れている点が有れば、率直に認める事が出来る民族だったとも思います。

(余談) 小学5年生の時、尊敬していた先生が、「漢字は後漢(25年 - 220年)の頃に日本に伝わったので、漢の国の字、すなわち”漢字”と言い、その頃の中国の発音を”漢読み”と言う」と教えられ、長い間信じてきました。日本で漢字の読み書きが出来る様になったのは3世紀らしいです。遣唐使(630年~)以前の発音は”呉音"で、それ以降に入って来た発音が”漢音“です。

【中国の経済/技術は更に発展するでしょう!】
 中国が経済的に破綻して、共産党が排除されるのを期待している様な考えを持っている方がおられますが、そんな考え方には私は賛同出来ません。

 第四次産業革命の旗手になれるのは、アメリカか中国のどちらかだと思いますが、私は中国の方に投票します。 貴方はどちらに投票されますか?

 中国に優秀な若者を国費留学させて、(遣唐使の様に)政治/経済/技術等々を勉強・吸収してもらう事が必要な時代になっているのでは?と私は思います。明治維新以来貯えて来た、『工業技術の貯金』は、もう殆ど底を突きそうなっています。

【日本の国会と中国の全人代】
 中国は一院制です。全人代は年一度開催され、期間は約10日です。法律は常設の全人代常務委員会でも制定/改定が出来ます。(中国の政治家や官僚には、政策を考える時間的余裕が十分ある様に見えます。)

 日本は二院制で、法律は原則として両院の可決が必要です。国会の会期はなんと、2018年=230日、2017年=190日もありました。主要閣僚は、種々の委員会に主席されますが、何時・政務を処理され、勉強されるのでしょうか?

 日本の総理大臣は、国政について”じっくり”考える時間を持てるのでしょうか?本や論文を読む時間が有るのでしょうか?国会の有り方を見直して、閣僚の”働き方改革”が必要です。

(余談) 中国と真逆な例は、EU離脱を巡るイギリスの国会です。EU離脱の是非を決める国民投票は2016年6月23日でしたから、既に1,000日以上経過しています。共産党独裁体制は、政策をスピーディーに決断して、実行出来ますが、私は少し時間が掛かる”民主主義”の方が良いと考えます。イギリス病に感染しない様に、体調管理が必要ですが!

【国家予算の使い方】
 沢山卵を産む野鳥の話しです。親鳥が食べ物を運んでくると、雛鳥は一斉に大きな口を開けて食べ物をせがみます。口の開け方などから、どの雛に今回は食べさせるか親鳥は判断するそうです。食べ物の少ない年には、全ての雛に平等には与えず、巣立ちまで育てられる数の雛に食べ物を与え、与えられなかった雛は大きく成長した兄弟姉妹に巣から放り出されて死ぬと言う話を聞いた事が有ります。

 現在、国家予算が使いきれない程潤沢にある国は有りません。欲しい!欲しい!と要求する所に、少しづつ与えたら、未熟な雛ばかりになってしまいます。政治家の義務は、何かを犠牲にして、将来の経済発展に寄与すると思われる事に重点配分することです。(政治家は勉強する必要があります。) 国民の義務は、勉強している政治家を見極めることです。

 資源の乏しい民主主義国家が経済発展するためには、政治家も国民も前述の”義務”を果たすことが不可欠ですが、日本で可能だと思われますか?

 時々、予算委員会のTV中継を見ますが、予算に関する質疑は殆ど有りません。2019年4月4日にまだ森友問題を取り上げていました。第四次産業革命と言うレースに、日本がどう取り組むか?少しは議論して頂きたい。 (少なくともも、森友問題の様な議題は他の委員会で取り上げるべきです、予算委員会では絶対にだめです。)

 中国は、何時でも好きな時に法律の制定/改定が出来ます。そして、市中銀行の殆どは国有銀行ですから、法律に縛られる事無く、政府が重要と考える分野に重点的に金と人材を投入出来るのです。 この点からも、第四次産業革命と言う国際戦争で日本が中国とまともに戦うことは不可能です。

 ファーウェイは、まさに中国が第四次産業革命の主導権を握るために重点指向して育てた企業の一つです。トランプ大統領は、日本やEU諸国にファーウェイの排除を求めていますが、金の無い国は沢山ありますから、ファーウェイの安価な5Gのスマートフォンが世界的な標準になる可能性は高いと思われます。

(余談) コピー機は、現在では殆どの企業に普及して、一般家庭でも時々見られます。コピー機の基本特許はアメリカのゼロックス社が持っていました。1980年頃に基本特許が切れたで、日本では多くの会社が開発を進め、数社が上市しました。その後も種々の工夫/改良を加え、さらにコストダウンの努力を重ねて、この分野では世界を制したのです。今後、中国は5Gのスマートフォンだけで無く、新しい機械/装置/システムを開発して世界に輸出する様になると私は予想しています。日本は、中国の開発に参加するか、特許が切れるのを待つか、周辺機械/装置を開発するか、・・・何かする必要があります。

【選挙公約】
 中国の全人代に出席する人(議員?)は選挙公約を掲げて選ばれたわけでは有りません。国家主席が、全人代で発表する方針が公約なのです。去年と今年の公約が、大幅に違っても出席者が異議を唱える事は考えられません。

 日本の国政選挙では、各党が政権公約(マニフェスト)を発表し、各候補者は「当選したら○○の達成に努力します」と言います。少しでも多く票を獲得出来そうな事をやると主張します。「産業を発展させる為に、××に力をいれます!」と言う公約を、私は期待するのですが! (経済の発展が無ければ、福祉予算を増やす事は出来ません。)

【謝辞】
 私の浅薄な中国関する知識と、独自の(勝手な)意見を長々と書かせて頂きました。毎週200人程の方に読んで頂き、嬉しかったです。有難う御座いました。