これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

日本の活性化❺ :デジタル化(その1)

2022-09-03 08:04:49 | 改革
【はじめに】
 最近、河野太郎デジタル大臣が「フロッピーディスクでのデーター提出を廃止した」と言う記事を読んでビックリ仰天しました。 若い人はフロッピーディスクを見たことが無いと思います。もうズット前から、フロッピーディスクが使用出来るパソコンは販売されていません。役人達は、外付けのドライバーを買って記録していたのですね!

 何回かに分けて『デジタル化』について投稿します。

【デジタル庁の課題❶ :法律の整備】
 2021年9月にヤット、デジタル庁が出来ました。 デジタル庁が最初に取り組むべきは、法律の整備だったと考えます。 既に一年経過していますが、法律の改正については何の動きも見られません。

 マイナンバーと各種情報を連結したデジタルデータには、トンデモナイ価値が有ります。 日本の法律の多くは『性善説』をベースにしていますが、政府や地方公共団体が集約して作成するデジタルデータに関する法律は『性悪説』に基づいて立案すべきです。

 デジタル化を本格的に進めると、コンピューターの知識/経験が豊富な悪い輩が、公官庁のネットワークに侵入して、データーを盗んだり/改竄すると予想します。 こんな犯罪者を『サイバー犯罪者』と呼びます。 お腹が空いたからコンビニで万引きする様な犯罪者とは全く違って、高等教育を受けた知能犯/確信犯です。 ドラマに登場する凄腕の刑事でも、サイバー犯罪者を逮捕する事は不可能です。

 1997年に検察庁が『情報システム安全対策指針』を制定し、今年(2022年)になってヤット『サイバー警察局』を新設しました。マダマダ要員が少なく、優秀な人材も少ないと想像します。デジタル庁は、サイバー警察局の充実を見ながら公官庁のデジタル化を進める必要が有ります。

 ゴミの不法投棄は「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはその両方が科せられる」事になっています。 サイバー犯罪は国家/国民にとって重大な犯罪ですから、殺人犯に相当する程の科刑とすべきだと考えます。

 昨年(2021年)ポーランドで逮捕されたサイバー犯罪者(22歳の男性)がアメリカに引き渡されました。最大で115年の懲役刑が言い渡される可能性が有るそうです。

価値の例 :政府はマイナンバーカードを保険証として使用させる計画を進めています。そして、医療機関で作成したカルテ(診療録)を一カ所に集約しようとしています。(この問題については、後日投稿する予定です。)

 プーチン大統領が病気を患っていると言う怪情報が出回っています。 国家の重要人物のカルテは、他国の情報機関にとっては大枚をはたいても入手したい情報です。「プーチン大統領の余命が二、三年だ」と言うカルテが入手出来たら、100億円でも売れると予想します。

【デジタル庁の課題❷ :個人情報保護とのバランス】
 「デジタル化と個人情報保護とのバランスについて、国民に説明し/コンセンサスを得ることが必要だ!」と私は考えます。 この点では、中国は素晴らしい教師か?反面教師?だと言えます。

 デジタル化を進めると、ドンナ問題が有りそうか?私が気の付いた点を以下に書いておきます。 デジタル化にはメリットが有りますが、デメリットも有る事をデジタル庁は国民に知らせる義務が有ります。

《監視カメラと顔認証システム》
 監視カメラが、中国には2億台、日本にも500万台設置されています。 精度の高い顔認証システムが既に開発されています。 従て、現在既に国家が個人の行動を監視出来る様になっています。

デメリットの例 :政府に反対するデモに参加したら、参加者が特定されてしまいます。 何回も参加したり、過激な行動をしたら公安警察の監視対象になると想像します。

メリット❶ :家出少女や少年の捜査には、効果が有ると思われます。少女や少年が家出したら、大抵は大都市の繁華街に行くと予想されます。現在でも大都市の繁華街には監視カメラが沢山設置されているので、簡単に居場所を特定出来ます。

メリット❷ :中国では、このシステムを活用して指名手配犯を逮捕している様です。 中国で、大規模なイベントを楽しもうとした複数の指名手配犯を、同時に逮捕したと言う記事が出ていました。 東京ドームの座席数は野球時≒46,000人、コンサート時≒57,000人だそうですが、指名手配犯が紛れ込んでも、逮捕される可能性が高いと思われます。

(注記 :Nシステム) 手配車両を追跡する目的で、1987年にNシステム(自動車ナンバー自動読取装置)だ導入されました。 ナンバープレートだけで無く、運転者の顔も写る様ですから、Nシステムを悪用すると貴方の/貴女の浮気がばれてしまいます!

 Nシステムでは、犯人が逃走しそうな高速道路、国道、県道等に、沢山カメラを設置している様です。 「Nシステムはプライバーシーの侵害だ!」と言う主張を聞いた事が有りませんが、車に乗っている時だけ監視されるので、国民は「そのくらいは許容しよう!」と考えているのでしょうか?!

・・・DMJ 社(デジタルマックスジャパン)のデーター・・・ 2020年頃のデーターと思われる。
★ 中国  ≒20,000万台・・・監視カメラの設置台数
★ アメリカ≒ 5,000万台
★ 日本  ≒ 500万台

(注記 :防犯カメラ) 日本では今でも『防犯カメラ』が主流の様に思います。「防犯カメラで監視中」などと書いた警告ポスターを貼って、大きなカメラが使用されています。監視が主目的になったら、小型で目立たないカメラになると予想します。

《買い物データー》
 日本で販売されている殆どの商品には『バーコード(JANコード)』が印刷されており、スーパーやコンビニのレジで読み取っているのは、皆さん御存知です。 然し、そのデータが一カ所に集められている事実をマスコミは(何故か?)報道しません。 このシステムは世界に先駆けて1989年から稼働しており、『スキャナデータ』と呼びます。

 総務省に統計局と言う機関が有りますが、多分、スキャナデータを吸い上げて物価の変動を監視していると思われます。インフレ率とかデフレ率はスキャナデータを用いて算出しているのです。国の財政政策や日銀の金融政策にとって、スキャナデータは不可欠になっています。

 現在は、キャッシュレスの時代になったので、クレジットカードで決済する方が大半になっています。 私は銀行口座を開設する時にマイナンバカードの提示を要求されました。 従って、『スキャナデータ』システムを少し改悪して、マイナンバーと連結すると、私の買い物履歴を国が把握する事が出来るのです。

 中国では日本より遥かに遅れて『スキャナデータ』システムを立ち上げました。中国政府には「プライバシーを尊重する」と言う考え方が存在しないので、マンナンバーと『スキャナデータ』システムを連結しています。従って、中国政府に都合の悪い書籍等を購入した人物を簡単に特定出来→→監視の対象になる様です。

 『スキャナデータ』システムを活用すると、A社のBと言う製品が今日・全国で何個売れたか把握出来ます。A社が生産計画を立案する上で、貴重なデーターになります。企業だけで無く国家としても、無駄な製品在庫を増やさない→→資源の無駄を省くと言う点で大きなメリットが有ります。

《個人の経済状況》
 金融機関の全ての口座とマイナンバーを連結させたら、マルサ(国税局捜査部)は簡単に不正な金の流れが把握出来る様になると想像します。特に、キャッシュレス化が進んでいますから、箪笥預金で現金を蓄えても将来使える店が限られて来ています。

 関西はキャッシュレス化が遅れていましたが、コロナが問題になった頃から→→急激にクレジットカードが使える店が増えて→→私が日ごろ利用している店は現在全て使える様になりました。 大きな病院でもクレジットカードが使える様になっています。

 不動産の登記簿は既にデジタル化が完了しています。現在は所有者の氏名と住所が記載されていて、将来マイナンバーを追加すれば、個人の不動産所有状況を国や捜査機関はパソコンで把握出来ます。

 マイナンバーは今後益々重要になってきますので、公開される事は無いと思います。然し、不正な金、株、債券、不動産などの流れを、(犯罪捜査の一環として、)マイナンバーを活用して、効率的に調査/把握しても良いと考えます。 全ての金融機関の口座とマイナンバーが連結されたら、容疑者の金、株、債券の流れを簡単に把握出来ます。 (私は後ろ暗い所が無いので、調査されても痛くも痒くも有りません。)

(持論) 顧客が現金で5万円以上の支払いをする場合、店が収入印紙を貼った領収書を発行し、顧客にマイナンバーカードの呈示を要求する様に法律を改正すべきです。そうしたら、賄賂、贈収賄等の犯罪を減らす事が出来ると思います。

