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MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

カワホネを尋ねて (7) 清流の復活

2008-12-18 00:00:23 | その他の音楽記事

12/18    カワホネを尋ねて  (7) 清流の復活




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       (5) 最後の古地図
       (6) 名曲の源泉
       (7) 清流の復活




       [『春の小川』の斬新なアレンジ ①


       [『春の小川』の斬新なアレンジ ②




 まるチャンの川登りの旅は、約10kmに亘りました。

 古川 4.4km、渋谷川 2.6km、それに河骨 (コウホネ、コウボネ) 川の
下流部分です。




 かつては下流で水車が回る、のどかな小川だった河骨川
は、高度経済成長時代に、生活排水が流れ込む、悪臭芬芬
(ふんぷん) たるドブ川と化してしまいました。


 そして、東京オリンピッ ク(1964年)前後にかけて区画整理が
行われ、川は埋め立てられ、細流部分はマンホールに変わり、
川幅の太い部分は蓋で覆われて暗渠(あんきょ)となりました。

 その上は、住宅地、道路や遊歩道になり、並行して小田急線
が走っています。




 河骨川を含め、宇田川一帯はすべて、その流路がそのまま
東京都の下水道の一部として使用され、現在に至っています。








        代々木村周辺地図 明治13年 (1880年)

 no river, no life から転載させていただきました。 ありがとうございました。




 この地図は、前々回にご覧いただいたものです。

 現在は歌碑の南側あたりから、西側の代々木八幡神社の
裏に通じている、太い登り道すら、この頃はまだありません。
小田急線も、開業 (新宿~小田原間) は 1927年 (昭和2年) なので、
もちろんまだ走っていません。

 一帯は奥深い谷で、雑木林で被われていました。




 しかし今日では、可憐な河骨の花はもちろんのこと、
川の面影すら、まったく見られません。 それでも、
付近は季節の花が豊富です。

 地下で、川が下水道の一部となってしまった今、その
地面の上で、梅、菜の花、桜、金木犀などが咲き乱れる
のを眺めていると、思わず涙を誘われます。







 清流の復活を目指す動きが、これまでも無かったわけでは
ありません。


 そのひとつは、環境保護団体による「春の小川まつり」です。


 また、東京都、港区、渋谷区、東京メトロなど、様々な組織が
連携して実現した事業もあります (2004/9/13)。

 これは、地下鉄日比谷線の、恵比寿駅付近トンネル内に
湧き出る地下水を、渋谷川・古川へ導水するものです。 放流
されている場所は、渋谷橋下流の、渋谷区立恵比寿東公園
付近 (渋谷区恵比寿一丁目) です。


 また東京都は2009年度より10年計画で、再整備事業を行い
ます。 護岸の緑化、遊歩道整備など、子どもや高齢者が
水辺に近づけるよう、整備する計画です。

 事業費は300~600億円、そのほかに治水対策では270億円
を投じるとのことで、半分は国費が充てられます。





 しかしこれらはすべて、下流の渋谷川、古川流域の、それも
開渠部分に限定された計画です。 かつての "春の小川" の
舞台ははるか上流で、今はすべて暗渠になってしまいました。

 この再整備事業が、今や河骨川に関するものでないのは
甚だ残念ですが、今後の成り行きを見守っていきたいと
思います。

        
                2008/12/20


 ところで、渋谷区によって運営されるコミュニティバスは
ハチ公バス」と呼ばれています。

 その路線の中には "春の小川ルート" があり、
"ケアコミュニティせせらぎ" という名の停留所もある
そうです。


 ハチ公が夢見る "蛍の復活" は無理としても、美しい
『春の小川』の原風景だけは、心の中から絶やさない
ようにしたいと思います。





 ところで今、まるチャンから電話がありました。


 「もう疲れて動けないので、迎えに来てほしい」
とのことでした。 甘栗は全部食べてしまったそうです。




 はいはい、喜んで行きますよ。

 あんよも疲れただろうし、おなかも空いていることでしょう。


 それに、何よりも辛かったこと…。

 "カワホネ" も、黒い四角いカヒも、ともに食べるものでは
ないと判り、ショックは、さぞ大きかったろうと思います。




 でもひとりで、いや、一匹で、立派に探索の旅を果たして
くれました。 会ったら労をねぎらい、ギュッと抱きしめて
あげましょう。


 そして、おいしいものをたくさん食べようね?

 カワでもホネでも、何でもみんなあげるよ。


 嚙むと縦に裂け、イヌの胃や腸を内部から挟んでしまう、

危険な鶏の骨以外はね…。





 以下は参考サイトです。




 [「春の小川」を歩いてみた


 [「春の小川」歌碑付近の現在の様子


 [ああわが心の童謡~ぶらり歌碑巡り 第2回『春の小川』


 [歌碑の接写




 [加瀬竜哉氏のサイト "no river, no life"




 このサイトからは、私自身が得るところが極めて多かった
ことを記させていただきます。


 以下は、このサイト中のページです。


    [春の小川はさらさら流る


    [春の小川はどこから来るの?


