MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

押しかけビール

2011-06-25 00:00:00 | 私の室内楽仲間たち

06/25 私の音楽仲間 (277) ~ 私の室内楽仲間たち (251)



              押しかけビール



         これまでの 『私の室内楽仲間たち』



         弦楽五重奏曲 ハ長調 K515




 チェロの N.さんが高原に建てた、素敵な木組みのお宅。
そこに10人以上が押しかけての、泊まり込み室内楽。

 まだまだ続きます。



 その様子をお読みいただく前に、今回は別の方々にご登場
いただきます。 それは Violin の Hm.さんM.さんS.さん
Viola の Hg.さん、チェロの N.さんS.さんです。

 この6人は、同じ市民オーケストラに所属しながら、室内楽
活動を続けておられる方々ですが、ちょうど「発表会がある」
と聞きつけた私。 強引に押しかけ、聴かせていただくことが
出来ました。 それは、上記のうち4人による演奏会です。



 曲目は、Schubert の第8番 変ロ長調 (D.112, Op.168)
Mozart の ト長調 K387 の2つの四重奏曲でした。 かなり
完成度の高い演奏で、オケの毎週の練習の合間を縫って、
それぞれ忙しい中での練習は、さぞ大変だったことでしょう。




 「如何でしたでしょうか…?」と後日、感想を尋ねられた私。
「そうですね…、ご一緒に楽器を弾かせていただく機会がある
といいのですが…」と、図々しくも答えてしまいました。

 これでは "答" になっていませんね。 忙しい方々を、さら
に忙しくしてやろうというのですから、これ以上強引で迷惑な
発言はありません。



 そこで仕方なく開かれることになったのが、"五重奏の午後"。
四重奏の編成に、私が押しかけるのですから、当然の成り行き
だったかもしれません。

 急なこととて、スケジュール調整と場所を確保する係は、もう
大変。 お蔭で、何とか都合がついた4人の方々とご一緒して
いただくことが出来ました。




 「曲は何にしましょう…?」 打診された私は、「MOZART の
中から選ぶとすれば、今回はこれ以外に無いかなぁ…。」
それが、前回も話題になった、ハ長調 K515 でした。



 当日、一通り音を出しての感想としては、「これまで聴いたこと
がなかった」、「難しい」、「MOZART なんだけど、Mozart らしく
ない」…などの声が上がりました。

 この曲、ViolinⅠのパートは当然難しく、また "Andante 楽章"
では、これと張り合うのが ViolaⅠです。



 しかしこれらの点を除くと、「どのパートも役割がほぼ対等
書かれている」と言えます。 「同じフレーズを順番に受け継ぐ」
ことが、大変多いのです。

 また、それが私の着眼点でもありました。




 メンバーは、Violin Hm.さんS.さん、Viola は Hg.さん
私、チェロ S.さんでした。



 また、パートを時折チェンジしながら演奏してみました。
「新鮮で面白い」…というのが、聴いていたS.さん (チェロ)
の感想。

 これに対しては全員が、「六重奏でなくて、ごめんね?」
もちろん、今回のチェロ パートは一つだけだからです。



 練習が終わって、全員でファミリー レストランへ。 夜の
オーケストラ練習を控えて、4人のみなさんは軽く食事。
それを尻目に、これから帰宅する私は一人で生ビール。

 「まったく、とんでもない "押しかけ Viola" だ!」 そう
思われていなければいいのですが…。



 記念に頂戴してしまったのは、今回はご一緒できなかった
Violin の M.さんのお店で作られた、貴重な染物製品。

 ありがとう。 一生大切に使わせていただきます…!




 ところで、今回はどうしてこの6人の方々とご一緒すること
になったのか、まだ申し上げていませんでした。

 実は前回も触れた、Viola の N.さん、チェロの T.さんも、
同じオーケストラに所属しておられます…。



 「…それでは、まだ答になってない!」 そのとおりですね。
これと言うのも、もうお馴染みの K.君のせいなのです。

 「黒幕は、なかなか顔を出さない」と言います。 確かに!
今回も前回も。

 いつかこの場にも、楽器を持って現われるのでしょうか?




 「オケの曲しか知らなかった自分にとっては、どの曲も新鮮
で難解だったが、室内楽を始めてから、弾くことがもっと好き
になった。 最近、少しずつ他のパートの音が聞こえるように
なってきたが、これも室内楽効果かもしれない。」

 そう言っておられたのは、今回のメンバーのお一人。
ひょっとして、ここにも K.君の影響が?




 この曲の第Ⅳ楽章には、4つの楽器が歌い交わす箇所が
あります。 Vn.Ⅰ、チェロ、ViolaⅠ、Vn.Ⅱの順に。 連続して
3回も。

 それを耳にしながら、この日私は "聴く喜び" を存分に噛み
しめることが出来たのでした。



 「じゃあ、ViolaⅡは、そこで何をやっていたんだ?」

 そうですね、参加していなかったわけではありませんが、
目立たないことをやっていました。 「あまり聞こえすぎない
方がいい作業」と言った方がいいでしょう。

 決して「ビールを飲みながら寝ていた」わけではありませんよ?

 このときは "まだ" ね? …念のために付け加えねば…。




       [音源ページ ]  [音源ページ

           第Ⅳ楽章からの演奏例
            (談笑の声が入っています)

音源をお聴きの際は、他の外部リンクをクリックすると中断してしまいます。




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