(余談 :法人のケース) 法人ナンバーは公開されており、、法人が不動産登記する場合は法人ナンバーを登記申請書に記載する事になっています。従って、もしかしたら既に登記簿に法人ナンバーが記載されているかも知れません。 現在は登記簿を閲覧する為には、各地に有る『法務局』に出向く必要が有りますが、将来はインターネットで調査出来る様になると予想します。

(余談 :脱税の抜け道を減らしましょう!)
 後期高齢者になった大金持達の一部は、相続税を不法な方法で逃れる事を考えています。箪笥預金はその一手段ですが、巨額の金の脱税は難しいです。 「現在の法律の下では、金塊、美術品、骨董品・・・等々を貯えて将来古物商に売る方法が得策だ!」と言っている方がいました。

 私はプレミアの付いたウイスキーを古物商(A氏)に数本売った事が有ります。古物商との取引には犯罪防止のために写真付きの身分を証明する物(運転免許証やマイナンバーカード)の呈示が必要です。 このケースの犯罪防止は窃盗犯対策で、脱税防止が目的では有りません。

 A氏から聞いた話しです。サントリーが『山崎50年』を昔3回、100万円で販売したそうです。「一カ月程前に、1本30,000万円で買い取ったら、直ぐに買い手が有って→→数百万円もうかった」と言っていました。「現金で買ったのか?」、「勿論、現金です」とのことでした。 売り手は確定申告時に税務署に届ける必要が有りますが、(私の邪推ですが)申告しなかったと思います。

 古物商にマイナンバーカードを呈示しても、ナンバーを隠した状態で撮影するので、税務署が取引相手を特定する為には氏名、生年月日、住所で調査する必要が有ります。 数百万円や数千万円の取引だったら、マルサ(国税局捜査部)は見逃しているのでは?と想像します。

 数億円や数十億円もする骨董品を売ったら、マルサは見逃してくれないと思われます。 昨日の金の買い取り価格は1kg≒835万円でした。 1kgのインゴットを100個、税務署に内緒で相続していたら、毎年少しずつ売って税金を”ちょろまけせ”ます。

 一般には835万円も不労所得が有ったら、ガッポリ税金を徴収されます。相続税を”ちょろまかせ”無い様にする対策が必要だと思います。(私にはアイディアが有りません。)

(注記) 金の比重は『19.32g/cm3』ですから、単純計算すると100kg(83,500万円)の金は20cm✕20cm✕13cm程の直方体になります。床下等に簡単に隠せます。


日本の活性化❶―2 :高齢者活躍社会

2022-04-23 10:37:45 | 改革
【はじめに】
 前回は老人の健康管理/維持の重要性について書きましたが、今回は「元気な内は働くべきだ!」と言う私の持論を書きます。

【町や都市と過疎地は別個に考えるべきです!】
 過疎地には農地が沢山有りますから、老人は自分の土地が無くても、野菜を作る土地なら安い賃料で借りられます。 私の故郷の集落には国道が通っています。集落の老人達は野菜を作って、国道の脇に小さな小屋を建てて、無人の販売所にして小遣い稼ぎをしています。

 街なかの無人の販売所だったら、金を入れない輩が出てくると想像しますが、町から来た方でも(不思議と)過疎地では名札に書かれた金額をチャント払います。金を入れる箱を持って行く人もいません。

 全国の殆どの『市』に公益社団法人の『シルバー人材センター』が有り、60歳以上の方が働いています。 大阪市内には、老人も派遣する人材派遣企業が有って、時々ポストにチラシが入っています。 チラシによると、交通費や制服が支給され、賃金は最低賃金以上もらえる様です。

【シルバー人材センターの事務所】
 私が考えるシルバー人材センターの最大の問題点は、事務所が少ない事だと思います。神戸市と大阪市ではたったの4ヶ所しか有りません。故郷の田辺市の面積は1,000km2も有りますが、事務所は1ヶ所のみの様です。 歩いて行ける距離に事務所が有ったら、チョットした仕事を気軽に頼めると思うのですが!

 ウイキペディアによると、2006年時点で全国に交番は6,362ヵ所有り、その内267ヵ所は空き交番だそうです。警察官を増やして空き交番を無くそうとしている様ですが、日本は安全な国であり、110番に電話したらパトカーが直ぐ駆け付けてくれますから、交番の多くは廃止すべきだと考えます。 廃止した交番をシルバー人材センターの事務所にしたら、一挙両得です!

 事務所の運営は、市町村の指導の下で、(時給500円程度支払って)老人達に任せたら十分やっていけるでしょう! 市町村が、公平に運営しているか?をチェックする必要は有ります。

(余談 :シルバーと老人) 日本ではシルバーが老人を指す言葉になっています。昔・JRが電車に老人優先の座席を設けた時、新幹線用に用意していた銀色の布を使ったので『シルバーシート』と命名した様です。それ以来、シルバーが老人の意味で使われる様になった様です。 現在は『優先座席』と呼ばれています。

 私はシルバーの年齢になりましたが、銀は安いですから、せめてプラチナと言って欲しいです。そして、『シルバー人材センター』では長ったらし過ぎますから、愛称または略称が必要です。『プラワーク』を提案します。 プラチナワーク( platinum work)の略称です。

・・・ 2022年4月22日の小売価格 ・・・
★ 金≒8,900円/g
★ プラチナ≒4,500円/g
★ シルバー(銀)≒115円/g

【仕事の種類】
 シルバー人材センターで紹介する仕事の種類を増やすべきだと考えます。私が思いついた仕事を書きます。老人が出来る仕事を皆で考えたたら沢山出て来そうに思います。

❶ 年金生活者のイメージは、「パソコンやスマホの操作が難しい老人」でしたが、近年・年金生活に入った方の中にはパソコンやスマホに詳しい方が結構沢山おられると思われます。 データ入力、パソコン操作の指導・・・仕事は沢山有りそうです。

❷ 「二、三時間子供を預かって欲しい」お母さんが沢山いると想像します。現在では『認定ベビーシッター』の資格が必要です。 子供を育てた経験の有る老人に少し研修を受けて貰ったら、短時間の子供の世話なら十分出来ると思います。 全く知らない人でなく、近所で顔を見た事の有る人に依頼した方が安心出来ます。

❸ 喫茶店などのウエイターやウエイトレスは不思議と若者ですが、「小奇麗な服装をした老人でも良いのでは」と思います。70歳を過ぎたマスターの店も有りますから、ウエイターやウエイトレスが老人でも構わない様に思います。

(余談)  筑波に良く行っていた頃、ジャンボ・ビールを出す居酒屋が有りました。633ml瓶ビール2本分が、分厚い硝子製のジョッキに入っていました。今の私ではジョッキを持ち上げるのすら難しいと思いますが、当時は私の適量でした。(飲みにくい容器でビールを飲むと、美味しい様に思いました。) 筑波にはジャンボが付いたメニューが色々有りました。例えば、小さいバナナ・サイズの餃子をジャンボ・餃子と呼んでいました。美味しかったです。 ・・・ジャンボ・ビールは、老人では運べません。

【最低賃金の適用外です】
 シルバー人材センターの仕事は通常の雇用契約では無いので、最低賃金の規制を受けません。仕事の対価として支払われる金は、給与では無く『配分金』と呼ばれています。

 シルバー人材センターの事務所の入り口に、仕事の種類と標準価格を書いた紙を貼って、気軽に依頼出来る様にすべきだと思います。

 シルバー人材センターは安い値段設定が出来ます。 「今日は体調が悪いので、買い物して欲しい!」と電話が有ったら、「料金は500円です。直ぐに〇✕がお伺いいたします。」・・・顔見知りが増えて→→皆で助け合って生きる様になり→→『街』が活性化する様になりそうです!