    [春の小川を求めて





 (この項終わり)



 この先は、maru 用の「物置」です。

 整理されていない未使用資料なので、ご覧いただいてもあまり参考にはなりません。 あしからずお赦しください。






下流の渋谷川しかし今はコンクリートで護岸され、道路で蓋をされ、排水が流れ込む、

恵比寿1丁目29番地では、地図には書かれていませんが、支流の合流部が開渠で残っていました。この流れは恵比寿駅西側から東方向に、渋谷川に並行するように流れていたようで、もとは現在の防衛庁技術研究所付近で三田用水から分水されていた流れのようです。

ここを過ぎてようやく流れの幅はもとに戻ります。一部は新たな護岸工事がなされ、水抜きの穴から湧水が流れ込んでいます。

天現寺橋で北側から最大の支流笄川(こうがいかわ)が合流。南岸は慶応義塾幼稚舎で、緑が鬱蒼としています。

しばらく行くと首都高速2号目黒線が平行するようになり、天現寺ランプを過ぎると川の上に覆い被さるようになります。 この辺りの護岸は昔のままで、川底はコンクリートでなく、自然の砂利のままとなっています。水は意外に澄んでいます。高速が覆い被さっていなければ結構よい景観なのですが。

天現寺橋から古川橋にかけて、川の南側は白金台、北側は麻布台となっています。白金台側には目黒の自然教育園(旧白金御料地)があり、湧水を水源とする池を囲んで鬱蒼とした森が残されています。この森は江戸時代以来有名な六本木界隈を縄張りとするカラス達3千羽のねぐらにもなっています。

古川橋のところで今度は流路は90度曲がり、北向きになります。また、ここから川の名前は「古川」に変わります。この辺りの標高は5m。水源の新宿御苑の標高は30m、そして前述の麻布台、白金台は27、8mほど。台地の高さは水源とあまり変らないことから逆に谷が結構な規模のものであることがわかります。






恵比寿駅の近くで代官山、鶯谷からの流れをあわせ、川は流れを東向きに変えます。水量が少ないためか、暫く下ると、川底の中央に細い溝が作られ、水はそこだけを流されています。

東京の水 サイトにある、御苑内の源流写真
http://www.kt.rim.or.jp/~yami/tokyowater0.html
新宿御苑を源泉とする渋谷川は、ハチ公前の渋谷交差点付近の地下で、明治神宮を源泉とする宇田川に合流するのだが、この宇田川の支流にあたる河骨(こうほね)川

渋谷川・古川の全図
http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/1259/sby_old/sby_old.htm



http://www.tmtown.net/column/image/shibuyagawa04.jpg


神田川は三鷹の井の頭池であり、石神井川は小金井公園。善福寺川や妙正寺川の源泉も全て隣接している。閑静な高級住宅地となっているこれら地域は、かつては武蔵野台地の豊穣な森で、泉がコンコンと湧く湧水域だった。


地下の渋谷川を見たい方
http://www.tanteifile.com/baka/2005/07/06_01/index.html


月の沙漠 とおりゃんせ どんぐりころころ

まるチャンが歩いた10キロのうち、河骨川以外の部分

   (古川、渋谷川の一部、宇田川の一部)
      {14番の青線部分 約7キロ}

           古川→河骨川全図


 [全体の地理関係、付近の詳細がよくわかる案内図
           (豊富な写真付き)




http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%A5%E3%81%AE%E5%B0%8F%E5%B7%9D


楽譜
http://www.dynax.co.jp/sinsen/shinano/song/f/harunoogawa.html

(3)
文部省唱歌と絵画
http://itotai.cool.ne.jp/kaigauta/utahp04.html



代々木八幡は幾つかの流れが一度に合流する場所となっている。代々木上原駅付近を水源とするもう一つの主流は、流路跡がくねくねと曲がりくねった細い道になっていて、歩くと川のイメージが実感できる。初台1丁目付近での玉川上水からの分水、上原2丁目を水源とする流れ(富が谷の「谷」はこの流れの谷であろう)もここで合流し、流路は大きくなる。

ここから下流は児童遊園や遊歩道として利用されている。途中富が谷の代々木電話局裏手の谷からの流れをあわせ、井の頭通りに平行して南東に下る。 松涛公園の池からの流れ、神泉の「神泉」からの水も加わる。



世界の民謡・童謡
http://www.worldfolksong.com/index.html
歌碑
http://www.worldfolksong.com/songbook/japan/ogawa_kahi.htm


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