【職場の老人】
 私が中小企業に出向した時に出会った老人について書きます。

❶ パートの女性が十数人働く、一品生産の機械と種々の部品を製造する会社に70歳を超えた女性がいました。素晴らしい技術を持った方でした。地元では有名な資産家の奥さんでしたから、金銭的には全く働く必要が無い方でした。(正社員は全て男性でした。)

❷ 年金生活者で生涯独身の70歳を超えた男性が、部長の肩書で雇われていました。 ほぼ毎日出勤して、定時までいましたが、月給は数万円しか貰っていませんでした。最低賃金法違反だと思いましたが、仕事以外にする事が無かったので、定年後も置いて貰っていた様でした。

❸ 作業員が100人以上の大規模な工事現場で働いた事が有ります。作業員が弁当を食べたり、お茶を飲む場所が確保されていて、そこを掃除する御婆さんがいました。 彼女は地元の工事現場を転々として働いていた様でした。顔見知りの作業員が多く、何時も明るく/頓智を利かせて叱咤激励(しったげきれい)していました。実に愉快で、私は思わず笑ってしまう事もありました。

❹ 製紙機械を設計/製造する社員30名程の会社に出向した時の話です。大中小の古い手動式の旋盤が3台有り、旋盤工が2名いました。定年は65歳でしたが、旋盤工の一人は70歳以上でした。彼が退職したので、代わりの職人が必要で、私が人材派遣会社とハローワークで探す事になりました。 有効求人倍率が”1”近くになると、中小企業の求人は難しくなります。

  複数の人材派遣会社の担当者達は、「今時、手動の旋盤を扱える職人はいない」と言って、相手にしてくれませんでした。

 求人票には、「給与は当社の規定による」と書くのが一般的ですが、中小企業では「月給○○円、賞与2回」等と明記しないと応募者が殆どいません。 最初にハローワークに提出した求人票には私が妥当と考えた給与を書きました。全く応募が無かったので、思い切った金額に変更して見ましたが駄目でした。社長から、「退職した職人に支払っていた金額にする様に」と言われて調べたら、70歳過ぎの人に、なんと!年間800万円ほど支給していたのです。

(余談 :仕事には尊卑は無い!) 1980年代初めの頃、私は東京勤務で時々・銀座で呑んでいました。「夜中にロールスロイスで老婆が銀座にやって来る」という噂が有りました。新聞か雑誌で、「毛皮のコートを着た老女が、運転手付きのロールスロイスから降りてビルに入った。作業着に着かえてビルの掃除をしていた。・・・」と言う様な記事を読みました。 仕事には尊卑(そんぴ)は無いのだと教えられました。

【家政婦/家政夫】
 知り合いに、奥さんが買い物や料理を作るのが難しくなった家が有ります。 シルバー人材センターから、2年間ほど女性を派遣して貰いました。最初の女性は味が濃く、薄口にして欲しいとお願いしても駄目でした。次の女性は創作料理が自慢でした。 私も一回試食して見ましたが、トンデモナイ食材の組み合わせで、若い人でも毎日は食べられない料理でした。「良くも一年間我慢した!」と感心しました。 そして、彼女は「雪が降っているから今日は休みます」、「体調が悪いから・・・」と約束の日に来てくれませんでした。

 そんな訳で、私がインターネットで家政婦を探す事になりました。家政婦を派遣する会社が沢山有るのでビックリしました。電話やメールで数社にコンタクトして見ました。 私が持っていた家政婦のイメージは、中年の女性でしたが、現在は全く違っています。

 40歳代の男性がホームページを作って、個人でやっている方がいました。料亭の板前をしていたそうです。料金は高かったのですが、コンタクトすると「仕事がいっぱいで、現在は引き受けられない」と言われました。

 私が選んだのは、全国展開している家政婦の派遣会社です。 営業マンは好青年で、家政婦が必要な家には種々の事情が有る事を良く理解していました。 彼と家政婦候補者(Kさん)と私の三人で知人宅に行って打合せしました。私は事前に、味付け、嫌いな食べ物、・・・をメモして置きました。Kさんは、しっかりされた女性で『引く手あまた』の様でした。

 Kさんは、もう2年以上知人宅に通っています。一回行くと、(昼食と夕食二人分)✕(一週間分)作ります。Kさんは自家用車で通勤しているので、買い物は途中でやっています。 これは、私の提案でしたが、「買い物に要する時間も勤務時間に含め、Kさんのカードで支払って、ポイントはKさんが自由に使って良い」事にしたのです。

(余談) 裕福な家の家政婦は、老人では難しいと思いました。一方、介護が必要なケースでは介護士が買い物、料理、洗濯、掃除をしてくれる様です。

【公園の管理】
 神戸市では一部の公園の掃除や花壇の手入れを老人達に(少額の金を出して)委託しています。 そして、花壇のコンテストをして賞を出しています。 なかなか良い制度だと私は思います。

 神戸市は公園の管理を、建前上は町内会に委託している様です。 私の家の近所の公園は、昔は町内会が受託していましたが、35年以上前から一部の老人達が町内会の名前を騙って受託している様です。

 35年程前に家を建てた時、「日曜日に公園の掃除をするので参加して下さい」と言う回覧が来ました。私の子供達が利用する公園でしたから、参加しました。私以外は、全て老人でした。 てっきりボランティアだと思ったのですが、終わると、「市からです」と言って、千円入りの封筒とタオルを渡されました。 「〇✕(私)は金に細かい男だ!」と吹聴して回る輩がいました。 町内の老人達が、公園の掃除で小遣い稼ぎをしていたのです。

 公園の掃除には、昔から住んでいる老人以外は参加して欲しく無かったのです。それ以来、公園を掃除すると言う回覧は来なくなりました。 掃除は現在も続けています。閉鎖的な組織でやっていると、関係者が年老いて来て、消滅してしまいます。 35年前の老人達は殆ど鬼籍に入っているので、近隣の町内の人を集めて、我が町内会の名前を騙って、市から受託していると想像しています。

 町内会長で無い人間が窓口になっていると思われるので、市の担当者は「名前を騙っている事」を承知しているはずです。何か、公園を私物化している様に思います。 市はシルバー人材センター経由で人を集めるなどして、公明正大にすべきです。

【選挙・投票所のアルバイト】
 投票所には受付案内のスタッフが必ずいますが、近所の奥さん達によると、市役所のOBとその友人達だそうです。 時給は1,100円程の様です。 簡単な誰にでも出来る仕事ですから、奥さん達はやりたい様で、「選挙を私物化している」と不満を言う方もいます。

 市営の駐輪場の管理人も市役所のOBだそうです。 私は、この手の仕事も公明正大に、シルバー人材センター経由で人集めすべきだと考えます。

【F氏の思い出】
 子供に手が掛からなくなった頃、妻は近くの写真屋でアルバイトを始めました。その顧客の一人のF氏と親しくなりました。F氏は外国航路の商船に乗っていたそうで、既に年金生活者になっていました。船員の年金は、厚生年金よりもズット高かった様です。F氏は一生独身で、妹さんと、その息子の3人で悠々自適の生活をされていました。 F氏宅で何回かお茶を頂いた事が有ります。

 昭和の初め頃に、イギリス人のアーネスト・ウイリアムス・ジェームスが神戸市垂水区の塩屋に60棟以上も洋館を建てました。第二次世界大戦が始まった頃に、洋館を所有していた多くの外国人が日本人に住居を安い値段で売って帰国したそうです。F氏の親も1棟買い取り、そこでF氏は育てられたそうです。

 200坪程の敷地に木造の洋館が建っていて、ガラス張りの温室があり、種々のシンビジュウムを沢山育てていました。F氏は器用な方で、広い庭の植木を植木屋さんに負けない技(わざ)で剪定していました。我が家にも時々来られて、雨樋(どい)に溜まった枯れ葉の除去などを無償で色々して頂きました。 

 子供達が網戸を破った時、妻に網の張り方を教えてくれた様です。多分、妻は今でも網戸の張替えは出来ると思います。 神戸市の近辺では、各家でイカナゴの『くぎ煮』を作りますが、我が家の『くぎ煮』はF氏のレシピで作っています。

 F氏は『老害者』とは真逆の方でした。『美人薄命』の言葉通りに70歳そこそこで亡くなりました。

(余談 :ジェームス邸) 前述のジェームスが自宅用に建てた洋館を、三洋電機の創業者・井植歳男氏が購入し、井植氏の故郷・淡路島が見えるので『望淡閣』と命名しました。現在は結婚式場兼レストラン『ジェームス邸』になっています。 我が家から徒歩三、四分なので、オープンした頃は時々ですがランチやディナーを頂きました。二階に洒落たベランダが有り、何時もそこで珈琲を楽しみました。 予約が必要ですが、神戸に来られたら是非とも寄ってみて下さい。

日本の活性化❶―1 :高齢者活躍社会

2022-04-16 09:54:31 | 改革
【はじめに】
 1991年にバブルが崩壊して30年以上になりますが、日本の経済は停滞したママです。 日本とイタリアを除いた先進国では、平均年収が増加しましたが、日本は30年以上も400万円前後で推移してきました。 何故こんな状態を放置してきたのでしょうか?! 日本の政治と経済を活性化する必要が有ると私は考えているのですが、妙案は浮かびません。皆さんも考えて下さい!

 竹中平蔵氏は『規制緩和』、京大の藤井聡教授は『消費税減税』・・・多くの専門家が種々の提案をされています。 私は色々な対策を同時/平行に実施しないと日本を活性化して、平均年収をアップさせられないと考えています。 今回と次回は、「高齢者に活躍してもらう必要が有り、その為に何をすべきか」についての私の考えを書きます。

【元気な内は働ける社会】
 『女性活躍社会にする運動』は重要だと考えますが、高齢者の割合が増加している問題は、より差し迫った重要な問題です。『高齢者活躍社会にする運動』を官民協力して始める必要が有ると思います。

① 高齢者の割合が増加すると→→年金受給者が増加し→→医療費も増加して→→国家が破綻する。
② 少子化問題を解決して→→子供を沢山生んで/育て→→現役で働く人口を増やし→→日本の経済を発展させて→→税収を増加させ→→福祉予算を増やし→→高齢化問題を解決する。

 今から30年程前に『②の案』に着手したので有れば、良策だと言えますが、高齢化社会は将来の問題では無く、現在既に発生している問題です。 従って、直ぐに対策を打たなければならない問題です。

【持論 :理想的な老人】
 「毎日!毎日!少しの時間運動して、体力と時間を残して、給与をもらうか/全くのボランティアで社会に貢献する」、「医者の世話に出来るだけ掛からないように努力する」のが私の理想とする老人です。

 元気でも『老害』と呼ばれる人達が沢山いますが、老害は何とかして排除すべきです。老害者は得てして実権を握っているので、面と向かって「貴方は老害です!」と言えません。 年取った重役でも素晴らしい人格者はおられますが、老害を排除する為には、重役に定年制を設ける以外に無い様に私は考えています。

【持論 :身体の仕組み】
 私の持論ですが、人類の祖先は食物を得る為に毎日!毎日!動き回らざるを得なかったのだと思います。その為に、人類の身体は毎日身体を使う事を前提にした『作り』になっているのだと私は考えています。

 食物を取れなくなった(社会に貢献出来なくなった)老人は→→身体を短期間に老化させ→→死んで、次の世代に活躍の場を明け渡す様に、身体の作りはなっているのだと思います。 役割が終わった人間は早く死ぬべきですが、医薬や医術が進歩して、なかなか死ねなくなりました。

 私は老人の介護についてはスウェーデンに学ぶべきだと考えています。スウェーデンでは、自分の口で食べられなくなったら、『胃ろう』による栄養補給は行わないのが原則です。「静かに見守って死を迎えさせるべきだ」との考え方なのです。

❶ 人類の身体は毎日運動する事を前提にした『作り』になっている。
❷ 年とともに老化する。→→身体を動かさないと老化が早まる。
❸ 使用しない筋肉/機能は退化する。→→若い時は、筋肉が衰えても運動したら回復しますが、年を取るとなかなか元に戻りません。

【ラジオ体操】
 私が工場勤務の時は、現場職だけで無く事務職も毎朝勤務時間前にNHKの昔のラジオ体操をしました。 運動が必要なのは、本社や支店の事務職でしたが、ラジオ体操の習慣は有りませんでした。

 散歩は足腰の運動にはなりますが、足腰以外は殆ど使いませんから、上半身、腕、首などの運動を別にする必要が有ります。 NHK、日テレ、朝日などで車椅子の人でも出来る体操を放送しています。老人は勿論ですが、若い人達も毎日三、四分間体操して、5,000歩ほど歩いたら日本の医療費は大幅に少なくなると予想します。

(余談) 40歳代の現場職社員と電車で出張した事が有ります。彼は入社以来・車通勤でした。 電車がほぼ満員だったので、吊革を掴もうとするのですが、ドンナニ頑張っても肩より上に手が上げられませんでした。彼は、ラジオ体操をサボっていたのだと思いました。

【サプリメント】
 栄養補助食品(サプリメント)の広告が氾濫しています。 毎日・散歩と体操をして、サプリメントも利用するのは良いと思いますが、「サプリメントだけで健康を維持できる」と考えるのは間違いです。

【私の健康管理方法】
 私は昨年、後期高齢者になりました。同い年の友人が前立腺癌になったので、私もPSA検査を受けました。数値が高かったので、エコー検査とMRI検査を受けましたが、前立腺が肥大しているだけで、癌では無くてホットしました。

 自己負担は一割ですが、「近年中に二割に戻る」と言う噂を聞いたので、今月・簡易人間ドック検査等を受けましたが、前立腺肥大以外の異常は見つかりませんでした。

 私は喫煙も晩酌もやっていますが、今も元気なのは、何故か?考えてみました。遺伝的な要因が大きいと思います。母は103歳、父は原爆の被爆者で、80歳まで喫煙しましたが87歳まで生きました。

❶ 簡易人間ドック検査 :40歳になった頃、会社の定期健診を受けた時、たまたま・他に受診者がいなかったので、医者が暇で色々とアドバイスしてくれました。義兄が開業医だと言うと、「毎年、簡易人間ドック検査を受けるよう!」アドバイスしてくれました。以来、65歳にリタイアするまで毎年簡易人間ドック検査をしてもらい、義兄から注意点を指摘してもらってきました。

❷ 歩数 :50歳の時に出向した会社の社長が、「毎日一万歩以上を目標にすべきだ!」とアドバイスしてくれました。歩数計を買って、毎日の歩数をチェックしました。 年老いてからの”一万歩”は多すぎると言う記事を読んだので、リタイアしてからは”五千歩”を目標にしました。コロナが問題になってからは、二日に一回、人通りの少ない道を散歩しています。

❸ 好き嫌い :私は鶏肉は嫌いですが、他には嫌いな物は有りません。野菜、青魚、肉、牛乳、チーズ、納豆は大好きです。

(余談) 私は30歳代に365日間✕2回・禁煙しました。少しずつ体重が増えて6~7kgも太ってしまいました。喫煙を再開すると1年間ほどで元の体重に戻りました。 禁煙期間の前後を除いて、私の体重は20歳頃から変わっていません。 私は昔から小食で一回に食べられる量が少ないので、毎日お八つを頂かないと体重が維持出来ません。 この事で、後期高齢者になっても元気なのか?とも思われます。

【妻の健康管理方法】
 妻は私より二歳年下で、至って元気です。 何か特別の用事がない限り、夕方・友達と五、六千歩散歩しています。週に1回体操教室で二時間以上運動しています。月に一回・五時間ほど習い事に通って、口の運動をタップリしています。

 年に3回ほど、遠方の家に妻と二人で草引きと植木の剪定に行っていますが、妻は筋肉痛にはなりません。多分、体操教室のお陰だと思われます。

【高齢者の健康維持方法】
 私は神戸市と大阪市で二拠点生活をしています。 大阪にも住んでいるのは、(ボランティアで、)小さな賃貸マンションの管理、京都府の2ヶ所の家の草引きや庭木の剪定をするためです。75歳を過ぎた私が元気なのは、身体を使う仕事が有るのと、神戸の近所の人や大阪のマンションの住人と会話しているからだと思います。

 神戸の家の周辺では、散歩したり/ジョギングする人が多いいですが、大阪では殆ど見掛けません。 大阪の道には起伏が殆ど有りませんが、マンションの住人達は電動アシスト自転車を利用しています。電動アシスト自転車では、足腰を鍛える事は難しいと思います。 マンションの住人達は、多分・若い時から運動不足だったと想像しますが、私より若いのに、足腰に問題を抱えた方が3人もいます。3人は自転車に乗れなくなって、私に自転車を上げると言ってくれるのですが、「運動不足になるから」と言って断っています。

 マンションに70歳過ぎの女性が住んでいるのですが、彼女は週に6日ほど働いていました。 2年ほど前にコロナで急に仕事が無くなり、買い物以外では出掛けなくなりました。会うたびに太って来ます。運動不足が主原因なのは分かります。「仕事でストレスを解消していたのに、部屋に閉じこもる様になってストレスが溜まって無茶食いしているのでは?」と私は想像しています。

 年老いて太るのは、心臓の負担が増えるので良くないそうです。 私の予想では、彼女は数年以内に歩行に問題が出て来て、毎週・クリニック通いになるでしょう!

【登山】
 私の神戸の家の最寄り駅はJR塩屋です。そこから須磨の鉢伏山に登る登山道が有り、三、四時間で頂上に登れます。 好天の日には、塩屋駅の周辺に登山のグループが沢山集合します。 近鉄の大和西大寺駅に、年に3回・好天の日に行っていますが、改札階の広い通路が、沢山の登山姿のグループの集合場所になっています。

 登山は元気な内の趣味の一つとしては価値が有ると思いますが、今回・私が問題にしている「高齢者活躍社会の実現」と言う事には貢献しません。 「昨日は、鉢伏山に登って疲れた!今日は寝て暮らそう!」では、社会的な活躍をした事にはなりません。

【老人の集会場】
 私が小学生の頃(今から60年以上前に)集落の婦人達用に村が集会場を建てました。十畳ほどの小さな畳敷きの部屋に、台所とトイレが付いただけのお粗末な建物です。集落の主婦達が、月に一度集まってワイワイガヤガヤやりながら、昼食を作っていました。 時々でしたが、集落の子供達に『うどん』をふるまいました。

 コロナが猛威を振るいだす前の年(2018年)に帰省した時、集落の主婦に聞いたら、「メンバーは全員代替わりしたが、今でも定期的に集まっている」、「楽しいです」と言っていました。

 私が神戸に家を建てた時、徒歩数分の所に、市が建てた南向きで、海が見張らせる鉄筋コンクリート造の立派な老人用の集会場が有りました。近所の老人が、「行って見たら、古くからの住人達ばかりで、仲間には入れてもらえなかった」と言っていました。20年ほどすると、利用者がいなくなったのか?閉鎖し→→その後、市立のデイサービスになりました。

 田舎では老人でも毎日歩いて、身体を使わざるを得ません。強風や大雨の日以外では、一日・家に閉じこもるのは病人だけです。 そんな地域では、『口の運動をする』集会場を設ける事は有意義だと思います。 逆に、都会の老人には運動が必要で、『口の運動』の場所を税金で作る時代は終わったと思います。

【老人大学は止めるべきです!】
 地方公共団体が無料か、格安の料金で『老人大学』とか『生涯学習』を運営しています。老人が趣味で勉強するのは素晴らしいと思いますが、必要な金は全て自分達で負担すべきです。老人の暇潰しの為に貴重な税金を投入すべきでは有りません。

 私が播州の会社に勤務していた時、地元の高齢の社員達が、「老人大学は不公平だ!」と怒っていました。4年の大学と2年の修士課程があって、入試も試験も有りません。「入学するとダラダラと6年間通う人が多いい。」、「入学したいのだけど、空きが出来ないと入れない。申し込みの順番だから、私が生きている間に入れそうに無い!」、「勉強が目的でなく、喋りに行く人が多いい!」などと言っていました。

 老人に必要なのは座学では無く、身体を使う事です。 スマホを持って歩くとポイントが溜まるアプリを自治体や企業が運営しています。老人大学を止めて→→その金を回して→→アプリを充実させたら老人達は元気になり→→医療費を減らせます。

 貴重な税金は、若い人達のために使うべきです。

官僚について (その7)

2022-03-05 09:16:06 | 改革
【はじめに】
 今回は、『官僚について』の最終稿です。 ❶政治家と官僚の関係が、世界に例が殆ど無い特殊な物になった原因、❷官僚側から見た官僚の問題、➌国立大学や国立研究所の研究員(研究官僚)の問題について書きます。

【戦後日本の政権の歴史】
 学者の目から見た日本の政治家と官僚の「特殊な関係」と「特殊な問題点」については、常木淳先生の『日本の官僚制とその評価― 回顧と展望』を推奨します。10年以上前の論文ですが、インターネット上に無料で公開されています。(17ページ程です。)

 戦後、左派系(≒革新系)の政党が政権を握った期間は非常に短く、逆に保守系の政党が長く続きました。 戦後を77年と数え、細川内閣を革新系に加えても、下に示す様に革新系が政権を握ったのは通算で7年強(約10%)にしかなりません。2009年~12年の民主党政権以外は、何れも短命に終わったので、殆ど何も出来なかったのです。

 戦後直ぐの頃は、官僚達は「天皇に仕える人間で有る」と言う風習が残っていて、高級官僚達は「自分達が国を支え、指導するのだ!」と言う信念を持って活躍した様に思います。議会制民主主義の考え方が少しずつですが、定着する様になってきて、→→国民と政治家の考え方が「政治家が主導すべきだ!」に変わって来ました。→→官僚の主人が『天皇』から『政権与党の政治家』に代わったのです。

 然し、戦後の日本では保守系政権(近年は自由民主党)が長く続いているので、官僚達の主人である『政権与党の政治家』が『自由民主党の政治家』と同義語になってしまいました。 戦前の官僚は天皇には逆らえませんでしたが、現在の官僚は自民党に逆らえなくなっているのだと思います。 その結果、先進国の中で他に例の無い、『日本独特の政治家と官僚の関係』が出来てしまいました。

 この『日本独特の政治家と官僚の関係』は政権与党の政治家と官僚には都合の良いものになっていますが、国家の発展/国民の権利の面では、年々・有害物質を発生させています。

・・・ 日本独特の政治家と官僚の関係の弊害 ・・・
❶ 官僚が政治家の『私事(わたくしごと)』まで忖度して、便宜を図る。
❷ 政治家の考えを忖度して、官僚が公文書を改竄したり、勝手に破棄する。
❸ ボンクラ政治家を大臣に任命しても官僚がカバーしてくれる、→→ボンクラ政治家を延命させる、→→日本の経済を停滞させる。
❹ 優秀な官僚が早期退職してしまう。

 政権を取る可能性が無い共産党や社会民主党などが『官僚は敵だ!』と見做すのは致し方無いと思いますが、野党第一党の立憲民主党が同じ態度では政権を任せられません。政権を取ったら官僚の協力は不可欠です!

 日本も将来、革新系と保守系の二大政党が出来て、政権交代が頻繁に行われる様になれば、官僚に『政治的中立/独立』が要求されます。 逆に言えば、官僚が政治的に中立でなければ『民主主義国家』とは呼べないのです!

・・・ 戦後の政権交代の歴史 ・・・
★ 45年~46年 :日本進歩党(幣原喜重郎)
★ 46年~47年 :日本自由党(吉田茂)
★ 47年~48年(10ヶ月弱) :日本社会党(片山哲)∔民主党∔国民協同党の連立政権
★ 48年(7ヶ月強) :民主党(芦田均)∔日本社会党∔国民協同党の連立政権
★ 48年~49年 :民主自由党(吉田茂)
★ 49年~54年 :民主自由党(吉田茂)∔民主党の連立政権
★ 54年~93年 :日本民主党(鳩山一郎)→→自由民主党
★ 93年~94年(9ヶ月弱) :日本新党(細川護熙)∔新生党∔新党さきがけ∔日本社会党∔公明党∔民社党∔社会民主連合・民主改革連合の連合政権
★ 94年(64日間) :新政党(羽田孜)∔日本新党∔公明党∔自由党∔改革の会∔民主改革連合との連合政権
★ 94年~96年(18.5ヶ月) :日本社会党(村山富市)∔自由民主党∔新党さきがけの連合政権
★ 96年 :自由民主党(橋本竜太郎)∔新党さきがけ∔日本社会党
★ 96年~2005年 :自由民主党
★ 2005年~09年 :自由民主党+公明党連立の連立政権
★ 2009年~10年(9ヶ月弱) :民主党(鳩山由紀夫)∔国民新党∔社会民主党の連立政権
★ 2010年~12年(33ヶ月) :民主党∔国民新党の連立政権
★ 12年~現在 :自由民主党+公明党の連立政権

【官僚側から見た問題 :魅力的職業か?】
 もう死語になってしまいましたが、私の子供の頃は『末は博士か大臣か』と言って、息子に勉強に励め!と諭す親がいました。 博士になるのは今でも大学で博士号を取ればなれますが、戦前に大臣になる為には『文官僚』か『武官僚』になる必要が有りました。

 戦後は官僚から直接大臣になる事は出来ません。官僚から政治家に転身する人は沢山います。そして、キャリア官僚は都道府県に出向して繋がりを設け、後に知事や市長になる方が多くいます。現在、知事の60%程がキャリア官僚出身者の様です。 他の先進国の様に、政権交代が頻繁に行われる様になったら、知事や市長に転身するのが難しくなると思います。 自民党天下が続いても、世襲議員が増えているので、官僚から国会議員になるのは将来は難しくなるでしょう!

 現在は「将来、大臣になりたい」と言う子供は殆どいない様で、多分、「将来、官僚になりたい」と言う子も少なくなっていると思います。 国家公務員のノンキャリア採用試験(一般職試験)や地方公務員の採用試験の受験者は今でも多いい様ですが、高校生や大学生になって「『夢』では食べていけない」と悟って、安定した職業を選択する様になる為だと思われます。

 近年、キャリア採用試験(総合職試験)の受験者が減少しており、特に東大生が少なくなっている様です。そして、若くして辞めてしまうキャリアが多くなっている様です。 この現象を問題視するコメンテーターがいますが、私は自然の流れで有り、寧ろ好ましい事だと考えています。

 総合職試験を目指す様な優秀な若者は、キャリア官僚なんかにならないで、優良企業に入って、バリバリ働くべきです。日本を活性化して、国際競争力を高めて頂きたい!

【官僚側から見た問題 :官僚主義】
 前々回に、国民の目から見た官僚主義の問題について書きましたが、今回は官僚側から見た官僚主義の問題点について書きます。

 官僚は、法律に従って/上司の指示の通りに業務を処理するのが本来の使命です。民間企業では社員の提案が大切ですが、「こんなにしたら、業務を効率化出来る」、「この職場は人が多過ぎる」、「こんなにしたら、外郭団体が必要ない」とか言ったら、多分・同僚から煙たがられると想像します。 役人は、創意工夫に秀でた人には向かない職種なんです。

 2022年1月22日に投稿した『森友問題の赤木氏の事件』に書いた様に、上司から違法な書類の改竄や破棄を指示されたら、従わざるを得ないのが官僚です。

【官僚側から見た問題 :残業が多いい】
 残業が多いいと言うのは本庁勤務のキャリア官僚に、ほぼ限定した問題です。 国会の委員会の答弁案を作成する為に、残業が必要になる様です。 従って、ノンキャリアでは残業問題は殆ど無いと思われます。

対策案❶:委員会の答弁 ; 答弁案は担当の大臣~大臣政務官が協議して決めるべきです。答弁案について官僚のアドバイスを得るのは良いと思いますが、国会の委員会室に官僚が入るのは禁止すべきです。答弁は大臣~大臣政務官の何れかが行うべきです。

対策案❷:残業規制 ; キャリア官僚にも、労働基準法第32条『労働時間』の規定を適用すべきです。 第32条は労働者を保護する為の規定で、『使用者』の残業については制約が有りません。大臣~大臣政務官は使用者だと思います。事務次官などの官僚のトップも使用者に含めても良いかも知れませんが、若手のキャリア官僚は『労働者』に該当すると私は考えています。 そして、当然のことですが、キャリア官僚にも残業代を支給すべきです。

対策案❸:議員立法 ; 法律案の作成は政党か議員達で作成すべきです。そうなったら、キャリア官僚の仕事量は大幅に減って、本来の仕事が出来ます。 先進国では『議員立法』が多数有ります。特に、アメリカでは大統領に法案提出権は無く、議員達が法案を提出し、国会で議論/決議する事になっています。 法律の呼び名を、提案を主導した議員の名前にしています。

(注記 :アメリカの国会議員の秘書) 日本の国会議員には公費(税金)で3人(政策担当秘書、第一・第二秘書)付きます。 アメリカの下院議員は常勤秘書が18人、非常勤秘書が4人、合計で22人まで公費で雇う事が出来ます。上院議員には公設秘書の制限が無く、平均44人ほど雇っている様です。 だから、アメリカでは議員立法が当然の様に出来るのです。

 日本では議員立法が非常に少ないですが、立法事務費として議員一人当たり『65万円/月(780万円/年)』も支給され、各議員には、税金で雇われた3名の秘書がついています。 「こんな端金(はしたがね)では議員立法なんか出来ない」と言うかも知れませんが、それでは幾ら欲しいのですか?・・・私は立法事務費の増額に賛成します。

 議員や政党が法案を作成する様にしたら、日本の政治は画期的に良くなると考えています。 票集めだけに熱心で、世事に疎い・ボンクラの政治家が数多く見受けられますが、法案を作成したり、改正案を作成する為には、政治家は種々勉強する必要が有ります。 議員立法制に移行したら、ボンクラ議員は排除される様になるでしょう!

(余談) 岸田内閣にも答弁が真面(まとも)に出来ない大臣がいます。彼女の下で働くキャリア官僚達は可哀そうです。 彼女がテレビに登場すると、見てられないのでチャンネルを回してしまいます。地元では人気が有るそうですから、次回も当選するのでしょう! 彼女に沢山公設秘書を付けても、議員立法の作成に参加するのは無理だと思います。 こんな人に投票してはいけません!

【官僚側から見た問題 :生涯所得が少ない】
 生涯所得が少ないと言う問題は、国家公務員のキャリア官僚に限定した問題です。ノンキャリア官僚は、終身雇用で有り、定年まで勤め上げれば、民間企業以上の生涯所得が得られています。

 キャリア官僚になる為には、難しい総合職試験に合格する必要が有ります。子供の頃から多くの時間を勉強に割いて、入学が難しい大学に合格して、大学でもそれなりに努力する必要が有ります。

 一方、日本でも大企業の重役の年収や退職金は億円単位になっています。キャリア官僚になれる人が、民間企業に就職したら重役になれる確率は高い様に思います。キャリア官僚の多くは定年前に天下りが要求されます。 キャリア官僚が中途退職が要求される時点での退職金は、民間企業に就職して重役になった大学の同級生と同等で有るべきだと考えます。その代わり、外郭団体への天下りは禁止すべきです。

 「天下りは駄目だ!」と言いながら、「キャリア官僚の中途退職は当然だ!」では、高給で退職金がガバット貰える外郭団体に再就職して、生涯所得の辻褄を合わせる事になります。

(余談 :勧奨退職) 2013年から国家公務員の早期退職募集制度がスタートしましたが、この制度で上乗せされる『金』は僅かですから、出世コースから弾き飛ばされたキャリア官僚は、外郭団体に再就職する悪い慣例は今後も続くと思われます。

【官僚側から見た問題 :忍耐・我慢】
 官僚とは、『忍耐と我慢』が強く無ければ長く務める事は出来ない職業です。 ボンクラの国会議員でも、当選回数が六、七回になると派閥人事で大臣になれます。官僚が用意した答弁案を真面(まとも)に読めない輩(やから)が時々います。キャリア官僚はこんな大臣にも、直接会って指示を仰ぐ必要が有るのです。 こんな大臣に仕えるキャリア官僚の身になって考えて見て下さい!

 キャリア官僚になる為には、進学高校→→難関大学に入って→→学生になっても勉強する必要が有ります。 (現在は)知能指数の高い人間で無いと、キャリア官僚にはなれません。 周囲にボンクラな人がいたら無視すれば良いですが、上司のボンクラ大臣は無視出来ません。

 私が勤務した会社の重役人事は、某料亭に最大派閥の面々が集まって決めていました。私は『料亭人事』と呼んでいました。 『ゴマすり』だけが得意で重役になる輩がいて、そんな重役達を社内では『パナソニックのゴマすり器』と呼んでいました。

 来期に1億円以上の開発費が必要なケースでは、開発計画書以外に大きな文字で書いた、グラフや写真を入れた要約版を作成しました。『パナソニックのゴマすり器』達には、重役室に出向いて口頭で説明する必要が有りました。そんな重役のなかに、東大の工学部卒の方もいました。大学卒業後に全く勉強しないで、ゴマばかり摺っていた様で、頓珍漢な質問をするのが常でした。『忍耐と我慢』が必要でした。

 現政調会長の高石早苗氏は良く勉強されている様に見受けられます。ボンクラ大臣に慣れてしまった財務省のキャリア官僚達は、もしも高石氏が財務大臣になられたら右往左往するのでは?と想像します。今までとは真逆の『忍耐と我慢』が必要になるでしょう!

【国立大学と研究所の研究官僚の問題】
 文官僚と武官僚について書いてきましたが、日本にとっては工業と科学の研究開発が重要ですから、『研究官僚』についても書きます。研究官僚は私の造語です。 『研究官僚』は、国の研究機関の研究者や国立大学の教授・准教授などを指します。

 昔は、「石炭は国家なり」とか「鉄は国家なり」と言って石炭産業や鉄鋼産業に、国は力を注いで来ました。 20世紀の後半からは「半導体、IT及びAIは国家なり」とすべきでしたが、これらの分野では、残念ながら世界的に遅れを取ってしまいました。

 21世紀の日本のスローガンとして、「研究開発は国家なり」を掲げるべきです。 私の見立てでは、小泉内閣以来、研究開発費や国立大学の予算の縮小/削減を進めています。 「こんな状態を続けたら、将来日本人がノーベル賞を貰えなくなる!」と言う方が多いいですが、私は「日本の工業が国際競争力を失ってしまう!」方が心配です。

 与野党の政治家の多くが科学や工業に関心が無く、大学で文系の学科(法科や経済学科)で学んだ官僚達が省庁の実権を握っている事が、根本的な原因だと思います。

 一時期、博士を増やそうとして大学院大学を多数設立しましたが、大学や研究所の予算を減らした為に、博士号を取っても就職先が激減しました。 そして、活性化を図ろうとしたのか?国立研究所の研究員に任期制度を導入しました。一方では、民間企業の多くでは研究員も終身雇用です。

 有名な理化学研究所(理研)について調べて見ました。博士号を取得して理研に採用されても、一年契約の『任期制研究員』にしかなれません。普通は5年間延長され、→→特別に10年間・理研で研究を続ける事が出来ます。そして、幸運な人は『(終身雇用の)限定無期研究員』になれます。(理研は、半終身雇用制なのです。)

 理研で行っているのは『基礎研究』です。「基礎研究を一年契約でやれ!」、「結果を出せ!」と言うのは無理な話です。素晴らしい論文でも、発表後・直ぐには評価されないケースは多々有ります。

 インターネットに「(理研の)研究員は2,938人ですが任期制研究員は2,310人」と言う記事が有りました。 79%が任期制研究員で、21%が限定無期研究員と言う事になります。 ストレートで博士号を取得するとしても27歳です、それから10年経って限定無期研究員になれるか?どうか?の別れ道の時、37歳になっています。

 理研を含め国立の研究所のボス研究員は、部下の研究のチェックとアドバイス以外に、限定無期研究員になれない研究員の再就職先を考える必要が有ります。 民間企業が早期退職者を募集する場合、再就職先を探す部署を設けたりしますが、国立の研究所には・そんな部署が無いので、ボス研究員が探さざるを得ないのです。

 大学や研究所の予算が縮小されて、一方では国際的に通用する研究をする為には高額の研究施設や機材が必要になって来ています。大学や研究所の新規研究者採用数が減少しています。民間企業の研究所は原則終身雇用ですから、途中入社枠が少ない様です。 中国は2008年から優秀な研究者を世界中から招聘する『千人計画』を始めました。 こんな状況ですから、日本の有名なボス研究員が日本での研究を諦めて、部下を連れて中国に渡るケースが増えているのです。 こんな状態を放置していて、日本に未来は有ると思われますか?

 現在、修士課程に進む学生は増えていますが、博士課程を希望する学生は減っている様です。研究者になっても安定した就職先を見つけるのが難しい現状を、何と無く認識している為だと思います。 この点からも、将来・日本人のノーベル賞受賞者は減少すると私は危惧しています。

❶ 任期制研究員 :1年契約で5年まで延長出来る。特別に10年の延長が認められるケースが有る。
❷ 限定無期研究員 :定年60歳・・・終身雇用
❸ 特別嘱託研究員 :定年65歳ですが、有名な方は更に延長される様です。

(余談 :息子のケース) 私の息子の一人は、東大で博士号を取って、1年間ポスドクをやりました。給料は雀の涙程しか貰えなかった様です。 その後、理研に任期制研究員として採用されて『脳の研究』をしていましたが、薄給だった様です。 ボスが中国に招聘されたので→→息子は10年間ほどで理研を辞めて→→現在は、社員数人のベンチャー企業に移って、夢を追っ掛けています。 息子の嫁さんが民間企業の研究者で、それなりの給与を貰っているので、人並みの生活が出来ている様です。



令和維新のすゝめ (その13)

2020-12-05 11:41:29 | 改革
★★★★ 詐欺と兵器と安全保障 ★★★★

【はじめに】
 今回から何回かに分けて、広義の安全保障についての私の考えを書きます。 国家が「国民の生命と財産を守る」事が安全保障です。他国の攻撃からだけで無く、犯罪者から、天変地異から、そして新型コロナの様な感染症から国民を守るのが広義の安全保障です。

 国会議員には法学部を卒業した人が多いいですが、票と金を集める事には努力しますが、大学で学んだ知識を「法律を整備して、国民の安全を保障する」事に生かそうとする人は少ないです。現在・裁判中の前法務大臣・河井克行氏は、慶応大学の法学部卒です。 こんな志の無い、河井氏が衆議院選挙に7回も勝てたのは不思議ですね! こんな人間を当選させ続けたら、日本の民主主義はドンドン後退してしまいます。

【安全保障とは?】
 『安全』と『保障』と言う言葉は分かりますが、『安全保障』とすると人によって理解する意味が少し異なっている様です。 私の提案を分かって頂く為に、『安全保障』についての代表的な定義を書いておきます。

❶ブリタニカ国際大百科事典 :人間とその集団が自己の安全を確保し,生命と財産を守ること。特に国際政治において,他国から自国が攻撃,侵略される危険を遠ざけ,攻撃を受けた場合には,それをあらゆる手段で排除すること。

➋ウイキペディアの国家安全保障 :ある集団が生存や独立などの価値ある何かを、何らかの脅威が及ばぬよう何かの手段を講じることで安全な状態を保障することである。

【国民とは?】
 政府が安全を保障しなければならない『国民』は、日本国籍を有して国内に住む日本人だけでは有りません。 日本に住む外国人、旅行者も含まれます。 「不法入国者や不法滞在者も多分保障しなければならない」と思います。(「不法滞在者を殺したら、殺人罪を適用すべし!」と国民の多くは考えるでしょう。)

 日本国籍を持つ人で、海外に住む人、海外に出張している人、海外旅行を楽しんでいる人に対しても、日本政府は安全を保障する義務が有ります。

【政治家の使命とは?】
 国家の重要な使命の一つは、「国民の生命と財産を守る事」です。 国内の犯罪はインターネットの普及などが原因で、巧妙になっています。与野党の政治家は、犯罪の実情について勉強し、新手の犯罪への対策を考えて、法制化する義務があります。

 国家は、新型コロナの様な新しい流行性疾患から国民を守る義務が有ります。今回の経験を生かして、将来発生する感染症に対する防疫体制や医療体制を検討して、法制化する義務が有ります。

 習近平は『戦狼外交』を露骨に進めています。尖閣諸島への圧力だけでなく、今年(2020年)大和堆に沢山の漁船を送り込んで不法操業しています。 現在の海上保安庁では対応が難しくなっています。 然し、「海上自衛隊を出したら戦争を覚悟しなければならな」と言うコメンテータがいます。 野党の政治家も含めて、真剣に対策を検討すべきです。

(余談 :堀江貴文氏の尖閣発言) 2011年の『朝まで生テレビ』を見ていたら、堀江氏が「尖閣諸島を中国にあげちゃえば」と発言したのでビックリしました。 尖閣諸島を20.5億円で国有化したのは2012年です。 堀江氏が発言した時は、尖閣諸島は個人の所有地でした。 中国が堀江氏の財産が欲しいと言ってきたら、「戦争するより、僕の財産をあげちゃえば」と言うのでしょうか? 北朝鮮が、横田めぐみさんの様に誰かを拉致しようとしている時、「戦争するより、○○ちゃんをあげちゃえば」と言うのでしょうか?

【与野党の政治家は兵器について勉強すべし!】
 私は高校の時、「京都三条の糸屋の娘、姉は十六、妹は十四、諸国諸大名は弓矢で殺す、糸屋の娘は目で殺す。」を教えてもらいました。 他国を攻撃する手段は、兵器だけで無く多種多様になっています。 兵器を含めて、攻撃手段の技術的進歩は想像を絶するのです。

 政治家には「国民の生命と財産」を守る義務が有るのですから、政治家・特に野党の政治家に「攻撃手段の現状と、各国の開発状況」について勉強して欲しいです。

 セキュリティ機器や兵器の国際展覧会が各国で開催されています。国会議員は公費で視察旅行が出来ますから、野党議員も国際展覧会に行って、積極的に勉強して来て下さい。『百聞は一見にしかず』です!

 民主党が政権を取っていた時の防衛大臣は、下記の4人で北澤氏以外は短命でした。ずっと野党だった方は、一人もいません。北澤俊美氏は参議院外交防衛委員長の経験が有り納得出来ましたが、田中直紀氏が防衛大臣になった時、私は笑ってしまいました。 最後は、民主党に適任者がいなかったので、考え方が違う森本敏氏に依頼する他なかったのです。

 立憲民主党には防衛大学卒業の議員はいない様です。 若手議員は兵器や攻撃手段の現状を勉強して、次回の政権交代に備えるべきです。防衛大臣になれる議員がいない政党に国を任せられると国民は思うでしょうか?!

① 北澤俊美 :2年ほど ;自民党→民主党、参議院外交防衛委員長の経験が有りました。
② 一川保夫 :4カ月ほど;自民党→民主党、元農水官僚
③ 田中直紀 :4カ月ほど;自民党→民主党、田中眞紀子の夫
④ 森本敏  :6カ月ほど

【北朝鮮に打撃を与える方法】
 北朝鮮は国連制裁と新型コロナによる国境封鎖で経済は疲弊していると言われています。 今・北朝鮮に大打撃を与えるのに軍事的攻撃は必要有りません。北朝鮮の紙幣の精巧な偽物を多量に作って、ドロンなどで、北朝鮮にバラまいたらハイパーインフレが発生して、経済は大混乱になると予想します。

 北朝鮮は偽ドル紙幣を多量に作って大儲けした様なので、偽ウォンによる攻撃の恐ろしさを知っていると思われます。 2002年~13年に掛けて難しい印刷技術を用いて、新紙幣を発行しています。 然し、偽札を識別する機械を十分に保有しているとは思えないので、偽ウォンが多量に流通し始めたら、新・新紙幣を短時間に多量に印刷する以外に方法は有りません。

 北朝鮮のレーザー網は貧弱な様ですから、ドロンが低空で侵入して来たら捕捉するのは難しいと思われます。 (高価なステルス・ドロンを使用する必要は無いと思います。)

 私は、「国家の経済規模や体制の不備を突いて種々の攻撃が出来る」と言いたいのです。日本をハイパーインフレにする為には超!超!多量の偽札が必要ですが、サイバー攻撃に対する防御は不十分ですから、官庁や企業のサーバーから情報を盗んだり、銀行から金を盗む事が可能です。 政治家は、勉強して対応策を法制化すべきなのです。 スマホやPCが操作出来ない政治家に投票してはいけません!

【他国に打撃を与える手段】
 実際に行われた、兵器(軍事行動)以外の手段で他国を攻撃した例を以下に書いておきます。

 経済封鎖は日本も経験しています。戦前(1935年頃)にアメリカ、イギリス、中国及びオランダが日本への貿易制限(ABCD包囲網)を行いました。 その後、日本は太平洋戦争に突入して行きました。

 2010年頃から中国は種々の手段を使って、国際的な影響力を高めようとしています。それを『戦狼外交』と呼びます。 中国政府や個人が日本の土地を沢山買っている様ですが、日本政府がどの程度把握しているのか?甚だ疑問です。「目的は?将来どんな問題が発生するか?・・・」調査/検討し、今のうちに対策を立てておく必要が有ります。

① 経済封鎖/貿易制限
② 特定品目の特定の国への輸出禁止
③ 特定品目の特定の国からの輸入禁止
④ サイバー攻撃
⑤ 特定の国の製品の不買運動
⑥ 特定企業との取引禁止
⑦ 特定の国(その国の個人及び企業を含む)の資産凍結/金融制裁
⑧ 特定の国の国民の身柄拘束 :理由は何とでも付けられます。
⑨ 特定の国の人間の入国制限
⑩ 特定の国の人間の滞在許可を取り消す。
⑪ 反○○国教育 : 一例;韓国や北朝鮮が行っている反日教育
⑫ 相手国の高官/有力者への贈賄
⑬ 悪徳高利貸しの様な弱小国への融資
⑭ A国と反目するB国への武器の輸出/無償貸与
⑮ 他国企業の買収
⑯ 他国の土地/不動産の買収
⑰ 国家が組織した傭兵集団を他国に派遣する :ロシアやトルコがシリア人の傭兵部隊を作ってリビアに派遣している。
⑱ フェイクニュースをインターネットで他国に流し、他国の世論操作や選挙に介入する。これを『シャープパワー』と呼びます。
⑲ 他国の報道機関や映画会社を買収して、少しずつ世論を変える。

【犯罪を少なくする工夫】
 江戸幕府は町方(町人)を取り締まるために、江戸と大阪に2つの町奉行を設けました。江戸は北町奉行所と南町奉行、大阪は東町奉行所と西町奉行所で、月番制でした。 町奉行所は現在の警察、検察、裁判所の役割をしました。 刑事裁判だけでなく、民事裁判も取り扱いました。

 町奉行所の役人の数は非常に少なかったのに、江戸と大阪の治安は良く保たれたと言われています。 その理由は(私の考えですが)、①刑罰が非常に重かったこと、②見せしめのために公開処刑をしたこと、③罪人に入れ墨をしたことだと思います。 (江戸には公開処刑場が、小塚原(荒川区)、鈴ヶ森(品川区)と大和田(八王子市)の3か所も有りました。)

 盗み(窃盗)は金額と回数で刑罰が違いました。10両盗んだり、三回の盗みで死刑だった様です。 

 窃盗罪や詐欺罪の刑罰を金額や回数で重くすべきだと思います。例えば、100億円以上や、10回以上の窃盗や詐欺をやったら死刑にする!

 性犯罪の前歴の有る人間に、出所後、GPS発信器を装着させる国が増えて来ています。 現在は、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、イギリス、スウェーデン、と韓国です。 どの道路に性犯罪前歴者が何人歩いているか、表示するアプリが有る様です。 このアプリで追跡したら、前歴者の氏名、住所、勤務先などの個人情報が分かると思われます。 アメリカは性犯罪者を忌み嫌う国ですから、性犯罪前歴者が出所後に職を見付けるのが非常に難しくなっている様です。

 GPS発信器の装着義務は、江戸時代に犯罪者に入れ墨をしたのとよく似ている様に思います。再犯防止には効果大で、大して費用も掛かりません。 日本は10万人当たりの性犯罪件数は非常に少ない国です。(アメリカの1/18、カナダの1/40ほどです。) そして、性犯罪に対して比較的寛容な国ですから、GPS発信器の装着は国民の同意が得られ無いと思われます。

 戦後、異常なまでに犯罪者の人権を擁護する方向に世論は扇動されました。 近年は被害者の立場に立つ方向に戻ってきて、裁判で被害者の家族が発言出来る様になって来ました。 弁護士は口が達者で、刑事弁護士は犯罪者の側に立って飯を食っているのですから、彼等の主張は”ほどほど”に受け止めるべきです。

 現在・市販されている履歴書には賞罰欄が有りません。 刑に服したらリセットされて、それまでの犯罪は無かった事になります。 私は採用面接をする前に、人事部の知人にアドバイスして貰いました。 「前科が有るか?麻薬を使っていないか?・・・などの質問をしては駄目だ」と言われました。

 前科一犯や二犯ならリセットしても良いと思います。何犯も繰り返す犯罪者には罰を重くすべきです。アメリカには『三振法(Three strikes and you are out law)』があり、三犯から罪を重くしています。 ”オレオレ詐欺”などの被害者が自殺したケースも有る様で、何回も犯罪を犯したり、沢山の人を騙した犯罪者の罰則は強化すべきです。 『確信犯』と『出来心犯』とは、罰の重さにもっと大きな差を設けるべきです。

 日本には罰則の無い法律が沢山有ります。「罰は与えませんが、こういう事はやってはいけませんよ!」と、国民全員が善人だと言う前提で法律を作っている様に思えます。 お寺の坊さん達でも悪人が沢山いると考えて、「こんな悪事をしたら、地獄に落ちますよ!」と教えて来たのです。 世の中は殺伐として来ていますから、「やってはいけない事」を示すだけの法律は役に立ちません。

 2020年11月21日に投稿した『令和維新のすゝめ (その11)』に、『パワハラ防止法』について書きましたので、是非とも読んで頂きたい。 パワハラは重大な犯罪ですが、パワハラ防止法には罰則規定が有りません。パワハラ被害者が自殺したケース、人生が狂ってしまったケースが多々有ります。政治家や官僚は実態を調査して、罰則規定を盛り込んだ法改正を至急すべきです。

(余談 :Casa社の社長) 今月3日、東証一部上場の家賃保証会社・Casa社の社長がパワハラを繰り返していたと報道されました。パワハラ防止法には罰則規定が有りませんから、会社も社長も刑事争訟の対象にはならないと思われます。 民事訴訟を起こせば有罪判決が出る可能性が有るか?!

(余談 :無人販売所) 私の育った集落に無人販売所が有り、老人達が小遣い稼ぎをしています。 都会から車で来た人も、ちゃんと料金を払って行くそうです。 なぜか?都会だと金を払わない不埒者が出て、無人販売所は成り立たないそうです。 「江戸の町にも無人販売所が有った」と言う記事を昔・読んだのですが、本当だったでしょうか? (知っている方がおられたら、コメントして下さい!}